★2006年10月〜2007年3月までの野球日記(スポーツコラム)です★

「セ・リーグ開幕」 (3月30日)

今、テレビでは「横浜-巨人戦」をやっている。
テレビつけたときには、既にGヨシノブが初球・先頭打者ホームランを
打ったあと...。
でもその後、横浜・鈴木尚が同点・初球タイムリーを放った。
一時は首位打者の常連だった鈴木尚の復活、嬉しいな〜。

本当は中日戦が気になる。5番に座るであろう中村ノリが見たい・・・。
昨夜の「すぽると」では、解説の池田親興がこんなことを言っていた。
「中日に ”テスト生として新たに入団した中村ノリ” という目で
 見てやってほしい」

せやな。ごねて、擦ったもんだしたあげく拾われた男〜という"色メガネ"で
ノリを見るのは もうやめよう。
池田、たまにはええこと言うやん。


映画『バッテリー』を観て―
 ”バッテリー”は実にデリケートな生き物よ」
〜えるこみ拡大版(3月29日)

あさのあつこ原作のベストセラー『バッテリー』が映画化された。
原作があまりにも素晴らしかったので、
「決して映画は見るまい,がっかりするだけ・・・」と決めていたが、
やはり気になって観に行った。
予想はいい意味で裏切られた― いい映画なのだ。
滝田洋二郎監督が「原作の世界観を損なわないようにした」と言うように、
どの登場人物も、のどかな岡山の街並みも、原作そのままの雰囲気で
すばらしかった。

ストーリーは・・・《天才ピッチャー・原田巧(たくみ)は中学入学を控えた春休み、
岡山の田舎に家族で引越してきた。巧は引越し早々、彼の球に惚れこんだ
キャッチャーの永倉豪と出会い、2人はバッテリーを組み、練習を続ける。
やがて2人は中学の野球部に入部。先輩のいじめに遭ったり、大人たちに
反発しながらも、野球を通して仲間たちとともに成長していく・・・》。

”バッテリー”。普段野球を見ていても投手と捕手の関係性など、大して考える
こともない。
捕手については「配球、リードが巧い」「肩が強い」などで評価。「キャッチング」は
基本中の基本、できて当たり前だと思っていた(特にプロの場合は)。
だがこの物語の主人公・原田巧は、彼の球を受ける「キャッチャー探しに困る」ほどの
剛速球をもつ。そんな巧が、彼の球をいとも簡単に受け止めることのできるキャッチャー、
永倉豪と出会ったのは実にラッキーだった。なにせ前のチームの捕手は補球するのに
半年かかったというのだから。捕球技術だけではない、豪は大らかで面倒見のよい性格。
自信家で尖った巧の心を優しく包み、2人は固い信頼関係で結ばれていった。
しかし、いつしか、ますます進化する巧の剛速球に豪のキャッチング技術が
追いつけず・・・強豪校との試合でそれが露呈してしまう。
信頼関係を失い、自信をなくした投手と捕手。それを相手チームに見透かされ、
バッテリーは無残にも潰されてしまう。

たとえ中学野球といえども、バッテリーというのは実にデリケートな生き物だ。
バッテリーの心理状態一つでここまでチームを狂わせ、勝負を左右してしまうのか・・・
と考えさせられた。

日本代表監督(阪神SD)星野さんがこの映画へ寄せるコメントが興味深い。
「ピッチャーである自分にとっては、あのキャッチャーが主役。キャッチャーの子、
 良かったなぁ」。
星野さん、原田巧になった気分で見ていたのだろう。
でもほんとに、永倉豪を演じた山田健太くんは笑顔がピカ一だった。
オーディションで選ばれた彼は、一度出演を辞退しようとした。なぜなら、彼は現役
の中学野球部員。最後のシーズン、仲間とともに野球がしたかったのだ。その仲間に
映画に出るよう説得され・・・
猛特訓に耐え、作品のなかで精一杯プレイをしてくれた“豪ちゃん”。
映画を見た少年たちはきっと彼のような“名キャッチャー”に憧れたはずだ。

今甲子園で繰り広げられている選抜高校野球。巧と豪のようなバッテリーが、
各チームにいるのだろうか。
彼らの野球に対する純粋で一途な気持ちは、いまだはびこるプロ野球の悪しき慣習
とはまさに対極・・・とても同じスポーツとは思えない。//


「あきれた! プロ野球代表者会議」 (3月22日)

昨日都内のホテルで行われた、プロ野球の代表者会議。
7時間半の議論の末に出た結果が「来年からの希望枠撤廃」だけ。
「なんでスパッと、今年からじゃないんだ!」
と誰もが思ったはず。
これはG球団のせいだ。希望枠撤廃の付帯条件としてG球団は
「FA権 取得時期の短縮」 を主張したのだ。

そして意見がまとまらないところで、いらぬ口を挟んだのが
Nコミッショナー代行。
「1年だけあいまいな制度でやるより、今年は昨年と同じ方式を取れば
 いいのでは」。
これで議論が収束してしまった。あほな・・・。
(ちなみにN氏は”ナベツネ氏の傀儡”とも言われています)

「今秋のドラフトまで希望枠を残した」 ということは、
今秋、逆指名をする有力選手には、
「既に多額の先行投資をしているから、まずいんだよね〜」 
ってことか・・・ と考えずにはいられない。

*追記*
先日も書いたが、昔からあった「栄養費」という名の裏金。
どなたかも言っていたように、たとえ完全ウエーバー制になっても
裏金のたぐいが根絶することは非常に困難だと思う。
こういうことが普通にあるのだ、この世の中には・・・。

例えば、青いハンカチが話題となった選手。あくまで想像だが・・・
彼はおそらく、”特待生”として W大学に入るだろう。
大学にとって、これほど素晴らしい広告塔はいないのだから。
(なら、F原愛ちゃんも同じか...)

例えば、大阪に住む 野球の上手い中学生。東北の私立高からスカウトされた。
きっと授業料は免除だろう。そして大学進学時、「関東の大学リーグに行きたい」
と思った彼。しかし、学校側は「うちに残ってくれ」と学費免除を条件にエスカレーター式の
大学野球部へそのまま進むよう説得した。親と相談し、彼もそれに従った。

もらい慣れてる― といったら失礼かもしれないが、(学費免除と裏金はイコールじゃないが〜)
学校も私立であればやりたい放題、なんでもあり、なのだ。
学校法人も少子化でますます経営が難しい。生徒獲得のための優秀選手の
引き止めくらい、普通にある。
学校法人も商売なら、勝って儲けることが使命のプロ野球団なら、なおさらのこと。

・・・ と単純に考えただけでも、根絶は難しい。
あー、大人の世界って汚い。 野球というスポーツのイメージが爽やかだったのは
今は昔?
明日からは選抜が始まるけれど、
「この中にも何人か貰ってる?」 なーんて、想像してしまうかも。


「違和感」 (3月19日)

日刊スポーツより抜粋・・・
広島・前田智徳外野手(35)が右太ももに違和感を訴え、途中交代した。
 "3番左翼"で先発し、6回に一塁走者として三塁に向かった際、
 二塁ベースを回ったところで違和感を感じたという」  (オープン戦にて) 

がっくり・・・ せっかくここまで、ええ調子やったのに。
古傷(アキレス腱)ではないらしいが、ブラウン監督も非常に心配している
とのこと。
先日、「報道ステーション」でニヤけ過ぎたせいかも?(3月9日付、このページ参照)
本日検査へ〜 大したことなければいいが。


「選手がかわいそう! 西武の裏金問題」(3/16付 えるこみブログ)

もしアナタなら、どうする?
「大学の学費を出してくれる」 「憧れのプロにも入れる」
内職してまで僕の野球を支えてくれた母ちゃんのことを考えると、
父ちゃんのことを考えると・・・これは、いい親孝行ではないか?
「皆、フツーにやっていることだから・・・」
と言われると、私なら受け取ってしまうかも。拒絶する勇気、あるだろうか・・・。

とうとう、西武球団から裏金を貰っていた早大選手の名前が公表され、
昨日謝罪の記者会見があった。
西武に言われるがまま”金銭を授受”していたのは確かに悪いが...
選手にしてみれば、ただ「夢を叶えたかった」だけ。
その弱みにつけこんで、球団がお金で選手(&選手の親)を手なずけていたのは、
何も今に始まったことじゃーない。何も、3年前の一場投手(現・楽天)に始まった
ことじゃない・・・。

昔よく母から聞かされた、有名な話― 立教大時代、六大学のスターだった
”サード長嶋”が南海球団からお小遣い(栄養費)を貰っていたというエピソード。
もちろん、「将来うちへ入っておくれよ〜しめしめ」てな意味合いを含んだお金だった。
長嶋と同期で立教のエースだった杉浦忠は、当初の約束通り、南海に入団した。
ところが長嶋は・・・なんと、あっさり南海を裏切って、土壇場で巨人に鞍替えしたのだ。
きっと、南海から貰っていたお小遣い以上のモノが、双方の間で動いたのだろう。

・・・と古くからある、プロ野球”栄養費”という名の裏金。
きっとあの(現役)選手も、この選手も・・・何だかの形で受け取っていたはず。

***
14日付の日経新聞では、日ハムGMの高田繁氏の、
「たとえ完全ウエーバー制になってもお金で引っ張る球団はなくならないだろう」
という意見が紹介されていた。
「自分は”巨人”でなければプロには行かない」(←これ、あくまで例です)
とドラフト指名を拒否する発言を言わせるために、お金が動くというのだ。
(いま思えば・・・「G球団にしか行かない!」とドラフト浪人していたM木も
 そういうことだったのか〜 と容易に想像がつく)

問題は根が深い。表沙汰にならなかっただけで、球界では古くからある慣習
なのだから。今いる球団のオーナーたちが代替わりしたところで、体質は
変われるのだろうか。

木村くん,清水くん・・・ 彼らから”野球”を奪わないで。
被害者である選手たちの人生を棒に振るようなことだけは許せない。


中沢くん・・・「問題発言?」 (3月15日)

朝日新聞スポーツ欄に連載中の「再出発ー 横浜F・マリノス主将 中沢佑二」。
13日(火)の記事は、なかなか大胆だった。
見出しには「W杯の敗因 ”人望ある選手 必要だった”」とある。
おぉ〜なんだなんだ。ま,まさか「ナカタが好かんかった」とか大胆なことが
書いてあるんじゃ〜?とこわごわ(ちょぴりワクワク?) 読んでみた。

要約すると・・・
「おのおのが違う目標を立てて戦っていた=バラバラだった」
「04年アジア杯の藤田俊哉さんや、W杯予選の三浦淳宏さんのような
 ”一つの目標に向かっていこうよ!” という空気を発せられる人が
 いなかった」 とあり... 
最後に、長期の大会においては、
「その人の言うことにはみんなが耳を貸せるような人望のある選手が、
 チームには必要だ・・・」 と締めくくっている。

要するに、ナカタミヤモトは人望がなかった・・・ということか。
うーん、手厳しい。手厳しいが 「よくぞ言ってくれました」。
将来の代表チーム作りに、こういった苦言(経験に基づいたもの)は必要だ。

ただサッカーが上手い人の寄せ集めだけでは、チームはまとまらない。
サッカーが上手くて人望も厚い・・・という選手がいれば理想なのだが、
そうもいかない。
少ない代表選手枠のなかで、そういう役回りの選手をいかに配置して
いくかが重要・・・ うーん、考えただけでも難しそうだ。


「先頭で目立ちながらも、陰の存在― 
       マラソンで気になる”ラビット”」 
(3/14付 えるこみブログ)

12日、世界陸上のマラソン日本代表(男女各5人)が発表されて、
その結果におどろいた・・・よろこんだ!
男子の5人目が― 今月の「びわ湖毎日マラソン」で6位ながらも
日本人トップ、粘りの走りを見せた久保田満選手(旭化成)だったからだ。
まさか、まさか彼が選ばれるとは。

先日の走りはもちろん、レース後のインタビューで、
「今まで、苦しい練習を耐えてきたかいが・・・ううっ」
と嗚咽しながら答える様子を見て
「ぜひ、彼を代表に入れてやっておくれ〜」
とひそかに願っていたのだ。(別に、泣き落としされたわけじゃないけど...)
タイム的にはもっと速い人がいたので不利だったが、
真夏の北海道マラソン、今回のびわ湖など、暑いレースでの実績が
評価された。
さあ今から、8月末のレース本番が楽しみだ。

