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東京23区の「宿題のラーメン」/た

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「23区・提出済みラーメン/た」 (食べてみた店) 1999/04/01〜2003/12/31現在

※営業時間等のデータは食べた当時のものです・ネット検索等で確認されるようお願いします

 大喜@湯島文京区湯島3-47-2日休 11:30〜15/17:30〜22:30(祝・昼のみ)
 大慶@阿佐ヶ谷 : 杉並区下井草1-23-8 水休 18〜翌4 <背脂>
 醍醐@南青山 : 港区南青山3-12-10 無休 11:30〜翌2(日祝〜23)
 大黒家@木場江東区東陽3-5-4 月・第1日休 11:20〜翌1(日〜22) 
 大勝軒@大塚:豊島区北大塚2-31-19 火休 11〜18(スープ切れまで)
 大勝軒@滝野川 :北区滝野川2-10-3 月休 11:30〜15/17:30〜スープ切れ
 豚そば家大大@自由が丘:世田谷区奥沢5-26-4 11:30〜16/17:30〜24 火休 
 大八車@桜新町:月休 17-翌2?> 2003年春に閉店した模様
多賀野@中延 : 品川区中延4-3-4 火・第2水休 11:30〜14:30/17:30〜22
 宝や@野方:中野区野方6-12-71 月休 11〜24 <つけめん>
■ 匠屋@新小岩 : 葛飾区新小岩4-8-1 日祝休 11:30〜15/17〜23 <醤油>
竹麓輔商店@渋谷:渋谷区道玄坂1-6-8 無休 11〜翌4(日祝〜22)
田中商店@足立:足立区島根1-2-3 無休 18〜翌4<03-3860-3232>  
田ぶし@高円寺:杉並区高円寺北3-2-17 火休 11〜19 <03-5327-4744>

中華徳大@荻窪 : 杉並区荻窪5-13-6 日祝休 11:30〜14/17:30〜21 <醤油>
ちゃぶ屋@護国寺:文京区音羽1-17-16 日休 11〜15/17〜23(祝〜22) 
 CHABUYA JAPAN@護国寺:文京区音羽2-2-2 日休 11〜15/18〜23
つけめんぢゃぶ屋@上馬 :世田谷区上馬5-38-9 無休 18〜翌2
つけめんぢゃぶ屋@恵比須:渋谷区恵比寿1-7-3 無休 11〜23 <03-5420-0647>

 津軽海峡@新高円寺 : 杉並区高円寺南2-4-5 木休 11〜24(日〜22) <とんこつ醤油>
 つじ田@平河町:千代田区平河町1-4-11 日休 11〜/18〜(祝16〜)
 つしま@浅草:台東区浅草1-1-8 無休 11〜22 <03-5328-3181>

 d&m@銀座:中央区銀座5-14-15 無休 16〜翌5(日祝〜24)<03-5148-3600>
 哲学堂@鶯谷 : 台東区根岸1-6-12 日祝休 11:30〜14/18〜24 <醤油>
 天雅@野方 : 中野区丸山2-20-3 月休 12〜14/18〜24(日祝12〜20) <醤油>
天下伍麺 義丸@南麻布:港区麻布十番4-1-9 無休 11〜翌1(日祝11〜22)
 典座@秋葉原 : 千代田区外神田3-13-7 無休 11〜20 <とんこつ>
天照@堀切:葛飾区堀切5-3-2 無休 12-14/17:30〜3:30

 桃桜林@中延 : 品川区中延6-9-7 月休 19:30〜翌0:30(材料切れまで)
とうかんや@南砂:江東区南砂5-21-4 日休 11〜15/18〜22(土祝・通し営業・売切れまで)
唐そば@渋谷 : 渋谷区渋谷2-22-6 日休 11〜23 <北九州>
 道頓堀@成増 :板橋区成増1-19-12 木休 11〜15/17〜21  <醤油>
 藤平@幡ヶ谷 : 渋谷区幡ヶ谷1-9-6 無休 11〜2・日曜は〜24 <トンコツ・大阪>
 虎@王子神谷:北区神谷3-43-17 火休 11〜15/18〜24(スープ切れ終了)
 麺の坊砦@渋谷:神泉町20-23 休日未定 11〜23<03-3780-4450>

