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《雑記帳 3月》
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3月15日 僕と 世界と 僕の世界

 実家の本棚より落合尚之「黒い羊は迷わない」1、2巻を発掘。
 いとうせいこうの「ワールズ・エンド・ガーデン」「解体屋外伝」の影響が濃い、脱洗脳者(デプログラマー)の大男と元カルト信者の少女を主人公とする、SF要素を省いたエヴァというか、わけわか描写のないMOON.やONEを作ったら多分こんな感じというか、真摯に描かれた「自分」と「世界」の物語。永遠の世界から「憎しみ」で帰還する浩平の物語と言えるかもしれない。
 第三部以降が描かれず事実上は未完作品なのだけれど、一部、二部とも非常に綺麗にエピソードの幕を引いているため、続きが読みたいと思うようなことはあっても、話や謎の未解決に苛立ったり消化不良を起こすことはないので、そこら辺が苦手という方でも気にせず読めるだろう(未完作品なのに完成品の筈のエヴァより上手く纏まっていると感じるのは私だけではあるまい)。
 この作品が連載打ち切りでエヴァや麻枝作品が受けたという事実からは、作品内で完結してしまっている完成度の高い作品よりも、受け手に結論が投げ出された未完成な作品(ある意味ゲーム的なもの?)の方が時代性にマッチしているとかなんとかそういう分析もできるような気がするけど、「黒い羊〜」と他誌で同時期に連載が開始された、やはり「自分」と「世界」の関わりをテーマにし、しかしSFやメルヘンと言う要素をふんだんに用いて描かれた漫画「EDEN」「なるたる」が今も好評連載中という事を併せて考えると、単にオタクメディア界で戦う手段としての美少女やロボットSF、ファンタジーという要素の強力さ、重要さを噛み締める方が正しいかもしれない。
 クイックジャパンの談話にあった、『もしもエヴァがふすまの向こうから自閉症の中学生が目覚し時計を投げつけながら「僕のことを見てよ、優しくしてよ!」というような物語だったら…見たくねえぞ、そんなの。エヴァをやるにはロボットSFというガジェットが必要だったのである』ってやつだ。やっぱ、美少女ゲームという器に入れられて無かったら、多分Key作品もこんなに受け入れられることなんてなかったよねぇ、とか。私もSFでもSTGでも美少女ゲームでもない「おねかのえあ」なんて、多分買わないし買っても考察なんかしないし。
 ともあれ、色々と興味深い作品なので「黒い羊は迷わない」も北伐参加者の迎撃にあてるとしよう。特にC.Fさん向けに。Whiteさんは大武ユキ、やまさんは外園昌也のラグナ、tatuyaさんは「妖精探偵社」で迎撃やね、あ、あと「幻獣の國物語」とか紫堂恭子とか「トッペンカムデン」とか、読んでない人には是非とも読ませたいなぁ…。C.Fさんには桐生チカコのエヴァ同人誌とかも読ませたいし、フルバのドラマCDもやまさんに聞かせなきゃ…って、アンタはわざわざ青森くんだりまで来た人達に一日中漫画読ませるつもりですか。

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