***
最近マラソン中継を見ていて非常に気になるのが、
ペースメーカー(通称”ラビット”)の存在。
先週の「名古屋国際女子マラソン」でも、先頭で”51,52番”のゼッケンつけた
外国人選手がそれであり、レースを引っぱっていた。(結構遅いペースでしたが)
あの人たちがいなければ、レースは成り立たないのだろうか?
いい記録は望めないのだろうか?
しかも、ラビットたちはあれだけ速く走れる(20〜30キロ以上、先頭に立てる)のに
途中でやめてしまうなんて・・・もったいない。

しかし、あれこそが彼らのお仕事なんでしょ、たぶん。
(いったい、いくら貰ってるのん?・・・なんて下世話な話はよしこちゃん)
ラビットのペース設定は、主催者と日本陸連の強化担当者が、有力選手の希望や
天候などを考慮して決めるらしい。
たま〜に、男子のラビットの中では「そのまま走りきって優勝!」てなケースもあったとか。

ラビットが公に認められるようになったのはここ最近。その存在を知ってから、
ゼッケンの番号(桁数)が他の選手らとは違う彼らが、気になってしょうがない。
いったいどんな気持ちで走ってるのだろうか。
あくまで”仕事”と割り切っているのだろうか。
本当は彼らも好記録を出してオリンピックという華やかな舞台に立ちたいはずだ。

最近は彼らが「やーめた」と走るのをやめる=その役目から降りる瞬間,を
見届けたくなる。
たいがい、じーっとは見てられないから、いつの間にか いなくなっているが。
皆さんも次回のマラソンの際は、ぜひご注目あれ。


「天才と 言われて頷く はずがない」 (3月9日)

7日の「報道ステーション」。なんとカープ前田の特集があった。
「寡黙なことでも知られる前田選手が、いろいろと語ってくれました〜」
と相変わらずハイテンション、ノー天気ぎみの 武内絵美アナ。
今年2000本安打を達成しそうな選手ということで、ヤンキース・松井、
阪神・金本、日ハム・田中幸雄・・・ のあと、前田を紹介。
(金本はええけど、田中幸雄なんかと一緒にすな!)

こんな大仰なナレーションで始まった。
多くの一流選手が言う、”前田こそ真の天才である”と。
 前田は天才か・・・前田に聞く!


で、聞くのが栗山ときた。(前田と、解説者・栗山の対談形式)
前田は問われて、あっさりこう言った。
前田:「天才だったら、もっと数字残してるんじゃないですか」
    「並の選手です。3割くらいですから」。
そりゃそうだ、「はい、僕は天才です」とは言わんわな。

バッティングとは・・・ 前田に聞いた」 のコーナーでは・・・
前田:「わっからないですよ〜 ほんと僕、勘でやってますから。教えてほしいくらい」
    「追いつめないでくださいよ・・・バッティングってほんとわかんないですよ」。

「勘でやってる」ってあたりが、いかにも天才とは言えまいか...。
それでも、しつこく食い下がる栗山。このままじゃ、番組にならない。

前田:「適当に言わせてもらいますと、ふわっと(バットを)払うだけです」。
栗山が望む明快な答えはなかった。が、こんなもんだろう。
相変わらず口ベタな前田。伝えたいことがあっても、うまく言葉にならない。
しかし、始終笑顔だった。「ニヤけ過ぎちゃうか」とこちらがハラハラするくらい、
照れ隠しの笑顔まんさい。

それにしても〜 前田もすっかりおっさんになったな。
今回映った昔の映像(背番号31、細身の若武者時代)を見て、よけい思った。

ケガに泣かされた野球人生が紹介されたりして、
最後には、
前田:「自分は運が良かったなと。本当はもう終わっている」 とコメント。
これは先日あまぎ氏が購入した「HA広島アスリート・1月号」にも書いてあった。

今年も引き続き’キャプテン’として、全試合出場を目指す前田。
怪我せず全試合でれば、おのずと記録達成もついてくる。
名球界入りの記録なんかよりも、初めてのタイトル(首位打者)を
今年こそ狙ってほしいもんである。



「いたいたしい、ミスター」 (3月8日)

昨夜「燦燦会」に参加した、長嶋茂雄 巨人軍終身名誉監督。
驚いたのは― 長嶋さんが喋る姿が、声が、報道されたこと。
たぶん病気をして以来、初めてだったのではないだろうか。

脳梗塞による体の麻痺、言語障害をリハビリでよくここまで克服されたよな〜
と思うと、胸がつまる。同じ病と闘う人にとっては勇気が出ただろう。

しかしあらためて、北京五輪の代表監督などはしょせん無理だったんだ
と思う。
最近週刊誌では、長嶋さんの家庭での孤独を書いた、心ない記事が横行
している。(「ミスター70歳、豪邸で一人暮らし」etc...)
そんな記事、信じちゃいけないと思いつつ・・・ 昨夜の、お元気とはいえ、
たどたどしい言葉の長嶋さんは記事とダブり・・・とても痛々しかった。
ミスターは死ぬまでミスター? 普通のおじいちゃんにはなれないのだろうか。

それにしても・・・ 燦燦会、後ろで整列する巨人の選手たち。
長嶋さんのすぐそばで、シラケた顔してんじゃないよ!
こういうイベントは選手にとっちゃ苦痛でしかないのはわかるが、
こっちがシラケるっちゅうの。プロなら気をつけなはれ。


「びわ湖毎日マラソン」 (3月5日)

黒人2選手による、トラックレースのような激しいデッドヒートは
見応えがあったが―
やはり気になるのは日本人選手。世界陸上〜北京五輪へと続く
大事な選考レース、タイムも気になるところだ。

最初は旭化成・小島兄弟に注目していた。というか、他に誰が出場しているかも
知らなかった。
たまたま新聞で「2人の復活劇が期待される」という記事を読んだ。
ワケあって旭化成にとても愛着があるため応援したが、2人ともダメ・・・
やはり、ピークを過ぎてしまった感は否めない。

終盤、ずっと日本人トップだった阿部祐樹選手にじりじりと迫り、
追い抜いたのは、小島と同じ旭化成久保田満選手。
追い抜く前あたりでサングラスを外した。
「あら、着けたままのほうがよかったんちゃう。強そうに見えたし」
想像していたより優しげな顔をしている久保田。じき、沿道の声援に応える
ように手を振り、笑顔を見せた。
「なんか余裕だな〜 余裕があるんなら、もっと速く!前に追いつけ!」
でも、それは無理・・・ 先頭は遥か前にいた。

結局、日本人トップの6位でゴールした久保田。
レース後のインタビューでは、
「今回は公私ともに特別な思いがあって臨んだレースだったのでは?」
というアナウンサーの問いが・・・ 公私の「私」のほうでは、2時間10分
以内、日本人トップに入れば結婚する― と約束していたようなのだ。

久保田は答え始めるー 途中で急にこみ上げるものがあったのか、
嗚咽しだした。
「今まで、苦しい練習を耐えてきたかいが・・・」
そうか。厳しいとはわかっているが、そんなにも過酷なのか!―
とあらためてマラソン選手のすごさを感じる。
それにしても、爽やかな奴よ。ぜひ世界陸上の選考で選ばれてほしい、
タイム的には無理そうだが...。

***
男子マラソンは瀬古、宗兄弟、中山、森下以降〜 長年、メダルから
遠ざかっている。女子に比べれば不作だ。
想像するに、運動能力の高い男子は早くからサッカーや野球など、
あわよくば将来職業にもできる人気スポーツに流れがち。
「ただ走る」、でも儲からない ”陸上競技”には、行かないのではないか―。

そんななか、ただ「走ることが好き」で陸上をやり、苦しい練習に耐え抜いて、
所属企業のためにも精一杯頑張る(ゴールの際、胸の「旭化成」を強くアピール
した) 久保田選手が、昨日はただ眩しかった。//

= = = = = = = = = = = = = = = =

「サッカー解説”上々デビュー”の城彰二」(3/4付 えるこみブログ)

Jリーグが開幕。優勝候補の浦和レッズは最後の最後で決勝ゴールをあげ、
底力を見せた。ガンバ大阪もそんな感じ。
それにしてもレッズに浦和に善戦した横浜FC、久保のミドルシュートには
しびれたな〜 と初戦から好試合続出だが...。

一番驚いたのは、昨夜の『サンデースポーツ』。元サッカー日本代表のFW・
城彰二がゲスト解説だったのだが、これには驚いた。
先週のU-22香港戦(日テレ)でもその片鱗、ちらりと見せてはいたが・・・
すんごく、喋りが上手いのだ。若いのに(31歳)こなれている、落ち着いている。

番組の序盤は右端に座っていた― グレーのスーツでさほど目立たないその
いでたち、マジで記者かと思った。
「サッカーJリーグ特集」であらためて紹介された城くん。程よくほほえみつつ、
わかりやすく聞きやすい解説をしてくれる。
その後、初戦で2得点をあげたサンフレッチェ広島・佐藤寿人選手のステップ
(シュート体制に入るときの位置取り)がいかに巧いかを、スタジオをピッチに想定
して(体動かして)説明してくれた。うん、よーくわかる。
番組最後には堀尾アナも城くんの喋りの上手さに舌を巻いていたな。

城といえば、'98フランスW杯のときにシュートを1本も決められず...
でもガム噛んで笑っていたため、解説のラモスに「魂がない」と言われたり。
帰国した空港でサポーターに水ぶっかけられてたイメージが強い。わたしも、
あんまり好きじゃなかった。
でも今、見直した。あの苦しかった、戦犯扱いされたW杯の後・・・
スペインー横浜Mー神戸ー横浜FC(J2)と渡り歩き、何かをつかんでいったのだろう。
いずれはJリーグの監督を目指すであろう城くん。今は外からサッカーを勉強する
とき― 今シーズン、ますます磨きがかかる彼の解説が楽しみだ。


「マエコレ!Tシャツ」 (2月28日)

25日の「サンデースポーツ」(NHK)には驚かされた。
突然、「続いては 今季2000本安打を目指す 広島・前田智徳選手の〜」
と特集リポートがあったのだ。
前田さんといえば― 昨季は12年ぶりに全試合出場を果たし、
年棒も2億円超え(2億1000万,球界12位)を果たし・・・今のところ足の状態もよく、
開幕に向け、順調な調整を進めているはず。
特集では、例年通り主力組から離れ、日南でキャンプする前田選手の様子が
伝えられた。
あと94本に迫った大目標”2000本安打達成”だけではなく、今季からセ・リーグも
プレーオフ制を導入したので、”カープも十分に優勝を狙える”ということで
キャプテンとして気合いが入っている、とかなんとか・・・。
とにかく笑顔が目立った(例えばこんな感じ?)

で、メインの情報は・・・ 今季から、高橋尚子やイチローのシューズを
手がける三村仁司氏のシューズを履くことになったというもの。
足裏の素材を従来のなんとかから、なんとかに変えた。一ミリ単位で調整する
・・・とかなんとか。
なんじゃ。前田よりも三村さんの靴の宣伝のようになっちまってる。ぶつぶつ...。
***

ところで、明日からマエコレ!Tシャツが発売されるという情報が。
(マエコレ= 前田 Tシャツ コレクション >なんじゃそれ〜)
いいね、さっそく買わなきゃ。
しかしこれ、試合の指定席チケットとセットになっとる。あかんがな。
でも、Tシャツのデザイン(第4弾、第5弾)によっては買うかも...。

2000本安打、ナマで見たいな・・・無理かな。
いつか訪れる前田の引退試合には、ぜひ足を運びたいと心に決めている。
想像しただけでも、ううっ。


「川柳で振りかえる 週末スポーツ」 (2月26日)

週末のスポーツをネタに”B級なスポーツ川柳” とまいりましょー!

