ロマンティック・ヘヴン |
フ1-1 |
ライムブックス(原書房) |
発刊:2005.11.24 |
ヒロイン:グレイシー・スノー(映画制作プロダクションの新米アシスタント・30歳) |
ヒーロー:ボビー・トム・デントン(フットボールの元選手・33歳) |
ヒロイン:スージー・デントン(教育長・ボビー・トムの母親・52歳) |
ヒーロー:ウェイランド・ソーヤー(コンピューター会社経営・54歳) |
あらすじ:シカゴスターズシリーズ
老人ホームを経営していた両親を物心つく頃から手伝っていたグレイシーに転機が訪れた。父が亡くなったあと、母がホームを売却することを選んだため、職にあぶれそうになった彼女を、映画制作プロダクションの経営者ウィロウが雇ってくれたのだ。
しかし、自分の出来る限りのことをしようと決意していたグレイシーに与えられた仕事は、どう見ても新米アシスタントには荷がかち過ぎるものだった。
撮影現場に現れようとしない上に、映画制作会社からの電話に一切出ようとしない主役を、期日までに引っ張ってこなければならないのだ。
膝を故障したために引退を余儀なくされた人気プロフッボール選手ボビー・トム・デントンがその主役だった。
グレイシーは、彼が自宅で乱痴気騒ぎをしている真っ最中に飛び込んでいく羽目に陥っていた……。 |
誠実で謙虚で、努力家なグレイシー・スノーが発揮する根性に惚れ惚れ。こんな素敵な女性、他にいないです。
撮影現場となっている故郷へ行くのをなんとかして引き伸ばそうとしている上に、彼女をまこうとしているボビー・トムに、食らいついて離れないグレイシー。
特技に「車の整備」がある彼女は、おいてけぼりを喰らわないために、ボビー・トムの愛車に仕掛けを軽々とやってしまう場面など、笑いを誘います。
対して、ボビー・トム・デントンの鼻持ちならない優越感振りがこれでもかと書かれてます。
が、グレイシーと一緒だと、そのあかんたれ部分が、目立ちません。お似合いのカップルです。
再起不能の故障で引退を余儀なくされた彼の迷子っぷりに喝を入れたり、話を聞いてあげたりと癒しの存在となるグレイシー。
グレイシーと一緒にいることで、奪われるばかりの立場にあったボビー・トムは、与えてもらうことによる心地よさを知っていくこととなります。
が、その大切さを本当に認識していないため、アイタタタな言動を取り続けて、グレイシーに拒絶されるのは当然という事態にまで行き着く羽目に。
2人のやり取り、駆け引きが小気味よく描かれてます。
また、脇のロマンスとなるスージー・デントン(ボビー・トムの母親)と、ウェイランド・ソーヤー(鼻摘み者が大富豪として帰郷中、地域の根幹産業である工場を買い取って移転しようとしている)は王道パターンで萌えました。
50歳を過ぎている男女の恋愛なんですが、艶があるんですよ。強引に関係を迫って、それを心底、後悔して、2人の仲を何とかしたいとあがくソーヤーの姿勢が良かった〜。
メモ:ボビー・トムのフットボールに関するクイズ。
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