スライスのゴルフスイングを直す1
ゴルフスイングのスライスを直すためには、ターゲットライン後方からスイングチェックしてみることから始めましょう。
後方から眺める場合のポイントは、主にゴルフスイング中のフェース向きとヘッド軌道になります。
ゴルフスイングのチェックと聞くと、どうしても正面から眺めるものと勘違いしている人も少なくありません。
しかし、正面からでは体の動きはチェックできるかもしれませんが、クラブの動きやフェース向きがどうなっているかはわかりにくいものです。
ゴルフスイングを修正していく上では、体の動きよりもクラブの動きにこだわることが優先されることなのです。
スイングチェックするポイントや方法をなるべくわかりやすく説明できれば良いのでしょうが正直自信はありません。
大切なのは自分のヘッド軌道はどんな状況なのか、ゴルフスイング中にフェースの使い方をどうしているのか、しっかりとチェックすることです。
それができれば、自分がどうして上達できないのかや、今後はどういう練習をしていくべきなのかがはっきりと自覚できるでしょう。
後方からビデオ撮影する際に気を付けるべきポイントは、必ずグリップの後方、少しターゲットライン寄りから撮ることです。
ボールの後方や体の後ろ側から撮影すると、ヘッドやシャフトのポジションがどうしても狂いがちになるので、注意が必要です。
高さはしゃがみこんだ場合の目の高さがひとつの目安です。そうすればグリップ位置とほぼ同じ高さにセットできるでしょう。
シャッタースピードは速いものにして明るい場所で撮影するとチェックしやすいと思います。
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正面からは正しいゴルフスイングができているとしか感じていなかった部分が、後方から撮影するとかなり違っていたりして、意外に感じるかもしれません。
正面からはパーフェクトだと感じていたゴルフスイングが「こんなに違っていたのか」と最初は驚くことも良くあります。
しかし、そこでがっかりするのではなく、きちんとチェックし、修正さえできればゴルフスイングは見違えるほど良くなってきてスライスも出なくなります。
ゴルフスイングのスライスを直す方法を一言で表現すれば、パワーの配分を、「上半身3、下半身7」にしてみることです。
大抵のアマチュアゴルファーの場合、この逆になっている方が多いのではないでしょうか。
今回と次回に渡って。テーマを「スライス]に絞ってお話します。
大部分の多くのアマチュアゴルファーのゴルフスイングの最大の悩みはスライスでしょう。
そして、飛距離が伸びないとか方向性のバラつきが大きくてコントロールがきかないといった悩みも、根底にはスライスが原因になっているケースがよくあるものです。
ゴルフスイングの基本にとって諸悪の根源ともいえるスライスを徹底的に矯正し、正しいゴルフスイングを身につけることを目標にしましょう。
スライスが起きる直接的な原因は、理論的にいえば、ボールに右回転のサイドスピンがかかってしまうことにあります。
ボールに右回転のサイドスピンがかかる状態は、野球のピッチャーが投じるシュートのように大きく右に曲がります。
どうしてこうなるかの理由としては、インパクトのタイミングでクラブフェースが開いていたり、アウトサイドインのスイング軌道になっていたり、フェースのヒール寄りにボールが当たっていることなどが挙げられます。
こうした理由付けはゴルフクラブとボールとの関係だけで考えた場合です。実際にはクラブが、自分勝手に動くはずもありません。
スライスの多いゴルファーの体の動き
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当然のことですが、人間が身体を動かすことにより動くわけですから、スライスが起きる根本的な原因は、間違ったゴルフスイングを引き起こす身体の動きにあるわけです。
スライスの多いゴルファーの体の動きは、おおきく分けて二つのタイプに分けることができます。
第一に右肩が前方に出て上体がかぶり、フォロースイングでは左腰が引けてしまうタイプ。
2番目のタイプはトップ・オブ・スイングで左足、フィニッシュで右足に体重が残ってしまう、よくいわれる「ギッコンバッタン」のタイプです。
