第二審・第5回公判の概要(報道より)








二審は2被告に無期判決=1人の死刑破棄し減刑

 11年4月12日(時事通信・記事抜粋)


 名古屋市千種区で2007年8月、会社員磯谷利恵さん=当時(31)=が拉致、殺害された闇サイト殺人事件で、強盗殺人などの罪に問われ、一審で死刑とされた堀慶末被告(35)と無期懲役とされた川岸健治被告(44)の控訴審判決が12日、名古屋高裁であった。下山保男裁判長は「矯正の可能性がある」として、堀被告の一審判決を破棄し、無期懲役を言い渡した。川岸被告については一審判決を支持し、検察、弁護側双方の控訴を棄却した。
  一審名古屋地裁は神田司死刑囚(40)=控訴取り下げで確定=と堀被告を求刑通り死刑としたが、川岸被告は自首が事件解決につながったことを考慮し、無期懲役(求刑死刑)とした。控訴審でも、川岸被告の自首の扱いと被害者が1人の事件で死刑が選択されるかが焦点だった。(2011/04/12-18:10)



闇サイト殺人、2被告とも無期懲役

 11年4月12日(読売新聞・記事抜粋)


 名古屋市千種区の契約社員磯谷(いそがい)利恵さん(当時31歳)が2007年8月、3人組の男に拉致、殺害された「闇サイト殺人事件」で、強盗殺人罪などに問われ、1審・名古屋地裁で死刑を言い渡された無職堀慶末(よしとも)被告(35)と、無期懲役判決を受けた同川岸健治被告(44)の控訴審判決が12日、名古屋高裁であった。

 下山保男裁判長は堀被告について、1審の死刑判決を破棄する一方、川岸被告に対する検察側の控訴を棄却するなどして、両被告とも無期懲役が妥当だと判断した。

 共犯として起訴され、1審で死刑を言い渡された元新聞セールススタッフ神田司死刑囚(40)は、控訴を取り下げ、すでに確定している。

 控訴審は1審と同様、被害者が1人の事件に死刑を適用すべきかどうかが最大の争点になっていた。

 09年3月の1審判決は、「インターネット上の掲示板で知り合った集団による極めて悪質性が高い犯罪だ」として、堀被告と神田死刑囚に死刑を言い渡す一方、事件直後に自首した川岸被告については、「事件の解決に果たした役割は大きい」として無期懲役とした。

  検察側は控訴審で、川岸被告について、「反省悔悟の情による自首ではなく、1審は自首を過大に評価している」として、川岸被告も死刑にするよう主張。一方、両被告の弁護側はそれぞれ、1審判決後に行った犯罪心理鑑定の結果に基づき「人格に凶悪さは認められない」などと主張、死刑を回避するよう求めていた。



闇サイト殺人:35歳被告、死刑破棄し無期

 11年4月12日(毎日新聞・記事抜粋)


 名古屋市千種区の派遣社員、磯谷利恵さん(当時31歳)が07年8月、闇サイトで集まった男3人に殺害された事件で、強盗殺人などの罪に問われた堀慶末(よしとも)(35)、川岸健治(44)両被告の控訴審判決が12日、名古屋高裁で言い渡された。同高裁は堀被告に死刑を言い渡した1審名古屋地裁判決(09年3月)を破棄し、無期懲役を言い渡した。川岸被告には1審と同じ無期懲役を言い渡した。3人のうち神田司死刑囚(40)は死刑が確定している。



闇サイト殺人、2人に無期

 11年4月12日(産経新聞・記事抜粋)


 名古屋市で2007年、「闇サイト」で知り合った男3人に会社員、磯谷利恵さん=当時(31)=が拉致、殺害された事件で、強盗殺人罪などに問われた堀慶末被告(35)と川岸健治被告(44)の控訴審判決で、名古屋高裁は12日、一審名古屋地裁判決で堀被告を死刑とした部分を破棄、無期懲役を言い渡した。川岸被告の無期懲役は維持した。

 控訴審で検察側は2人に死刑判決を、両被告の弁護人は死刑回避と有期刑への減軽を求めた。被害者が1人で、複数被告に死刑が選択されるかが焦点だった。

  一審判決によると、両被告は神田司死刑囚(40)と共謀し、07年8月24日、名古屋市千種区の路上で磯谷さんを拉致し、現金を奪い殺害。岐阜県瑞浪市の山林に遺体を遺棄した。



