ヤーコン・にんじん・じゃがいも・赤ビーツの野菜パワー「ファイトケミカル」やヤーコンの糖尿病効果、にんじんとじゃがいもの栄養、野菜ビーツの原産地、有機野菜の保存方法について紹介する北海道函館の通信販売宅配農家。(English Version)
【ヤーコン・にんじん・じゃがいも・赤ビーツの目次】
【野菜のパワー「ファイトケミカル」】
植物は、生まれてから死ぬまで同じ場所にとどまるため、紫外線や毒性のあるガス、有毒な小動物の攻撃にあっても、逃げも隠れもできない。それ故に、人類の大先輩である植物は色や香り、苦味成分を体内にそうした有害物である紫外線や害虫から身を守るため「解毒」する物質を自ら生産し保存している。それがファイトケミカルである。
犬や猫が、路傍の雑草を食べている光景を見たことがある人も多いだろうが、肉食動物の彼らでさえ、体調を崩した時、草が病気を治すことを本能的に知っている。
ファイトケミカルは、ビタミンやミネラルとは異なる、野菜の機能性成分(非栄養素)のことです。
1万種類以上はあるだろうといわれているファイトケミカルの成分で、主なものを取り上げました。
【ヤーコン】
ヤーコン(YACON)は南米アンデス高地原産のキク科の多年草(根菜)で学名をSamallanthus sonchifoliusといいます。標高900〜3300m地帯で、少なくともインカ帝国(14世紀頃〜1533年)の時代から栽培されていた歴史のある植物です。
1982年、ニュージーランドから、ペルー産の系統が日本の農業研究機関に紹介されたという新顔の野菜。
ペルーを中心にアンデスの高原地帯で、古くから食用にされてきたキク科の多年生の草本(ヒマワリやダイヤ、キクイモの近縁)で、サツマイモのような形をしています。形はサツマイモに似ていますが、まったくでんぷんを含まず、ゴボウと同じキク科の植物。果物のように利用されてきたといいます。
【ヤーコンは糖尿病の改善に効果】
キク科の植物は、イヌリンやフラクトオリゴ糖を多く含むことで知られていますが、とりわけヤーコンは、フラクトオリゴ糖がとびぬけて多く含まれています。また、抗酸化物質のポリフェノール(クロロゲン酸)も豊富に含んでいます。さらに、血糖値の上昇を制御する成分があることもわかりました。この動きを持つ成分は、芋の部分だけでなく、葉や茎にも多く含まれています。
フラクトオリゴ糖は、腸内でのビフィズス菌の増殖を促し、全体の2,5%を占める豊富な食物繊維とともに、腸内の有害物質を排出して大腸ガンを予防し、整腸作用、便秘解消にも役立ちます。
動脈硬化を防ぐといわれるヤーコンの成分はポリフェノールの含有量が高く赤ワインと同程度。また、カロリーは100gあたり54キロカロリーと、サツマイモの半分以下です。
【ヤーコンのフラクトオリゴ糖は水溶性の成分】
食べてみると、かすかな甘味とアクがあり、梨とレンコンとダイコンを足して割ったような感じです。アクが強いので、皮をむいて水や酢水にさらしたり、下茹でします。電子レンジで熱処理するなど、アク抜きをしてから調理します。
芋の部分は生でのサラダのほか、天ぷらや炒めもの、煮物などにと幅広く使えます。
また、フラクトオリゴ糖は水溶性なので、ジュースや汁ごといただける調理が得策です。フラクトオリゴ糖はゴボウの約5倍ものフラクトオリゴ糖を含む。血糖値の上昇を防ぐほか、腸の中でビフィズス菌(乳酸菌の一種)の食べ物になり、ビフィズス菌を活性化させる。腸内の有害物質の増殖を抑えて、腸の健康を保つので便秘解消にも効果がある。
ヤーコンの主な効能は糖尿病・動脈硬化・高脂血症・ガン予防・便秘。
【天然茶葉のヤーコン葉】
ヤーコンは、南米アンデス地方原産のキク科のイモで、葉の部分に体に良いとされる成分が多く含まれています。
ヤーコン葉の中には、カテキン、テルペン、フラボノイド配糖体などの生理活性物質のほかに、ビタミンA、B1、B2、Cそしてカルシウム、カリウムが豊富に含まれております。
大自然の中に自生する植物の中には、奇跡ともいうべき力を備えたものが数多く存在しています。
