今村天主堂(福岡県) 




 福岡県三井郡大刀洗町今村にあり、高速道路から降りると、広い平野の田園の中に忽然と今村天主堂の双塔が姿を現す。

  今村は筑紫平野の真ん中の農村にあり、長崎県内の潜伏キリシタン(隠れキリシタン)は、点々と散在し、連絡を取りながら、あるいは弾圧を受けながら信仰を捨てずに潜伏してきたが、今村はポツンと孤独に耐えながら、3世紀近い期間に信仰を守り通してきたことは驚異的である。

 天主堂の立つ場所は、旧木造天主堂の場所、伝説の開祖ジョアンの墓の下、新天主堂の祭壇の下にジョアンの墓があるという。


  明治44年に約3万円の予算で、鉄川与助の施工のもと着工された。

  大正2年12月8日に完成し、長崎司教ヨハネ・クロディウス外、当天主堂の本田保神父のもと、献堂式が行われた。


  天主堂は赤煉瓦造りで、八角形の双塔がそびえ立ち、左側の塔が鐘楼となっている。


  屋根は重層構造で黒い日本瓦葺き、平面は三廊式、内部立面は重層構造、天井はリブ・ヴォールト天井(コウモリ天井)、床は板敷き、祭壇中央部の通路は寄木張りとなっている。

  ほとんどの窓が半円アーチ式であり、ロマネスク様式に統一されている。

  本天主堂と双子とも言われる旧浦上天主堂がモデルと言われ、双塔は非常に珍しい。

  ただし、浦上天主堂は四角柱であり、本天主堂は八角柱であること等一部異なる様式も散見される。