寒天−ところてん

Kanten   正確には「ところてん」が素材の名前です。 一般的には「ところてん」は細長く押し出されたものを酢醤油で食べる料理の名前になっていますが、 本当はテングサの抽出物を固めたアレそのものを「ところてん」と言います。 寒天は「ところてん」を干した加工品です。

材 料 テングサがメインですが、イギス、オゴノリ、エゴノリなどの海藻も使われます。これらを煮出して、 抽出物をろ過して固めたものが「ところてん」です。これを冷凍乾燥させたものが寒天です。
語 源 平安時代には心太(ココロフト)と呼ばれていたそうです。それがなまって「ところてん」になったそうです。
寒 天 江戸時代の初期に京都・伏見の「美濃屋」という旅館の主人が、島津藩主に出したところてん の残りを寒い戸外に出しておいたところ、自然に凍って偶然にできたものと伝えられています。 フリーズドライのインスタント食品の走りですね。
寒天は今でも工場生産ではなく、手作りで作られます。長野県の茅野市が主な産地で、 天屋衆(てんやしゅう)と呼ばれる専門の職人が12月から2月までの厳冬期にトコロテンを戸外に並べて 凍結乾燥させて作ります。10日の間、夜間の凍結と日中の乾燥を繰り返しますが、 雨や雪にあたらないように全く気が抜けない作業です。  
料 理 羊羹(ようかん)などの和菓子、寄せ物料理、滝川豆腐などに使われます。
密豆や豆カン、いわゆるトコロテンとしてそのまま食べる場合は、加工品の寒天の戻しではなく、 テングサの抽出物をそのまま使った生のものが絶対においしいです。磯の香りがすばらしく、 目の前に海の景色が広がるようです。  
栄養価 腸内で消化されないので栄養価は無いのですが、食物繊維として整腸作用が注目されています。


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制作日:2000年3月25日
更新日:2006年7月23日
上田 泰久