第5回公判の概要(報道より)





「15人くらい追いかけた」 闇サイト殺人

08年11月6日(読売新聞朝刊・記事抜粋)


名古屋市千種区の契約社員磯谷利恵さん(当時31歳)を2007年8月に拉致、殺害したとして、インターネットの「闇サイト」で知り合った3人組の男が強盗殺人罪などに問われた事件の公判が5日、名古屋地裁で開かれ、住所不定、無職川岸健治被告(41)の被告人質問が始まった。川岸被告は、「(犯行前)高級住宅街でほかにも15、16人くらい追いかけた」などと述べ、帰宅途中の女性を執拗に狙った末に、犯行に及んだことを明らかにした。

川岸被告によると、磯谷さんを拉致した同月24日夜、車に乗った3被告は、名古屋市の地下鉄東山線沿線の覚王山、本山、一社、本郷駅付近で、ATMで金を下ろした女性などの後をつけた。しかし、周囲に人通りが多かったため手を出せず、その後、本山駅近くで帰宅途中の磯谷さんを襲った。





通報なし検挙 警察側「可能」

08年11月6日(中日新聞朝刊・記事抜粋)


名古屋市千種区の会社員磯谷利恵さん=当時(31)=が昨年8月,男3人に拉致,殺害された事件で,強盗殺人や逮捕監禁などの罪に問われた神田司(37),堀慶末(33),川岸健治(41)の三被告の公判が5日,名古屋地裁で開かれ,証人尋問などがあった.

当時事件を担当した愛知県警捜査一課の警部が「川岸被告が通報してこなくても,(川岸被告とともに別の窃盗未遂容疑で起訴された)男が既に逮捕されていたことなどから,三被告が捜査線上に浮かび,謙虚することは可能だった」と証言した.

川被疑被告は被告人質問で,三被告が当初から女性を拉致して監禁した上で,金を奪って殺害する計画を話していたことや,殺害時の様子を詳細に供述した.





闇サイト殺人公判 殺害過程詳細に証言−−被告人質問

08年11月6日(毎日新聞朝刊・記事抜粋)


名古屋市千種区の派遣社員、磯谷利恵さん(当時31歳)が07年8月、拉致・殺害された事件で、携帯電話の闇サイトで知り合って強盗殺人などの罪に問われた3被告の公判が5日、名古屋地裁(近藤宏子裁判長)であり、川岸健治被告(41)への被告人質問で、3被告に脅されても正しくないキャッシュカードの暗証番号を教えるなど、磯谷さんが最後まで生きる希望を失っていなかった様子が明らかになった。

 07年8月25日未明。愛知県愛西市内の駐車場の車内で、堀慶末被告(33)が包丁を手に「いいかげんしゃべれ」とすごんだ。「2960」。神田司被告(37)が再び聞いたが、磯谷さんは同じ番号を伝えた。川岸被告が携帯電話で「2960」を押し発信履歴を残した。

 直後、3人は磯谷さんを殺害する。ロープなどで首をしめハンマーで5回殴った。「話を聞いて」とすがる磯谷さんに、3人は「まだ生きてやがる」と言い、粘着テープを顔に何重もまき付け、ビニール袋をかぶせ、さらにテープを巻く。そしてハンマーで40〜50回殴った。

 だが8時間半後、3人は銀行で暗証番号が虚偽だと気づく。父を幼少時に亡くし、母富美子さん(57)と2人で生きてきた磯谷さん。預金は母の夢だったマイホーム資金だったと思われる。「命をとられてまで、うそをつくはずはないと思った」と川岸被告は法廷で語った。3被告は、磯谷さんの「夢」までは奪い取れなかった。