先人たちは、古くからそんな自然の恵みを健康のために役立て、生活の中に取り入れてきました。たとえば、アンデス地方が原産のヤーコンは、古代インカ時代から葉を煎じたお茶が飲まれていました。
もともと南米各地では、ヤーコン茶は民間療法的にハーブ茶として飲用され、糖尿病や高血圧に効果があり広く活用されていました。
ヤーコンは完全無農薬栽培ができ、体に良いとされるフラクトオリゴ糖が多く含まれていることで知られています。
【にんじん】
原産地はアフガニスタンといわれます。日本へは中国から17世紀ごろに渡来しました。その子孫が京野菜・金時にんじんで東洋種です。赤い色が強く、加熱すると深紅に近くなる東洋種は、京料理を彩る大切な素材で高級野菜のひとつになりました。現在は、ずんぐりしていて短い、オレンジ色の西洋種の栽培が多いです。
【にんじんの栄養と薬効】
にんじんの機能性成分が脚光を浴びたのは、ガン予防に有効なβーカロテンが豊富なことによります。
この成分は、体内で必要に応じてビタミンAに変換し、体の抵抗力を高め、細胞を悪性化させる活性酸素を抑制する働きがあります。
にんじんのカロテン量はずば抜けて多く、中くらいの半本で、1日の必要量がとれるほどである。またビタミンB・C、カルシウム、鉄も多く、栄養的価値が高い。カロテンを多く含むため、リコピンを多く含むトマトといっしょに食べるとがん予防によいと言われている。
その抗酸化力は、がん予防のほか、シミ、ソバカスにも有効です。
さらに、造血作用があるので貧血や冷え性を改善します。また、粘膜や皮膚を健やかに保ち、目に潤いを与えてくれるなど、美容にも大変効果的な栄養なのです。
さて、このカロテンですが、西洋種の赤い色はβーカロテン、東洋種の赤い色はトマトやスイカと同じ色素のリコピンで成分が異なりますが、ともに抗酸化作用があります。
βーカロテンの最近の研究では、サプリメントに頼り、サプリメントから多く摂取した場合、体内の酸化物質を増やすこともあると警告しています。
【にんじんは皮つきで】
βーカロテンやビタミンC、旨味成分は皮の近くに多く含まれています。
これまで、ビタミンCを酸化する酵素・アスコルビナーゼを含むので、おろし大根と会わせないほうがよいという説がありましたが、実験の結果、その心配はないことがわかりました。
また、βーカロテンの吸収率ですが、生のにんじんで約10%、ゆでた場合で約30%、油を使った料理で約60%、にんじんジュースですと約70%以上となるようです。
このことからも分かるように、栄養のあるカロテンを上手にとるには油を使った料理やジュースにすると効果的ですね。天ぷらやきんぴら、手作りドレッシングなどをかけたサラダ、バターソテー、炒め物などにんじん成分を生かすおすすめの料理ですが、油を使った料理は中性脂肪の問題があり、ここは、にんじんジュースの勝利です。
にんじんの主な効能はガン予防・動脈硬化・高血圧症・冷え性・眼精疲労。
【にんじんの漢方食養】
生で食べても煮て食べても、五臓を温め、潤し、血を補う働きがあると考えられている。病気で体力がないとき、お年寄りや虚弱体質の子どもが常食するとよい。また胃腸の働きを整える作用から、胃がつまった感じのとき、食欲不振、下痢などのときにも有効としている。
【じゃがいも】
中央アンデス高原のインカの人々が大切にしてきた作物です。じゃがいもは新大陸の発見後、ヨーロッパもたらされて、そこから世界中に広がった作物です。
ヤーコン同様、その原産地は南米アンデスの高地にありますが、その標高はヤーコンの2000メートルより高く3000メートルもの過酷な自然の中です。
乾燥地帯であるアンデス山脈西斜面、熱帯雨林である東斜面の中間にあり、年間雨量は700〜800ミリ。高山植物だったじゃがいもが、低地で緯度が高く日の長いヨーロッパに適応するのに、200〜300年かかったようです。それでも熱帯低地が原産地のサツマイモと違って、冷涼なヨーロッパに向いていたのです。
日本への渡来は1598年、オランダ人がジャワのジャガトラ(ジャカルタ)から平戸に持ち込み、名の由来となりました。
【じゃがいもの栄養と薬効】
