マッシュルーム

Mushroom 世界で最も多く栽培されているキノコです。フランスではシャンピ二オン・ド・パリ(パリのキノコ)と呼ばれて人々に親しまれています。 丸っこい形がかわいいですね。クセが無いので、幅広くいろいろな料理に使えます。

品種 ハラタケ科ハラタケ属。"Agaricus bisporus" 和名はツクリタケと言います。ハラタケ "Agaricus campestris" の栽培種で、カサが開かない時は肉厚で、丸っこいボタン型になります。そのような突然変異種が選択的に栽培されたのだと思われます。 天然物もあるという噂もありますが、売られているのは全て栽培物です。
種類
  • ホワイト種−白さが好まれ、最も多く栽培されています。最初は真っ白ですが、だんだんピンク色になります。傷つくとそこが赤紫色のシミになるので 、傷つけないように注意して扱われます。ヒダは最初はピンク色ですが、カサが開いてしばらくするとこげ茶色になって不味そうに見えるので、 まだカサが開かないうちに出荷されます。しかし、味は少しカサが開いた状態の方がよくなります。
  • Brwon Mushroom
  • クリーム種−収穫量が多いので、缶詰などの加工用に好まれます。
  • ブラウン種−最近よく見かけるようになりました。味が濃く、加熱しても収縮しにくいので、白でなくてもいい料理にはむいています。
  • ジャンボ・マッシュルーム−アメリカで"Portobello" (ポルトベロ、ポータベラー)という名前で売られてヒットし、最近は日本でも売られるようになりました。直径が15cm以上になる大きなマッシュルームです。 実は普通のマッシュルームをそのまま成長させただけです。表は茶色、ヒダは真っ黒。簡単にバター炒めするだけで非常に美味しい。
原産地 パリ近郊で大量に栽培されたのが普及のきっかけなので、一応フランス原産と言われています。
栽培の歴史 フランス、イギリスに西アジア原産のメロンがもたらされた時に、温暖な土地を好むメロンのために厩肥(馬小屋の敷きワラ)を発酵させて土の温度を上げるという方法がとられました。 その厩肥の発酵した土壌が大好きなのがハラタケで、メロン栽培の副産物としてハラタケも栽培され、出荷されるようになりました。
1650年頃になると、パリ近郊の採石場後(洞窟)で大量に栽培されるようになり、やがてハラタケの中からカサの肉の厚い変種として現在のマッシュルームが選別されたと考えられます。 この事からフランスではマッシュルームの事をシャンピニオン・ド・パリと呼びます。

日本では、1921年(大正10年)に森本彦三郎氏が栽培に成功。西洋マツタケという名で発売されました。

旬と産地 全て人口栽培ですので一年中ありますが、10月〜11月の気温が生育に適しています。
成分 キノコのうまみ成分であるグアニル酸が、100gあたり108mgも含まれていて(シイタケ(32mg)の3倍!)、これがマッシュルームの味の基本になっています。
調理法 泥を落とすだけで水洗いの必要はありません。切り口にレモン汁をつけると変色しません。ジクからも美味しいダシが採れますので上手に使いましょう。
市場 1974年には15,300トンの生産がありましたが、このほとんどはアメリカ向けの缶詰用でした。現在では日本国内向けに生で2,500トン程度が生産・出荷れています。
雑学 「キノコは暗い所で栽培するのがいい」という話がありますが、これはパリ近郊の洞窟でマッシュルームが栽培されていたところから広まった俗説です。 実際には温度と湿度が安定した場所が栽培しやすいので、洞窟が使われました。


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制作日:2005年12月23日
上田 泰久