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 テレビ北海道さんのウテナ映画試写会のCM(いきなりTVから「世界を革命する力を〜!」とかいう台詞が流れてきたの)に気づいたのがその最終放映の16日の金曜日で、締め切りが祭日を挟んだ21日の水曜日。応募要項が分からずにWebで探すも、TvhさんてばWebページ閉められてやがりまして、しょうがなく深夜までTvhを食い入るように見つめて応募、300名の枠に入れるか否か願いを込めて投函。
 3人分送って当たったのは2名分。
 あんなドマイナーなアニメ二本立て(失礼)で定員オーバーになるとはやっぱり声優に初チャレンジしたミッチー効果なのかしらと王子様を尊敬。
#舞台挨拶がある新宿の試写会だったら絶対取れなかっただろうなぁ…
 で、仕事の関係で行ける可能性の最も低い一人からチケットを奪い取って同居人と私で行ってくる事に大決定。
 というわけで行ってきました1999年7の月。
 落ちてくる二つのお城をジュリーならぬミッチーの歌にのせてサイコフレームを共振させて押し返してきたでございますですのことよ(嘘)。

 
劇場版「少女革命ウテナ」&「アキハバラ電脳組」
 
札幌試写会レポート by 雪駄

試写会の会場で配ってたチラシ↓
チラシ表 416KB チラシ裏 372KB

影絵少女A「かしらかしらご存知かしら〜?」
影絵少女B「1999年の7の月、空からお城が落ちてくるってご存知かしら〜?」
影絵少女C「しかも二つだってご存知かしら〜」

 という予想が外れ、8月公開となってしまった映画「少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録」と「アキハバラ電脳組 2011年の夏休み」ですが、幸いにも試写会のチケットをゲットする事に成功したため、7の月に間に合ってホクホクの雪駄です。
 1999年の7月だからって、現実で何か起こされてリュウ・ハヤブサが首切り無げで大活躍(古いアーケードゲームネタ)しなくてはならなくなるようなのは勘弁ですが、やぱし物語を観賞するならこの時系効果は抑えておきたいでございますですものね♪
 そんなこんなでやってきました7月28日、雨の試写会当日。
 喜び勇んで家を出た後、放映圏外の知人に頼まれていたウテナ・アキバと演出スタッフが被る「天使になるもんっ」のビデオ予約をするのを忘れていたのに気づいて途中で引き返すというなんか因縁深いトラブルがあったモノの、開場の6時には余裕で間に合い、ほっと一息…つこうと思ったら、行列が出来ていてちょっと焦る。
 と、行列にデジャブを感じる。
 ここ、夏エヴァ観たときと一緒の映画館じゃん。
 そういえばあの時は飲み会の後、一眠りして午前4時に向かったらすでに区画を半分回ったところまで行列が出来ててびびったっけなぁ…。あの時は何故席に座れたんだか未だに不思議だ。…あ、限定グッズを無視して席取りに走ったからか。
 今回は座れるかなー、そういえばチケットには会場満員の場合はお引き取り願います云々と書いてあって、キャンセル時の連絡なども不要だったから、抽選の段階でオーバープールを計上して席分以上の招待券を出しているだろうから、下手をすると座れない!? 急いで行列に並ぶと、雨が降っていたせいかすぐに行列は館内へ向かって動きだす。現地集合の同居人の姿は見えなくてちょっと不安になるが、とりあえず二人分席取り。もう空きがあんまりなくて左後ろの方。ちぇ。この映画館、音響悪いから真ん中でないと音がちゃんと聞こえないんだよなー。
#本放映する札幌劇場は音響いいから見る人は安心ですよ
 先に会場入りしてるかも知んないから携帯に電話かけて――と思ったら、立ち上がったところをちょうど会場入りした同居人に発見されて楽勝で合流。
 気が付くと6時7分。開場して10分も経っていないのに殆ど満席。
 上映開始の6時半まで同居人と雑談。新聞社が写真撮影してたから映ってるかもうんぬんかんぬん。席の上に荷物を置かないで下さい云々のアナウンスが何度もかかり、上映開始する頃には立ち見客も出る始末。試写会なのに。
 6時半。上映前にTvhの社員さんが協賛のこども倶楽部のCMと映画の紹介コメント。「アキハバラ電脳組は98年に放映された人気アニメで…」のくだりで会場にざわめきが。(…人気アニメねぇ(邪笑))ってことデスか?
 …あ、社員さん、アキバはTBS系統だし気にしなくていいよ、きっと(何をだ)。
 アキバ101分、ウテナ120分(うろ覚え)の説明でもう一度ざわめき。
 …長いよね、かなり。

