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《雑記帳2月a b c d e

2月20日 出会い 別れ 再会

「一体、何なんだ、あいつは。何が目的で、こんなことをしているんだ」
「あの子は、ただ本当に相沢さんに会いにきただけでしょう」
「それ以外に、理由はないはずです」
「会いにくるって…会ってどうしたかったんだよ」
「会いたかっただけです」


書き忘れてましたが、「逢いたい」でなく「会いたい」だったのにはちょっと拘りがあったりもします。
 邂逅なら「逢う」だろうけれど、再会だったら、やはり「会う」だろうと。
 …皆言うことだけど、さよならに再会という文字を持ってきた中国人は色んな意味で素敵だ。

○「ここは思い出の場所だから」

「連れていって、ここでない何処かへ」
「あの日に帰りたい、ここを離れたくない」

 …思い出に対するスタンスの違い。
 「思い出の場所」がある間は、それを自分の意志で選べる。
 無くなってしまったら?

「いいの。無くなれば思い出になるわ。持ってたなら思い出にはならないもの」

 このカーリー・スーの言葉は前向きか、逃げか。
 喪失を受け入れることと諦めることの違いに、何処で線を引くのか。
 「今を終わらせたくない」「思い出にしたくない」「現在進行形でいたい」という足掻きは愚かで滑稽だろうか。自転車のように、足掻き続けなければ立っていられない。
 「思い出があるから、もういらない」と「今」を自ら捨ててしまうのは愚かだろうか?
 終わってしまった過去を取り戻そうとするのはどうだろう? 取り戻せる、取り戻せないを決めるのは誰なのか。
 宣告された終わりを受け入れる/立ち向かうのは? 人は生まれ落ちた瞬間に死を宣告されている。

まだ知らない悲しみがあると言って
少女は泣き続けた
そんな悲しみ、どこにもないのに

『少女の檻』

 茜や舞と天野、真琴はある意味で非常に良く似ている。

 彼女達が人を避けるのはかつての出逢いが哀しみをもたらしたからで、新たな出逢いが再び哀しみをもたらすのを恐れているからだ(それでけではないだろうが)。
 それでも茜や舞が待ち続けるのは、真琴が会いに来るのは、出逢いがもたらした温かさが忘れられず、再会、そして幸せだった時の再開を求めているからに他ならない。
 舞と真琴は再会し、茜と天野は再会は果たせず、だが新たな邂逅を得る。舞は佐祐理との邂逅も果たしている。

○「お前は振られたんだ」
 茜シナリオで浩平は茜を思い出の場所から引き離す。
 だが結局、彼は自らがこの世界から消えることで、もう一度茜に思い出の場所を与えてしまう。
 茜は新たな出逢いで癒されたが、結局、より強い哀しみを覚える結果もまた知ってしまった。
 それでも茜はもう一度再会を望む。三度目の邂逅ではなく、再会を。
 それは叶い、二人は思い出の公園で再会する。

○上月澪
 彼女は再会を求めている。
 彼女にとっての思い出の場所、それはスケッチブック。
 だが、

『いっぱい伝えたいことあるの』

 彼女は思い出の場所を持ち、再会を求めながらも、大勢の人との新たな邂逅もまた望んでいる。
 茜が邂逅の為に過去と決別しなければならなかったのに対して、澪はそれを必要としていない。縛られていない。

 茜は過去という結果を認めたくなくて足掻いていた。だけど、本当は…。誰かに止めてほしかった。
 みさき先輩は事実を認めていたが、諦めて納得して、足掻くことはなかった。でも、足掻く為のきっかけが、一緒に足掻いてくれる誰かが本当は欲しかった。
 澪は事実の全てを認めていたが、諦めずにその上で足掻き続けていた。それを、足掻くことを教えてくれた相手に伝えたかった。

 茜は「会いたい」振りをしていたが、本当は「逢いたかった」。
 みさき先輩は、何も望んでいない振りをしていたが、本当は「逢いたかった」。
 澪は既に「逢っていた」彼に「会いたかった」。

 ゲーム開始前の澪と浩平の出逢いは澪にとってはガールミーツボーイなんだけど、浩平にとってはボーイミーツガールじゃなかった。
 でも再会は浩平にとってボーイミーツガールとなる。

○“思い出に還る物語”Kanonのボーイミーツガール

「俺たちはすでに出会っていて、そして、約束をしたんだからな」

 再会…なんですよね。全てが。
 栞にしても、コンビニ帰りの偶然の出逢いから、再会を願った栞の行動があって初めて話が動き出している。
 ONEはボーイミーツガールの後の再会で話が終わるけれど、Kanonは再会で物語が始まる。
 …これって、ひょっとして、澪シナリオの再話でもある?


