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《雑記帳 9月》
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9月9日 トラック7を無限リピート中。寝てないので脳が壊れています

 「Air」中。
 ここから帰りたくないと思ったのは「とらハ2」以来。
 ああ、俺も観鈴ちんみたいな女の子に拾ってもらいたい。
 今年の札幌の夏はもう終わって久しいが、来年の夏は海の見える町に人形使いとして旅に出よう。
 人形使いになればもれなくバランシェ・ファティマもついてくるから一石二鳥だし。<人形違いです

 …冗談はさておき、アレだ。
 ゲームの中の高校生活に飽きてきてるから「鈴うた」が結構気に入っているにもかかわらず、「夕焼け」を購入しなかったり、「4m」だったり、「Lien」がちょっと合わなくて上半期の個人ベストが「ファントム」の方だったり、「sense off」でなく「銀色」だったり、学生でない「Air」の主人公の夏や「とらハ2」がしっくり来てたりするのかもなぁ…とか、ちょっと自己分析。
 考えてみると「ONE」「雫」「終末の過ごし方」「ToHeart」「Kanon」「アトラク=ナクア」「Lien」「とらハ」…呆れるくらいに(非現実的な)学園生活のゲームばかりをやっていたのだものね。ハレーション・ゴーストの起きなかった現実の高校生活の埋め合わせをするんだとか何とか言って(アトラクはかなり毛色が違うが)。
 …それほどに求めていた理想的で幸せな学園生活にさえ俺は飽きてくるのか。…ちょっと自己嫌悪。
 ちなみに、「エロゲーが現実じゃないからだよ、あっはっは」などと誰かに笑われたら物凄い形相で反論するので、あしからず。
 現実かそうでないかは関係なく(つーかエロゲーも現実の娯楽だコンチクショウ、我を忘れて没頭出来る楽しみが存在するという幸せを否定して楽しいか貴様等<誰に言っている)、楽しい事に飽きるというそれが、物凄く不義理のような気がして、怖く、不安になる。
 「大人は遊んでばかりじゃ不安になるんだよ」ってのは、がぁさん「だいらんど」。
 …いや、そういうことではなく。
 小説版ONEの茜。ずっと好きだったアイツをいつか忘れて、浩平に傾いてしまう事、傾いてしまったことへの恐怖。罪悪感。
 うん、こっちのが近い。
 学園モノに飽きてるのに、そうでない「Air」には夢中。楽しさを求めているのは代わらないのに、何時の間にか対象が代わってしまっている自分。

>僕は失恋した時に心の安定がほしくて君を好きになる事にしたんだ。
>君を現実と認識し、自分を騙して騙されたことにして非現実での自分の行動をムダ無く動かせるようにするため。

 何かを好きでないと、誰かに依存していないと生きてもいけなかった自分。
 なのにいつか飽きてしまう自分。何かで代用がきく好き。好きなものを何かの代わりにしてしまう、何かの代わりに好きになってしまう自分が嫌。
 依存しているから、依存してきたんだから、そのたった一人を永遠に愛していなくちゃいけないんじゃないかという強迫観念。

 永遠の盟約とか。

「ありがとう。今までずっと傍にいてくれて。いっぱいいっぱい優しくしてくれて、本当にありがとう。でも、ごめん。君の他に好きな人が出来たんだ。君の代わりに依存できる人が出来たんだ、みずか」
「誰かに依存することをやめたわけじゃないんだね」

 …永遠を求めずにはいられない罪悪感、恐怖。憧れとは違うそれ等をこんなことで再確認する自分がちょっと厭だ。

 …ああ、ごめん、「銀色」。
 あんなに楽しませてもらったのに、今は「Air」の方に夢中なんだ。


9月10日 マルチの意志とか選択肢とか

 しのぶさんや今木さんのマルチや佐祐理さんへのあれこれを読んで、なんとなく昨日のラストのONE-SS(?)の続きを書いてみる。

「ありがとう。今までずっと傍にいてくれて。いっぱいいっぱい優しくしてくれて、本当にありがとう。でも、ごめん。君の他に好きな人が出来たんだ。君の代わりに依存できる人が出来たんだ、みずか」
「誰かに依存することをやめたわけじゃないんだね」
「それじゃ、駄目なのか? お別れは出来ないか?」
「私はいいよ。しっかりした人が傍にいて、浩平が笑っていられるなら。でも、浩平はそれじゃ嫌なんだね」
「…どうして、みずかは怒ってくれないんだ?」<我が侭な奴

