牛の種類

日本で食用にされている牛肉には”和牛肉用種”、アメリカやオーストラリアなどから輸入される”海外肉用種”、 そして”乳牛”の3種類があります。

和牛
肉用種
日本で古くから飼われてきた在来牛に、明治以後、肉質の優れたヨーロッパ品種をかけあわせて作られました。 その後、現在まで続く品種改良の努力によって世界に誇る品質になっています。
  • 黒毛和種−松坂牛、神戸牛をはじめ日本のブランド牛の多くはこの種です。 日本が世界に誇る味の良い牛で「大理石模様」の美しい霜降り肉を産出します。 現在、174万頭いる和牛の86%が黒毛和種です。
  • 日本短角牛−「あかべこ」と呼ばれる赤茶色の牛。南部牛にショートホーン種を交配してできました。 野草を採食する能力に優れているので農作業などで忙しい夏は山に放牧しておけばよく、 飼育に手間がかからないそうです。岩手・青森・秋田・北海道で飼育されています。 肉は脂肪が少なくおいしい赤身なのですが、ここ数年は輸入牛におされて頭数が半減し2万頭あまりです。
  • 褐毛和種−「肥後牛」です。朝鮮牛を基礎とした赤牛にシンメンタールを交配・改良してできました。 主に熊本・高知で飼養されています。ここ数年で頭数が半減してしまいましたが、 今でも和牛全体の10%を占めています。
  • 無角和種−黒毛和種とアバディーンアンガスの交雑種。成長が早く飼料効率が高い。 山口県の牛で1700頭が飼育されています。
海外
肉用種
肉食の歴史が長く需要も多い欧米では、数多くの優れた品種が作られていますが、 現在おいしい肉洋種として広く飼育されているのはブリティッシュ・ブリードと言われるイギリス系と、 フランス系です。
  • アバディーンアンガス−イギリス原産。肉質の優れたアバディーン種とアンガス種が交配されてできました。 無角、黒毛。サシが入りやすく肉質の良いおいしい牛。成長は早いが皮下脂肪が厚いのが欠点。 アメリカの肉用牛の40%を占めています。
  • ヘレフォード−イギリス原産、無角、褐毛で顔だけが白い。赤身が多くサシが少ない。肉質は粗いのですが、 暑さ・寒さ・乾燥に強く頑健で育てやすいので数多く飼育されています。
  • ショートホーン−イギリス原産。名前のとおり角が短い。成長が早く、肉質も良い。
  • シャロレー−フランス原産。クリーム色で大型。フランスの誇るおいしい牛です。脂肪が少なく赤身がおいしい。 特に肉汁(グレービー)はそのままで良くできたコンソメのようです。 一般的に脂肪が少ない牛肉は固いのですが、シャロレーでは赤身と柔らかさが見事に両立しています。 残念ながらほとんど日本には輸入されていません。
乳用種 実は国内で生産されている牛肉の半分以上が乳用種です。
  • ホルスタイン−オランダ原産の有名な搾乳用の牛。雄を虚勢して肉用に育てている。
  • ジャージー−イギリス原産、褐毛色。象げ色の風味の濃い牛乳が採れるので有名ですが、 実は乳・肉両用種です。


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制作日:2002年1月13日
上田 泰久