 そんなこんなで10分程のスピーチが終わり、会場の灯りが消えていく。
 いよいよ開演だ。わくわく。
 そういえばエヴァのときはここで何故か拍手が巻き起こってたな、そういえば。などとまたデジャブに襲われているところで、配給元の東映の例の波の映像。さてさて。
 …と、間髪入れずバリバリ…とSEGAのロゴ。
 …あれ?
 と、さらに間髪入れず聞きなれたポップな音楽に合わせて、やるドラのOPでも観た変なCGキャラクターの上に落ちてくるプロダクションIGのロゴ。
 …あれれ?
 デンデカデンデカデンデカ…デン!
 …MOVIC
 フィーン、ファー…
 スターチャイルド
 ……
 ジジ…ジジジ…
 ガイナックス
(これは嘘)
 ……
 デジャブを感じていた自分のアレとシンクロして意味も無く吹き出しそうになるのを堪える雪駄(このスポンサーロゴの連続ってエヴァ劇場版と同じなんです)。
 …最低だな、俺って。夏エヴァ十回以上劇場で見たしなー
 厭オタクな自分に自己嫌悪し、頭を振って画面を見詰めるとジリジリ鳴く蝉の声がスピーカーから響いてきます。
 …あははー。
 …エヴァ劇場版意識しただろお前ら!(夏エヴァの始まりもこうだったのよ!)
 くそぉ、そういう風に観客が思うことが製作者(多分、大月プロヂューサー)の狙いなんだろうなぁ。くそ、なんだか悔しいお。
 などという心理的に地団太踏む雪駄(本当に厭オタクだ…)の心境を余所に画面はパパラパーと切り替わっていく。気を取り直して見ると台詞回しも掛け合いもスピード感あって楽しい。
 すずめが通知票勝負を持ち出し、それに対する各キャラの反応でキャラクター紹介を行っている。分かりやすく、面白いなーと感心。罰ゲームのデコピンでつぐみが空手の達人である事を伝えると同時につばめのちょっと怖いところも紹介。キャラクター紹介の全てがギャグになっていて会場を沸かしているのはかなり凄い。
 音響があまり良くないので、細かい台詞が聞き取れないのは残念。あとでもう一回見に来るかビデオ出たら見ようかなーと思い立つ。
 しかし可笑しい。たしか監督の桜井さんかその辺のスタッフは「すごいよ! マサルさん」の仕事もしてたはずで、雰囲気にてます。つぐみのデコピンで吹っ飛ばされる秘密デコピン練習用人形とそれに押し潰されるつばめで会場に笑いが。ウケてるウケてる。へへ、嬉しいねぇ。アキバはスタッフがちゃんとしてれば凄く面白いんだぜ、みんなもビデオで4の倍数の回だけを見てみるといいさ! …なんか自分の事でもないのに誇らしい気分になる自分が厭だ。
 かなり速いテンポで場面は展開していく。なんか「こどちゃ」みたい。
 ひばりの家での親父と母親とつばめのやり取りがほのぼの。下手に気を使われてる風でもないつばめを見て、ああ、幸せになったんだね〜と涙ぐむ(大袈裟)。
 娘二人を溺愛するが報われない親父どのがかなり良い。ちょっと「彼氏彼女の事情」の宮沢父を思い起こさせる。そういえばカレカノのアニメ版の最終話付近はポケモン騒動ガイドラインなんかへの怨念がこもっていてある意味で面白かったけど(規定に触れない範囲で無意味に緑赤青をぱらつかせたりとか)、そんなものに私は金を払いたくはない。
 なんか大阪に帰っていたせいでかもめの出番が少ないが、代わりにうずらちゃん大活躍で話は進んでいく。やはりあのキャラクターの破壊力は甚大だ。会場大受け。ヒロインドリームで西村ちなみファンとなった私も大満足。しかし、キャラクター出し過ぎでは? シビレ組の面々が出てきてもシューティングスター様には触れないのはそこら辺も原因かな…。
 すったもんだがあって警視庁に拉致され、王子様のお城の人工知能がアキハバラを宇宙に持ちだそうとしているのを防ぐために、アニマムンディな電脳組の力を貸せと要求してくる警察のおっさん(いいキャラ)とそれに何故か協力する(させられている)シビレ組の話を聞いて心揺らす電脳組の面々。
「あの時、城と共に君たちが旅立っていればこんな苦労も無かったのに」
 他人のために命と未来を懸けるか否かの解答を再び迫られる電脳組の面々。
 いつか――TV版後半――のリフレイン。
「あの時みたいにまたひばりが行かなきゃいけないのか?」
 ひばり父の言葉と表情がTV版を知っている人には凄く重いですが、TV見てない人はどうだったんでしょう?
 やはりいつかのように、住人が避難して誰もいなくなった夜のアキハバラに電脳組の面々+うずらは示し合わせたわけでもないのに集まります。
 本当は海に行く約束で集まるはずだった五人。今はまたアキハバラの危機に集められます。誰もいない銭湯で水着を見せ合い、浴衣を着て夜の学校で線香花火。
 電脳組の2011年の夏休みの風景。
 そしてひばりは何気なく言う。
「行こっか」
 しかしすずめとつぐみは乗り気でない。
 前回の戦いで有機融合できず、最終決戦に参加できなかったことへのコンプレックス。
 それはかもめも同じだったのだが、かもめの爺やつばめの言葉で一気にやる気を出して電脳組は気合で全員有機融合(時間無いですし(^^;; まぁ、アキバらしいとは思います)お城へ向かって旅立ちます。
 うずらちゃんを残して。
 ここまでは殆どがTV版のリフレインなんですが、このうずらちゃんの存在がTV版とは決定的に違います。
「私は何も出来ないけど、いっぱい応援して待ってます」
 これ、こういう変身ヒーローものの番組の視聴者の立場そのものなんですよね。
 端役のうずらちゃんがなんでTV版の時からカルトな人気を誇り、この映画でここまで大きく取り上げられたのか。その理由がこのシーンに集約されています。
 うずらは特別な力を何も持たない、電脳組の仲間ではない。けれども自分を卑下しないからひばりたちの友達にはなれる。なっている。
「夏休みのしおりによると、夜の外出は9時まで、お祭りの日は特別に10時までと決められています。だから…」
「うん、それまでに帰ってくるよ」
 良いシーンだなぁ、これ。スタッフの人達やりたかったんだろうなぁと、しゃくりあげました(大仰)。
 そして電脳組は王子様の眠るお城へ旅立ちます。
 戦闘シーンは流石IGって感じで良く動きます。奇麗です。
 そして人工知能を破壊し、眠れる王子様とは言葉も交わさず、電脳組の面々は帰っていきます。

