革新的生産スケジューリング入門

製造業を革新する<計画とマネジメント>の技術ノート

新しい仕組み作りにチャレンジする人、仕事のあり方をかえたいと願っている中堅エンジニアのために

お知らせ:来る6月16日に、新著『世界を動かすプロジェクトマネジメントの教科書』発刊を記念して、日本テクノセンターで「プロジェクトを成功させるための実践的マネジメント技法とそのノウハウ 〜演習付〜」と題する1日研修を行います(有償です)。単なる外国の教科書の解説ではなく、実践的で身につく知識とスキルを学べる講習ですので、とくにこれから海外系のプロジェクトに取り組もうとされる方に、おすすめします。

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今回のノート Note this week

プロジェクト・マネジメントの目的とは何か

中堅エンジニアが壁を破って成長するには、何を学ぶべきか。そういう問いに関連して、ここ何回か書いている。初級の仕事を一通りおえて、とりあえず一人前のことはできるようになっても、その先にしばしば壁がある。そこを乗りこえて面白い仕事をしていくためには、もう少しマクロにものを見て、人を動かせるようになっていく必要がある。

今年の1月に、静岡大学と浜松ソフト産業協会の共催によるプロジェクト・マネジメント講座に呼ばれて、初日の講師を務めさせていただいたときも、その話から始めた。集まった方はほぼ全員がIT技術者だった。IT分野は勉強会も盛んで、知識欲に燃えた熱心なエンジニアも少なくない。わたしはたずねた。
「この中で、現在プロマネの仕事をされている方はいらっしゃいますか?」

手を上げた方は全体の1/3もいなかった。ある意味、予想通りではある。プロマネの仕事をばりばりこなしている人は、こうした講座を聴きに来る必要がないし、第一、忙しくて聴きに来る暇もないだろう。わたしは受講者の方に申し上げた。

「すると、ここにいる過半数の方は、SE的な仕事をメインにされているソフトウェア技術者だと思います。じゃあ、もう一つおうかがいします。今やっている仕事が楽しい人、手を上げてください。今の仕事が楽しくて楽しくて仕方がない人は?」

結果はご想像に任せよう。少なくとも、全員からはほど遠かった。「つまり、楽しくない仕事をしている人が、結構いらっしゃる訳ですね。では、今の皆さんの状況を打破するためには、どうしたらいいでしょう? 充実した、面白い仕事をするためには? −−たしかに皆さん、勉強熱心でいらっしゃる。しかし、あるレベルに達したら、そこから先はソフトウェア技術だけでは、充実した仕事はむつかしいのです。」そう、わたしは続けた。

「たった一人でプログラムを書いて、世界を転換させる、そんな夢を抱いて業界に入った人もいるでしょう。ただ、それで成功する人は、たぶん百万人に一人。それ以外の人は、他人と協力して、チームで仕事に取り組まなければなりません。そして面倒なユーザを説得し、上司を動かして、目的を達する必要があるのです。一つの目的のために、人を動かす技術。それがプロジェクト・マネジメントです。良い仕事をしたければ、プロジェクトの動かし方を知るべきなのです。」

仕事を良く理解したければ、仕事の『なぜ』=目的をしっかり把握する必要がある。プロジェクトとは、一つの目的のために、チームを動かして進める仕事だ。プロジェクトの目的とは、たいていはシステムなどの成果物と、そのアウトカムである。そこは、はっきりしている。

では、プロジェクト・マネジメントという仕事の目的はなんだろうか。

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更新情報 Update information

プロジェクトマネジメント ワンポイント講義」に、「プロジェクト・マネジメントの目的とは何か」を追加しました(2016/05/25)

生産マネジメント ワンポイント講義」に『生産システムとは、どういう仕組みだろうか』を追加しました(2016/05/18)

生産マネジメント ワンポイント講義」に『生産管理という仕事の目的は何か』を追加しました(2016/05/12)

In "Project management one point lecture", an article "Sunk cost principle and DIPP criteria for project portfolio management"has been added(2016/05/05)

アンサンブル・ハイブリッジ 解散のお知らせ」を掲載しました。長い間ご支援ありがとうございました(2016/05/05)

プロジェクトマネジメント ワンポイント講義」に、「『なぜ』からはじめよう − 仕事の目的を設定する」を追加しました(2016/04/28)

タイム・コンサルタントの日誌から」に、「スペシャリストか、ジェネラリストか?」を追加しました(2016/04/19)

米国PMIのPodcastシリーズ「PM Points of View Podcast: Advances In PM II - Beyond the PMBOKR」の最新の回で、わたしがインタビューを受けて話しています。内容は、わたしの博士論文のテーマである『リスク基準プロジェクト価値』(Risk-based Project Value)の紹介で、外にM. Hannan氏とJ. Sopko氏のインタビューも入って約1時間です(無料)。これを聴くと1 PDUが取得できます。最新のPMの進歩に関心を持つ方々に、おすすめします(2016/04/14)

考えるヒント」に、「学ぶ時間をどうつくるか」を追加しました(2016/04/11)

考えるヒント」に、「見えない壁に突きあたった中堅エンジニアが学ぶべき、三つのこと」を追加しました(2016/04/04)

私が主査をつとめる「プロジェクト&プログラム・アナリシス研究部会」とOR学会「サプライチェーン戦略研究部会」(主査:日本IBM・米沢隆)の合同シンポジウム『サプライチェーン戦略とプロジェクト・マネジメント』を浜松市で開催しました。大勢の方のご来聴に感謝いたします(2016/04/02)

タイム・コンサルタントの日誌から」に、「企業のミッション・経営理念を日米比較する」を追加しました(2016/03/28)

In "Project management one point lecture", an article "Drag Cost - The true cost that takes into account delivery schedule effects"has been added(2016/03/20)

お知らせ:

新著『世界を動かすプロジェクトマネジメントの教科書』(佐藤知一・著)9月に発刊しました!

“JIT生産”を卒業するための本 〜 トヨタの真似だけでは儲からない』(共著)、『リスク確率に基づくプロジェクト・マネジメントの研究』、『時間管理術』、『BOM/部品表入門』好評発売中です!

→2016年3月以前の更新履歴

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