札幌で まさかのメダル ジャンプ陣
解説: ”まさか”とは失礼!? 札幌で行われた世界選手権のジャンプ・
     ラージヒル団体。 長野五輪の感動シーンを思い出しましたワ。

スーパー杯 レッズ音なし ガンバった!
解説: マグノのハットトリックよりも、ガンバ遠藤の見事なパス、
     病からの完全復活!が嬉しかった。

ラグビーは どついて、殴って 格闘技
解説: 日本選手権決勝「東芝vsトヨタ」の肉弾戦を見て、あらためて...。

横浜で ハマのおじさん 人気者
解説: 〜だそうです。しかし入団会見で本人がぽろっと言った「ハマの〜」が
    メディア(スポーツアナとか)で盛んに使われてるのは笑えます。

’野球小僧’という 初心に戻った 中村ノリ
解説: 中日に育成枠で入団。小僧かなんか知らんけど、やっぱノリ喋りすぎー!
    男は黙って勝負しろ。
    (字余り川柳ですまん)

= いじょー!=

「このままじゃ つまんなーい!
        プロ野球キャンプ情報」 (2月21日)


毎年2月になると『週刊ベースボール増刊』(プロ野球全選手写真名鑑号)
を購入するのだが、今年のはひときわ表紙が地味だ、華がない。
その理由は明らか― スター選手が皆大リーグに行っちゃったから。

いや待てよ。昨年の表紙に載った選手で大リーグに行ったのは松坂(西武)
くらい。あとは新庄が引退したのと、怪我がちな清原が表紙から外れた
というのもあるか。
新人ながら表紙に登場したのは、楽天の大物ルーキー田中投手。(去年は楽天=岩隈でした)

で、ひとりだけ「うーん、誰やろ?」。顔を見てもわからない選手がいる、オリックスの
帽子をかぶっている。(写真、上から3段目の左ね)
考えてもしょうがないから、名鑑を紐解いた・・・そうか、昨年新人ながら活躍した
平野佳寿投手だ。オリックスも渋いところを出してきたもんだ。いや、それだけ
”スター不在”の厳しいチーム事情がわかる。
いきなりマー君(田中投手)を出してきた、楽天にしてもね。
***

この時期、各局スポーツニュースといえば、「プロ野球キャンプ情報」か
「メジャーリーグ、日本人選手情報」。(そういや、昨年の今頃はトリノ五輪の女子
フィギュアで沸いてましたね)。

最も時間を割かれて報道されるメジャーリーグ情報は置いといて・・・。
日本のプロ野球の情報は、球団ごとに ”キャンプ・フラッシュ!”てな具合で
その日のトピックスや注目選手が紹介される。
ひと口に”スポーツ”といっても幅広い競技があるのに。
「この国ではプロ野球だけ、特別時間を割いて紹介されるんだ・・・」
と今さらながらに思う。さすがは野球は日本の国技だ。(あれ、相撲とちゃうん?)

しかしスポーツニュースの「キャンプ情報」ほど、お粗末なものはない。
野球好きの私などは、より多くの選手の情報を仕入れたいがために
チャンネルをあちこち捻るが、どこの局でもその日の内容はまーったく
おんなじ。
それもそのはず、球団には広報担当がいて、その日に情報公開する選手を
提供してくる。テレビ局にも各球団付きの広報担当がいる― この伝統ある、
プロ野球界とマスコミ業界のしくみが変わらない限り、スポーツニュースは
今のまま、変わり映えしない(=つまらん)であろう。

ただでさえ、スター不在で”マー君(楽天の田中投手)”頼みのプロ野球界。
試合中継の視聴率も下がってきているし、プロ野球ばかりが普通にニュースで
報道されることに胡坐をかいてちゃイカン! のだ。
取材をある程度自由化するとかetc・・・ 双方工夫をして、オフといえども
バラエティに富んだ面白いニュースソースをファンに提供してほしいものだ。



おっとビックリ! ヤンキース井川 結婚」(2月9日)

昨日の夕方飛び込んできた、このニュース。
やりよったな〜 まさか、井川に彼女がおったなんて・・・こりゃ失礼。

〜以下、井川のHPより抜粋〜
2007/02/07ご報告
(略)さて、みなさんにご報告させていただきたいことがあります。
メジャーリーグ挑戦に先立ち、今オフに入籍をいたしました。
相手は一般の人ですので、周囲の方々のご迷惑にならないよう
配慮した結果、スタッフとも相談し、渡米後に発表しようという結論に
至りました。ご報告が遅れまして申し訳ありませんでした。
アメリカでは生活をともにし、2人でチャレンジしてゆこうと決意して、
今回一緒に渡米しました。タンパでも、食事面などをサポートして
くれています
ので、心強く思っています。これからは2人で頑張って
いきます。今後とも末永く、ご指導ご鞭撻、よろしくお願い申し上げます。

***
うぉぉ、誰が書いた文章か知らんが・・・
すでに「タンパに同行」してる、だってぇ? 驚いた、そりゃいいね。
最近とみに自信に満ちた彼の様子、なーんか変だと思ってたんだ。
今朝の報道によると「同郷・茨城出身,英語のできる女性」だとか。
徐々に絞りこまれてきた。いや、絞ってどうする。

しかし、こういう時によく出てくる”一般の人”という定義は難しい。
それって、”ゲイノウジンじゃない”(モデルでも女子アナでも...)
ってこと?
よくある「福岡市の会社経営・高橋なにがしさんの次女で家事手伝い
由香里さん(22才)」 ってやつのことでしょうか。
でも... 
一般人だけど、キャビンアテンダント― かも。
   一般人だけど、デイリースポーツの女性記者― かも。
 一般人だけど、毎日テレビに突っ込み入れてるB級なライターかも?(>それはない)


先を越されたゴジラ松井、相変わらず一人ぼっちで「寂しー!」ってか。
それとも我関せず?・・・広岡さん(広報)がいるから、大丈夫なんでしょ。


「誰か、ノリを拾ってくれ〜」 (2月8日)えるこみ拡大版

あるお教室で同じクラスのK嬢は、都内の名門大学4年生。
いかにもお嬢さんという雰囲気、ベッピンだし、昔タカラヅカに憧れてた...
というのは何かの話題のとき言ってたが...。
いま就職活動中で、なんと”空中小姐”(中国語でスッチーさんのこと)を
受験して最中だという。そして、
「めでたく空中小姐になった暁には、著名人(たとえば有名な野球選手や
 サッカー選手)と結婚したい!」
とその日の宿題(作文)に書いていた。半分冗談、半分は本気(マジ)の
ようだ。

授業が終わってから、
「誰のファンなん?」 とおばちゃんが聞いてみると・・・
「前は巨人の元木さんでした〜」
「えーっ」
と一瞬飛び上がったが・・・結構いるのだ、元木で野球に目覚めたギャルって。
今20歳すぎの女の子は甲子園での彼のプレイに惚れこんだのだろう。

「で、少し前までは和田さんだったんですけどぉー」
ホワイトプランCMでも名演技を見せた、グラビアアイドルと電撃結婚して
世の女性をシラケさせた、ソフトバンク和田のことだ。

「じゃあ、今は川アくん?それともハンカチ王子?」 おばちゃん、気がはやる。
「川アくんはイヤで・・・ハンカチ王子も好きじゃない。ダルビッシュがいいです」
「そうか、スパスパ王子か〜」 
(”スパスパ王子”とは : 以前、未成年の喫煙で謹慎処分を受けたので)

おばちゃんにはダルのどこがいいんか、さっぱりわからんけど、
日ハムのキャンプでも、黄色い声が飛び交っているようじゃな。

ミーハーなK嬢よ。ぜひとも”空中小姐”になって、その美貌で大物をゲットし、
夢を叶えておくれ。
で、いつかおばちゃんにインタビューでもさせてちょうだい。カッコいい記事、
書いてあげるから。(いらんか、さよかー)
***

昨日の朝刊に、こんな嬉しい記事を見つけた。
高波が楽天に入団
西武で戦力外通告を受けていた、前西武の高波文一外野手(31)が
楽天のテストに合格、入団を決めたのだ。
「捨て犬同然だった自分を拾ってもらった。この恩はプレーで返したい」
と高波。
楽天の監督がノムさんだったのはラッキーだった。高波は阪神時代、
野村監督のもとで俊足コンビ「F1セブン」の一員だった。
今回ノムさんは、
「ウチに一番欠けていた代走や守備固めなど、試合の終盤を任せられる選手」
と期待。
一時は現役引退を決意、1月下旬には就職の面接を受け、今月から
サラリーマン生活を送るはずだったという。
31歳といえば、再スタートが十分可能な年齢。しかし、ケガで野球をあきらめた
わけではないから、現役に十分未練があったはず。
何より、野球が好きだろうし...ね。
(余談: 高波といえば熊本工出身、カープ前田の後輩。前田さんも喜んでいるでしょ〜)


この記事を読んだ瞬間、とっさにノリを思った― オリックスを自由契約になった
中村ノリ(中村紀洋)。
いまだどの球団からも声がかからず、ひとり練習場を探しながら自主トレを続ける、
さまよえるノリ、33歳。
先週の『週刊ベースボール』:やくみつるの4コマ漫画には、浪人中のノリに
ようやく声をかけた球団が「マスターズリーグ」だった(大沢親分をはじめとするOB選手
の集まり)という、笑うに笑えないオチがあった。

誰か〜ノリを拾ってくれ!」
ノリもプライドを捨て、もっと堂々と売り込んでもいいんでは? でも、どうやって・・・?
全国のファンは静かに・・・いや ひそかに熱く、ヤキモキしているに違いない。


「清宮人気が、敵の闘志に火をつけた?」(2月5日)えるこみ拡大版

これほどまでに、監督同士が火花を散らす光景があっただろうか―。
地上波での中継がなかった、昨日のラグビートップリーグの王者を決める
マイクロソフトカップの決勝「東芝vsサントリー」は終了直前、ロスタイムで
東芝が逆転勝ち。
あまりにも劇的な結末に、「サンデースポーツ」などではトップニュースの扱い。
試合はもちろんすごかったが― なにより圧倒されたのが試合後、
両チームの監督会見。
負けたサントリーの清宮監督はあふれる涙をこらえつつ、
「これでさらに燃えてきた。次(日本選手権)を見てください」
と不気味ささえ感じるほどの闘志を見せた。

一方、勝った東芝の薫田監督は、
「向こうは(清宮氏がサントリーを率いて)まだ1年め。こちらは5年。今日勝って、
 5年やっている自信が持てた」と、
清宮氏へのライバル心、メラメラ〜 であった。

薫田監督の気持ちは、よーくわかる。
昨シーズンまで早稲田を常勝軍団に導いた清宮氏は、
「ラグビーといえば早稲田」、「早稲田といえば清宮」「選手と肩を組み”荒ぶる”
を唄う清宮」・・・と、カリスマ指導者の名を欲しいままにした。
抜群の人気でテレビやファッション雑誌でも引っ張りだこ、時代の寵児
のように扱われた。
その清宮が、今季から古巣サントリーを率いる。マスコミもこぞって
「清宮サントリー」ばかり注目する。
その上、有言実行タイプの清宮氏は
「昨年6位のチームが優勝するストーリーを描く」 と堂々と言ってのけた。
東芝を5年率いてきた薫田監督にしたら、たまったもんじゃない。ライバル心が
沸かないわけがない。
清宮の夢のストーリー作り、意地でも阻止したかったであろう。


最近は「危険なスポーツ」と、親が子供にラグビーをさせなかったり、
そもそもラグビー部自体が学校になかったり・・・ラグビー人気は低迷している。
だが、こういういい試合を見せてくれれば、ラグビー人気は復活するのではないか。

「清宮ばかりがなぜモテる」 という気がせんでもないが、
今回、東芝の闘志に火をつけたのは間違いなく清宮氏であり・・・ 
まあ当分はラグビー界、清宮人気にあやかりましょーか。

*蛇足*
試合直前のインタビュー記事、「互いの監督の印象」について、抜粋。
まず薫田監督
清宮ワールドを創るのが非常に上手ですよね。その清宮ワールドの中での
 緻密な駆け引きとか采配とかが、長けているのかなと思います。清宮ワールド
 の中には、ラグビーのグラウンドの中だけでなく、インフラとかも入っていると
 思っています。そちらの方により長けているのではないかという気がします」。

清宮監督:
「(薫田監督のことを)
狸オヤジ、ハハハハハ(笑)。一言で言うとそうですね。
 真面目に言うと、素晴らしいリーダーだと思います」。
たぬき・・・言えてますな、正直な答えですこと。この時点じゃ「清宮、一歩リード」
だったかも。


