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●2月16日 ココロへ 予想(妄想)してたシナリオ

 マルチってさぁ…
 もっとメカメカしててさぁ
 ボコされて五体バラバラにされて片目抉られたりしてるのを主人公発見、慌ててバッテリー繋いで再起動するんだけど
「…ピー、…すいません、前回異常終了したようで何も覚えていないんです。私、どーしたんでしょうかご主人様? コマンド、どうぞ」
 …って散乱したちぎれた腕とか部品に囲まれて首だけでニッコリ微笑むようなら良いと思わん?

 俺達は再会を誓って分かれたけれど、結局その望みはかなわなかった。
 300倍の倍率に挑んだ俺に奇跡は起こらず、俺のいない研究室の扉の向こうでマルチはボディもメモリもバラバラに分解され、今は標本のように飾られているらしい。
『死ぬわけじゃないです。研究室の皆さんの夢が適って製品になれるんです…』
 研究員の人がくれたビデオメールのマルチは笑っていて、最期の瞬間に立ち会えなかった俺を一欠けらも責めてはくれなかった。

 2年後、電器屋の冷蔵庫の隣で俺は俺を知らない彼女に出会った。  ひょっとしたら。
 そんな思いが何処かにあったのかもしれない。
 知らず、俺はそいつに挨拶していた。
「よう、マルチ」
 あの頃と同じように。
「………? …いらっしゃいませ」
 だけど当然のように俺との思い出の代わりにデモソフトが詰まっているそいつは俺の知らない笑みを見せる。
「動作デモご覧になります?」

 結局俺はマルチとは二度と会えず、俺はその後数年して結婚。さらに数年して仕事と育児が忙しくなった妻にせがまれ、彼女の妹たちの一人を手に入れることとなる。
 妻がマニュアルと格闘しながら彼女のスイッチを入れる。
 ぶぅ…ん。
 
 やがて稼動する製品版マルチは製品化するときのバグ取りでも消せなかったのだろう、試作品と同じ癖や口調で起動ダイアログを提示する。
 妻がぶーたれながらマニュアルを浩之に押し付けてくる。
「…あなたやってよ。私やっぱ機械は苦手」
 仕方ないな、そう言って浩之はマルチの前に立った。
 まったく同じデザインなのにあの頃より小さく感じるのは、コンパクト化されたためなのか、それとも自分が年を取ったためなのだろうか…
「マルチ…」
 思わず口をついて出た言葉に、その製品版マルチは浩之の知っているあの笑顔でニッコリと微笑んだ。
「…! …マルチ、ユーザー、登録だ…」
 妻がいぶかしげな視線を寄せる。そして、マルチも。
「…???? システムチェック…、ユーザー確認…こんにちは…『浩之様』」
「…!!」
 一瞬、浩之は言葉を喪った。奇跡?
「??? …あれ、エラー、です。すいません、間違えました。ユーザー情報初期化します…」
 いや…
「…いいんだ。それで合ってる」
「??? でも…」
 戸惑うマルチの頭を浩之は撫でた。
「よろしくな、マルチ」
「???……。了解。続行します……」
 一瞬自己診断のチェックを走らせ、エラー無しを確認した後でマルチは中断していた起動作業に戻った。

 妻のユーザー登録を済ませ、妻に向かって機能説明をはじめるマルチはもう浩之の方を見ない。
 あれは、ただのシステムリソースのバグだ。フィードバックされた動作学習データに断片化したまま残ってて、俺の声でそれが反応して…
 ただ、それだけだ。
 奇跡じゃ、ない。だが悪くない気分だった。
「早速だけどね…」
「…はいです、御主人さま!」
 妻に元気よく答えるマルチを見ながら、浩之は呟いた。
 ありがとう、と。

 …ていう風なベタなロボ系EDなら良かったと思わん?。
 いや、どーでもいいんだけど。

 …
 ……
 ………。

 まだやってないのにシナリオ概要知らせるなんて最低だよこん畜生という話でした(わけわからんて)。


●2月17日 犯罪者にならないわけ

 自分が生まれる前から組まれていたという月へのロケット打ち上げがようやく決まった日。
 そのインタビュアーは目を輝かせながら博士に尋ねた。
「博士はどうして諦めずに挑み続けることが出来たんですか? 外国のスパイに命が狙われたり、 テロ組織に妨害されたり大変なことがたくさんあって、とうとう国の援助も打ち切られても諦め なかった理由はなんなんですか?」
 博士は白い髭をなでながらちょっと困ったような表情をした。
「挑まない理由が無かったからな。ワシには誰も止めてくれる人がおらんかったからなぁ」
「望みが適って嬉しいですか?」
「君らが喜んでくれるなら、誉めてくれるなら、それは嬉しいさ。望みはかなっちゃいない」
「この後はどうされるんですか? 次に目指すのは火星ですか? 金星ですか?」
「今までと同じだよ。星に挑みながら、挑まない理由を探すのさ」

