かわはぎ

Kawahagi 半透明の美しい白身は歯ざわりも味もフグに匹敵すると言われます。 フグと違って肝も食べられますので、それ以上かもしれません。
(写真はカワハギ。活け締めの時に背ビレの前のトゲを切ってあります。)

品 種 カワハギ科。カワハギとウマズラハギが主に食用にされます。カワハギはウマズラに比べて縦方向の幅があり、 全長35cmぐらいになります。尾びれは茶褐色。ウロコが無いかわりに皮が厚く、その皮をはいで調理するので カワハギの名があります。全国の沿岸の岩礁と砂地の混ざった浅い海に生息していますが、 特に中部以南に多く分布しています。
ウマズラハギもカワハギと同様にウロコが無く皮の厚い魚です。カワハギに比べて細長く、尾びれが緑色をしています。 皮をはいだ状態で店頭に並べられている時は尾びれの色でカワハギと区別します。全長30cm程度。 カワハギと同様に身も肝もおいしい魚ですが、ほんの少し苦味があります。しかしそれが風味だと言う人もいます。
この他に、ウスバハギ(ウチワハギ)も美味だと言われています。
産地 と旬 身のほうは一年を通じてあまり味が変わりませんが、産卵期の6月から8月はフグやヒラメの味が落ちてカワハギが 重宝がられるせいもあって旬といわれています。肝の大きくなる11月から2月を旬とする説もあります。
調理方法 クセの無い魚なので、ちり鍋、煮付け、ムニエル、フライなど、どんな調理方法でもおいしく食べられますが、 新鮮なものは薄造りの刺し身を肝醤油(肝を蒸してから擦って醤油と酢を混ぜたもの)で食べるのに限ります。  
目利き 実は最も目利きの難しい魚です。皮が厚く死後も色の変化が少ないからです。眼の透明感で選ぶしかありませんが、 信頼できる魚屋で買うのがいいでしょう。皮を剥いた状態で売られているものは、身にハリがあり 半透明のものが新鮮です。  


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制作日:2001年11月16日
上田 泰久