デンプンに守られたビタミンCが魅力です。(じゃがいもの中で一番ビタミンCの含有量が多い品種は「北あかり」です)
ヨーロッパでは「大地のリンゴ」と呼ばれ、健康野菜の代表格。じゃがいもの成分ですが100gあたりのエネルギーはサツマイモの132キロカロリーに比べると、76キロカロリーと低いのが特徴です。
ビタミンCは、じゃがいもを中くらいの2個食べれば1日の必要量を摂取でえきる量。加熱すると損失が多いビタミンCですが、じゃがいもは40分蒸しても74%のビタミンCが残るといわれています。
これは、芋のデンプンは加熱すると糊状になって膜を作り、その膜がビタミンCを守り、損失を防ぐからです。
そのほかにカリウムや食物繊維が豊富です。
最近注目されている成分は、皮に含まれているクロロゲン酸。ポリフェノールの一種で、細胞の突然変異を予防するといわれています。
【じゃがいもの調理のコツ】
芽にはソラニンという毒素が含まれていますのでじゃがいもの芽はえぐりとるようにていねいに除きましょう。また、皮が緑色になった部分も同様です。
体によい組み合わせはビタミンCの相棒には、発ガン物質の生成を抑えるβーカロテン(にんじんや緑黄色野菜に含まれる)と、ビタミンE(植物油や種実類など)を。貧血予防には鉄とタンパク質です。
じゃがいもの主な効能はガン予防・高血圧症・風邪・健胃・便秘・胃十二指腸潰瘍。
【じゃがいもの漢方食養】
新鮮なじゃがいもの皮・芽を除き、すりおろして絞ったしるを小さじに1〜2杯、1日2回、空腹時に飲むと胃・十二指腸潰瘍、慢性便秘を改善する。また、黒焼きにも同様の効果を認めている。皮・芽を除いたじゃがいもの薄切りを真っ黒になるまで焦がしたものを、1日に2〜3枚食べる。または、おろし汁を土鍋で黒くなるまで煮つめたものが、胃・十二指腸潰瘍に有効としている。
【サツマイモは根、じゃがいもは茎】
サツマイモとじゃがいもは食品としてよく似ておりますが、植物としてみると大きな違いがあります。サツマイモは塊根、つまり根が太ったものですが、じゃがいもはサツマイモ同様に土の中にできますが、根ではなく茎が太ったもので根茎なのです。根であろうが茎であろうが、食べる側にとっては「デンプン質が豊富な優れた栄養食材」で、大きな違いではありません。しかし、じゃがいもは「茎」ですから、日光を当てれば緑色になり、芽が出ます。
サツマイモの原産地は熱帯地方なので、保存するときは摂氏15度前後の室温が適しています。一方じゃがいもの原産地は南米アンデス山系高地なので、1〜5度くらいの冷蔵庫に入れておく必要があります。ただし、0度以下になると凍害がでますので注意しましょう。
【じゃがいもの毒は熱では分解されない】
植物は、動物に食べられないような工夫をしています。じゃがいもは。次世代を育む大事な芽を食べられないように、その部分にソラニンという猛毒を持っています。先ほど、じゃがいもを日光に当てると皮が緑化してくると書きましたが、これは芽を出す準備です。このときの緑化した皮にもソラニンを含んでいます。
実は、ソラニンは、じゃがいもそのもにも含まれていますが、ごく少量(可食部100gあたり2〜15mg)なので、食べた人に害を与えるほどではありません。一方、芽には約500mg、緑化した皮にも30〜50mgのソラニンを含んでいます。じゃがいもは貯蔵するときに光を当ててはいけませんし、じゃがいもの芽を食べてもいけません。
ソラニンの致死量は400mg以上と考えられています(ヒトの大人の場合)。大人では致死量に至るまで摂取することはほとんどありませんが、抵抗力の弱い子どもでは痙攣(けいれん)、昏睡を経て死に至ることもあります。また、大人でも中毒量は25mgで、頭痛、嘔吐、下痢、腹痛などが見られます。ソラニンは水溶性ですので、ゆでこぼすことによってかなり除かれますが、熱では分解されません。食用にするには、芽の部分を大きくえぐり取り、緑色になった皮は厚くむくことが必要です。
ネズミはそれをしっているので決して芽を食べません。
【野菜ビーツの原産地と呼称】
