さらに汚染牛が拡大!
                            2011年7月24日 寺岡克哉


 放射性セシウムに汚染された可能性のある「牛肉」が、

 さらに、どんどん増えています!



 下の表は、

 新聞各社の報道を、私なりに、まとめてみたものですが、

 日を追うにしたがって、セシウム汚染の可能性がある牛
の数が、どんどん増えていく様子が分かります。


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 発覚日  発覚頭数  合計頭数  牛を出荷した県

7月 8日  +11頭    11頭   福島

7月10日   +6頭    17頭   福島

7月14日  +42頭    59頭   福島

7月16日  +84頭   143頭   福島

7月18日 +505頭   648頭   福島 宮城 山形

7月19日 +200頭   848頭   宮城

7月20日 +699頭  1547頭   岩手 秋田 群馬
                       新潟 岐阜 静岡

7月21日 +113頭  1660頭   宮城 群馬

7月23日 +944頭  2604頭   宮城

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 7月8日に、全国で初めて、

 食用の牛肉から、国の暫定基準を超える放射性物質が

 検出されました。



 しかし、それ以後、あれよあれよと言う間に、

 放射性セシウムに汚染された可能性のある牛の数が、

 200倍以上に膨らんでしまったのです。



 7月20日までに、

 セシウムに汚染された可能性がある牛を、出荷した県は、

 福島、新潟、山形、埼玉、群馬、静岡、岐阜、秋田、岩手の、

 9県に上っています。



 また、7月22日までに

 汚染された可能性のある牛が、流通した先は、

 沖縄県をのぞいた、46都道府県に上っています。



 そして、7月23日までに、

 汚染された可能性がある牛の合計数は、2604頭にも、

 及んでいるのです。


         * * * * *


 ほんとうに、大変な事態になってしまいました!

 セシウムに汚染された可能性がある牛の「全頭検査」
など、

 できる限りの対策を、取ってもらうのは当然です。



 が、しかし!

 こんな事件が起こるたびに、

 私には、疑ってしまいたくなることがあるのです。



 それは、

 なぜ、今頃になって、こんなことが発覚するのか?

 という疑惑です。



 問題の牛は、早いものでは、すでに3月下旬の時点で、
出荷されていました。

 それなのに、なぜ、

 3ヶ月以上も経ってから、このようなことが発覚するので
しょう?



 そして、この疑惑は、

 私の頭の中で、次のような疑惑と、リンクしてしまうのです。



 それは、

 福島第1原発の1号機〜3号機のすべてで、メルトダウンが
起こり、

 とくに、いちばん早くそれが起こった1号機では、

 東日本大震災が発生してから、たったの5時間後にメルトダウン
していたことを、

 なぜ、およそ3ヵ月後の、6月になってから発表したのか・・・



 つまり、

 「すでに起こってしまったんだから、仕方がないよねー」

 「もう、後の祭りだよねー」

 みたいな感じで、だれもが諦めてしまい、

 人々のはげしい怒りや非難が、萎(な)えてしまうような、

 そんな日本の国民性を見透かした上で、

 わざと発表や発覚を、数ヶ月ほど遅らせているのでは
ないか・・・ 

 と、そのような疑惑が、私の心に湧き起こってならない
のです。



 もしも今後、

 牛肉だけでなく、ほかの色々な食品についても、

 こんなことが、これから次々に行われるのだとしたら、

 いくら個人レベルで、放射性物質を摂取しないように気を
つけようと思っても、

 知らず知らずのうちに、内部被曝を、させられてしまうで
しょう。



 ほんとうに、

 けっして油断がならないというか、疑心暗鬼に駆られると
いうか、社会不信に取り憑(つ)かれるというか、

 ぜんぜん信頼や安心のできない世の中に、なってしまった
ような気がします。



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