スーザン・イーノック


恋に危険は イ1-1 ライムブッスク  発刊:2007.05.20
ヒロイン:サマンサ・ジェリコ(個人所蔵の美術品を盗むこと生業としている・美術館員・アメリカ人/愛称サム) ヒーロー:リチャード・アディソン(大富豪の実業家・イギリス人・33歳/愛称リック)

あらすじ
リチャード・アディソンが、しつこく鳴り続ける私用のFAX送信の音にたたき起こされたのは午前2時だった。あとは、雪だるま式に事が運び、気づいた時には、危うく命を落としかけていた。
「トロイの銘板」盗むために館に侵入していたミス・スミスがアディソンを突き飛ばしてくれていなかったら、仕掛けられていた爆弾の餌食と化していた。気を失った彼をとりあえずは、安全な場所まで引きずってくれたのも彼女だったのだろう……。

アディソンが個人所有している「トロイの銘板」を盗み出すという依頼を受けて、サマンサは館に忍び入ったところ、既に「先客」が仕事を完了した後。あろうことか、爆弾まで仕掛けられていて、危うく命を落としかけます。
その上、まだ盗んでもいなかった銘板の窃盗罪の上に、爆発で亡くなった警備員の殺人罪までなすりつけられたサマンサ。
サマンサの信条は、個人所蔵の美術品しか盗まない、人殺しは絶対にしない。
「汚名」をはらすために、サマンサはアディソンと手を組んでいくこととなります。
初めて見るタイプのサマンサに、アディソンが戸惑いながらも急速に惹かれていく様子が、彼の育ちの良さのせいか、上品な雰囲気で描かれています。
まぁ、致すことはしっかり、みっちりとしてるんですけど(笑)
サマンサの側を片時も離れたくないらしい彼の様子が何だか微笑ましい。
情事のあと自室にまで服をとってくるために腰にタオルを巻いただけの姿で無駄に広い屋敷を疾走するアディソン。
「彼女の気が変わらないうちに戻らなくちゃ」


奪われたキス イ2-1 二見書房  発刊:2008.04.25
ヒロイン:リリス・ベントン(子爵令嬢・18歳/愛称リル) ヒーロー:ジョナサン・オーガスト・ファラデー(ダンズバリー侯爵/愛称ジャック)

あらすじ
6年前、妻が引き起こしたスキャンダルのおかげで地に墮ちた家名をなんとか復活させようとハンブル子爵とその姉は躍起になっていた。
2人の手駒となったのが、18歳になるリリス。
今年、社交界デビューを果たした娘リリスを、何としてでも爵位の高い貴族に嫁がせてみせる。
ハンブル子爵は冷酷な計算をしていた……。

うーん、中盤までのダンズバリー侯爵の底意地の悪さがいまひとつ好きになれず。
放蕩者は、うら若き乙女を食い物にしてはいけないと思うのですが、パーティの席上で侮辱された腹いせに、リリスを傷物にする気満々となった侯爵がひたすら色々と仕掛けてくるんですよね。
リリスの評判を落とそうと、こそこそと動き回ってるんですよ。
ぎゃー、なに、この大人げなさは。
リリスをベッドに引っ張り込むためだけに、彼女の兄までも遊蕩の道に引きずり込む、その身勝手ぶり。
そういういけ好かない部分を物語中盤まで詳しく描き込んでいるので、後半、ジャックが騎士道精神に走られてもなんだかなー。
娘リリスを強姦してもよいと差し出す父親とその姉という家族関係も嫌だし、そんな結婚を妹が押し付けられているのに浮かれて遊蕩にうつつをぬかしてる兄の脳天気ぶりもちょっと……。