 しのぶさんの書かれていた浩平の苛立ちは凄く良く分かる。ああせざるを得ない浩平は本当に可愛い。…瑞佳には気の毒だが。
 で、なんか並べていただいてますが(ちなみにここに書かれたC.Fさんのマルチへの言にも凄く納得)、当該リンクのマルチへの記述は伏せ字であり、気になっている方もおりますでしょうので、ちょっとそこら辺で書いたようなことをこっちでも書いておきます。お二方の言とは関連性が薄いのですが。

○「銀色」やってからマルチについて思ったこと
 元より、マルチには選択肢が一つしかない(Airの中にもこんなフレーズあったな。そこに敢えて実際に選択肢を出してメタ的な視点を感じさせることをしない、というのは麻枝さん的に重要なことなのかもしれない…)

 私は「誰かの為に」っていう考え方が大嫌いである。
 人の為にと書いて偽りである。
 教祖様に命令され、教祖様の為にやりました云々。
 誰かの為にした行動というのが、その行為の責任をその誰かに転嫁するようで卑怯臭く感じるのだ。
 誰かに限らず、社会が悪いから、不況だから、皆もやってるから――だから犯罪を犯しましたなんて言わないで欲しい。見苦しい。自分の行動への責任と罪は自分で背負え、誇れ。そう思う。
 だから「人の役に立ちたいんです」なんていうマルチの考え方は嫌いだった。
 不愉快なことに、「人の役に立つ」というそれも製作者にプログラムされた目的だろう。
 自分で選んだのではなく、誰かに与えられた役目。
 心がなければそれに従う理由を、所詮作られたものだから、道具だからと納得できる。
 自分で考え、決め、背負った事なら俺自身の正義に反していたって認められる。尊敬できる。
 しかし、心、意志があるのに、安易に他人の作った役目に従うのは、自分の行動の理由を意志ではなく他人のプログラムに求める責任転嫁のようで好きになれない。
 …マルチは嫌いだった。

 だが、それは多くの選択肢を持った人間の、自分個人の身勝手な、一方的な視点なのだ。
 意志があっても、どうにもならないことがあるという当たり前のことを忘れていた。
 もって生まれた選択肢の数。男は女にはなれないし、女は男にはなれない。
 個人個人で選べる選択肢の数は限られてくる。
 その中で自分の選べる選択肢から生き方を選び、そこに誇りと責任と罪を背負う。
 男が女になるための選択肢を作り出し、それを選ぶものもいる。
 だがそれは、ほんの一部の強さを持った者だけだ。
 皆が強いわけではない、強くなれるわけではない。強くあろうとしても挫折することもある。
 自分が作った選択肢。用意された選択肢。自分で選び、責任を負うのは同じ。選ぶのを放棄しない限りは選択の内容がなんであろうと、等価。

 マルチはメイドロボとして生まれた。
 選択肢はメイドロボとして「人の為に生きる」、それ一つしか持っていない。与えられていない。
 彼女は自分がメイドロボとして生まれた事を知っている。
 彼女は心を持っている。ならばきっと意志も持っているだろう(意志が持てないなら、それは心ではないと思う。多分、それはただの情動プログラム)。
 意志ががあるということは、選択肢を選べるということだ。
 一つしか用意されていない選択肢だが、自分の意志でそれを選べる。
 選ばずに死ぬことも出来るのかもしれない。他の選択肢を探すことが出来るかもしれない(出来ないようにされているかもしれない)。
 そして彼女はその意志でメイドロボとして生きることを選んでいる。選ばされているのかもしれないが、意志があるのだ、ただのロボットとは違う。その自分の意志でそれを最終的に選んでいるはずなのだ。
 結果として、彼女は自分の選択に責任を持つ。
 失敗への罪も自分で背負う。

