離婚の財産分与

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離婚の財産分与

財産分与とは

財産分与は、婚姻生活中に夫婦で協力してできた共有財産を離婚時に分けあうことです。財産分与は、慰謝料とは別のものですから、離婚原因がある有責配偶者であっても財産分与を請求することができます。

共働き夫婦で、生活費をお互いの収入に応じて負担し、余りを互いが貯蓄していたときは、固有財産となり、財産分与の対象になりません。財産分与には次のような性質がありますが、一般には清算面が中心で扶養面は補充的なものとされています。

財産分与の性質(清算面)

婚姻生活中に夫婦の協力で蓄えた財産を離婚時に清算し、分配してお互いの公平をはかること。

財産分与の性質(扶養面)

離婚によって生活の不安をきたす側の配偶者を扶養して、暮らしの維持をはかること。

財産分与と慰謝料は、別個に請求しても一括して請求してもよいのですが、トラブルのもとになりますので、当事者は必ず慰謝料とは別々の金額であるかどうかを明確に取決めておきましょう。

財産分与の額

慰謝料や財産分与が実際にいくら支払われているかについては、我が国の9割は協議離婚ですから、あまりデータがありません。残り1割の調停・裁判離婚でもおよそ6割が慰謝料や財産分与の取決めをしないで離婚をしています。言い換えれば、裁判所で離婚した約4割についての統計を参考にするしかないのです。

婚姻期間が長ければ長いほど財産分与の額も増えていきますが、結局は夫婦の収入や財産状況によって給付額はさまざまで、ここ数年は下降傾向をたどっています。実際に財産分与、慰謝料を合わせた平均額は約400万円といったところでしょうか。

財産分与請求権の消滅時効

財産分与請求権の時効は、離婚が成立した日から2年以内になります。

財産分与の範囲

財産分与の対象になるもの

婚姻生活中に取得した土地や家屋、家具、車、有価証券、会員権、預貯金など動産・不動産を問わず、あらゆるものが財産分与の対象になります。家屋や預貯金などは、たとえ夫名義であっても原則2分の1です。退職金や年金も財産分与の対象になります。

夫の借金は、婚姻していても妻に支払いの義務はありませんが、妻が夫の借金の保証人や連帯保証人になっている場合は、離婚しても債務は残ります。借金も財産分与の際に考慮されることをお忘れなく。

財産分与の対象にならないもの

婚姻前に取得した預貯金や、婚姻に際して実家から持ってきたもの、自分の親兄弟が亡くなったことで得た財産は分与の対象になりません。

慰謝料・財産分与の税金

慰謝料・財産分与を支払う側

現金で支払う場合は課税されないのが原則です。不動産など金銭以外の場合は譲渡所得税が課税されます。具体的には、取得価格5,000万円の一戸建てが譲渡するときには6,000万円に価値が上がっていた場合、1,000万円の譲渡益を得たとされ、この部分に税金がかかってきます。

ただし、居住していた土地・建物を分与する場合は、譲渡所得の特別控除(3,000万円)と居住用資産の軽減税率(10年以上所有していた場合のみ)が適用されます。この控除は親族以外の者への譲渡という条件がありますので、離婚が成立した後に申請することになります。また、婚姻期間が20年以上の夫婦であれば、婚姻中に贈与し、受け取る側が居住用として使用すれば、贈与税の基礎控除(110万円)と配偶者控除(2,000万円)が適用されます。

慰謝料・財産分与を受け取る側

不動産で受け取った場合のみ不動産取得税が課税されます。税額は原則、固定資産税評価額×3%ですが、慰謝料・財産分与としての額が明らかに多すぎると認められたときは、贈与税が課せられる可能性があります。司法統計年報では金銭による支払いが約7割を占めています。不動産による給付は、税金やローンなどの問題があり、やはり金銭での給付が簡単です。

離婚前と離婚後の慰謝料と財産分与

慰謝料と財産分与は消滅時効にかからなければ、離婚成立後でも請求できます。しかしながら、既に離婚が成立していると、どうでもよくなるという気持ちが生じる恐れや分与対象財産の所在がよく分からなくなるなどの理由から、離婚後に請求するよりもできるだけ離婚成立前に処理されることをおすすめします。

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