「星野ジャパンもいいけれど・・・」 (2月1日)えるこみコラム

北京五輪の野球、日本代表監督に星野仙一氏(60)が正式に決まった。
星野さん、ほんとう〜に嬉しそう。テレビ各局でその熱い胸の内を語っていた。
その後、六大学時代の盟友、山本浩二氏、田淵幸一氏のコーチ就任も決まり、
これから手始めに各球団を視察し、来年の五輪に向けて始動!ときたが・・・。

うーん、なんだかなあ」― ひねくれ者のワタシは、どこか冷めた目で見てしまう。
長嶋さん→王さん→星野さん・・・ ネームバリュー&求心力という意味じゃ、
順当なんだろうが。
もっと若手はいなんかい?」 と思ってしまう。
それに星野・山本・田淵という同級生「いつもの3人」がタッグを組むという
図もなぁ・・・。
ただの仲良しコンビではない,と星野さんが言うのもわかる。
気心が知れてるからやりやすいのはわかるが、
今さら田淵でもねえだろが〜」。
ようは野球界、人材不足ね。
星野さん曰く、”球界への恩返し”。逆から見れば、功労者へ”球界からのご褒美?”。
いや、褒美にしちゃ荷が重いっか...。
まあ団塊の世代、隠居するにはまだ早いし、もうひと頑張りしていただきましょ。


「全日本卓球レポート 〜その2〜」 (1月23日)

図々しくも報道陣に混じって、間近でひとしきり試合を見た後、
2階の観客席へ移動。
そこにいると、卓球のファン層というのがよくわかる。

パターン)「卓球をしている小中学生(男子)」・・・数名で連れ立ってきている。
        売店でユニフォームを購入したり(お年玉or 親のお金らしい)、
        クラブの宿題なのか 試合の感想をノートに書きとめたりしている
        熱心なお子たちも。
パターン)「卓球好き親子」・・・お父さんと息子。卓球一家って、意外と多いんです。
パターン)「おばさま軍団」・・・おそらく地域のサークルに所属。大会プログラムの
        トーナメント表に試合結果を記入する様子から、毎年の恒例行事とみた。
        貰いもののお菓子(地方土産)を配り、ぺちゃくちゃ喋りながら観戦するのが
        楽しそう。
パターン)「ひとり観戦派」・・・ 中高年男性。こういうお方が一番マニアに違いない!

てな具合。結局のところ、ファン層は「子供か中高年男女」。
サッカーの試合などと大きく違うのは、若者層(20,30代)がいないことだ。
若い女性など皆無。そのせいでか会場が地味、華やいだ雰囲気に欠ける。(別にええっちゃ、ええんやけど〜)

***
会場に到着後まもなく、私がお手洗いから出てくると。
待ち構えていたような小学生くらいの男の子たちと目が合い、こう聞かれた。
選手の方はまだですかー?
彼らは私がトイレ真横にある「選手更衣室」から出てきた(関係者)と
勘違いしたらしい。彼らはサイン色紙を持って待ち構えている。
誰を待ってるの?」 と聞いてみると、
吉田海偉(かいい)選手です!」 少年たちは声を揃えて言った。

吉田海偉(25歳)― 中国からの帰化選手で、昨年まで全日本2連覇、
国内では敵なしの選手。
そうか〜 吉田選手は子供たちにとっちゃ、憧れの存在なんだ。
野球少年がイチローに憧れるように、卓球界にもそんなスター☆がいたなんて
なんだか嬉しい〜さ。

ボケてますが・・・これが吉田海偉選手(日産自動車)。中国式のペンハンド。

試合中、タイム時に水分補給。卓球界では比較的イケメンの部類か。
国内では無敗だったのに、今年は3連覇ならず。
決勝で(17歳にしてギター侍似の〜) 水谷隼選手に完敗。


お次は・・・
向こう側、愛ちゃんと息の合ったダブルスペア(にも関わらず、マスコミでは"添えもん"扱いー)
の坂本竜介選手。
混合ダブルスは優勝するも、このシングルスでは高校生に敗れる(手前は、
ベスト4に入った、大矢秀俊選手※)。
(※大矢選手の雄叫びについては、本日の「えるこみ」参照)
男子の試合は、スマッシュの打ち合いが果てしなく続くことが多く、
非常に迫力がある。

一見、彼ら全日本レベルの試合は、江戸川区の大会を見ているのと
さほど変わりないように思える。
特に女子の試合などは、そんなにビックリするほどの魔球サーブが
あるようにも見えない。
だが、それは大きな誤解。一見簡単そうに見えるサーブやショットも
実はどれも回転がすんごくかかっていて・・・素人には一球たりとも
打ち返すことができないはず。
巧い人同士がやっているので、簡単そうに見えるだけなのだ。

ああ、今夜の卓球練習で「全日本観てきました!」と言うべきかどうか。
「何かプロの技を盗んできた? 気がついたことは?」
とコーチに聞かれても、なあ〜。
レベルが高すぎて、何ひとつ参考になる技などわからなかったし、
そもそも、「愛ちゃんだ!」 「あの選手も、知ってる知ってる〜」と
ミーハーな視点でしか見てこなかったから・・・ とほほー。


「全日本卓球レポート 〜その1〜」 (1月22日)

〜1/21(日)まで、東京体育館(千駄ヶ谷)にて開催していた
卓球の全日本選手権。

週末のせいか、お客さんはいっぱい。
「卓球、結構人気あるやん」。
行ったとき(土曜am)は女子シングルスの5回戦が行われていた。
なにせ10台以上のコートで同時に試合が繰り広げられているので、
「さて、どこから見ていこう?」 と、いきなりパニックに。
とりあえず、報道陣が詰めかけているところに行ってみると・・・。

福原愛ちゃんの試合でした。カメラにぐるり囲まれても、何のその〜。 

         必殺、王子サーブだ。(たぶん)

     「さぁー!」 と小さくガッツポーズ。

  勝ったあと、コーチからアドバイスをうける。
  おそらく、中国語だろう。(このあとの6回戦で、愛ちゃん敗れる)

  続いては、同じく”王子サーブ”の名手、福岡春菜選手の試合へ。

しかし、福岡は”カットマン”の高校生選手・石垣(右)に大苦戦。
スマッシュを打とうにも打てず、カット&突っつきのラリーを続けていると、
しまいに相手に打ち込まれる・・・という最悪のパターンに。

結局逆転負けして、「あーあ」。
このコーチ、試合中めちゃめちゃ檄を飛ばして、恐かったです。
(つづく・・・)

「アイ・アム・イガワ〜続報」 (1月14日)

とうとうオリックスとの交渉が決裂した、中村ノリ。
「あーあ 知らんぞ〜 どないする気や。浪人or引退?」
その後ノリ 公式ブログの更新もなく・・・。
今PC開けたら、ヤフートピックスでこんな記事が。
「退団ノリ、娘からの手紙に涙」
おお、マイホームパパ、ノリよ・・・うう  なーんて、
今さら取ってつけたように好感度の巻き返しをはかろうとしてもアカン!
これもノリを陰で操る、いえいえ支える年上妻(=元バレー選手、近鉄・村上の妹)
の差し金やろか〜。
(このまま行けば― 同じノリでも”堀越のり”にさえ負けるで〜
        堀越のり=つぶしがきく, 中村ノリ=つぶしきかん...)
***

ノリの話は置いといて― 
先日会見をした井川の話に戻ろう。
最近饒舌になった井川くん。彼は本当に変わってしまったのだろうか?
このことを解明すべく。先週、井川をよく知る人間― 以前、彼を身近なところで
取材しつづけてきたN氏に電話をしてみた。

高橋:「井川って、キャラ変わったと思わへん?」
N氏: 「ぜんぜん変わってない。前からああよ」
高橋:「前は寡黙なイメージあったし、マスコミにあんなに喋らなかったやん」
N氏:「確かに、マスコミに対してはかなり警戒心があった。ちょっとした発言
    から揚げ足とられたり、飛ばし記事(裏を取らずに書かれる記事)
    書かれることが多かったからね。もともとそれが嫌で、公式HPを作った
    ようなもの。彼は全然変わってないし、今回は”行きたいところに行ける”のが
    素直に嬉しいだけなんちゃう。誰でもそうやん。ずっと憧れてた大学に
    合格できたようなもの。今までずっとそれを”ダメだ”と拒否されていた
    わけやから・・・」
なるほどね〜。井川の満面の笑顔はただ「素直に嬉しい」の明るさなんだ。

また、井川は頬がやけに丸いため、伊良部が「イラブー」と呼ばれていたように
「イガワブー」と一部の女性ファンから言われている。ピッチャーの割には
肥えすぎではないか・・・と。
しかしN氏によると、
「井川の練習、一緒に付き合って見てたら驚くよ」。
オーバーホール後の12月中旬以降― 朝から2時間、昼から2時間ウエイトなど
を行い、その後海岸を2時間走りこみ・・・と、
「ここまでせんでも!」っていうくらい、ハードな自主トレを積んでいるようだ。
だから、「ブー」たれた顔は関係ない、鍛えていないわけではなかったのだ。

つづけてN氏は「彼はきっと活躍するよ」と断言する。
5日に一度ローテーションが回ってきて、そこで5,6イニング投げて試合を作る。
それを1シーズン守りつづけさえすれば、それが勝利数よりも評価される・・・
この大リーグの登板方式が、井川には非常に合っているというわけだ。

私もレッドソックス松坂よりも、断然井川に期待を寄せる。あのブーたれた顔から
豪快に投げられるチェンジアップが、大リーガーをどれほど翻弄させるか楽しみだ。
そして何より、彼がどのように(水と油のような)ニューヨークの街に溶け込むか、
NYのファンに受け入れられるかも興味津々・・・
とにかく突っ込みどころ満載なお方である。



ますますヒールなイメージ―
      中村ノリよ、どこへ行く」 〜えるこみ拡大版(1月11日)


オリックス球団と中村紀洋選手(通称:ノリ)の契約更改交渉が決裂し、
世間でのノリの印象は「ややこしい奴」「ただの駄々っ子」てなイメージが
強くなっている。
このままでは総スカンをくらいそう?いや、もう既に総スカンかも・・・。

ノリオリックス。どっちもどっちである。
まず、ノリの2億円→8000万円の減棒・・・これは致し方ないと思う。
ノリより試合数の少ない清原が、2億5千万の現状維持―これは高すぎる!
なので、ノリが不満に思うのもわかる。

だが、清原の年棒には「客寄せパンダ代」が多く含まれている。
例えばオフのテレビ番組。清原はよく見かけたが、ノリはお呼びでなかった・・・
よって、ノリは「パンダ代」が稼げない。
我慢、我慢。もう一度バットで一億円プレーヤー復帰を目指してほしい。

して、オリックス。以前にも書いたが、そもそもオリックスは野球に対する
愛情に欠ける球団。イチローのポスティング(メジャー移籍)で手に入れた
大金も、「親会社がいただき!」。球団には一銭も入らなかったと聞く
(強化費ゼロ・・・それで契約金ゼロの新人選手が発生した)。

先日は(イチロー・田口に続く)球団の顔である谷をあっさり放出したし・・・。
おそらく契約交渉をしていて、阪神の関本があくびをされて腹が立ち泣いた
のと同じような印象を、ノリも感じているのではないだろうか。想像するに。

ノリが心配だ。たった今、彼の公式ブログをはじめて読み、
9月に手首の手術を受け、11月末にトレーニング開始OKが出て・・・と、
その心情を読んでいると、あらためて「不器用な奴よなー」と思い、涙が出てきた。
(勝負師が同情されるようになったら、終わりやけんど・・・)

そもそも近鉄という球団が消滅し、こんな顛末になってしもたような気も。
彼を欲しがる球団など、あるだろうか?(ないだろ? 一部に巨人入りという
噂もあり・・・それこそ、墓場じゃー!)

