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ラーメン店での『相席』の問題について【1999/08】

いわゆる「相席」の問題がある。混んでる店にグループで来た場合に,一緒に並んで座るかどうかの問題だ。カウンターのみの店なんかで手間取る事が多い。もちろん,基本的には後ろにさらに並んでいる場合の問題である。

この点について私は「ラーメン屋さんでのマナーについて考える」の中で

《でもいい大人の(しかも男の)グループが混んでるのに並んで座ることにこだわっているのを見ると「小学生か,おまえらは」と心の中でつぶやいてしまう。ラーメン食べるだけなんだから迷子になるわけがない。》

と,書いた。ただ,グループに女性がいる場合は問題だ。たいてい1人で食べるのを嫌がるし,その気持ちもよくわかるからだ(子連れならまわりの人のためにも並んで座る必要があると思う)。でも,「ラーメンがきたらおしゃべりせずひたすら食べるのが正しい」というのが「マナー」で書いた私の持論なんで,やはり,混んでる場合は適当なところ(1人にはしない・女性同士を一緒にしてやるとか)で妥協すべきだと思っている。注文を並んでいる間に決めておけば,それほど困ることはないのではないか。 あとは待ってる時と食べてる時にどれだけ「みんなで」おしゃべりしたいかの問題になる。( > 「ラーメンを愛するということ」

わが家も子供2人(4,8才)だが,後ろにも並んでる場合2-2,3-1に分かれるのはよくある。分かれて座って,その後の展開で移動したりするのも手だ。タイミングよく移動すれば嫌がられないと思う。もしくは潔くあきらめる。いつもそういう心構えをしている。

後の人に順番を譲った場合はどうか。たしかに後から来た人に譲っていけば,表面上の効率は変わらないとも思える。ただ,当然の事ながら「次に食べる人の数」は変わってしまう(同じ数なら譲るわけない)。当然数が違うわけだから,店側が予定していた「段取り」は狂っていくと思う。繁盛店では,よく席待ちの人に注文を先に聞いて(もしくは推測して)麺とかどんぶりとか用意してたりする。すぐ出せるよう麺を茹で始める場合も多い。一度に茹でられる麺の数が決まってたりするからだ。閉店間際なら,時計を見て,「あと○人で終わりにしよう」と考えながら・・・。店主も人間だから,効率が悪ければイライラもするだろう。閉店間際ならその気持ちもよくわかる。誰だって早く休みたい。一組遅くなれば15分位閉店が遅れたりするから。最後の客に「会話を楽しみながら」ゆっくり食べられたらなおさらだ。一般に,女性客はその傾向が強いと思う。

店には店の考える「効率」があるのだ。

店側が「ご一緒にお食べになりますか」と聞いてくれた場合はその配慮に従えばいい。しかし「席別々になっちゃうけどどうぞ」と言われれば,これも,店側が考える「効率よい回転」の意思表示だと考える。夫婦二人で営業するカウンターのみの店などで,二人とも調理を担当していて,さらに閉店間際の時間帯の場合など考えて欲しい。開店して10時間ぐらい。中休みは1時間ぐらいか。人気店なら休みなく働いてきたことだろう。効率よく客をさばいて気持ちよく終わりにしたい。そう思うのは当然だ。

その店がわの「段取り」に協力したい。安い値段でうまいラーメンが食べられることから考えれば,それくらいは我慢できる。

「閉店時間」の解釈も店それぞれである。その時間までに入店すればいいのか,食べ終わればいいのか。個人経営の人気店なんかでは後者の方が多いと思う。つまり「食べる時間」まで含めて客をさばいているのだ。時間前なのに「すいません,今日はもう終わっちゃったんです」と何度言われたことか・・・

一杯でも多く売りたいと言う気持ちより,今日はもういい,早く休みたいという気持ちになったとしてもせめられない。だから,指示された通りに座る。閉店なら素直に帰る。少なくとも僕はそうする。それがその店のラーメンに対する「愛」なのだ。また明日もうまいラーメンを提供してもらうためにも,ゆっくりと休んでもらいたいから・・・

最後にもう一度言おう。これはマニアの常識ではない。私の考えだ。他人に強制することはできない。そんな力もない。(1999.8.10)

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