地鶏・銘柄鶏

「ブロイラーの肉は安くて柔らかいが味が無い」という批判から、 おいしいと言われている在来種を使って数多くの在来地鶏や銘柄鶏が開発されています。 高度に専門分化した採卵用の白色レグホンやブロイラーが入ってくる前は、最も経済的な種は「卵もよく生むが、 採卵寿命が尽きた廃鶏でもおいしくて高値で売れる」という兼用種でした。現在各地に残っている在来地鶏は こうした兼用種が基になっています。

現在は非常に多くの銘柄鶏が販売されていますが、通常のブロイラーと同様の白色プリマスロックと コーニッシュを掛け合わせたヒナを通常の8週間よりもほんのわずか余分に育てただけで出荷されているような、 ほとんどブロイラーと変わらない銘柄鶏もあります。鶏肉の味は、品種、生育日数、エサ、育てられ方 (単位面積あたりどのくらい飼っているか)の4項目で決まるのですが、小売される時にそれらの表示が明確でなく 混乱していると言わざるをえません。JASなどで地鶏の条件を決めていますので、その表示が徹底される事を 望みます。

地鶏・銘柄鶏の基になっている代表的な在来種

名古屋種
(名古屋コーチン)
代表的なおいしい鶏です。明治の初めに元尾張藩士であった海部兄弟によって作られました。 当時の地鶏に様々な外来種を掛け合わせた試行錯誤によってうまれました。 最もおいしいと言われる5ヶ月齢ごろ出荷されます。
軍鶏
(しゃも)
名前のとおりタイ国から輸入されて、闘鶏用に改良されてきた鶏です。天然記念物に指定されています。 大型種の軍鶏が食用にされます。ただし闘争心が強いので集団飼育にむかず、 他の鶏と競ってエサを食べる習性に乏しいので発育も遅く、効率的ではありません。知名度が抜群ですので、 他の品種と掛け合わせて「○○シャモ」などというネーミングで売り出されています。
薩摩鶏
(さつまどり)
九州南部で定着した大型の地鶏で天然記念物です。肉は非常においしいそうですが繁殖能力が低いので、 白色プリマスロックと掛け合わせて「薩摩地鶏」として販売されます。  
比内鶏
(ひないどり)
秋田県の地鶏で天然記念物です。美味で有名で、昔はキリタンポに使われたそうです。 現在ではロードに掛け合わせて販売されています。  


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制作日:2001年8月18日
更新日:2002年3月8日
上田 泰久