「王子様はお姫様がいるから王子様なんだよ」
「じゃぁお姫様はひばりか?」
「ひばりは…、ひばりだよ」

 ここら辺を主題に持ってくればウテナになりますが、アキバはそれをやりません。
 人類の進化、アニマムンディの話にもTV版のときと同じくなんの決着もつけません。
 物語には何かと決着をつけたくなるものですが、このアキハバラ劇場版は「2011年の夏休み」。一夏の思い出にすぎない物語。
 中学二年生の彼女たちにとって毎日は事件であり、現在進行形です。
 ただ、暦という区切りがあるのみです。
 うずらちゃんの書いた大きな「おかえりなさい」の文字を見ながら電脳組の面々は帰還します。そしてまた明日が始まります。
「こうして私たちの2011年の夏休みは終わりました」
 映画は終わっても物語は続きます。彼女たちの新しい物語は毎日、今この瞬間にも生まれています。
 同じように見えても変わりない毎日はなく、目にみえる大きなイベントという変化以外にも日常にはたくさんの小さな変化があって、それは一つ一つが全部新鮮な物語で…。世界を革命するなんて力まなくても毎日世界は変わっている。事件に大小に対するテンションなんて気持ちの持ちように過ぎない。
 自然体で電脳組は世界を受け入れます。世界を決め付けないから革命も結果も必要じゃない。日常は普遍ではない。変化はいずれ日常になり、あらたな変化がそれをまた変えていくでしょう。彼女たちの日常は毎日のように崩壊しています

 終わらない物語。だけどそれは「終わらない夏休み」「変わらない日常」等では決してない。

 夏休みは終わりました。
 でも物語も人生も現在進行形なのです。
 一日の、一つの事件の終わりはもっと長い物語の区切り、節目に過ぎない。
 ちょっと大きな節目で物語まで自分で勝手に終わらせてどうするの?

