2017年に向けて
                               2017年1月1日 寺岡克哉


 年が明けて、2017年になりましたね。

 いったい今年は、どんな年になるのでしょう?


         * * * * *


 それについて、いま私が、いちばん思っているのは、

 「アメリカのトランプ新大統領に、日本だけでなく、世界中が
振り回されるような年」

 に、なるのではないかと言うことです。



 たとえば、トランプ新大統領は、

 1月20日の就任初日に、「TPP(環太平洋パートナーシップ
協定)」からの脱退を通告すると、正式に表明しています。

 もし、これが本当に実行されれば、

 日本の経済界は、ものすごく大きな影響を受けてしまうでしょう。



 また、トランプ新大統領は、

 ロシアとの友好関係を築いていくことを、ほのめかしているよう
に見受けられますが、

 しかし実際は、

 アメリカもロシアも、「核兵器の増強」へと、動き出そうとして
います。

 これは、

 大統領選挙の時点では、まったく見られなかった動きで、

 トランプ大統領の誕生により、アメリカとロシアの関係が、今まで
でよりも緊張していくかもしれません。



 さらに、トランプ新大統領は、

 中国を刺激しており、アメリカと中国の関係も、ギクシャクとして
来たように見えます。

 つまり、

 トランプ新大統領が、台湾の蔡英文(さい・えいぶん)総統と
電話会談をしたことで、「中国の反発」を招いてしまったのです。

 その報復措置として中国は、アメリカ軍が所有する「無人水中
探査機」を捕獲したり、

 中国軍の空母「遼寧(りょうねい)」を、太平洋に進出させたり
しています。


           * * * * *


 ところで、これは、私が勝手に推測していることですが・・・ 


 おそらく、トランプ新大統領は、「イスラム国」を討伐(とうばつ)
するために、

 シリアにたいして、アメリカ軍の「大規模な派兵」を行なうのでは
ないかと、思っています。



 そして、もしもトランプ新大統領が、そのような決断を下したなら
ば、

 日本にたいしても、それ相応の「軍事費の負担」を要求してくる
と思いますし、

 さらには日本の自衛隊にも、出動の要請をしてくるかもしれま
せん。



 この私の予想は、ハズレてほしいと願うばかりですが、

 トランプ新大統領の誕生という、最悪の事態を前にして、

 日本の国会が「安全保障関連法」を成立させてしまったのは、

 「あまりにも拙速」だったのではないかと、悔やまれてなりません。


            * * * * *


 新年の早々から、危機感を煽(あお)るような話をして、まことに
申し訳ありませんが

 私の正直な気持ちとして、今年の1年は、

 ゆったりと落ち着いた年ではなく、何かと騒がしい、慌(あわ)ただ
しい年に、なるような気がしてなりません。



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