 漫画で最近流行ってる[戦争と人殺しの理由]はこんな感じ。

●2月17日A 疾走

 ブギーポップ・オーバードライブ歪曲王(上遠野浩平・電撃文庫)読了。
 何だかんだいって読み終わるのが勿体無いだけ面白かったのは事実。
 むしろ文章、場面の繋ぎ方はこなれて来ていると思う。歪曲王と出会っている場面とこっち側の行き来とか恰好良い。
 時間軸構成が弱いというか単純になっててリンクがファンサービスレベルまで落ちてるのは残念だけど(一般のメールゲームレベルで悔しくない)。
 多分、大方の読者の感想はストーリーとか登場人物の主張のレベルの低さについての文句で占められるのだろうけれど、ワシは「なんかきっとダメダメなんだぜ」ってビクビクしながら読んでいたので(読書期間中のトップのログ無し日記参照…って、参照できねぇよ!)それに関しては全然ダメージ無かった。中学生的なちっせー事件を大袈裟に考えるのって好きだしね。世界じゃなく街を、建物一つを、知らない人間一人を護るためだけの戦争なんかも傍迷惑だけどロマン感じちゃうし、「結局はなんでもないこと」を語るのがブギーポップの真髄だと思ってるんで。JOJO4部も見せかたは失敗したけど着眼点は間違ってなかったよな…
 しかし歪曲王があれだってことは、ブギーポップが藤花に固定っていうのを設定レベルでまで縛るってことなのかしら。
 ブギーポップを非・藤花限定とすれば作品寿命は延びるだろうけど、やったら凡百の商業ジュニア小説と変わらなくなるから…ってことなのかな。
 たとえそうだとしても個人的には設定では縛らないで、でも発表される作品はブギーポップ=藤花だけってことで終わらせて欲しい。
 そしてその後、ドラキュラや人狼と並び称されるような伝説として後世の作家たちの作品にブギーポップというキャラクターが登場する様になったら面白いよね。

●2月18日

 昨年終了したメイルゲームのPLさんから私信(ファンレターみたいなもん)が届いた。
 最終回及び全体の感想が添えられ「またお世話になるときはお願いします、風邪に気をつけてください」みたいな事が書かれている。

「やー、やった仕事に好意的な反応が反って来るって嬉しいモノですね♪」

 …などと一昨年あたりならば狂喜乱舞したものなんだが、今回は嬉しいんだけどどーも淡々と見つめている自分がいる。
 正直言うと昨年マスタリングしたゲームの内容に納得できず自嘲めいたモノを感じて素直に喜んでられないのである。
 上司の突然の交代、同僚のリタイア、会社への不信等の外的要因、自分が求めていたメイルゲーム像と現状の違い、ゲームにプレイヤーの求めている物と自分が求めているモノのズレ、マスタリングに慣れてきてはっきりと分かったシナリオ構成力や文章力が不足していることへの痛感と焦り等の内的要因であのゲームは不完全燃焼もいいところだったのだ。
 思い返すと散々な出来に終わったゲームでプレイヤーさんには申し訳ない気持ちでいっぱいなのに好意的な反応が来るって言うのは…非常にありがたいし喜ばしいんだけど、どこか胃にイタいのも事実だ。
(映画「パーフェクト・ブルー」の監督さんの初号の時の気持ちってのがなんとなく分かる気がする)
 次の機会で敵を討てばいい…んだが、更に情けないことにどうも僕には次の機会があるかどうかすら怪しい(半ば機会を得るための努力すら放棄している)。
 私信をくれた人に新しいゲームでなく手紙でお礼のメッセージを書こうなんて考えるあたり、かなりマスターとしてはダメダメだよなぁ(溜め息)。

●2月20日 同志ニシヤーノ氏の書簡

 ニシヤーノはいい人だ。

 それはさて置き(さて置くのかい>タイトル)。ゲームラボを立ち読みしていたら、潰れたと思っていたパソコンショップMKが移転していただけということが判明した。
 怪しげなビルの2階(店の表示も窓にしかないので地上を歩いている人間にはまず発見不能。ワシは口コミで知った)では新規の客が来ないと悟ったのか移転先はビルの1階、店内も広くなったらしい。
 それならば…と住所を暗記し、探索を開始した。
 目的の番地に辿り着いて10分。15分。20分。……みつからねぇぞおい。
 くそ…、あ、あった! あったぞ! 町内会の地図が!
 ビル名で検索。
 確認。…て、あっちは番地が違うんで無いのかい!?(ぎりぎりで合ってました)
 近づいていくと今まで見た事も無い看板が道の真ん中に! スゲエぜMK! 車道だぞそこ!
 そして看板の矢印に沿って進んでいった場所に在ったMKは…閉まっていました
 












 ………。

 …あ、これは入り口じゃないのか(続編)。


    壁 使われてないテナント
    壁
    壁壁壁 偽の入口(表示はMK)
MK  入
    口
壁壁壁壁
壁壁壁建物の壁

道路■■■看板(表示は↑)■■■


 で、覗いてみた中は…自慢するだけあってとっても広くなっていてグー。
 何だかんだいってワシが入ってから帰るまでの間、客足途切れなかったし(モノ買ってる人もいなかったけどよ(ワシ含む))、まだ潰れたと勘違いしている人間が存在するであろうことを除いては移転は概ね成功なのではないでしょうか。。
 とりあえず新しくなったMKに幸あれ! ってことで。
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