 私がアキハバラ電脳組に見たモノはこんなかんじですかね。
 変に深刻ぶらず、かといっておちゃらけているわけでもないキャラクター達やストーリーに好感を覚えましたし、笑えたし、楽しかったし、良い娯楽映画でしたね。満足。


 五分間の休憩を挟んで、ウテナ開始。


 またスポンサー・配給元のロゴ攻勢ですが、今度は変なデ邪ブも感じず、素直に見られる。それだけさっきのアキバが良かったという事か。何気にビーパパスのロゴが格好良いです。
 怪しげな絵が舞い踊るOPスタッフロールが終わると、複雑に絡み合ったレールを移動する無数の黒板、黒板、黒板!!
 映像は奇麗だが、あ、怪しすぎる…
 しかもそれがイメージ映像じゃなく、教室の風景だってんだからもう、いかがわしすぎ。
 転校してきた少年「天上ウテナ」に親しげに話しかける若葉というシーンで本編は開始します。
「私たち、合いそうだと思わない?」
 連れ立って教室の外に出る二人。
 外には更にとんでもない光景が!
 生徒達がお茶を飲んでいるテラスや階段が先ほどの黒板のように移動している。
 す、凄すぎる。
 でもウテナも若葉も気にも止めずにその美しくも異様な様相の校内を歩く。
#はい、ここでここは異常な世界なんだということに気づきましょう。
 なんか、校内放送で影絵少女が(笑)。
3  王子様に会えるといわれて若葉が連れてきたのはフェンシング部の練習場。
 美少年ミッキーと女性ながら部長を勤める樹里先輩、この二人を学園の王子と呼ぶ若葉の言葉は途中からウテナの耳には届かなくなる。
 自分の王子様、冬芽を向こうに見つけてしまったから。
 冬芽を追いかけ、追いつくウテナ。
 会話から察するとこの二人は別れてしまった恋人同士らしい。冬芽は薬指の指輪「薔薇の刻印」を見せ、これが俺を学園へ導いたと伝えます。冬芽が誰かと婚約したのだと勘違いするウテナ(^^;;
 王子様であった冬芽が去った事で自らが王子様になろうとした少女。それが今回のウテナってことか。TV版よりずっと分かりやすい。
 ともあれ、冬芽と出会ってしまった事で心揺れるウテナは学園をさまよい歩き、そのうち薔薇園に辿り着きます。
 そして一本だけあった白い薔薇を手に取ろうとしたとき、突然白薔薇の中から薔薇の刻印が!
 不思議に思いながらもそれを手に取ったウテナの前に現われる謎の少女「アンシー」二人は初対面ながら親しげに言葉を交わしますが、ふと薔薇の刻印に気づいたアンシーの態度が豹変、さらに薔薇の刻印を持つデュエリスト「西園寺」が登場し決闘開始!
 初めは箒の柄で闘っていたウテナですが、それを失ったウテナを「剣を持たない者との決闘は禁じられている」と庇い、胸から剣(ディオスの剣?)を出してウテナに与え、ウテナはそれを使って西園寺に勝利する。
 TV版と同じく決闘の勝利者に従う薔薇の花嫁としてウテナ付き従い、夜の相手までしようとするアンシーに対し、冬芽にもこういうことしたのか!? 自分の元から去らせたのはこうした行為を行うアンシーではないのかと責め、夜の薔薇園=決闘場で冬芽との適えられなかった星を見る約束を思い出して涙するウテナ。
 アンシーはウテナの心の叫びを黙って聞くと給水管を破裂させ、俯くウテナに水溜まりに映る星空を見せる。二人は足元と頭上の上下に輝く星月夜に挟まれて一緒に踊りはじめる。ため息が出るくらい非常に幻想的で美しいシーン。
 これを境にウテナはアンシーと友達になりたいと思うようになる。
 アンシーは言う。自分を得たものは「永遠」「奇蹟」「輝けるもの」…なんでも適う世界を革命する力が手に入るのだと。
 一方、冬芽は樹里と因縁を持つ枝織と寝ていた。
 樹里は自分の王子様を死なせてしまった。だから永遠に王子の代わりをさせてやるのだと枝織は言う。TV版とは似て非なる設定と役どころです、枝織。
 そして樹里を痛めつけるために冬芽に樹里との決闘を頼むが断られ、代わりに樹里にウテナとの決闘をけしかける枝織。
 樹里は枝織の願いを受け、ウテナと決闘。その中でウテナは苦戦しながらも世界を革命する力(…なのでしょう)を発揮。アンシーを驚かせる。
 その瞬間、階下で発見されるアンシーの兄である理事長の死体。