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今まで食べてみた店は「どんぶりリスト」参照

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 大喜@湯島 :文京区湯島3-47-2 日休 11:30〜15/17:30〜22:30(祝・昼のみ)

1999年10月31日

日曜の夜,アメ横の雑踏を横目に,春日通りへと続く道をクルマで西進すると,上野界隈独特の雑然とした「天神下交差点」近くにこの店はある。2週続けてふられて(日曜夜10時ごろ・売り切れか?)3度目でやっと食べられた。繁華街の喫茶店によくある大きさ。でも店の前には竹がレイアウトされ,しぼりの暖簾と緑の看板が独特のセンスである。落ち着いた感じの店内は,照明にもこだわった「大人向け」。奥にクランクに続くカウンター,左奥にはテーブルもある。「らーめん・650円」「とりそば・800円」「つけそば・650円」を注文。得意の「親子4人・回し食い」だ。これですべての味が味わえる♪「礼文の利尻昆布をベースに,地鶏ガラ・銚子の脂の少ない煮干で煮込み,日本橋中弥商店の宗田鰹とムロアジ節で仕上げる」というスープ(僕にその違いはわかるわけないが・・・)は,実に上品なもの。かん水を「抑え」添加物は一切使用していないというという自家製麺はストレート。かいわれが乗せられた「らーめん」は透き通ったスープの和風ラーメン。味に能書きどおりの深みを感じる。一方「とりそば」は名前どおりささみの鶏肉にかいわれがのった,こちらはさっぱり塩味。最初のひとくちではよくわからなかったが,「らーめん」と同時に食べるとその違いがよくわかる。厚みのある塩味なのだ。「天然塩」を使用しているそうだ。妻はその繊細さに大納得。ざるそば好きの娘がよろこぶ「つけそば」は,色も形も「そらまめ」のようなしゃれた器に盛られ,厚めに切った細切りチャーシュー,ほどよい味付けのストレートメンマ,それに茄子の揚げ物が添えられる。これを,カボスのきいた付け汁でいただくわけだがこれも美味。抱え込むように娘が食べていた。

妻は,会計時に,素材も丁寧に教えてもらったうえ,腰を「くの字」に折り曲げて「ごひいきに」と挨拶されたものだから大満足。「お店というのはこうでなくっちゃね」と,ずっとべた褒めだった。

絶品!大喜@湯島のとりそば [ どんぶり会議・Carusoさん:99/10/12〜 ]

久しぶり(約半年振り)に「大喜@湯島」へ。MZ氏の掲示板で話題の「煮干しびんびんラーメン」を試すため。「ラーメンをめ○ぞ○バージョンで」と店長に頼んだら,僕の発音が聞き取りづらいのか「ラーメン・ねぎチャーシューですか?」と聞き返されてちょっとあせる。しかも日曜は「め○ぞ○」は昼だけのようで売り切れ。で「ラーメン」を食べたのだが,昨年の秋に食べたときと印象が変わっていた。タレの味が濃くなっているような感じがしたのだ。聞けばいろいろ配分を変えているそうな。研究熱心といおうか。でも,美味い。特にバージョンアップしたと言う「煮たまご」は秀逸。3階で自ら打っていると言う麺も歯切れが良くてこだわりを感じる。本来恥ずかしがり家なので(笑),滅多に店の人と話さないのだが,話しかけられたので珍しくいろいろ店長と話をした。造りがとてもおしゃれな店だと言ったら「予算よりかなりかかってしまった」と笑ってた。でも,落ち着いた感じの店構えでありながら,敷居が高くない。それがこの店のよさだと再確認。会計の時,前と同じく腰をくの字にして挨拶された。相変わらず腰が低い。(2000.3.26