野菜ビーツ(火焔菜)カエンサイは地中海沿岸地方原産のアカザ科(ホウレン草の仲間)のサトウダイコンの変種で、初期の利用は葉に限られていたが、16世紀に入って根部も利用するようになった。
日本には18世紀(江戸時代の中・後期)に伝来したが、ほとんど普及せず、明治に入ってしばらくしてから利用されるようになった。学名はBeta vulgaris L.var.cruentaで、「赤ビート」や「赤ビーツ」とも言われ、赤い色をしたカブのような形をしている。
サトウダイコン(シュガービート)やフダンソウ(リーフビート)のごく近い仲間で、アカザ科フダンソウ属の越年草です。(カブはアブラナ科でダイコンの変種)
火焔菜の言語は、生育期の畑がまるで赤い炎が燃えるように見えることに由来する。根の外観も切った中ももちろん濃赤色。まれに、黄色、白色のものもある。輪切りにしますと同心円状に赤い輪があり、ショ糖が多く含まれているので独特の甘みがあります。
ローマ人は相当古い時代から葉と根を食用にしていたようです。現在のような赤いビーツは、ドイツで、16世紀ごろに栽培され始めたといわれる。
赤ビーツは葉脈・葉柄から根の中心部まで真っ赤な色をしていて、根を横に切ると断面に同心円状に暗紅色の輪紋が見える。英語ではテーブルビーツ(Table beets)・ガーデンビーツ(Garden beets)という。
赤ビーツの赤色はベタシアニン系色素のベタニンで、ビタミンAになるカロテンの仲間でも、シソなどのアントソアニンでもない。この赤色色素はブドウ酒の着色料や食肉などの等級を表示するスタンプなど、天然着色料の赤ビート色素(ビートレッド)としても使われている。
生ビーツの成分表はこちらを御覧下さい。
■赤ビーツ色素の性状
鮮明な赤色色素で、PHによる色調変化が少なく、特にPH4〜7で安定しますがPH9以上になると黄変します。水、希エタノールによく溶け、無水エタノール、アセトン、油脂に不溶。熱に対して不安定で100℃、30分の加熱でほとんど退色します。アスコルビン酸の添加で安定化。
【賢い有機野菜の保存方法】
土つき野菜をそのまま冷蔵庫に入れてはダメですヨ!
冷蔵庫の野菜室というのは野菜が乾燥するのを防ぐためにあります。大根、にんじん、トマトなどのように皮のあるものは、洋服を着ているような状態ですから比較的乾燥しにくいのですが、それでも長いこと置いとおけば、いくら細胞組織が密な有機野菜でもシワがよってきます。野菜室に入れるときは、新聞紙に包んで霧をふきかけて水分を補ってあげてから保存するようにしましょう。
しかし土つきのままではいただけません。昔のように蔵や、土間などで保存することができれば、土は保湿の効果があるのですが、冷蔵庫にそのまま入れては、土中の細菌がトマトやレタスなど生で食べる野菜につくので、衛生面を考えれば避けたいのです。
土がついている場合は、野菜の表面が傷つかないように洗い、それから濡れた新聞紙に包んで入れるのが現在の保存法としては最適です。
また、野菜は呼吸をしているので、作物が育った状態で保存するのがベストです。
ホウレンソウや小松菜は育ったときと同じ状態に立てて、保存して下さい。野菜が呼吸できるので、日保ちも違ってきます。また、野菜専用袋がスーパーなどで販売されているので、それを利用するのもよいでしょう。
【冷凍保存の基本】
解凍方法は冷蔵庫に入れて自然解凍が基本です。冷凍保存しても1ヶ月以内をメドにできるだけ食べてしまいましょう。
急速冷凍をさせる為、冷凍庫には金属製のバットを入れておきます。(金属性のバットは、お菓子等が入っていた缶などで、十分活用できます)
上手にフリージングするコツは 「早く冷凍させること!」です。 急速冷凍がある冷蔵庫もありますが、熱の伝導が早い金属製のバットの上に食材を置くと凍るスピードが全然違います。
素材は形や大きさをそろえて切ります。食品は早く冷凍させるために、薄く平たく冷凍します。他にも、できるだけ同じ大きさに揃えることで収納も上手にでき、調理する際も熱が均等に伝わります。
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氏名:森 敏孝
【有機野菜の森】