今年は京セラドーム本格進出によるオリックスの「大阪元年」。
ノリよ、ここはぐっと堪えて大人になって、ひとつバットで暴れてくれないか。

*追記*
小生2005年11月26日付の「テレビっこらむ」に (ようは昨年のオフね)、
細木数子の番組に出演したノリの様子を書いている(「中村ノリ(水星人,ー)、細木にさんざん鑑定」)。
あの時、ノリは細木に 「このままだと、5,6年先に自殺します」
と鑑定されていた。
「あなたは今、心が定まっていない。暗中模索、八方塞がり。高望みし過ぎた。
 力はあるけど自滅に入っちゃったの。先祖のおじいさんの霊が泣いてるよ・・・」。
くだらん鑑定ではあるが、
「ノリよ、一年たっても、ちっとも変わってへんのかぁー」とおもた。


「アイ・アム・ケイ・イガワ」〜えるこみ拡大版(1月10日)

で始まった、井川慶のヤンキース入団会見(現地8日)。
「こ、これが英語かぁ?」
ひっでぇ〜発音だった(努力は買いますが)。この英語を聞いて喜んだのは、
英語大嫌いなお宅の坊ちゃんくらいか?(>くれぐれも、あれ聞いて安心すんなよ。
マリナーズ城島の発音を見習いたまえ!)

こそこそ隠すこともなく、堂々とカンペを取り出して読んでいるのは、
ニュース映像でもわかったが。
昨夜の「報道ステーション」では、そのカンペの中身を明らかにしていた。
見てビックリ、ななんと、英語の下に読み方がカタカナで書いてあるでないか!
その上、「ひと呼吸おいて」と間の取り方まで完璧に書いてあるのだ。
(明らかに、誰かサンが作成。広岡さんかな? ・・・まあそんなもんっしょ)

下手クソな英語をカンペで堂々と・・・なんとも、ふてぶてしい奴め。
この図太い神経こそが、ピッチャーには不可欠なのかもしれない。


しかーし、奴の変わり身の早さには驚いた。阪神時代、あれほど「うっとうしい」
「切れ、ざっくり切ってしまえ!」とファンに非難され続けた長い髪を、
今回あっさり切りやがったのだ。

これは小笠原が巨人入りするからとトレードマークの髭を剃ったのと同じくらい、
ファンをバカにしとるぞー!

しかも、最近とみに饒舌になった井川くん。ぺらぺら喋るからこっちが調子
狂いますわ、ほんま。とにかく突っ込みどころ満載なお方、注目度は間違いなく、
「松坂より上」であ〜る。

*蛇足*
大阪在住、友人からの情報によると・・・ 
道上洋三(阪神狂パーソナリティ)が昨日ラジオで井川を罵倒していたらしい。
「阪神在籍中は汚い長髪で通したくせに、ヤンキースなら素直にスッキリ頭とは、
 阪神という球団をバカにしている!」と。
そう言いつつ・・・怒りながらも、実は愛情たっぷり。井川の活躍を心から願う
阪神ファンの親心なんでしょねー。
(さらに蛇足: 「道場洋三は歳を取るにつれて、自分の言いたい事だけ言う”子供”
 のようになってきた」と、友人は言ってました。すんません、関西の人にしか
 わかんないネタです,,)


「オリックス前川の失態」〜えるこみ拡大版 (1月8日)

昨日、東京へ戻る新幹線車内で目にしたニュースに、おったまげた。
「**新聞ニュースオリックス前川投手、無免許運転 ひき逃げで逮捕・・・」

やりよった。うん、アイツならやりそうだ・・・と、パッと見のキャラから
とっさにそう思ってしまった、悪いけど。
PL高−近鉄時代。ぷりっと太目の体型だが、そのふてぶてしいマウンドさばきが
結構好きだった。一時、不評を買っていたライオン丸のような髪の毛(金髪)も
決してイヤじゃなかった。
ボクシングの亀田みたいに「どんなもんじゃーい!」と叫ばずとも、
豪快なピッチングが「どんなもんだい」といつも言っているようだった。
慎重さに欠けせいか、崩れる時は一気に崩れた。

西武キラーとして活躍。二桁勝利をあげ、リーグ優勝にも貢献した
貴重な左腕だったが、その後阪神ではパッとせず・・・
やんちゃなピッチングは影をひそめた。
オリックスでこれから― というときに、危なっかしい彼の粗雑さが、
こんな最悪な形で表に出てしまうなんて。非常にくやしい、腹立つ、残念でならない。

7日、オリックス球団は前川投手の無期限謹慎を発表した。
そらしょうがない。無免許がバレるからって、警官見て逃げたんだもの。
うん、いかにも逃げそうだ。巨人の木佐貫なら、逃げなかっただろう。同じく巨人の
慎之介(阿部捕手)なら、あのニターとした笑顔のまま降参しただろう。(あくまでイメージね、イメージ)
いかにも〜 な前川だから、シャレにもならんわ。


こういう場合、果たしてどれくらいで復帰できるのだろうか。
かつて事故を起こしたSMAP・稲垣メンバーの場合はほんの半年(8月24日事故ー
翌1月14日復帰)。但し、稲垣メンバー(←ひつこいちゅうねん)の場合、
ひき逃げ、人身事故ではなかった。

前川の場合、今シーズンは確実に棒に振るだろうが、その後は・・・?
とにかく、まったくアホです、自業自得。
謹慎中は決して腐らず、身体を徹底的にしぼるとか、ストイックな訓練の時に
してほしいものです。

*蛇足*
さぞ、前川の家族もかわいそうだなぁ・・・ と思いつつ、
昨シーズンの週刊ベースボール増刊「選手名鑑」のオリ前川のページを開いてみると。
J=家族構成 の欄には「浜崎あゆみ」と書いてある。(独身の場合は理想のタイプ)
なんや〜まだ独身だったか・・・(28歳)。それはそれで侘しいですな。


今さらですが・・・ヤンキース松井とWBCのこと」 (12月30日)

年末なので、「この一年のスポーツを振り返る」てな特集がTVでも多い。
この手の企画、あんまり好きではないが、なんとなく見てしまったりもする。
トリノ五輪、サッカードイツW杯、ハンカチ王子、新庄引退etc・・・などとともに
必ず話題にのぼるのが、「野球のWBC優勝、世界一」。
誰もが「感動した」「泣けた」と言っていたWBCだが...。残念ながら、私は試合を
じっくりと見ることができなかった。「是が非でも見ないと!」という気持ちが
働かなかったのだ、正直なところ。

これについては、後で深く後悔した。国内でも辞退者続出のWBC、それほど
たいそうな試合とは思っていなかった。日本が優勝できるとも思っていなかっ
たし・・・。(>冷てぇーな)

***
先週だったか・・・ 日経のスポーツ欄に、NYヤンキースの敏腕広報・広岡勲
の特集(連載)記事が載っていた。
(広岡さんといえば― 4年前の今頃、彼のことをこのページで取り上げた後に、
 ご本人からメールを頂いて大感激!以来、一方的に親しみを感じておりまする)

彼がハワイの大学で日本初の野球選手として活躍していたこと、
報知新聞時代の活躍ぶりなど、興味深い内容が盛りだくさんだったが。
とりわけ衝撃的だったのは― 
今年は広報として大きな悔いを残した。それはワールド・ベースボール・
 クラシック(WBC)の出場問題である」 というくだり。
あれは私と松井の間でそんな大きなものととらえていなかった」。帰国してみて、
はじめて”問題の大きさ”に気付いたというのだ。

この事態を「広報戦略の失敗」ととらえ、反省している広岡さん・・・
敏腕広報の彼にも、こういうことがあるのか、と驚いた。
「何を置いても、日本の代表として”WBC優先!”」とするべきだった、というわけだ。
結果論だが、松井が後にケガをしてシーズンを棒に振ったからよけいに悔しい
思いが、松井に対する”申し訳ない思い”があるのだろう。

大新聞上で、自らの失敗を率直に語る、その潔さに心打たれた。
やっぱり、ただもんやないね。


「ドキュメンタリー 見れば選手は 皆知り合い」 (12月21日)

サッカー日本代表の”中村”といえば、中村俊輔(現:セルティック)の
ことだった、ついこの前までは。
それがこの秋、新しい顔ぶれを迎えたオシムジャパンにも”中村”が
いるらしい。
「どれどれ?」 顔を見てみると・・・どこか泣きそうで、ひ弱そう。
いわゆる、よくある精悍なJリーガーの顔ではない、中村憲剛(けんご)
選手(26才、川崎フロンターレ)。
かつては中村俊輔もあの風貌のせいで「闘志が感じられない」とトルシエ
に見られていたので、「中村っちゅう奴は皆、”へたれ顔”してるんだなー」
と笑ってしまった。
だが10月のインド戦、彼の代表初ゴールを見て、
「見た目によらず、なかなかやるやん!(失礼)」。いちもく置くようになった。

そして先週の「にんげんドキュメント 『サッカーは楽しさだ〜Jリーガー
中村憲剛』
」(15日NHK)。
「こんなん見たら、絶対ファンになってしまう。やめとこー」と思いつつ、
結局見ることに。
昨シーズンまではほとんど無名の選手だった中村。もちろん高校・大学で
全国大会への出場やその世代の代表に選ばれたこともない。
J2ながらプロ選手となったのは4年前。以来、自ら工夫して練習し、
体格面で劣るハンデを克服してきた。

そんな彼には既に妻もいた。大学時代のサッカー部マネージャーだ。
(キャプテンとマネージャーのカップル♪ >よろしいな〜)
サッカー選手にありがちなモデルやタレント出身ではなく、一般人であるところ
が好ましい。その妻が、
「この人、ほんとうにサッカーが好きなんです。サッカーやっていない時も、
 サッカーゲームしてるんです」。
まさか夫が日本代表になるなんて、夢にも思わなかったことだろう。

中村選手は番組の最後で、「人間頑張ればなんとかなる」と繰り返す。
遅咲き・努力家の彼が言うからこそ説得力がある。彼が今取り組んでいる
「無回転ミドルシュート」とやらも、今後見てみたい・・・。

と予想通り、まんまとハマった。
見ているうちに、中村夫妻が随分前から知り合いのような錯覚におちいる。
こうして一人ずつのドキュメンタリーを見ていくと、全員親しみを覚えるの
だろうな・・・ (女子バレーのときも、そんな局の戦略だったし)
メディアの影響の大きさをしみじみと感じた。


「田口壮、その愛すべき人柄」 (12月19日)

今季Wシリーズを制覇した大リーグ・カージナルスの田口壮選手。
昨日(18日)はちょっとした“田口壮デー”だった。

まずは「スタジオパークからこんにちは」(NHK)に生出演。
監督に直談判したときのエピソードや、慣れない英語の失敗談などを
面白おかしく披露。
世界一となった優勝パレードでは、車の上でロックスターのように
ガッツポーズ、ファンの前で喜びを素直に表現する映像が紹介された。

それにしても、なーんて明るく、裏表のない人なんだろう・・・ と思う。
時に大きな目を、西川きよしのようにパチクリっと見開いて喋る。
飾らない性格が伺える。
「あなたの生き方が好きです」etc・・・など、視聴者からの温かいメッセージ
はどれも共感できるものばかりで、非常に印象に残った。
***
続いて深夜、「NEWS23・マンデープラス」(TBS)では、
地元セントルイスでの田口の様子を紹介。
スタメン定着はならずとも、控えのスペシャリストを目指した田口。
地元のサイン会には長蛇の列ができ、アイスホッケーの試合で
スペシャルゲストとして招かれたり・・・すっかり街に溶け込み、
まさに”セントルイスのスター”である田口。

「セントルイスが好きだし、セントルイスのファンが好き」と、両番組で
語っていた田口。
堅実なプレイだけでなく、きっとその温かい人柄がファンにも伝わって
いるのだろう。

そんな田口を見ていると、こちらまで幸せな気分に。彼のおかげで、
「セントルイスという街、行ってみたいなー」って気になったくらいだ。

イチロー、松井など高年棒の日本人大リーガーは多いが、
田口は日本球界にいるより、年棒は低いし、メディアでの扱いは地味。(控えだからしょうがないけど)
しかし、田口ほど地元で愛され、幸せな選手もいないのでは。
これぞ、「お金に変えられない価値がある」(なんとかカード?)
と思った。


おせっかいコラム
 
「松坂"弟″に思いを馳せてどうする?」 (12月18日)

顔はだんごみたいだけど― 声がいい、語り口がいい、松坂大輔。
あの顔で長嶋一茂のような... はたまた次長課長・河本のような
ハイトーンボイスだったら? もひとつ、決まらんかったかもね。
(わたしゃ高校時代の彼より、今のまん丸な顔のほうが好きです...)

