ほたて貝(帆立貝)

Hotate 養殖の成功例。ほとんどの魚介類で天然近海ものが激減し、採る漁業から育てる漁業が模索されていますが、 ホタテ貝はいち早く養殖が成功し、安くておいしいものが安定して供給されています。
(写真は養殖物)

品種 東北、三陸以北に分布する寒海性の二枚貝。二枚貝は普通2つの貝柱を持っていますが、 帆立貝には一つしかありません。生まれた直後は2つの貝柱を持っているのですが、成長につれて一方が退化し もう一方が中央に移って大きくなるそうです。貝柱の強い力を使って二枚の貝殻を勢いよく閉じ、 耳と呼ばれるところにある2つの噴射口からジェット式に水を吐き出して、その反動で前に飛ぶようにして泳ぎます。 一般に出回っているのは青森県陸奥湾、北海道噴火湾、岩手県、 宮城県の沿岸での養殖物です。13cm程度に育つのに3〜4年かかります。陸奥湾での養殖の確立に尽力された 野村 七録 博士その他の方々の功績に感謝しましょう。
Hotate_Youshoku 養殖には稚貝をそのまま漁場にまいて自然に成長させる地まき式と、貝殻のすみに穴を開けてヒモで吊り下げたり (耳吊り式)網状のカゴに入れて海中に吊り下げる垂下式の2種類があります。 いずれもエサは天然のプランクトンにたよっています。貝殻に たまにオホーツク海産の大型(20cm)の天然物(稚貝放流もある)が出回ります。身が締まっていますが、 砂が混ざることもあります。
天然物の旬は10月から2月。
成 分 アミノ酸の中では、はっきりした甘味を持つグリシンが多いので生でも加熱しても強い甘味を感じます。 コハク酸はアサリの10倍もあるので、旨みにコクがあります。  
調理方法 殻付きのものが手に入った場合には、ぜひ貝紐(かいひも)も食べましょう。包丁の先でヌメリをしごいて落とし、 さらに塩水でていねいに洗わないと生臭みが残ってしまいますが、ていねいに処理をしたものはコリコリとした 歯ごたえと貝柱とは全く異なる味が楽しめます。 内臓は生食しません。毒性プランクトンの毒を貯めて毒化することがあるので、加熱後であっても できれば食べない方がいいでしょう。
干した貝柱は中国料理などのダシに使われますが、そのまま食べてもおいしいですよね。。  
市場 ほとんどが国内での養殖もので、30万トン程度の生産量があり、長期的に見るとかなり増えてきています。 このうち約50%が北海道、40%が青森県産です。輸入が約500トン。  
コメント たまに貝柱がオレンジ色がかったものがあります。こちらの方がなぜか味が濃くおいしいです。”当たり” ということですね。貝柱だけを買う時に、オレンジ色がかったものが混ざっているパックがあったら買って 食べ比べてみてください。  
Hoshi Kaibashira


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制作日:2001年9月9日
更新日:2005年9月19日
上田 泰久