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 大慶@阿佐ヶ谷 : 杉並区下井草1-23-8 水休 18〜翌4 <背脂>

環七から早稲田通りを西へ。しばらく行くと右側にいかにもといった「黄色いテント看板」が見えてくる。正直言って,そんなに期待はしていなかった。資料によると「背脂」ラーメン。しかも若い店主。勢い(元気)はあるが「雑な」ラーメンを予想していたのだ。そっけないサッシの引き戸を開けて中に入ると,カウンターの中にたしかに若い店主。ジャニーズ系の整った顔なのだが,髪をオールバックにして無理して背伸びしている感じもする。でも言葉の受け答え,仕事の手さばきは意外にしっかりしている。何よりも背筋を伸ばした姿勢がいい。湯切りも丁寧。急に期待感が湧き上がる。ラーメンは550円。しょうゆ色は薄いスープに背脂が浮いている。甘め。上品な背脂という第一印象。軽く茹でられたもやしが山のようにのっている。それに固めの細麺(太麺も選べる)。麺とスープのバランスがいい。食が進む。チャーシューは1枚。あとかけらのようなのも数切れ。当然「こってり」しているわけだから,最初は持て余すかな(水っぽくなってしまうかな)と思っていたもやしのシャキシャキ感が,食べ終わる頃には心地よくなってきた。もやし入りは600円。今度はそれでもいいかもしれない。みそラーメンというのもあった。背脂系の味噌だろうか。試してみたい。そんな気にさせる。「涌井」出身らしいが,涌井で以前食べたときに感じなかったインパクトをこの店には感じる。この若い店主の顔に,年相応の貫禄が出てきた頃には,もっと深い背脂ラーメンが味わえるのかもしれない。(1999.11.7

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 醍醐@南青山 : 港区南青山3-12-10 無休 11:30〜翌2(日祝〜23)

「♪あの日の君は傘さして 青山通り歩いてた」
「青山通り」と聞けば「アビーロードの街」(「かぐや姫」の唄・古いなぁ)を思い出してしまう。そんな世代。中学生の頃から「青山通り」が僕の「東京」のイメージ。その一等地・南青山にこの「醍醐」がある(FC店らしい・本部は向ヶ丘遊園)。反対車線にクルマを止めて,横断歩道を渡り店に近づく。日曜の夜11時,さすがにこの時間は人通りは少ない。なんと,湯あがりの女性とすれ違った。すぐそばの路地に銭湯(「清水湯」だって)があるのだ。こんな東京のど真ん中に。店の外観に「青山」らしさはない。ごく普通のラーメン店。少なくとも「青山」から連想するようなおしゃれな要素はない。でも,カウンターだけの店内は満席。奥の席に若手芸術家のH氏を発見。さすが東京。さすが青山。でも有名人にあってもそ知らぬふりをするのが「東京のルール」なんでしょ?目を伏せる僕。

入り口の券売機で食券を買う。醍醐麺は600円。薄茶色のスープに海苔・ほうれん草(絞った形でのっている)と,どんぶりの色(薄い藤色)もあいまって「家系」の見た目だが,味は全く違う。「牛骨」ラーメンだそうだ。でも「とんこつ」とどう違うかを「文字」で表現するなんて僕には役不足。豚肉と牛肉の違いを言葉で説明しろと言っても無理でしょう?。「牛骨」は「牛骨」の味なのである。「こりゃ牛骨だわなぁ〜」と言えるだけ。思ったよりクセはない。かなり以前に世田谷の他店(「○韓ラーメン」)で食べたときより抵抗はないかな。あっさりと,この日4杯目のラーメンを食べ終わる。ライスを残ったスープに入れろとしつこいくらいに書いてある。「雪濃湯飯」と言うそうな。要するに「ラーメンライス」じゃない。「ふ〜ん,どんぶりに入れるわけね・・・」奥の張り紙見ながら「こうかなぁ」とライス(150円・高い)を入れてみる(よく知ってるくせに)。で,ひとくち。懐かしい感じ。けっこういける。ライスの甘味からスープへと味が移る。その一瞬が心地よい(などと表現を考えている自分に苦笑)。子供の頃「サッポロ一番みそラーメン」でよくやってたなぁ。これを堂々と店の中でやれることにどきどきしてしまった。外ではできそうでできなかったことだ。