2月21日 げふぅ

 まー、ゲイトのレビューを書いているわけですよ。
「だが裏を返せば過去を取り戻すだけで未来を生み出しているわけではない」とか、そこら辺を考えるわけですよ。
 ONEについても徹底レビューの続きをちょこちょこ書いているわけですよ。
 七瀬考察の筈が茜になって、それがKanonの真琴と美汐になってくる訳ですよ、何故か。
 さらに、考えてると頭の中になぜか「終末の過ごし方」もそこに入ってくるわけですよ。
 なんつーか、過去と現在と未来に対する思い出の位置、それに対する男女のスタンスの違い、みたいな――?
 で、よよよと考えてると、谷山由紀白倉由実小野不由美高河ゆんわかつきめぐみ神林長平梶尾真治永野護の諸作品がバーって頭の中で「思い出」というキーワードに向かって接続を始めるわけですよ。
 で、最近は思い出と他者の関係についてどうこうとかもやってるので、あと「緑幻想」とか「ふたり」とか、大原まり子とか、ブラッドベリとか昔のSFなんかもガーっとやってくるわけですよ。あと、映画のカーリー・スー。
 エマノンとファティマとアマテラスに思いを馳せたり、私はどうにも好きになれない(でも読んでるけど)谷山由紀はどうしてあんなに女性に絶賛されるのだろうとか、そういえば白倉由実を今の時代に引き戻したのは大塚英志か、あー、あの人の本に少女論かなんか確かあったなーとかなんとか、もやもやと、分かって来てるんだけど言葉に出来ないもどかしさを感じたり、言葉にしたらえらい簡単だったりと試行錯誤。
 で、わかつきめぐみ「So What?」をちょろっと読み返したら、あまりにオープニングや基本プロットの素晴らしさに、またまたまた感動したり。
 祖父危篤の報から始まって、ライムと出会って、アカンベー。
 ぐわぁ、美しすぎる。完璧だ。
 ついでに「たとえ3日間でもいいから、あなたの心に残るものを創っていきたい」という、私の大好きな大好きなCDのライナーノートを読み返して泣いたり、3日間だけ残って、後は奇麗さっぱり忘れ去られても、それはそれでいいよな、うんうんとかしみじみ思ったり、ああ、これは「そして君に会いに行く」か、とか、でもやっぱり、理想の人生は殺村凶子に「アンタになんか会わなきゃよかった」って後ろから刺されて終わるのだよな、とか、白馬に乗ったお姫様に殺しに来て欲しいって、そういう受け身の人生を理想だと考えてしまうのが駄目人間なんだよ、男ならむしろ殺しに行けよとか、いやそれはストーカーでしょう、やっぱ美少女はストーカーも許されるのか? ああ、結局全ては可愛い女の子が全てなんだ、げふぅ…
 …と、本格的にアレな思考迷宮に入っていたところ、先月号のララで特別編?を読んだ「目隠しの国」単行本を購入、読んでいて、なんか、てんぱっていた色々が吹っ飛ばされ、泣きながら笑ってしまったですよ。

 あっはっは。

 なんか、考えてたことが全部そこにありました。
 過去と未来と他者と「今」。
 触れた相手の未来が見えてしまう「かなでっちゃん」と、過去を見てしまう「あろう君」。
 目隠しの国の住人の中で、たまぁに目隠しがとれてしまう二人。
 「見える」という事は、目隠しのまま一生を過ごす人達に、どう見えるのか。
 そうか、過去や未来を考えるということは、そういうことか。
 単純な話だ。
 内容も凄くストレートにラブコメだ。
 頑張ってる人は魅力的で、それを分かってくれる相手がいることは素敵で、人知れず頑張ってる同士が、お互いに気付いて…。ああ、ベタだ。こんな真っ直ぐで、いいのか?
 震えながら、痛がりながら、怖がりながら、泣きながら、それでも笑って、「大丈夫」だなんて、「触れるのやめないよ」だなんて、言うな、馬鹿野郎。
 みやむーの「大丈夫の笑顔」じゃないんだよ、うわーん。
 そんな凄くはない。絵も、物凄く上手いわけじゃない(でも、物凄く魅力的な表情を書く人だと思う)。
 もっと凄い漫画いっぱいあるよ。うん。

 でも、でも、オレ、この漫画――大好きだ

 たまたま、自分の思考とか状況とシンクロしてたってことだけなのかもしれない。
 馬鹿じゃねーの?
 って頭の中で囁く声が何度も何度も聞こえてくる。馬鹿ですよ、こんな、ミリオンナイツで「大丈夫、大丈夫、全然問題無い」ってリスナーに言い続けた赤坂みたいな恥ずかしい話。石井の奥さんの応援歌みたいな、そんなベタな。癒し系とかなんとか、ひねくれものに馬鹿にされちゃうよ、こんなん。「今僕」のサラちゃんに、「そんなの嘘」って罵られるに決まってるよ。
 でもね、間違いなく俺はこの漫画がすげえ、好きで。
 こんな作品を作ってしまえる作者さんも、凄く、凄く、好きで。
 かなでっちゃんのあの、魅力的な表情の数々を生み出す資質には(テクニックでも、そういう表情をつくれる人柄でも)、本当に、惚れてしまって。
 …もうメロメロ。


