百合レディスクリニックでの中絶を考えている方へ
おことわり 遠方の方は、帰宅時の危険性があるため、手術をお引き受けできません。お引き受けできるのは、江東区、墨田区、葛飾区、江戸川区、台東区、中央区にお住まいの方のみです。
当院で中絶をお引き受けできない方

病気の方
薬を飲んでいる方
アレルギーの方

前回分娩時
異常があった方
喘息や心臓疾患など大きな病気のある方、
お薬でショックをおこしたことのある方、
アレルギーのある方、
子宮筋腫のある方、
向精神薬・降圧剤などを服用している方は、

    当クリニックでは中絶できません。

前回の分娩が帝王切開だった方や出血多量だった方は、
中絶の手術で出血多量になることがあるので、

    
当クリニックでは中絶できません。


複数の医師が担当できる施設か、麻酔専門医の常駐する病院に入院して
手術を受けることをお勧めします。
中絶できる時期 設備の関係で、12週未満までしかできません。
11週ぎりぎりのご来院ですと、予約が取れないことがあるので、9週くらいまでには診察・予約においでください。
(法律では、妊娠22週未満まで認められています。)
費用 妊娠初診の診察料 6,000円、妊娠中絶の手術料 95,000円、
一週間後の診察料 2,000円(消費税込み)
必要書類 ◎あなたと、夫(未婚の方は相手の男性)のサインと印鑑のある同意書。
 (用紙は申し込み時にお渡しします。)
◎身元の確認できる書類の提示。
 (保険証、免許証、身分証明書、パスポートなど)
◎未成年の方は、親の同意が必要です。
方法  初 診 時 →診察と予約をします。
        (未産婦の方の手術できる曜日は、火曜日と金曜日のみです。)
手術前日→夕方来院していただき、子宮の入り口を開く処置をします。
       (出産経験のある方は当日でもよいです。)
        ラミナリアという細い棒状のものを子宮の入り口に入れます。
        処置の後、30分くらい休んでから帰宅していただきます。
        その日は自宅で安静をとってもらいます。
手術当日→朝、絶食で来院します。
        血圧などの測定をしてから、注射をします。
        麻酔をかけて眠っている間に手術は終わります。10分くらいですみます。
        ベットで麻酔が覚めるまで休んでもらいます。夕方には帰宅できます。
外国人の方 説明は日本語、
書類は日本語と英語です。

日常会話程度の日本語ができる方なら、対応できますが、
日常会話はできるが、細かい説明が理解しきれない、書類が読めないという方は、
責任を持って、通訳と書類の翻訳ができる女性を、ご同伴ください。
病室には、男性は入れませんので、通訳のためのお付き添いは、女性に限ります。
手術後の注意 手術後1週間くらいは、激しい運動や仕事は控え、充分な休養をとりましょう。
軽い下腹痛や出血は、1週間くらい続きます。3日目くらいに出血が増えることもあります。次回の月経は手術後30〜40日くらいではじまります。
手術後の避妊 出産経験のない方→ピル(経口避妊薬)かコンドームを使ってください。
出産経験のあるかた→IUD(子宮内避妊具)などもあります。
避妊方法について知りたい方は、診察時にご相談ください




人工妊娠中絶 Q&A

Q予期せぬ妊娠がわかったときどうしたらいい?
 「どーしよう」と思っても、産むか中絶するか、選ぶ道は2つに1つしかないのです。今、子どもを育てられる状態にあるのか、ないのか、考えてください。
子どもを育てられる状態ではない、子どもを育てる気持ちにはなれない、そんなときには、人工妊娠中絶をするという選択があります。中絶を選ばねばならない状況は、悲しいことですが、あなたがいま子どもを育てられない状態にあるならば、成り行きまかでせで産んでしまうよりも、責任のある選択といえるでしょう。また、「彼が産めと言っている」、「彼がおろせと言っている」と言う方がおられますが、これはあなた自身のからだのことなのですから、産むか、産まないのかを決めるのは、彼が判断することではなくて、あなた自身が決めることなのだと言うことを忘れないでください。
人間には失敗のない人生なんてないのですから、この先のことを考えましょう。そして次には失敗しないように、避妊の方法を考えましょう。