「あっライス売り切れてるよ〜」後からきた若者が券売機の前で騒いでいる。けっこうみんなこの「雪濃湯飯」が目当てなのかな。店外にも行列ができていた。もう日曜の夜11時半である。(19999.12.19

《特別付録》 『ラーメンライス論』

広義の「ラーメンライス」はセットで出された状態のことを言う。問題はそのいただき方だ。

レベル1
麺をひと口,ライスをひと口と交互にいただく。そこそこノーマル

レベル2
麺をライスにのせて,わずかな汁気とともにかきこむ。ちょっと恥ずかしい

レベル3
ライスの方にスープをかけてかきこむ。いわゆる「ねこまんま」?そこそこ恥ずかしい。

レベル4
残ったラーメンのスープの方にライスをぶち込んでしまう。雑炊状態。醍醐のように指定されてない限り(一般の人は指定されていても)とても恥ずかしい。

レベル5
最初からラーメンにライスをぶち込んでしまう。私にはとてもできないが,実際に目撃したことがある。実は私の友人。ただし,ライス無料のチェーン店「くるまや」で。一緒にいるのが恥ずかしい?

僕は東京では「連食」が多いので,ライスは滅多に頼まないが,マイルドな「家系」でふと「ライス」が欲しくなることがる。安っぽいパサパサのライスの方がラーメンには合うように思う。

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 大黒家@木場 : 江東区東陽3-5-4 月・第1日休 11:20〜翌1(日〜22) 

神奈川には多い豚骨醤油の家系ラーメンも都内にはまだ少ない。わが家の定番は「こうや@矢口渡」なのだが(家系かどうかは不明)茨城から食べに行くには同じ東京でも南端なので遠いと感じてしまう。必然的に横浜に行ったり,砧公園(環八沿い・用賀 IC近く)で遊んだりすることになる。後の予定が立てづらいのだ。東京東部に丁度いい「家系」はないかと探していた。「角久@葛西」という選択もある(これまた家系かどうかは不明)が,夕方からしかやらないのだ。

そんなわけで訪ねてきた「大黒家」は永代通り沿いにある。茨城から一般道で来る場合,6号国道を言問橋で右折せずに直進すると三ツ目通りになる。千葉街道を過ぎ永代通りに出て左折。そこからすぐである。片側3車線で車は駐車しやすいところだ。カウンター1列のみの店で,店長ではなく若い店員二人がいた。予想よりこぶりなどんぶりで出てきたラーメン(600円)は,甘みのある濃厚なスープだ。

どうも「家系」には2系統の味があるみたいだ。比較的さらっとしたスープのもの(それでも濃いが)と,濃厚なスープのもの。以前,週刊誌で見た「せい家@経堂」は前者だった。茨城では有名な「山岡家@牛久」もこの部類に入る。「こうや」は後者だ。これを「アッサリ」と「コッテリ」とに分類してしまうと話が果てしなくややこしくなるのでやめるが,とにかく「こうや」そして「大黒家」は鶏油が浮いた,少し甘みのある,濃厚なスープなのである。そして僕の好みはこの濃厚系統なのである。麺は家系の基本の太麺。「固め」を頼むが失敗した。けっこう固くしてくるのである。やはり定石通り最初に食べる店ではスタンダードを頼むべきだった。他にチャーシューとほうれん草,そして海苔3枚。海苔は安っぽい味だった。海育ちの僕には海苔の味はけっこう気になるのだ。あとウズラの卵がのる。この濃厚な味だと,普通のゆで玉子では持て余しそうなので,いいアイデアだと思う。全体としては量は少な目か。中盛を基本にしてもいいかもしれない。