 この世界がアンシー(たち)の夢の世界であることが明らかになりはじめる一瞬です。
 理事長殺害犯はアンシーであると、影絵少女が入手していたビデオテープを掲げる枝織(このビデオ、爆笑なんですが)。
 駆け出すアンシー、そして冬芽を追って走り出すウテナ。
 しかし冬芽の名を聞いたミッキーは首を捻る。「冬芽って誰?」<伏線
 アンシーを追ってこれまた不可思議な学園内部に入り込んだウテナの前に冬芽が立ち塞がる。
 ウテナの物語のクライマックス。
 世界を革命する力を得れば、今度こそ自分との永遠が手に入る、ずっと星を見ていられると語る冬芽を前に、ここに来る前の事、真実を思い出すウテナ。
 冬芽は既に死んでいることを。
 友達であるアンシーを追うために、最愛の王子様の死を認め、存在を消す。
 隔てられた部屋の無効で水に浮かび、消えていく冬芽のシーンが哀しいくらいに奇麗。BGMも泣かせます。
 自分の幻想だった「冬芽の生きている世界」を切り捨て、アンシーを追うウテナは決闘場でアンシーに追いつきます。
 アンシーもまた、かつて自分の王子であった兄を喪い、そのショックと深い愛でこの学園世界を作り上げていたことを伝え、ウテナに自分の王子になる事を願い、全ての力を、剣を差し出します。
 しかしウテナはそれを拒否。
 外の世界に出よう、とアンシーを誘います。
 しかしアンシーは戸惑い、その瞬間、ウテナはカーウォッシャーに引き込まれ、消えてしまいます(いや、ギャグじゃなくシリアスシーンよ(汗))。
 呆然とするアンシーの前にカーウォッシャーからウテナ・カーが出現。ここで一端ウテナの物語は終了。主人公はアンシーに。
 決意したアンシーはウテナ・カーに乗って外の世界を目指します。
 ここら辺、非常に分かりやすい比喩。
 漫画版に「ウテナ」とはガク、「花(アンシー)」を乗せるものっていう表現がありましたが、それを地でいっていくわけね。
 ウテナはアンシーの幻想に囚われた世界を革命し、彼女を外の世界に連れ出す役目っていうことですな。根本はTV版も一緒ですが、より分かりやすくなってていいですね。
 さて、あとは障害をクリアし(途中でデュエリストたちの助けが入ります。「気高い志を持った人間には良い仲間が集まるものだ」<いい台詞ですね 「僕たちもあなたたちに続きますよ」「外の世界についたら堂々と君を口説く」)、最期の難関である王子様=自分の求める幻想を乗り越えていくだけです。
 影絵少女軍団の実況(凄いっス)やTV版の主題歌に乗って疾走するウテナ・カーの勇姿は圧巻。怪しくてお馬鹿な絵なのにやたらシリアスで格好良いのは流石です。
 王子様を突破して廃虚である世界の果てに辿りついた時、ボロボロになったウテナ・カーはバイクに変わり、乗っているのはウテナとアンシーの二人に。
 口付けを交わす二人。
 TV版や漫画版では描かれなかった、アンシーの幻想世界脱出と二人の再会までを描き、ストレートな表現にした集大成版のウテナでしたね。
 絵は美麗だし(一個所だけウテナの顔が面長になってたカット、あれはひょっとしてさいとうちほさんの原画?)、怪しさもギャグも大爆発だし(ナナミには笑った)、音楽は素晴らしいし、ミッチーもハマってたし、ミッチーのED曲もいいし、うん、凄く濃縮されたこれまた素晴らしい映画でした。


<総論>
 二本ともTV版を面白いと思った人間は必見。
 TV版見てない人が見てもアキバはギャグとして笑えるし(ストーリーはつまらないと感じるでしょうが)、ウテナはTVより分かり良く、かといって魅力が凝縮されているので、どちらも良い映画だと思いますこれは。
 モノの見方の分かる人間に見てもらいたい二本ですね。
 大満足、胸が一杯になりました。
 全てのスタッフ・キャストに感謝。
 でも、夕食抜きだったのでお腹をすかせて同居人と私は映画館をふらふらしながら出ていったのでした。
 ご飯ー!

 教訓。長い映画だから皆はご飯食べてから見に行こうね!


(注:このレポートでの映画の内容等には雪駄の記憶に間違いや主観が入るため細かい点で間違いがあることをご了承ください)

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