その松坂には、彼よりも随分とイケメンの弟がいる。2歳年下の松坂恭平。
今年から四国アイランドリーグ(愛媛)でプレーしている。

しかしどんな気分だろう、あんなに偉大な兄を持って。
ずっと兄と比べられ、注目されてきたが、高校・大学(法政)と故障がちだった。

兄のことは誇らしいだろうが、さぞ「面白くない」ことも多かっただろう。
きっと家族や親戚もこぞって”お兄ちゃん”を応援し、生活のすべてが
(おそらく収入の面でも)大輔一色となったって、おかしくない。

以前、キムタクの弟が、
「どこに行っても『キムタクの弟』がついて回る」 「迷惑のほうが多かった」
と戸惑いや悩みを週刊誌に語っていたのを思い出す。
兄と違う分野(アメフト選手→ファッションデザイナー)でさえこうなのだから、
同じ野球選手というのはつらかろう。

世間一般に、男兄弟というのはもともと仲いいものじゃない。
いっそ親子なら、まだいい。マネージャーになったり、なんだかの形で
バックアップするケースも多い。
しかし、石原都知事のように身内にアマアマなのも、どうかと思うけどね。


「あきれるで阪神! 関本クンに同情」 (12月12日)

「交渉相手にアクビをされた」と先週、涙の会見をした阪神・関本健太郎
内野手。契約更改交渉に臨んだが、今季自己最高の成績にも関わらずの
低評価(1000万増の4000万円《推定》を保留)。
それよりも、年に一度の真剣交渉の場でフロントにアクビされたのが情け
なかったのだ。

この「アクビ」には私も腹が立った、誰もが関本に同情しただろう。しかも
4000万円は安すぎ!もともと渋チンで有名な阪神ではあるが、井川のヤン
キース移籍で阪神には30億もの大金が入るというではないか。何をケチ臭
いこと言うとるんや〜!
(その井川クン・・・地元茨城・大洗での自主トレの様子がニュースで映ったり、
 ”大リーグ入り”となるととたんに扱いが違うのだわ〜 ほんでもって彼も
 ここにきて”饒舌”なヤツに大変身。笑うでしかし・・・ おっと、つい脱線,,,)


12月はプロ野球選手、契約更改の時期。新聞のスポーツ欄やニュースなど
でも、こんな(△▼□・・・)記号とともに話題となる。
しかし、この年棒の仕組みというのがよくわからん。球団ごとに査定ルールが
あるのだろうが、シロウト目にも「納得いかん!」というケースは多い。
たとえば、シーズンで1勝もあげていないのに昨季1億ウン千万も貰っていた
巨人・桑田投手の例。過去にエースとして優勝へ貢献したのが大きいのだろう。
一方、今季最後まで優勝争いを死に物狂いで戦っていた関本クンがようやく4000
万とは・・・。

各球団選手の年棒一覧を見ると(参考:「こちら、プロ野球人事部」
http://home.a07.itscom.net/kazoo/pro/pro.htm)、
過去にタイトルを獲った選手、優勝に貢献した選手は「○億」という年棒だが、
その他大勢は数千万円あたりをウロウロしていることがわかる。
球団の顔的存在になれるかなれないか・・・そこのところが大きな鍵を握っている
といえそうだ。
我々にたくさんの夢を与えてくれるプロ野球選手。高給で大いに結構。それに
稼げる時に稼いでおかなきゃ。明日をも保障されぬ厳しい世界だからね。


蔵出しコラム
「日本のスポーツメディアに物申す!中西哲生さん」 (12月9日)

先日あるトークショーで、サッカー解説でおなじみのスポーツジャーナリスト、
中西哲生さんにお話を伺った。
Jリーグ開幕の年に名古屋グランパス入り、その後、川崎フロンターレ
ではキャプテンとしてJ1昇格に貢献された中西さん。
「スポーツジャーナリストになられたキッカケは?」という質問の際に、
「選手時代から、ずっと前から ”解説したい”と思っていた」
という中西さん。それはテレビを観ていて、
「自分だったらこう喋るのに」 「これは解説ではなく、ただ感想を述べて
いるだけじゃないか」 と現状の解説に不満を持っていたそうだ。
だから、解説者となってからは、以下の点に気をつけてコメントしている
という。
1) なぜ、そのプレーが素晴らしいか。
2) そのプレーの、どこがどうダメなのか。
3) どうしたらよくなるか・・・の提言。
これらを、サッカーを知らない人にもわかるように、噛み砕いてわかりやすく
解説する。なぜなら、サッカーファンを増やすのが彼の夢だから。

また中西さんは、テレビなどのスポーツメディアに疑問を唱える。
とにかく、テレビ局側が勝手に盛り上げすぎ。例えば「この人はすごい!」 
とヒーローを作り上げたり、世界バレーの例でわかるように「がんばれニッポン」
の一点張りだったり・・・。
今年のドイツW杯のときも、他の解説者は 「勝ちます、ジーコJAPAN!」
の一点張りだったが、中西さんだけは厳しい予想を貫いた。
視聴者や関係者からは批判を浴びたが、「事実を伝えたかっただけ」と
信念を曲げることはなかった。
「”がんばれニッポン”というのは解説じゃない、ただの応援解説。それでは
 ダメなんです」
と日本のスポーツメディアを熱く批判する。

今後もスポーツジャーナリズムの世界で建設的な意見をどんどん発して
いくつもりだ。そして、その役割をある程度果たし終えたら、いずれは現場に
戻り、球団経営などにも関わりたい。
お話ししていても「頭の回転がチョー速い!」という印象の中西さん、
今後のご活躍をお祈りしております。



じんわり嬉しい、浦和V〜
   啓太に学んだ 貪欲な、欲張りな姿勢」 (12月7日)


浦和も好きだけど、地元のガンバ大阪も好き。
ガンバの西野さん(監督)とは以前、某所で同じ釜の飯(?)を食べた仲やし、
病み上がりのガンバ遠藤くんを見ていると、腫れたような顔して可哀相だし、
どっちにも勝ってほしかったが・・・ 3点差はしょせん無理というもの。
めでたく、”We are REDS”が優勝しました。で・・・。

つい、買ってしまった。 (決戦前夜に、です)
優勝直前、タイムリーに発売された浦和レッズ・鈴木啓太表紙の
「ナンバー」。
3年前のアテネ五輪予選で啓太のファンになった私だが、
最近のロン毛、しかも顔つきちょっと暗め、日に日に国籍不明...と
化してきた彼を、どうも受け入れられずにいた。
だが、買ってしまった。やはり気になるのだ。

彼のインタビューは、なかなかよかった。(まだそこしか読んでへんという...)
彼が浦和にスカウトされた顛末など、知らないこともあったし。
なにより、最後がよかった。
記者は、「彼はこの7年間で大きく成長した。彼自身、ここまで来れる
(代表メンバーにはいる)なんて思っていなかっただろう。しかし、返って
きた答えは、僕の予想とは全く異なっていた。」と書いている。
啓太の最終目標は、「W杯に出て優勝すること」。つまり、ここまでの伸び幅
は、彼が想い描いていたより少ないということになる。

記者:「ずいぶん欲張りだ」
啓太:「はい! 欲張りじゃないとダメですよ。僕はまだまだやれると思ってるんですよ。
    自分が想い描いているよりも、さらに大きなものになるのは無理でしょう?
    想像するのは自由だし、それができなくなったらもう終わりじゃないですか。
    そこが重要なことだと、僕は思うんですよ」

なるほど! この程度しか所詮無理だろ・・・と、想い描く目標や夢が小さいと
それより大きい目標など到達できるわけがないのだ。
夢は大きく持っていたほうがいい― 啓太に学んだ気がした。
だが、こんなことが言える彼は、よほど自信がついたのだろう。

その自信は、優勝の後、各局テレビに出演した彼を見ても感じとれた。
特にそれを感じたのは優勝翌日に出演した「サンデースポーツ」(NHK)。
口数は少ないが・・・ アテネ五輪予選(キャプテン)のときや、一昨年セカンド
ステージ優勝のときにも見られなかった落ち着きが、風格のようなものが
備わっていた。(たのもしー)


「女はヤキモチを焼く生き物?」 (12月5日)

2週間も前の話だが―
「はなまるカフェ」(TBS)に世界バレー女子を戦い終えたばかりの
柳本監督が出ていた。
監督曰く、「とにかく女性をまとめるのは難しい」。
男子選手なら、怒鳴りつけるだけで大抵ついてくるが、女性の場合は
そうもいかない。女子選手には一人一人に声をかけ、コミニュケーション
を図る。その声のかけ方も、ベテランと若手選手では区別をつける。やはり
同じ扱いだと具合が悪いのだ。
時には「髪型変えたん?」と声をかけることもある。“ちゃんと君のこと、
気にかけてるよ”という合図だ。
「こんなん、男子選手に言うたら変でしょ。気持ち悪いですわ」。
メールがくれば、絵文字つきで返信したりも・・・。
そこまで選手に気を遣ってどうする?とも思うが、柳本監督は過去の
苦い経験を生かし、このような指導方法に行きついた。
そして日本女子チームを、世界と戦えるまでにまとめ上げたのだ。

これは女子バレーに限ったことではない。
以前、陸上の名門・立命館宇治高でマラソンをやっていた友人が、
こんなことを言っていた。
「女子選手って、監督に自分の方だけを向いててほしいものなんです」。
言ってみれば「指導者(=たいがい男性)を独り占めしたい欲求」。
これでは選手間の人間関係も複雑そうだなーと思った。

そういえば。私が参加している地域の卓球サークルでさえ、たまに
その傾向が見え隠れする。
男性コーチ(といっても70才前後)が一人ばかりに集中して教えていると、
「コーチ、もう時間です!」と他の女性から声がかかる。
コーチはそれを聞いて、「すぐヤキモチ焼くんだからー」と苦笑い。
どこの世界も同じなのかも。
得てして女性は厄介な生き物らしい。


速報 「井川がヤンキース?」 (11月29日)

に決まりそう。 ってことは、ゴジラ松井と同僚!
いずれも独身のご両人。
うーん、どうなんだろ。とてもウマが合うとは思えない2人。
想像してみると〜
***
そこはN.Y.のとあるレストラン。丸いテーブルの上には洒落た
オードブルとバーボン。そこで向かいあう2人・・・ ボソボソ、ボソボソ
***
煮え切らない2人の会話が、容易に想像できます。(>ほっとけ〜ってかぁ)

井川くんのピッチング、活躍もさることながら、
彼がどのようにN.Y.に溶け込んでいくか、向こうのファンに受け入れられる
かも、大変興味津々でございます。


私の好きなスポーツシーン〜
   ああ、家族愛がアスリートを支えている」 (11月21日)


日曜日に行われた「東京国際女子マラソン」(11/19)。
予想通り、高橋尚子土佐礼子の一騎打ちとなったが。土佐がハイペースを落とさず、
失速する高橋を引き離して優勝した。

途中沿道で走りながら、土佐に声援を送る男性がいた。コーチでも監督でもない。
アテネ五輪後に結婚した土佐の夫、(松山大陸上部の先輩でもある)村井啓一さん
だった。
東京(土佐)と松山(夫)に離れての別居結婚だが、どこにいてもメールや電話を
欠かさないという。
昨年、夫は妻に歯の矯正を勧めた。噛みあわせが良くなると体のバランスが整う
からだ。これで土佐は故障がなくなり、順調な調整が続き・・・ 今回の勝利に
つながった。
礼子、ファイトー!」 と言ったかどうだかわからないが、
見ていてじーんとくるものが・・・ 感動のシーンだった。
土佐(妻)本人はそんな夫の声に気付かなかったようだが、きっと何らかの形で
(テレパシーとか?)伝わっているはずだ。
***

同じ日、宮崎で行われた男子ゴルフの「ダンロップ フェニックス」。
タイガーウッズの3連覇がかかっていたが、プレーオフでハリントンが優勝した。

最終日、一時は「タイガーを追い越すのでは?」という好プレーを見せたのが、
一打差で3位に食い込んだ”ゴルフ界のボクちゃん”こと、深堀圭一郎。(←勝手に命名)
その深堀のプレイをギャラリーに混じって見つめている、すらりとした黒服の女性
がいた・・・妻の進藤晶子だ(元TBSアナ、現フリーキャスター)。
7月の全英オープンの際は、テレビなどの出演番組を調整して現地に同行、
深堀の好物である
卵焼きなどを作って、試合に送り出したという。
そして今回の宮崎では身重でありながら、夫を陰から見守る・・・微笑みをたたえ
ながら、夫のプレイを見守るその姿は美しかった・・・これも感動のワンシーンである。