Q妊娠週数の数え方を教えてください。
 妊娠週数は最終月経の開始日から推定しますが、最終的には超音波で子宮の内容の大きさをみて修正します。
 妊娠*週というのは、最終月経の始まった日を0週0日として数えています。ですから、実際の妊娠数数よりも約2週間多いことになります。たとえば、妊娠6週0日といわれたとします。そうしたらそこから2週引いた4週間前が受精日ということなのです。

Q相手の男性の同意がないとどうしても中絶できないのですか?
 本人と相手の男性のサインが書いてある同意書がないと中絶できないというのは、母体保護法という法律で決まっていることなのでいたしかたありません。こういった女性の人権に反する法律は一日も早く改訂してほしいものだと思いますが、今は法律があるいじょう同意書なしで中絶するわけにはいかないのです。
 また結婚している方は、妊娠の相手が夫でなくても、夫の同意が必要になります。

Q妊娠12週をすぎてしまいました
 妊娠中期(妊娠12週〜22週未満)の中絶は、陣痛をおこす薬を使い、分娩形式で行います。
 3〜5日の入院を必要としますので、当クリニックでは施行できません。
 この時期になると、中絶の後に死産届けを出さねばなりません。
 妊娠22週をすぎてしまうと、中絶は許可されませんので、分娩するしかありません。

Q親に知られたくないのですが
 こちらから両親やお家の方に連絡することはいたしません。しかし手術というのは、安易に考えて良いものではありません。未成年の場合は、原則的には親(特別な事情がある場合に限り親代わりになれるような親族)のサインを必要とします。

Q中絶は危険なことですか?
  中絶すると不妊になるのでしょうか?

 女に子どもを産ませたい社会では、「中絶の障害」が誇張されています。
 どんな簡単な手術でも人間のからだに行われることですから、「絶対に危険がない」とはいえません。それでも手術が必要なのは「手術をしなければ健康な生活ができない」という理由があるからです。同じように中絶は、女性のからだを妊娠前の状態に回復させるために必要だから行うものです。だから、中絶だけが他の手術と比べて特に危険、というわけではありません。出産だって、出血や感染や血栓症など、女性の命や健康を脅かすような合併症の発生率が、中絶以上に高いのです。しかし、出生増加が求められ、女に子どもを産ませようとする社会状況のなかでは「産む・産まないの情報」にはバイアスがかけられ、中絶の障害は誇張され、出産にともなうからだの危険性は隠されているのです。
 ただ中絶が他の手術とちがうのは、家族や職場に隠して受ける人が多いということ。そのため手術後のケアができず、危険にさらされるケースがあることです。たとえば、手術後出血が多いとか、麻酔が醒めにくいなどというとき、他の手術なら状態が落ちつくまで退院を延期して経過を観察できるし、必要な治療ができるでしょう。手術後に熱が出れば、仕事を休んで治療を受けるでしょう。しかし中絶の場合は、夕方までに帰宅しないと家族にわかってしまう、職場に隠さねばならないなどといった事情をかかえているケースが多く、治療が遅れる人がいるのです。
 中絶の後、以前からあった子宮の炎症が悪化したり、中絶後のケアが不十分なために感染を起したりすると、不妊になる場合もあるでしょう。また中絶後の罪悪感やストレスで卵巣の働きが悪くなると、妊娠しにくくなることもあるでしょう。またその後、たまたま子どもが授からなかったと言う方もあるでしょう。しかし中絶が直接の原因で不妊になるケースは稀で、「中絶すると不妊になる」というのは、ほとんどが科学的根拠のない脅し文句として使われているのです。

Q 中絶をしたら水子供養をしたほうがいいのでしょうか?
 水子供養は中絶した人の心理を利用したビジネスです。
 水子供養をしてあなたの気持ちがいやされるなら、水子地蔵に高いお金を払うのもよいでしょう。しかし、水子が「たたる」というのは悪質な「脅し」です。
 生きて生まれることのなかったいのちを、昔の人は「水子」と呼びました。人々は、水子の霊が安らかに眠るよう祈る気持ちから、水子供養をしたのです。それは素朴な民間信仰といえるものでした。ですから、水子が「たたる」という考え方は、伝統的な仏教思想にもなかったものです。ところが水子寺の宣伝には、「水子のたたり」というものが掲げられていて、お金を払って供養をしないと、その家族や身近な人にもいろいろと不幸なことが起こると書いてあります。それは中絶した女性の心の弱みにつけこんだ脅迫ではないでしょうか。
大切なのは、水子ビジネスにお金を払うよりも、今後二度と繰り返さぬようあなたのからだを大切にすることです。