前者はアウトサイドインの軌道を描くゴルフスイングであること、後者では右肩が下がることで、クラブフェースが開いてインパクトの瞬間を迎えることが、スライスの原因となります。
アマチュアゴルファーはスイングを始動するときに、一般的にどうしても上半身に力が入りすぎています。
肩甲骨から、肩、肘、リストに力が入りすぎているため、前述した二つの悪い動きのゴルフスイングを誘発してしまいがちなのです。
ほとんどのアマチュアゴルファーに共通するスライスの原因と考えてよいでしょう。
ボールを打つエネルギー10とすると、プロゴルファーは上半身2~3、下半身7~8ぐらいの割合でパワー配分します。
上半身をリラックスさせて、小さな力でクラブを動かしはじめています。
トップ・オブ・スイングで下半身に7ぐらいのエネルギーが溜まったら、インパクトに向けて10の力をかけていくのです。加速しながらインパクトを迎える状態は、ボールが坂を転がるイメージと表現すれば通じるでしょうか。
テークバックで気をつけること
テークバックでは、左腕の内側にスイングの力点を持つようなイメージが必要です。手に頼ってゴルフクラブを上げてしまうと”力点”が指先となるためスライスボールが出やすくなります。
典型的なスライサーの特徴の一つが手打ちのカット軌道というものです。この種のスイングになる人は手でいくらスイング軌道を調整しても、スライス矯正することは難しいです。
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スイングの力点がグリップにあるからです。
手でクラブを上げる動きになると身体は動かずに、捻転が足りないのトップ・オブ・スイングになってしまいます。
ゴルフスイングはあくまでも下半身主導が基本ですが、上半身の力点は「左腕の内側から肩」に置くことが大切です。
これでテークバックでの身体の左サイドが一体となって、手先を使わずにカラダの回転でクラブを上げていくことになるでしょう。
スイングアークは大きな円をイメージする
スライサーの特徴としてスイングアークは半円しかないという状態も目に付きます。本来スイングアークは丸い円を描くことが基本です。
しかし、スライサーの大部分は半円にとどまっています。実際はどんなスイングでも円状になりますが、意識が半円になっているという意味です。
スライスの多い人は自分のスイングを思い返してみるとボールを打つことばかりに集中してしまっていることに気がつくことでしょう。
カラダの右半分しか意識していない可能性が高いです。スイングはフィニッシュまでしっかりとクラブを振り切って、完全なものになるのです。
大きなスイングアークをイメージすることで、スイングバランスは確実に向上していってスライスも減ってくることでしょう。
スピンのかけ方を覚える
スピンのかけ方を覚えることについてふれておきましょう。アベレージゴルファーの場合も、上級者と同じように球を曲げる攻め方をした方がいいのかについては意見が分かれるかもしれませんが、特にその必要はないと考える人も多いようです。
アベレージゴルファーのほとんどは球筋で言えばスライスかもしくはフックを持ち球にするレベルにあると考えてよいでしょう。
つまり、自分の持ち球さえ不安定なわけです。そのため、コースで球の曲がりをコントロールするなどということは難しいレベルだといわざるを得ないでしょう。
ブロのテクニックに近づきたいと思うことは、アマチュアとして当然なことだと思いますが、スコアメークを考えるなら、あまり得策とは言えません。
球の曲がりをコントロールしたいならば、ハンディ5以下でギリギリのレベルで、できれば3以下が本来目指すレベルの話だと考えておいた方が正解かもしれません。
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とは言え、球を曲げる練習を積むことは、球筋を安定させるうえで非常に重要な意味を持ちます。
球を曲げるということは結局ボールにかけるスピンの質と量をコントロールしようとする技術を覚えなければ、ストレートに近い球筋を実現することはできない話です。
まずはドローもしくはフェードのアドレスをマスターして、曲がりの程度は気にせずに、それぞれの球筋を打ち分けてみることです。曲げる球を練習する意味はそれから先のゴルフの上達に大きな影響を及ぼすことでしょう。