 意志を与えられているということは、少なくともメイドロボとして生き続ける事は彼女の意志だということなのだ。それ以外の生き方が存在しないとしても、生きる為にそれを選んでいるのは変わらない。単に選択肢が極端に少ないだけだ。
 自由を求めての脱走とか、そういうのもあるかもしれないが、彼女は多分そういう生き方を知らないだろうし、知らされていないだろうし、知っていても選ば(べ)ないから研究所に帰る。
 恐らく思考や行動に制限がかけられ、選択余地が殆どないであろう機械にわざわざ意志が付加されているということの残酷さ。
 考えてみれば「○○ or DIE」って言われてるのと同様だ。要求通りに動かなければやり直し。そこにいたマルチは違う存在に書き換えられるだろう(物理的にとは限らない)。矯正、強制、脅迫されるために存在しているが如くのマルチの心。
 それでも、その心は与えられたたった一つの選択肢を選び続け、彼女は、創造主とはいえ、そんな残酷なプログラムをした人間達の役に立ちたいんです、と心から微笑んで見せる(あの微笑みは嘘ではない、と思う。いや、別にあれが「ロボットはいつでも笑える」的な笑いだったとしても、そういう生き方を選ぶそれはそれで素敵なことだと思うし、どっちでもいいのだが)。
 自分を認めてくれた相手を飽くまでメイドロボとして「ご主人様」と呼び、メイドロボとして愛する。それは恐らく、行為だけを見れば心の無い量産型が心のチェックを通さずにダイレクトにプログラムで認めた購入主にするそれと変わらないだろう。

 …まるっきり馬鹿である。

 何のための心なんだよ…。マルチとその製作者に腹ただしさを感じなくもないが、それでもそうせずにはいられなかった気持ちもなんとなく判る。
 選んだ道が俺にとってどう見えるかはさておき、他の人にどう思われているかはさておき、自分の生まれた理由や役目を愛し、自分の意志で責任と誇りを持って与えられた役目に臨む彼女は、この上なく魅力的な存在に思えるから。
 選択の余地のなかった運命さえ自分で選んだのだというのは強がりかもしれないが、誰かのせいにするよりはよっぽどいい。
 与えられたものだとしても、決められたものだとしても。
 心が存在することが、その彼女の生を誰かではなく彼女自身の物にしている。
 彼女が望むのが恋人じゃなくて、飽くまで「ご主人様」なんだっていうのも今なら心から納得できる。
 メイドロボとご主人様以上の何かを彼女に要求するのは彼女の選択した人生を冒涜するようなことなんじゃないかとか、彼女をメイドロボという存在以上に愛するということはお互いに傷つくことなんじゃないかとか色々と哀しくもあるのですが、それも含めてマルチって愛しくて、マルチシナリオって、結構良いシナリオだったんだなぁ…と、今更のように思うのでした。<…やっぱ見方が歪んでるかもしれないが


9月17日 色んな人にありがとう

 そしてごめんなさい。
 見守ってくれてた人達。

 KISAさんとこの掲示板読んで、ふと自分のサイト名や名前で検索をかけてみた。
 ……。
 syn-□のお答え、頂いていたのに気付いてませんでした。ごめんなさい。
 今更ですが、ありがとうございました。