2月22日 オモイデ

 ダイ・ガードを見る。サブタイトルは「偽りの記憶」。
 息吹さんが思い出の中の父親と実際の父親像の違いにうろたえる話。
 …記憶、思い出は自分で都合よく歪められるって話というか。
 そういうのは、頭の中でやるのには叶わねえよなぁ…。
 とかなんとか、またアライグマのお父さんの言葉を呟く。
 思い出がどうこうって話、多いなぁ。いつでも会えるとか。
 そういう周期なのかな。そういう事ばっかぐるぐる考えてる自分含めて。

「いつでも会える」は例によってjesさんにONEっぽいということで教えてもらったのだけれど、まぁ、確かにONEであるな。こんな感想言う方もいるし。

「ONEって童話だ」というのは良く言われることで、Kanonは御伽噺ってのは製作者自ら言っていることなので、そこら辺を探せばそんな話がごろごろ出てくるのは当然といえば当然なわけで。
 宮本屋さんのオリジナル童話『サ・ヨ・ナ・ラ どらごん』とかもそうだし。
 宮本さんはプログラマーで理系で、そういう方が作った童話っていうのでも必見であるのことよ皆さん。
 最強の鳩マルチSS「ワタシノココロ」が有名だけど、宮本さんとこはオリジナルもイカすですよ、ホント。
  『「ポチ」と呼んでくれ!』とか、タイトルの付け方も含めて、凄く、雰囲気が好きなのです。


2月23日 このまま時間が止まればいい

 リヴァイアスを見る。ファイナ怖い。
 掲示板で予想してた展開とは例によって違ってた。そうか、コウジはあそこまで無力なのか。あああ。
 「明日なんていらない」で、簡単に言ってしまえば刹那主義的なものを予想してたんだけど、実際は「明日なんて来なければいい」という絶望であった。
 今が最高なときと、最悪なときに、時が止まればいいと人は思う。
 時が止まるということは、継続してきた今が終わるということで、ONEの「永遠」と「終末の過ごし方」の「終末」は表裏一体なわけかー。それでONE考えてて、いきなり終末が頭の中にやってきたんだな、とか妙に自分が附に落ちる。

 たとえ一生懸命に生き、努力し、成功しても、人は死ねば無に還る。
 何故…結果のわかり切った出来レースを他のみんなは走り続けるのだろう?
 その先には短い選手生命と、痛んだ肉体と、老後の自慢話があるだけだ。チョコレートで出来た金メダルを、大事に包めば溶けて崩れ落ちるメダルを、なぜみんなは苦しんで追い求めるのか。


 目隠しの国読んでから、思い出と過去と未来と他者と「今」っていうのが自分の中ではっきりとしてきてる。
 頭の中の未来だったり過去だったりするビジョンに向かって、人は「今」を生きているわけだ。当たり前だけど。
 そういや、ベニ松さんが昔著書内で悪魔を「未来に備えて何かするという概念が無い」とか設定してたな。だから圧倒的に能力で劣る人間でも、悪魔がやってきたその場を凌ぎさえすればなんとかなって異界に侵略されないで済むんだとかナントカ。戦力を整えては猪突猛進してくる悪魔と、着々とその場しのぎの為に力を貯える人間という構図だったか。

イクミと先日のジバク君に出てきたジャンヌが重なって見える。

ジャンヌ「皆が泣かないように管理統制しているのだ」
バク「では、お前のやっていることでは誰も泣いていないのか? 俺はこの街で誰かが笑っているところを見たことがないぞ」

 似たような別の話を連続で見るのは妙な気分。

今日からドラマ「愉快なシーバー家」は最終シリーズがスタート。
 このシリーズでは無名時代のデュカプリオが登場するので、このドラマの視聴率がアップし、ビーストウォーズの視聴率が下がるなんてことがあるかもだ(お子様のお母様方がチャンネル変えたりして)。
 ずっと見てきたドラマなので、このシリーズで終わるとなると寂しい。

2月24日 シンクロニ・シティという街があるらしい(嘘)

 ボクの大切な想い出
 ボク みんな好きだなあ
 このクラス 大好きだったなあ
 ちょっぴり胸の奥が しくしくするけど
 大丈夫
 お別れの時はボクいつもこうなんです
 きっと また
 新しい出会いがくるから

 そうしたら 「今」も 思い出に なるのでしょうか?


 ララ4月号を読む。
 「ッポイ」はここ最近のこととして、「おまけの小林クン」、「かたつむり前線」がなんかシンクロして終わりを前にした「今」を見つめる話に。まぁ、クラス替え、卒業のシーズンだから当然といえば当然なのですが。

 いつ失くなるか わからない
 優しい 暖かい場所

 学校っていうのは、終わりが宣告された場所で。
 ONEが学園モノだったっていうのは、凄く凄くジャストフィットだったのだなぁと改めて思ったりしたのでした。
 しかし、幸せを欲張るっていう小林君のお話、なんかデジャブを感じて、うんうん考えてみたら、なんと「魔法の剣士 ソーサル=ファイ」のラストなのでした(誰か知ってる?)。ラス前の、駈けていく少女二人のシーン好きだったな、あの漫画は。




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