なにも、有名人だから感動のシーン、というわけではない。
例に挙げたような夫婦愛だけがじーんとくるわけでもなく・・・。
中学生でも、高校生でもいい、日々のクラブ活動を支えてくれているのは
母であり父であり、身近な家族。当たり前のようであるが、当たり前ではない。
感謝すべきこと。
お母ちゃん(またはお父ちゃん)が焼いてくれる卵焼きは、美人キャスターが
プロゴルファーに作るのと同じくらい、愛情がこもっている。
照れくさいけど、お子たちは感謝しないといけません。

※余談 : 村井啓一という名を聞いて、個人的にぞっとした。
       中学ん時の体育教師と同姓同名・・・詳しくはWebへ。じゃなくって弊日記へ。


「どんな競技でも“気持ち”で勝ちにいく、アスリート」 (11月20日)

テニスの全日本選手権・女子シングルス決勝「中村藍子vs高雄恵利加」を
テレビで観た(18日)。
客席には杉山愛、浅越しのぶと、歴代の女王が見守る。
テニス界では間違いなく大きな大会だが、世間の注目度は低い・・・。

順当に行けば、第一シードの中村選手が有利だ。
2年前にも決勝で涙をのんだ中村。その一戦、たまたま有明コロシアムで
観戦した。中村と同じ大阪市内の中学出身だという友人が、試合観戦を
誘ってくれたのだ。そんな細いつながりだがで、それ以降、なんとなく中村
を意識して観るようになった。

しかし今回の決勝、中村はまったくファーストサーブが決まらず、挙句の果て
はダブルフォルト、ミスショットの連発。
そんな中、150センチと小柄な高雄が機敏なフットワークを生かし、バックの
ラリーで中村を翻弄する。中村は途中、得意のフォアでペースを掴みかけたが、
最後までサーブが決まらなかった。
結局7ー6、6−4で、19才・高雄が初優勝。同じく初タイトルを狙っていた中村は
「力んでしまった。緊張のなかで勝つことの大変さを改めて感じた」
とコメントした。
***
スポーツには「相手のあるスポーツ」(ex.テニス、バレーなどの球技や、相撲など
格闘技系)と、「自分ひとりで戦うスポーツ」(ex.陸上・フィギュアスケート・体操等)
がある。
「相手のあるスポーツ」のテニス・中村選手の場合、たしかに高雄選手は戦い
にくい相手ではあったが、結局は相手というよりも自分に、“気持ち”で負けた。
ようは十分に力を発揮できなかったのだ。

よく野球選手がお立ち台のインタビューで「“気持ち”が打たせてくれました」など
と言っている。“気持ち”ってなんだ?バッティングは”技術+パワー”じゃないん?
と素人の私などは思うが。かつて天才打者と呼ばれた打撃コーチがこんな言葉
を残している。
「10のうち技術は3、後の7は気持ち。どんなに技術があっても、いざ打席に入ると
 結果を残せない選手が多い。結果を残せる選手というのは“気持ち”をいかに強く
 持っているかということだ」。なるほど〜。

とすれば、昨日(19日)の東京国際女子マラソンも、高橋尚子は土佐礼子に気持ち
で負けたのか?いや、あれほどの選手が気持ちで負けるなんて考えにくいし・・・。
(後で聞けば、ふくらはぎの故障とか...)
ギリギリのところで戦う選手の“気持ち”を素人が論じるのはしょせん無理。
その域に達したアスリートでないと、おそらく理解できない世界である。


「ああ オリックスよ、どこへ行く」 (11月14日)

前回書いた、広島のエース黒田の広島残留。
この黒田残留の裏には、署名運動をはじめとするカープファンの熱い
ラブコールがあったが。それと同時に、早くから好条件で説得にかかっ
ていた球団側の努力も大きかった。投手陣のキャプテン・黒田がいなく
なる“事の重大さ”を真剣に考えていたのだ。

それに比べて・・・あっさり“チームの顔”である谷選手を巨人に放出した
オリックス。代わりに巨人から獲得した2選手(鴨志田、長田)は若手とは
いえ、全く実績がない。この不釣合いなトレードに違和感を感じた人も少な
くないだろう。

今に始まったことではないが、オリックス(球団)が何を考えているのかが
わからない。そもそも「勝つ気がないのでは?」という気さえする。
清原や中村を(殆ど人気とり?で)獲得し、イチロー・田口に続く球団の顔
である谷をあっさり放出。年棒が高い割には怪我がちな谷をお払い箱した
ようにも見える。
「うちのチームはどういう方向へ進もうとしているのか、何をしたいのかが
 よくわからない」
とオリックスのある主力選手が語ったと聞く。応援するファン以上に、戦う
選手たちも不安なのだ。

そのオリックスは11日、独立リーグである「四国アイランドリーグ選抜」に
5−6と屈辱の敗戦を喫した。こんなチームを任されるコリンズ新監督が
不憫でならない。バレンタインやヒルマン監督の活躍を見て、日本球界に
飛び込んできたのだろうが・・・。(野球をするのは選手だもんねー)
阪神大震災の後のキャッチフレーズ、「がんばろう神戸」の精神を今こそ、
思い起こしてほしいものだ。


「男を上げたり、下げたり・・・」 (11月8日)

てっきり”FAで阪神入り”かと思っていた広島のエース・黒田がFA権を
行使せず、広島に残留した。
「広島市民球場で自分が他球団のユニフォームを着て、広島の仲間に
 投げ込む姿を想像できなかった」 と話す黒田。
意外と純な奴よな〜。大阪出身の彼が地元・阪神ではなく、またお金や
知名度UPに目もくれず、「カープ愛」を選んだことにひたすら感動...。
彼はこれで間違いなく、男を上げたぜ!

もう一人、こちらは爽やかに去っていく男がいる。
巨人の生え抜き、仁志敏久。ここんとこずっと原監督に干されながらも、
「憧れだった原監督のもとで、背番号も(原の)8をもらえて幸せだった・・・」
と感謝の意を表し、明るい笑顔で横浜へトレードされた。35歳、新天地での
活躍が期待される。

一方、トレードで巨人入りが決まったオリックスのは、妙に暗い。
「尊敬していた原監督と一緒にできるのは光栄です」と言うわりには、悲壮感漂う。
一部では、「ビッグになりたい!」からヤワラちゃんと結婚した・・・と囁かれる谷選手。
数少ない生え抜きの”オリックスの顔”だったにも関わらず、あっさり巨人へ行くとは。
もしや、さらに「ビッグになりたい!?」。それとも、長嶋さんとも親交がある、妻の
たってのご希望かいな・・・。
くれぐれも、カープから巨人入りした江藤くん(今は西武)の二の舞にならないこと
を祈るばかりだ。

(11/9 追記)
谷くん、昨日の入団会見はけっこう明るかったですね。ホッとしました。


「スポーツ、たまには自分でやるべし!」の巻 (11月6日)

昔からスポーツを見るのは好きだが、やるのは苦手。走っても跳んでも
クラスでビリっ尻を争うほどの運動音痴、とにかくやらされる”学校体育”が
大嫌いだった。
でも体を動かすのは好き。健康のためにも何かスポーツをしていたい。
何より、日頃からスポーツ選手のことを書いているので、少しでも彼らの
気持ちに寄り添いたい。
たとえば「この一球にかける思い...」のようなものを、“なりきりアスリート”気分
でいいから、自分でも味わっていたいのだ。

そこで、ちょうど一年前に始めたのが卓球。(その前にテニスで挫折...)
きっかけは区が主催する初心者教室。
テニスほどハードではない、程よい運動量が私の体力に合い、週に一度
練習するようになった。

その練習の成果を発揮する時が― 
先週、初めて区の大会に出場した(初心者の部)。
ゆかりん式〜 ”へんてこ王子サーブ”を炸裂させて相手を翻弄、
なんと予選グループを1位で通過。出来すぎだ。(その後決勝トーナメント2試合目で散る)

だが、どの試合も簡単に勝てたわけではない。先に2セット先取され、
巻き返して3セットを奪った試合もあった。
もちろん、緊張もした。普段の練習とは違って、「絶対にミスできないこの一球」の
大切さを、身にしみて感じた。

試合中、“緊張感が、快感に変わる瞬間”―というのがある。
接戦で点を取り合い、自分でも「今、いい勝負してる!」と思うとき、
「ああ、このままずっと試合をしていたい・・・」と思う。
もしや、これがスポーツの醍醐味か? 少しだけスポーツ選手の気分を
味わった気がした。

試合の日の夜、テレビでは女子バレーをやっていた。
手に汗握る接戦、繰り返されるジュースの応酬に家族は沸いていたが、
「わたし今日、自分で戦ってきたもんね〜ふふっ」と、
茶碗を洗いながら横目で見ていた私。スポーツって観るのもいいけど、
やっぱたまには自分でもやらなきゃ!ね。//

中学の体育館が会場、審判は選手が交代で務めました。(写真は初心者の部・準決勝)


日本のプロバスケ「bjリーグ」を観に行こう! (11月2日)

野球の日本シリーズやWシリーズも終わり、本格的なウィンタースポーツ
シーズンの到来を告げる11月。
この週末(11/4)、日本プロバスケットボール「bjリーグ」が2年目のシーズン
を迎える。
昨年、開幕戦を取材する機会に恵まれた。2005年11月5日、東京・有明コロ
シアムは歴史的瞬間を迎えていた。

バスケがしたい―。その思いで我々はこの日のために準備をしてまいり
 ました」。
bjリーグ・河内敏光コミッショナーの開幕宣言は、言葉は明快ながらも、
ずしりと重みが感じられた。

この日を迎えるまでの道程は決して平坦ではなかった。企業スポーツが
衰退し、日本バスケが世界で低迷する中、
「日本のバスケ界を変えるには、プロ化しかない!」
と河内さんたちはプロ化を打ち出した。
実業団で構成されるJBL側にはプロ化の動きが全くなく、独自のリーグを
作るしかなかったのだ。

開幕戦、初めてナマで見たプロバスケは迫力が、躍動感があった。
日頃サッカーや野球を見ているせいか、次々と点が入っていく展開の速さ
がたまらなく面白かった。
選手はNBA(米プロバスケ)のようでカッコいいし、ブースター(観客)も
ヒップホップな雰囲気の若者が多く、クォーターの合間には華やかな
ダンスやDJのショーが行われ・・・「ここ、日本だっけ?」 てな気分で
楽しめた。

リーグ戦は昨季の仙台、新潟、埼玉、東京、大阪、大分に加え、
今季は新たに富山、高松の2チームが加わり、計8チームで来年4月まで
争われる。 ぜひ、ナマの迫力を体験しに行こう。

(試合の日程などは、
 bjリーグ公式サイト http://www.bj-league.com/bj/Top.do まで)


「日本シリーズでじーんときた、粋な言葉光景」 (10月30日)

日ハム・新庄剛志(引退会見)編:
入団した年に7,500円で買ったグラブ。
17年の野球生活をともにしたグラブが、「もう無理だ、限界だ」と
言ったから引退を決意した― なんて心憎い!

中日ドラゴンズ・谷繁編:
「泣くな、まっすぐ行くぞ」。新庄の最後の打席、マスク越しに声をかけてきた。
勝負を度外視した、野球人同士の思いがあったのだろう。

暴言一転、男を上げた?日ハム・金村編:
シリーズ第4戦、マウンドに上がるとスタンドの全方位に向かって深々と頭を下げた。
お立ち台でもファンに謝罪、そして感謝の言葉。

首脳陣批判でかえって全国区に。罰金200万円も決して高くはなかったかも??

「セギ様」 編:
日ハムの頼れる助っ人ボラギノール、じゃなくってセギノール。
札幌ドームのファンがスタンドで掲げていた応援ボード「セギ様」を見て思わずクスッ。
「セギ様」なんて、ヨン様というより、どっちか言うと「スギ様」(杉良太郎)寄り?


