指輪CCGとの出会いについて

97年頃、マジックザギャザリングをやっていた私は、東京駿河台下の書店で英語の赤い安売り ブースターを見かけた。
「ミドルアース ドラゴンズ? これは指輪物語では・・・。」
指輪物語のカードがあることを知った。
しかしやってる人を知らないので、試しに1パックだけ買ってみる。
「リターンド エグザイルってなんだ?」
そして、イエローサブマリン(カード屋)で幾つかのエキスパンションが出ていることを 知ったので、お店の人に尋ねてみる。
「これ(指輪カード)って、プレイしてる人いるんですか?」
「さあ、見ないねえ。コレクターしかいないんじゃない?」
で、金色に輝く箱を一つだけ買う。
箱の窓から覗いているのは、ドレッドヘアーのおっさん。
その店にはドレッドのおっさんばっかり並んでいたので、金の箱には必ずドレッドの おっさんがいるものと思っていた(注:幽鬼RENです)。
「ドレッドのおっさん一つ下さい。」
「かしこまりました。ドレッドのおっさん一つでよろしいですね?」
開封する。レアが分からない。ルールも読めない。
ネットでルール書いてるページないか調べる。あった。でも、難しそう。解析不能。
新宿のトライソフトでスターター買うとルールブックの和訳をもらえるらしいと知る。
で、もらった。でも、解析不能。というか、無理に解析しても、誰も相手がいないから、 無駄な努力じゃあ・・・。この時代、全てが英語版だった。

そのうち日本語版が出てるらしいことを知る。ガイドブック(参考書)も買った。
一応、ルール自体は分かるだろうというめどがたった。相手がいないけど。
そして、特に何もしないまま時は過ぎる。

98年暮れ田舎に帰省。マジックを買いにいった店の片隅に、英語の指輪の安売りがあった。
1パック80円。これはいわゆる紙だ。ゲームをするのは諦めていたが、指輪ファンとして、
ただの紙として焼却されるのは見過ごせない! 私が買わねば・・・店ごと買おう・・・。
全部買うか、もしくは1つも買わないかの大きな決断の時でもあった。
「この店、いや、この紙全部下さい。在庫はどれだけありますか?」
「英語青スターター2箱、ドラゴンズ2箱、ミニオンズ1箱で1万5千円です・・・。
でも、こんなに箱(ボックス)買っていいんですか? こっちは助かりますけど・・・。」
そこには、茶髪のバイトのヤンキーねーちゃん達の見てはいけないものを見るかの様な、
伏し目がちでいながら、好奇に満ちた視線があった。
「いいんです。私の使命(多分)ですから。」
そして、一晩にして指輪長者になった。資産としてはそこそこできただろうから、
相手が存在するならプレイできるかも。でも、この田舎にプレイヤーはいないだろう。
なぜなら私が買い占めたから・・・(涙)。
参考書によると、「サウロンの口」「騎乗者ウーヴァタ」というのが必須らしい。
そして「ナズグルは放たれた」というのが最高に凶悪なレアの様だ。
ミニオンズは参考書に解説されてなくて、レアリティも不明だから開けないで、 それ以外を全部開封する。
帰りの車を運転しながら、赤信号の度に1パックづつ。
「スマウグ、ウーヴァタ、アーケン石、ウーヴァタ、クリアースカイ、フロド、 ワンリング、ふーん(価値を知らない)、死者の軍勢、ウーヴァタ・・・。」
英語青ばかりウーヴァタ4枚・・・いくら必要なカードでも引きすぎ・・・絶対
どこかで困ってる人がいる・・・。こうして、ウーヴァタ長者にもなった。
だが、「ナズグルは放たれた」が一枚もない!これじゃあ、絶対負ける・・・。
いや、はっきり言おう、既に負けた。完敗だ。もう駄目だ・・・。
参考書を読んでナズグルマシーン恐怖症にかかっていた私は、戦わずして負けた気に なっていた(実際はそんなことは無いのだが)。
参考書のサンプルデッキをコピーして、ルールブックの一人用ルールで試してみる。
少年時代のゲームブックを思い出す。だが、よくわからんし、一人じゃつまらん。
どこかに教えてくれる人はいないかなあ・・・。

99年2月某日、浜松町のゲームフェスタのビラに、「指輪物語初心者講習会」の 文字が! 参加せねば・・・。ここを逃すと指輪プレイヤーの実態が分からない。
当日、日本語黒スターターもらってそのままでプレイ。
グロールフィンデル2世が最終ターンに死んでぼろ負け。
「がーん、これって運のゲームなのか・・・。」
気を取り直して、詳しそうな上級者を見繕って馴れ馴れしく話を聞いてみる。
それが幽鬼TSさんと幽鬼古畑さんとの出会いであった(そしてこのたび私も 幽鬼に・・・しかも因縁のドレッドのおっさん、幽鬼REN。
堕落というせこくて 卑劣なそのやり口が私を象徴しているのか? TSさんのベストチョイス!?)。
少数民族を発見して、嬉しくてその一員になってしまった川口浩の気分で話を聞く (この時点では初心者かつ部外者気分満載だった)。
やのまん主催で月1回大会があることや、ナズグルがいかに卑劣で恐ろしいかを聞く。
カムールで手札丸裸にする事や、レンで一斉に堕落させる事など、ナズグルの恐ろしさ (いや、素晴らしさ?)をちらっと聞いて、背筋が寒くなった・・・気がする。
そして、英語青枠に大したトレード価値が無いことも知る・・・。
所有資産に大幅な デフレーション発生・・・。安く買って大幅な価値の評価益を見込んでいたのに・・・。
まあ、とりあえず、やのまんの大会に行ってみることにしようかな。

同じ頃水道橋のカード屋で日本語青が安売りされていたので、来るべきデビューの日 までに「ナズグルは放たれた」を引くべく、日夜買い続ける。
まるでタバコ屋の看板娘ときっかけを作るときみたいに、 毎晩ちょっとずつ買い進める(決してカートンでは買わない)。
そして、「ナズグルは放たれた」の代わりにウーヴァタをさらに3枚引く(涙)。
安い資産が、安くどんどん充実(重複?)していく。

そして、99年5月23日やのまんの大会にデビュー。
ここから一指輪ファンのみならず、一指輪CCGファン、いや、幽鬼としての生活が 始まるのであった。

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