闇サイト殺人、2被告とも無期判決 名古屋高裁

 11年4月12日(中日新聞・記事抜粋)


 名古屋市千種区で2007年8月、会社員磯谷利恵さん=当時(31)=が3人の男に拉致、殺害された「闇サイト殺人事件」で、強盗殺人などの罪に問われた無職堀慶末被告(35)と無職川岸健治被告(44)の控訴審判決が12日、名古屋高裁であった。下山保男裁判長は、1審名古屋地裁判決のうち、堀被告について死刑を破棄して無期懲役とし、自首して1審で無期懲役となった川岸被告と検察側の控訴はともに退け、2被告を無期懲役とした。

  殺害された被害者が1人の事件で、死刑を適用するか回避するかが最大の焦点だった。1審で死刑判決を受けた元新聞セールススタッフ神田司死刑囚(40)は控訴を取り下げ、死刑が確定している。



闇サイト殺人、一審死刑の被告に無期判

 11年4月12日(朝日新聞・記事抜粋)


 名古屋市で2007年、会社員磯谷(いそがい)利恵さん(当時31)が男3人に拉致、殺害された「闇サイト殺人事件」の控訴審判決で、名古屋高裁(下山保男裁判長)は12日、一審・名古屋地裁判決を破棄し、死刑判決を受けた堀慶末(よしとも)被告(35)に無期懲役を言い渡した。無期懲役とされた川岸健治被告(44)については、被告、検察側双方の控訴を棄却した。

 一審判決は、被害者が1人でも、残虐な殺害方法や、凶悪化しやすいネット犯罪の防止を重視。3人の役割や刑事責任に違いはないと認定した。その上で、川岸被告が自首したことが事件の解明に寄与したことを考慮し、極刑を回避した。神田司死刑囚(40)は控訴を取り下げ、死刑が確定している。

  控訴審では、弁護側が新たに両被告の犯罪心理鑑定を提出し、「両被告の犯罪傾向は進んでおらず、矯正は十分可能」とした。検察側は「鑑定の証拠能力は極めて乏しい」と指摘し、「遺族の処罰感情は最大限に考慮されるべきで、死刑しかない」と主張していた。



闇サイト殺人、2人に無期判決 名古屋高裁、死刑を回避

 11年4月12日(共同通信・記事抜粋)


 名古屋市で07年、「闇サイト」で知り合った男3人に会社員磯谷利恵さんが拉致、殺害された事件で、強盗殺人罪などに問われた堀慶末被告と川岸健治被告の控訴審判決で、名古屋高裁は12日、一審名古屋地裁判決で堀被告を死刑とした部分を破棄、無期懲役を言い渡した。川岸被告の無期懲役は維持した。

 控訴審で検察側は2人に死刑を、両被告の弁護人は死刑回避と有期刑への減軽を求めた。被害者が1人で、複数被告に死刑が選択されるかが焦点だった。

  一審判決によると、両被告は神田司死刑囚と共謀し07年8月、名古屋市千種区で磯谷さんを拉致し現金を奪い殺害、遺体を遺棄した。



闇サイト殺人の堀被告、死刑破棄し無期 名古屋高裁判決

 11年4月12日(日経新聞・記事抜粋)


 名古屋市千種区で2007年、携帯電話の「闇サイト」で知り合った男3人が会社員の磯谷利恵さん(当時31)を拉致・殺害した事件で、強盗殺人罪などに問われた2被告の控訴審判決が12日、名古屋高裁であった。下山保男裁判長は「犯行の計画は綿密ではなく、矯正可能性もある」とし、堀慶末被告(35)を死刑とした一審判決を破棄、無期懲役を言い渡した。

 川岸健治被告(44)については、自首を理由に無期懲役とした一審を支持し、死刑適用を求めた検察側控訴を棄却した。

 判決理由で下山裁判長は、共犯の神田司死刑囚(40)=一審判決が確定=と堀被告らを比較。「2被告の役割を神田死刑囚と同等とすることはできず、被害者が1人であることを考えると、堀被告らを死刑とするにはためらいがある」とした。

