世界におけるリベラル派の意見 |
|
神様?なぜ? 真の父母とは イエス様について キーワード 心に残る人々 がんばろう、日本!!! 今世紀最大の出来事 ゆたか家の子育て日記 反対する人々 |
数ある勝利のうちでも、最も人間的な勝利、何のためらいもなく愛しうる唯一の勝利−フランスの哲学者、故ジャン・ポール・サルトルはかつて、中華人民共和国建国(1949年)に至る勝利をこう表現した。…第二次世界大戦後の第三世界に高まる独立の機運に対する西欧知識人の連帯のあいさつでもあった。 それは当時、世界の多くの知識人や労働者、農民たちとも共有する感情だった。… 60年代、一方で、先進国と途上国との対立、矛盾があり、先進国内部では、日本の学生紛争、パリの5月革命(68年)など学生や労働者が既存の体制に挑戦を試みていた。…「当時、左翼知識人たちはソ連の硬直化、官僚化傾向に疑問を抱き、中国で何が起きているのか、よく分からないまま、文革を革命再活性化のアピールとして受け入れた。いまや彼らにとって、この時期の経験は苦痛に満ちたものだ」現代フランス思想研究の第一人者、ミシェル・ビノック・パリ政治学院教授はそう回想する。 南米では、いまもマオイスト(毛沢東主義者)を名乗る農民ゲリラが闘争を展開する。 だが、毛の実験は失敗に終わった。イギリスに負いつけと意気込みだけで実態を無視した大躍進運動は人為的な大災害を誘発し、公式統計はないが、餓死などの犠牲者は2000万とも3000万ともいわれる。内戦寸前の動乱に発展した文革では一億人前後の人が、直接、間接の迫害を受けた。中国の実像は“竹のカーテン”に覆われ、マオイストたちは幻想に踊ったのだった。 その絶望と被害の大きさは、旧ソ連を上回るといってもよい。だが、中国共産党の支配体制は続き、社会主義最後の砦の感さえある。
「20世紀どんな時代だったのか革命編」(読売新聞社編)P136〜137 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
|