「名古屋ドームでも SHINJOのテーマ曲を」(10月23日)

どっちが勝ってもいいじゃない
― 日本シリーズには勝敗よりも“楽しむ”ことを優先させたい、
と言った日ハム新庄。
選手が楽しむこと= ファンを楽しませることでもある。
確かにそうだな。よっぽどプレーオフの方が、見ていてハラハラしたし。
一年間、死力を尽くしてペナントレースを戦い、優勝したチーム同士の
日本シリーズは楽しい「おまけ」というか「お祭り」のようなもの。
だからこそ純粋に野球が楽しめる。だが、熱狂的などちらかのファンは
そんなこと言ってらんないだろうが・・・。

日本シリーズのテレビ中継では”ゲスト解説者”も楽しみの一つ。
昨夜の第二戦(フジテレビ)ではオリックスの清原が登場。西武時代は
“シリーズ男(お祭り男)”と言われただけあって大舞台の経験豊富。
しかも明るくわかりやすい解説で、なかなかよかった。(メイン解説の
ヘアフォーライフこと高木豊氏だけではとても間が持たなかっただろう・・・)

土曜日の第一戦(TBS)のゲスト解説は「次長課長の河本かぁ?」と思って
聞いていたら、日ハムOB・ガンちゃんこと岩本勉だった(声のトーン、喋りが
似てる)。
また昨夜、熱烈虎ファンの友人宅(大阪)ではテレビ中継の画面は音を消し、
阪神の矢野捕手が解説をしているラジオ中継の方を聞いていたとか・・・。
秋の夜長、それぞれのシリーズの楽しみ方があるようだ。

野球観戦のいいところは、サッカーほどテレビに貼りついていなくても、
なんとなく試合経過がわかるところ。だら〜り横になり食べながら、飲みながら。
回が替わるたびにトイレタイムも・・・そのあたりが日本人の気質に向いている
のかもしれない。(それにしても試合時間、4時間は長すぎーっ!)

日本シリーズを主催するNPB(日本野球機構)に、ひとつお願いしたいことが
ある。それは、名古屋ドームの試合でも「SHINJOの打席では彼のテーマ曲」を
流してほしい。札幌ドームでも「福留の打席では彼のテーマ曲を」流してほしい。
(本当は一年中、どこの球場でもそうしてほしー!)
ファンにとってはホームもビジターもない。どちらもリーグの覇者、お客さんの
大半は「両チームの選手」を観に来ている。一年の集大成の試合は出し惜しみ
せず、最高に楽しめる舞台をつくってほしい。


「中日福留、打撃のお手本は〜あたり前田さん」(10月20日)

優勝とともに、セ・リーグ首位打者を獲得した中日・福留。
なんとお手本は、広島の前田だった。
前田以外は真似するな!」と落合監督に言われていたし、
「同じ左打者として、これだけシンプルに打てたら楽だろうな...」
と福留自身も思っていた。
そこで、チーム関係者から映像を入手すると、野球少年のように
構えから真似をした。
広島がナゴヤドームに来た時は、自チームの練習が終わると、
こっそり前田の練習を1人で見ていたという。
***
真似された... 当の前田本人は首位打者には縁がない。
あれはたしか― 98年、前田と横浜・鈴木尚典の首位打者争いは
手に汗握った。
(余談:この年、僅差で2年連続の首位打者を勝ち取った鈴木も、
 昨今はすっかり代打専門である)

前田は今シーズン最後の2試合でホームランをかっ飛ばし、
打率.314、打撃部門第4位はお見事!(現役最多、通算10度めの3割キープ)
来季は順調に行けば2000本安打達成(あと94本)。
いや、あんなくだらない会のブレザーが貰えるキリ番よりも、
彼に狙ってほしいのは”初タイトル”だ。
(ほんまは”優勝の立役者”だと言いたいところだが、あの布陣では
 到底無理だっす・・・。)


「スポーツびっくりNews 〜 小ネタ集」 (10月19日)

その1.
「まさかの冨田」
体操の世界選手権、信じられない光景を見た。
男子団体戦、1番手で登場した床運動で冨田洋之は大減点のラインオーバー。
「うっそー」。
最後の鉄棒、離れ技のコールマンではまさかの落下。
「な、なんでぇー」。
悔しがり、唇を噛む冨田・・・ こんな光景、はじめてだ。
「美しくないと体操ではない」という信条どおり、
いつも完璧で美しい演技、クールな表情が当たり前...の彼
だったのに...。
アテネ五輪金メダリスト、そのエースの肩に圧し掛かるプレッシャー
の大きさをひしひしと感じつつ・・・ 
冨田くんも人の子なんだと思い、少しホッとした。


その2.
速報 「FC東京監督に岡ちゃん」
これ、いいかも〜。
横浜Fマリノスの監督を辞めてまもない岡ちゃんこと岡田武史氏が
来期からFC東京の監督に。
FC東京にはMF今野をはじめ、将来性のある若手や代表が多いし、
何より「オランダは楽しくなかった・・・」とイマイチしゃきっとしない
平山相太も、岡ちゃんならビシッと叩き上げることもできるんじゃあ
ないだろうかー。


「泣くに泣けない、戦力外の男たち」 (10月17日)

ドイツW杯のとき、中田英寿の涙にやられたように。
ギリギリのところで戦う”男の涙”に女は弱い。

今年はプロ野球選手がよく泣いた。
13日の『報道ステーション』(テレ朝)では、「プロ野球は死なず。男たちが
泣いた日」と、シーズン終盤の戦いのなか、感極まった選手たちの“涙”を
特集していた。

最も記憶に新しく、見ていてツラかったのは、プレーオフ第2ステージで
サヨナラ負けしたソフトバンク・斉藤和巳投手の泣き崩れたシーン。
他にも、第1ステージ第2戦のお立ち台、松中選手の涙。
セ・リーグ優勝を決めた中日・落合監督の涙。(←わたしゃ冷めた目で見てしもたが)。
連敗をストップした阪神・藤川投手や、エース井川の涙。
代打でサヨナラ打を決めた中日・立浪選手や、引退セレモニーでファンに
挨拶をする楽天・飯田(&カツノリ)や、阪神・片岡の涙・・・。

その片岡が、満員の甲子園球場のファンに見守られながら胴上げされる
シーンを(ニュースで)見た翌朝のこと。
新聞の片隅を見て、唖然とした。「《阪神》 戦力外通告 町田公二郎」。
ううー、この違いはなんだ? かたや、盛大な引退式で送り出された片岡。
かたや、新聞にたった一行、以上・・・。
2人は共に他球団からの移籍組。片岡の場合は2003年、優勝に貢献した
実績がモノを言ったのだろう。しかし町田は、とうとう阪神では”代打の神様”
になれなかった。
そうは言っても・・・華々しく辞めていく選手と、ひっそりとバットを置く選手。
この雲泥の差に、勝負の世界の厳しさを痛感せざるを得ない。

そして今日も新聞には、どこかの球団の戦力外リストが・・・みんながみんな、
コーチや解説者になれるわけもなく。それでもこれから妻や幼子を養って
行かなければならず。
人前で泣ける男はつくづく幸せ者よな〜と感じた。


「勝負の世界はキビシー」 (10月13日)

ガッツ小笠原が喜んだぶん  松中が呆然とした
新庄が白い歯を見せたとき  斉藤和己は泣き崩れた
森本ひちょりがハジケタぶん ムネリンは沈んだ・・・


誰かが勝つためには、必ず誰かが負けなければならない。
それを昨夜は思いっきし、痛感した。
日ハムの連勝を、優勝を、心から願っていたというのに
いざ決まった瞬間・・・ 敗者の表情にうっと胸が詰まった。

***
日ハム・ヒルマン監督が胴上げされている頃、
甲子園球場では、この日ラストゲームの阪神・片岡篤史
胴上げされていた。

ビッグバン打線の3番打者として活躍した日ハム時代。
FA宣言して阪神へ移籍するが不振に終わった1年目。
2年目、復活して優勝に貢献。
思えばあの当時・・・
「右投げ左打ち(どんどんどん)、実家は檜風呂(どんどんどん)、
 リフォーム、リフォーム、片岡あつし〜♪」
てな変テコな応援歌を唄われていた頃が華だった。(本人が嫌がったため、翌年変更)

晩年はケガに泣かされた。3塁にコンバートされた今岡にも泣かされた。
勝負師の割には優しすぎた。
でも昨日の”引退胴上げ”には相手チームの選手も多数参加した
という・・・ ひとえに、彼の人柄がしのばれる。(← おーい、まだ生きとるでぇ)


「オシムJAPANには欠かせない!
           浦和レッズ・鈴木啓太選手」 (10月9日)


2年前の春― (私事ですが...) 大阪から東京へ引っ越すことになった。
家族の急な転勤で驚いたが、特に嫌な感じはしなかった。
なぜなら、当時応援していたサッカー選手が、東京に程近い埼玉の
「浦和レッズ」に所属していたからだ。
そうだ。浦和に住んで、レッズを応援しよう!」。
この安直な意見はすぐさま却下されたが…。
生まれて初めての”東京行き”を前向きなものにしてくれたレッズの
MF鈴木啓太くん(以降、啓太)には、本当に今でも感謝している。

当時啓太はアテネ五輪予選、U-23日本代表のキャプテンとして
苦しい予選を戦っていた。
彼の存在を知ったのはある試合前の「君が代斉唱」のとき。テレビは
メンバーの表情を端から順に映し出した・・・「どきっ」。目に留まったのが
彼だった。(←要するに一目惚れ〜 >とほほー。)

その後は“背番号13”の啓太を中心に、試合を見つづけた。
決して器用な選手ではないが、守備的ボランチとして働き蜂のように
ピッチを駆け回った。
だが予選が終わり、いよいよ五輪メンバーが発表されるというとき・・・
啓太は最終メンバーから外された。(山本監督をしばし恨む...)

しかしその悔しさをバネに、啓太は成長を遂げる。
そして、常にチームのことを考えたプレースタイルが、オシム監督の目に
留まった。泥臭いが、チームになくてはならない「水を運ぶ選手」。
先週のガーナ戦まで5試合連続、すべてのオシムJAPANの試合に
先発出場し、持ち味を発揮している。

ガーナ戦に負けた直後、啓太は「世界を相手にできることと、できない
ことがわかった」とコメント。世界の中で自分たちの立ち位置を掴み、
手応えを感じた夜だった。

4年後のW杯、29歳になる啓太が代表メンバーに入っているだろうか?
・・・そんな先のことは誰にもわからない。日本がW杯に出場できる保障も
ない。
しかし今オシムJAPANで学び、世界を相手にして着実に成長している―
そんな啓太が眩しくて仕方がない。//

*蛇足* 
髪型に限って言えば・・・啓太は昔の短髪のほうが絶対イイ!と思います。

むむさんの「むむスポ」に関連記事が載っています。ぜひご覧ください。


「週に一度のお楽しみ!
      やくみつるの野球漫画」(10月3日)

北海道日本ハムが「ペナントレース1位通過」を決めた。
新庄の引退セレモニーには、じーん。感動のフィナーレだった・・・

来週は、そんな新庄が漫画になっているだろうか― 
というのは、私が週に一度必ずチェックする『週刊ベースボール』の連載、
12球団ドガチャカ交流試合」(やくみつる)。
4コマ漫画が2本。毎回ネタは新鮮、皮肉もたっぷり・・・そこだけ立ち読み
しても十分価値があるのだ。(←『週べ』」さん、ごめんちゃい〜)

当然キャラの濃い選手は漫画にしやすいため、KKコンビ(桑田・清原)は
長年格好の題材となっている。
案の定、先週号では「退団」宣言した桑田が登場。
やくさんの書く桑田がこれまた傑作も、傑作!(ホームベース型お地蔵さん風)
私は水曜の夕方、一人本屋に佇みニヤニヤしている。(・・・あぶない)

やくさんの漫画にはシニカルなおちのなかにも野球への愛情、暖かい眼差し
を感じる。試合のないオフでも連載が滞ることはない。
多くの連載、テレビ出演など忙しい身で、よくあれだけ野球を見ているなー
と感心しきり。(パッと見、軽そうだけど、こよなく尊敬申し上げまーす)
「やくさん、大変でしょうが、永遠に我々野球ファンを楽しませてくださーい」。合掌。


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