桜餅に使う桜の葉、桜茶に入れる花。甘くさわやかな香りが部屋いっぱいに広がって幸せな気分になります。忘れてならないのが桜あんぱん。 あんぱんに少ししょっぱい桜の花の塩漬けが良く合います。この組み合わせを考えた人はすごいと思う。  

品種 バラ科スモモ属(サクラ属)。サクラの仲間は熱帯から北半球の温帯にかけて広く分布し、800種にも及ぶそうです。 日本にはヤマザクラ、オオシマザクラなど9種類の天然種と、それらを交配・改良してできた染井吉野などの人工種約300種があります。
花の塩漬けには関山(かんざん)"Prunus lannesiana 'Sekiyama' "などの八重桜が多く使われます。六〜八分咲きの時に摘んで、 塩と白梅酢一週間ほど漬け込んで作ります。
葉の塩漬けにはオオシマザクラ"Prunus lannesiana"が使われます。オオシマザクラは香りが強く、うぶ毛が少なく柔らかいので口当たりが良いためです。 桜の葉の塩漬けの70%以上が静岡県岡崎町で作られています。
普及の
歴史
1717年、江戸長命寺の門番、山本新六が桜の葉を集めて塩漬けにし、これで餅をくるんで花見の席で売り出したところ大評判となり、 これが今日の桜餅の原型となったと言います。
成分 サクラ独特の香りの成分はクマリンです。クマリンは花、葉、枝、幹に含まれていますが、普段は糖と結合した配糖体と言われる状態で、 この時は匂いを感じません。花や葉を塩漬けにする事によって、糖分が分離し、クマリンの匂いを感じるようになります。
サクラの花の香り成分にはクマリンの他にベンズアルデヒド、アニスアルデヒドなどが含まれており、葉よりも複雑な匂いになっています。 咲いている時でも匂うはずなのですが、染井吉野などほとんどの品種では匂いが弱くてほとんど分かりません。
調理法 サクラの花は結納などのお祝いの席で飲まれる桜茶や、桜あんぱんが定番ですね。ご飯に炊き込むと桜ごはんになります。
サクラの葉はほとんどが桜餅に使われます。白身の魚を道明寺粉、サクラの葉と一緒に蒸してダシをかけたサクラ蒸しという料理もあります。
雑学 皆さんご存知だと思いますが、関東の桜餅は小麦粉を焼いた皮であんをくるんだ長命寺、 関西の桜餅はもち米をくだいた道明寺粉であんをくるんだ道明寺です。どちらもサクラの花の色に着色され、サクラの葉に包んでサクラの香りとともに供されます。


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制作日:2005年4月13日