 …僕は本当に色んな人に不義理をしている。
 第二掲示板もサーバー落ちてるみたいで済みません。
 メールくれる方にも同様(最近は御返事しませんでごめんなさい)。

 ええと、先月に更新が殆ど行われなかったのは忙しかったのと(その所為もあって)精神的に非常に不安定だったのが理由です。
 無理して更新出来ないこともなかったのですが、もしもそれをやっていたら、まず間違いなく丹下桜の新サイトの創成期の如くになり、読んでいる人間を恐怖のずんどこに陥れていたことでしょう(当時に私とチャットしてくださった某氏には本当に悪いことをしました)。
 今もなんか仕事のこととか考えると死にたくなってくるのですが、「AIR」が私的ランキングの三部門(部門名は特に伏す)でONE、クロノア、とらハ2を抜き去るくらいに良かったり、中村一義の「ERA」の「君の声」と「ハレルヤ」のコンボが泣きたくなるくらい良い歌だったり、すずめつめさんの勧めて下さった「トッペンカムデンへようこそ」 が良すぎて、何かせずにはいられないという感情が胸から溢れてくるので、今月はちょくちょく更新していこうと思います。
 とはいえ、AIR関係がメインになると思いますし、掲示板での書き込みとかのほうに精力を傾ける可能性も高いのでメインページはそんなに更新ないかもしれませんが。


9月18日 この歌詞って文字で見るとそうでもないですけど、歌われると物凄く…キます

 きっとまだ幼くて 2人がもうつらい夜
 大人になりたくて いつか又、会える時、待ってるの
 あの場所へ帰る
〜丹下桜「Bright shine on Time」より〜

 …泣いた、泣きました。
 某EDeNを見返してたら、あれですよ。あの後、パタパタパタ…って、そこの最後に、あの、数枚のポートレートとあのイメージ画像がクるんですよ。
 あそこって、これまでの蓄積も一気に表現してるし、あの羽根なあゆがグバーって来るし、あの重ね方っていうのが今の私の感情だのなんだのに恐ろしいくらいにシンクロしてくるし、琴線だの涙腺だの色んなものを刺激して、もう、無茶苦茶に目頭が熱くて、それがドライアイを刺激して、泪泪。目を開けてられずに滂沱。夜中に顔を洗いに行くハメに。
 …改めて乃怒亞女さんってすげえなぁ、と感心しつつ、EDeNのショートカットをspFolderに登録。

 で、丹下桜ベスト「SAKURA」をBGMに巡回開始。
 途中、やまさんところのAIR掲示板を読んで、激しく同意し、意気込んでレスを書くが、ブラウザが落ち、書き込みは日の目を見る間もなく消滅した。痛恨の一撃。
 繋ぎなおしたら掲示板に繋がらない。痛恨の追撃。
 が、日記でなんかAIR雑記を褒めていただいているのを発見、更に好きだとか告白されて(されてません)溶けそうに。会心の一撃。
 やまさんや自分とこの掲示板に書こうと思っていたことも合わせてAIR雑記をつらつらと打ち込む。

 第二掲示板は午後になって復旧した模様。連休明けにご苦労様でした>ネオシティ様
 やまさんのとこの掲示板も復帰したようで何より。
 …が、AIR雑記を書いて力尽きる18日の雪駄でありました。


9月19日 挨拶

 AIR雑記に例によって例のものをやっぱり書いてみました…という報告をこっちに書いてなかった。ぐるぐる。
 観鈴ちんとAIRの事で頭がいっぱいなので、しばらくは冷静にAirについて語る事は出来ないような気がする。
 …というか、冷静に語りたくはないのかもしれない。
 思い返すだけでこんなに幸せになれるゲームというのはとらハ2以来だが、とらハの場合、思いを馳せるのは美緒やゆうひとの幸せな日々であって、その日々の終わり(ED)ではないのだが、Airは始まりから終わりまで(当然、その中には観鈴ちんと飯を食ったとか、観鈴ちんと学校へ行ったとか、観鈴ちんと山で虫とったとか、観鈴ちんと(以下略)というような、美緒やゆうひやさくらとの日々に負けないくらいの幸せな日々があるのだが)を全部ひっくるめて愛しいと思い出すのだ。
 ゲームの終わり、夏を共に過ごし、愛した登場人物との決別すら愛しいと思えるというのは、私にとってはとっても素敵な確認と発見だった。

 そんなわけで、ふと今日は終わりに挨拶を口ずさんでみる。

 さようなら。

 又、ここで会おうね。




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