オールスパイス

Allspice   クローブ、シナモン、ナツメグを合わせたような香りと胡椒の辛味を合わせ持つところからオールスパイスと呼ばれています。 中国語では三香子。

品種 フトモモ科。木丈は5〜10m。未熟な果実を摘み取って乾燥させたもの。
原産地 中央アメリカの西インド諸島。
利用の歴史 マヤ族は、そうとう昔からオールスパイスを香辛料として使っていたそうです。 コロンブスは合計4回中央アメリカに行きましたが、最後までオールスパイスを“発見”できませんでした。 当時のヨーロッパではクローブシナモンナツメグが高値で取引きされていましたので、コロンブスは儲けそこなったわけです。 西欧社会の人間で初めてオールスパイスを発見したのはフランシスコ・フェルナンデス(スペインの探検科)で、1570年代。 その後の50年でヨーロッパ中に香辛料として広まっていきます。
現在の主産地 ジャマイカ、グァテマラ、キューバなど中央アメリカ諸国。
成分 香りの主成分はオイゲノール、シネオール。45度前後の時に最も香りを発散します。
利用方法 粉のオールスパイスは、牛肉のロースト、ひき肉料理、ケーキなどに使われます。ホール(つぶ)のオールスパイスは、 トマトを使う煮込み料理、ソース、ピクルス、ホワイト・シチュー、コーンスープなどに入れると美味。
また、クローブシナモンナツメグを使う時にオールスパイスを合わせて少量使うと香りが複雑になって大変効果的です。 (例えば、ハンバーグにナツメグを入れる時に、少量のオールスパイスを入れる) もちろん、純粋にシナモンやナツメグの香りを楽しみたい時にはオールスパイスを使わない方がいいです。

肉1kgに対する標準的な使用量  : 0.2〜0.5g
粉のオールスパイス小さじ一杯で : 1.2g


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作成日:2005年10月8日
上田 泰久