「カマスの焼き食い一升飯」と言われるように、塩焼きや一塩の干物が大変おいしい魚です。 独特の頭を残した背開きの干物が食欲をそそります。(写真はアカカマス) |
品 種 |
スズキ目カマス科。日本近海にはアカカマス、ヤマトカマス、アオカマスがいます。アオカマスは最も大型で、
味はあまりよくない。 アカカマスは最も美味で秋になると脂ものってきます。 ヤマトカマスはアカカマスよりも水っぽいのですが、干物にするとアカカマスと同様に甘味のある上品な味が楽しめます。 アカカマスとヤマトカマスの見分け方ですが、並べてみるとアカカマスの方が黄色みがかっています。 また、背ビレと腹ビレの位置(ヒレの前端)を比較して、両方がほぼ同じ位置の上と下にあるものがヤマトカマス、 背ビレの方が後退していて腹ビレのほうが頭に近い位置に付いているものがアカカマスです。 |
産地 と旬 | 3種とも中部以南に分布していますが干物では紀伊半島の串本が有名です。 旬はアカカマスが8月から10月、ヤマトカマスが7月から9月です。 |
調理方法 | アカカマス、ヤマトカマスとも水っぽいので刺し身には向きません。アカカマスは塩焼きが干物、
ヤマトカマスは干物にされます。
塩焼きにする時は塩をふってから焼く前に30分ほど冷蔵庫に入れておきましょう。
この時に身から水分が出てきますので、キッチンペーパーなどを下にひき、また上にもかぶせておきます。
身離れが悪いのが欠点ですが、焼きたての熱いうちに食べればやや身離れが良いようです。 塩焼きの他には、天ぷらもいけます。酢締めを鮨ネタにする事もあります。 また、高級かまぼこの原料にもされます。 |
目利き | ほとんどの魚介類は大きさによって味が変わってきますが、通常は中型のものが一番おいしく、 大きくなりすぎると身が固くなったり大味になったりします。しかしカマスは例外で、 大型のものの方が脂がのって身も締まり、おいしくなってきます。また、同じ長さなら太っている物を選びましょう。 ただし、大型は輸入物が多くなってきています。 |