 一審判決は、面識のない者同士がインターネットを通じて知り合い、凶悪犯罪を実行した犯行態様について「模倣されるおそれがあり、社会の安全に与える影響も大きい」と指摘したが、同裁判長は「他の事件に比べて模倣性が高いとは一概にはいえず、(事件の特殊性を)過度に強調すべきではない」と述べた。

 判決によると、堀被告ら3人は07年8月24日夜、帰宅途中の磯谷さんを路上で拉致し、車内に監禁。現金約6万2000円やキャッシュカードを奪い、頭をハンマーで殴るなどして殺害した。

  磯谷さんの母、富美子さん(59)は判決後、「何もしてやれなかった。利恵ちゃんごめんね」と涙を流した。記者会見では「娘の命よりも被告の命が重いという判決」「娘がどんな気持ちで殺されたのか。被害者目線で裁いてほしかった」と指摘。「検察には上告をお願いしたい」と訴えた。







愛知・女性拉致殺害:闇サイト殺人 1被告の死刑破棄 無期懲役の判決

 11年4月13日(毎日新聞・記事抜粋)


 名古屋市千種区の派遣社員、磯谷(いそがい)利恵さん(当時31歳)が07年8月、闇サイトで集まった男3人に殺害された事件で、強盗殺人などの罪に問われ、1審で死刑判決を受けた堀慶末(よしとも)(35)、無期懲役の川岸健治(44)両被告の控訴審判決が12日、名古屋高裁であった。1審が重視したインターネット悪用犯罪の危険性について、下山保男裁判長は「過度に強調するのは相当でない」と指摘、堀被告の1審判決を破棄し、2被告を無期懲役とする判決を言い渡した。

 1審名古屋地裁判決(09年3月)は事件を「インターネットを悪用した犯罪の凶悪化、巧妙化の危険性を現実化したもので、発覚困難で模倣性も高い」として「特に厳罰で臨む必要性が高い」と指摘した。しかし2審判決は「素性を知らない者同士の結束力の乏しさが早期の検挙を招いたとも言える。1審が言うほど検挙困難とも模倣性が高いとも言えない」として「殺人被害者が1人の事件で死刑がやむを得ないとまで言えない」と判断した。

  また、両被告の磯谷さん殺害への関与の度合いについて、1審は死刑が確定した神田司死刑囚(40)と差異はないとしたが、2審は「神田死刑囚の殺害の提案に安易に応じた側面があり、神田死刑囚と同等ではない」と認定。「生活歴から犯罪性向が強いとは言えず、矯正可能性もある」と指摘した。


 ◇「利恵ちゃんごめん」被害者の母


 「利恵ちゃん、ごめんなさい。お母さん、何もやってあげられなかった」。閉廷後、高裁から出た磯谷さんの母富美子さん(59)はハンカチで涙をぬぐいながら、空に向かって声を上げた。

 最愛の娘を失ってから3年8カ月。趣味の旅行やゴルフを楽しむ日常も奪われ、3人の死刑を求める署名活動に没頭した。「ぼうっとしていると寂しいから」と数百ページに及ぶ公判資料を何度も読み込んだ。だが「いつまでも事件を引きずってはいけない」と自分に言い聞かせ「一つの区切り」と考えていたのがこの日の控訴審判決だった。今年3月、富美子さんは「2審は刑事裁判で大きな位置を占める大切な裁判」と語っていた。

 だが、判決は願い通りとはならなかった。閉廷後も遺族席でうつむいたまま動けず、裁判所の職員に促されてやっと立った。

  判決後の会見では「ひどい結果をとても娘には伝えられない」と声を絞り出した。そして「最後まで戦いたい。(名古屋高検には)上告するようにお願いする」と語気を強めた。



闇サイト殺人、2被告に無期判決 名高裁、堀被告の死刑破棄

 11年4月13日(中日新聞・記事抜粋)


