ギャッベは中央イランの高地に住む遊牧民（カシュガイ族）が、移動用テントの床に敷くために作成する、防寒用の手織り絨毯です。 移動生活をしながら、飼っている羊の毛を刈り取り、身の回りで採取した草木で染め、野外で織られます。時間をかけて織ることが出来ないため、絵柄はシンプル、織り糸は太めで、やや粗く織られています。「ギャッベ」とは"粗い"という意味です。その粗さによって、保温力が低下するのをカバーするため、毛足を長く残し、厚い絨毯に仕上げています。
イランの高地はとても寒く、そこで飼われている高山性の羊の毛は、耐寒性に富み、脂質を多く含むため、汚れにくく耐久性があります。 羊の毛の質や、気温、天候による草木の染まり具合などにより、糸の色が均一でないため、織り上げられたとき、その色むらが素朴な風合いを生み、そして長く使用すると、草木染の褪せた味わい深い色が出てきます。とても寒い地方で生まれ、育まれてきた"ギャッベ" には、耐寒性、耐久性のある絨毯としてのしっかりした裏づけがあります。

ギャッベは遊牧民の手作りのため、その品質には非常に巾があります。
当社では、その中でも日本人の感性に合った良質のギャッベを厳選し、輸入しております。

ウールの絨毯には、部屋を暖かくする以外にも優れた点があります。
寝室にウールの絨毯を敷くと、人が眠っている間に吐く息などに含まれる湿気が、程よく吸収され、あるいは乾燥気味の室内では湿気が補われて、眠りに快適な環境が保たれます。また、日中に部屋に舞い上がったホコリは、人が寝静まってから降りてくるので絨毯を敷くと、部屋の細かなホコリを毛足の中にキャッチするため、ホコリの舞い上がりを防ぎ、空気をきれいに保つ効果もあります。