世界観はあのまま。  冒頭、全ての分岐で出会った主人公との記憶を所有する等と分け の分からない事を言う「氷上シュン」と出会う。  ここは幻想の世界であり、現実に帰るには現実との「絆」を思い 出すことが必要であると氷上は説く。  6人+妹のみさおでルートは分かれている。各ヒロインを攻略す れば=現実でのヒロインとの交流を正しくトレースすれば、別離の リフレインと共に「絆」を入手できるが、主人公は現実へは帰れず に記憶を喪って再び氷上と出会う。  主人公は帰ってくるたびに記憶を喪うが、氷上は全てを憶えてい る。戻ってきてしまう主人公に氷上は言う。 「その絆は君の幻想の産物なのかもしれない。それならば君は幻想 世界をある程度コントロール出来るようになったという事だ」  以後「絆」はYU-NOでいうところの宝玉の役目を果たす。6人全員 から「絆」を得るとそれを使って今まで行けなかった妹攻略ルート へ進む事が出来る。  飽くまで平穏で幸せな妹シナリオの中でそれが幻想である事、現 実では妹が既に死んでいることを主人公が認めた時、幻想の世界か ら主人公は消えはじめる。  消えゆく瞬間、自分が作り出した幻想でなく、本物のみさおの声 を聞いたように錯覚する。 「お兄ちゃんが得た絆の中には一つだけ本当のモノがあるんだよ」  任意の一人のヒロインとの「絆」を選択し、そのヒロインの待つ 現実へと帰還する(マルチエンディング)。  現実に帰還したとき主人公は思い出す。この世界から消える前に 病死していた一人の友人の事を。  主人公当てのその友人、氷上の遺言はこうだった。ただ一言。 「僕の思いは届いたかい?」