 名古屋市千種区で2007年8月、会社員磯谷(いそがい)利恵さん=当時(31)=が3人の男に拉致、殺害された「闇サイト殺人事件」で、強盗殺人などの罪に問われ、1審で死刑判決を受けた無職堀慶末(よしとも)被告(35)と無期懲役とされた無職川岸健治被告(44)の控訴審判決が12日、名古屋高裁であった。下山保男裁判長は「利欲目的のみで何の落ち度もない被害者を殺害した残虐な犯行で社会的影響も大きいが、死刑選択がやむを得ないほど悪質とは言えない」と述べ、1審判決を破棄するなどして、堀、川岸両被告とも無期懲役とする判決を言い渡した。

 殺害された被害者が1人の事件で、死刑を選択するか回避するかが最大の焦点だった。1審で死刑判決を受けた元新聞セールススタッフ神田司死刑囚(40)は控訴を取り下げ、死刑が確定している。

 09年3月の1審名古屋地裁判決は、インターネットのサイトで集まった匿名性の高い集団による犯行という特色があり、この種の犯罪は発覚や逮捕が難しく、厳罰で臨む必要性が高いと判断。犯行後に自首した川岸被告のみ無期懲役とした。

 下山裁判長は「ネットを通じて知り合った素性を知らない者同士の犯行は意思疎通の不十分さから失敗に終わりやすく、携帯電話やメールの履歴という痕跡が残るため、発覚が困難とも考えがたい」と指摘。「1審が指摘するように逮捕が困難で模倣性が高いとはいえず、他の強盗殺人などと比べて過度に強調して厳罰で臨むのは相当ではない」と述べた。

 殺害時の役割についても1審は神田死刑囚と2人は同等と判断したが、高裁は、2人が神田死刑囚の提案に応じた面があり、神田死刑囚とは差があると認定。綿密な殺害計画はなく、2人に重い前科がないため矯正可能性がある点も触れ、極刑を回避した。

 磯谷さんの母富美子さん(59)は判決後に会見し「娘の命より被告の命の方が重たいと言われたようで、とてもつらい」と語った。

  検察側は控訴審で「1審は自首を過大に評価した」として川岸被告も死刑にするよう主張。堀被告の弁護側は死刑回避、川岸被告の弁護側は有期懲役とするよう求めていた。



闇サイト殺人、一審死刑の被告に無期判決 名古屋高裁

 11年4月13日(朝日新聞・記事抜粋)


 名古屋市で2007年、会社員磯谷(いそがい)利恵さん(当時31)が男3人に拉致、殺害された「闇サイト殺人事件」で、強盗殺人などの罪に問われた堀慶末(よしとも)(35)、川岸健治(44)両被告の控訴審判決が12日、名古屋高裁であった。下山保男裁判長は、堀被告を死刑とした一審・名古屋地裁判決を破棄し、無期懲役を言い渡した。川岸被告については一審の無期懲役判決を支持し、検察、被告側双方の控訴を棄却した。

 一審判決は、被害者が1人でも、残虐な殺害方法や、凶悪・巧妙化しやすいネット犯罪の防止を重視し、神田司死刑囚(40)=控訴取り下げで確定=と堀被告に死刑を宣告。これに対し、二審判決は「ネットで知り合った素性を知らない者同士の場合、犯行が失敗に終わりやすい側面もある。計画は綿密ではなく、預金引き出しも失敗し、巧妙とは言えない」と指摘。その上で「一審判決が言うほど検挙が困難だとも、模倣性が高いとも一概に言えない」と結論づけた。殺害方法について「意図的に残虐な方法をとったものではない」とした。

 さらに判決は、3人の果たした役割を検討。堀、川岸両被告は「拉致した女性を最終的に殺害するという神田死刑囚の提案に安易に応じた側面があり、明確な殺意を持っていたわけではない。最も重要な役割を果たした神田死刑囚と同等とは言えない」と指摘。被害者が1人であることを前提として「死刑の選択がやむを得ないといえるほど悪質だとは断じがたく、死刑には躊躇(ちゅうちょ)を覚えざるを得ない」とした。

 川岸被告については、磯谷さんを2度強姦(ごうかん)しようとしたことに触れ、「自首を考慮しても有期懲役刑にすべきだとも言えない」と結論づけた。

 名古屋高検の野々上尚・次席検事は「判決内容を慎重に検討し、上級庁とも協議の上、適切に対処したい」との談話を出した。