とにかく,いい場所に「濃厚・家系」が見つかった。永代通りを西に行けば大手町当たりに出る。途中には「谷やんラーメン」もあった。東京で食べ歩きをするのにいい基点になると思う。(1999.4.25

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 大勝軒@大塚:豊島区北大塚2-31-19 火休 11〜18(スープ切れまで)<03-3910-5544>

 大勝軒@滝野川 :北区滝野川2-10-3 月休 11:30〜15/17:30〜売切まで(平日23頃・土日祝20頃)

>『大勝軒』の項へ

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 豚そば家 大大@自由が丘:世田谷区奥沢5-26-4 11:30〜16/17:30〜24 火休 <03-5701-8801>

2003年11月9日

自由が丘のちょっと裏通りにある店。正面に立つとカウンターに座る客の背中が見えるタイトな造りの店で,左右の入口の中央に券売機がある。店名通りの「豚そば」(680円)の食券を購入。スープは名前通り豚骨ベースで,揚げたホタテの粉末を加えたという旨味十分のはっきりした味付け。白濁のスープに,固めで歯切れのいいストレート細麺と,基本の組み合わせ的には十分「博多系」なのだが,具が挽き肉と細切りのキクラゲなので独特。それにチャーシューと海苔。全体的に食べやすいバランスで連食だったがサクッと食べられた。替え玉(130円)もあり,卓上にはカレー粉にニンニクチップが置かれている。メニュー的には他になんと細麺・太麺を同時に味わえるという「味噌二刀麺」(800円),さらに煮干しダシベースの「煮干しカレー(半)」(300円)と言うものまであり,どちらも非常にそそられたのだが連食を考え断念。奥に小さな座敷もあるようなので,家族で来ると色々食べられて楽しいかも知れない。接待がマニュアル化されていて,何か個人経営ではないような雰囲気があったが,後で調べるとあの「せたが屋@世田谷」の新たな店舗展開だそうだ。「魚系」の人気店の「豚」に特化した味での展開,ラーメンは実に面白いものだ。

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 大八車@桜新町:月休 17-翌2?> 2003年春に閉店した模様

2002年10月20日

○韓ラーメンの時に来て以来だ。でも店が閉まっている・・・。途方に暮れたが,よく見ると貼り紙が。桜新町駅北口の芝信金脇の路地を入った場所に移転したとのこと。狭い小料理屋風の店内。東京にぼし麺(600円)を注文。メニュー的には特濃にぼし麺(900円)で特濃つけ麺(800円)でした(どちらも限定)。かなり熱々の煮干し油で被われたスープにプルプルの麺。一口目の印象は飽きそうな感じだがけっこう後を引いた。バランスがいいのかな。こうなると限定の「特濃つけ麺」というのが気になるところだ(笑)。

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 多賀野@中延:: 品川区中延4-3-4 火・第2水休 11:30〜14:30/17:30〜22(日祝昼のみ・売切終了)

2002年1月13日

11時30分の開店直後ですでに30人近い行列。ちょっと出遅れたかも。11時前から並び始めるようだ。じりっじりっと進む行列。回転はまぁ普通のようだ。小1時間ほどで店内へ。まず食券を買う。元々「ごまの辛いそば」が有名で「中華そば」(600円)が基本なのだが,そのネーミングに惹かれてしまい「粟国の塩つけそば」(800円)を注文。ミネラル分の多い沖縄産粟国の塩を使った自信作だそうだ。塩のわりにはけっこう色の濃いつけ汁。赤唐辛子に白ゴマと,けっこう油の浮いたもの。麺は太麺。どんぶりにあけてやかんからゆで汁(スープ?)のようなものを直接かける。それにつかることになるが,けっこう詰まった感じの麺なのでのびることはないようだ。麺にボリュームがあるのでどうしてもスープとのからみがもの足りなくなるが,いずれにせよありがたみのあるラーメンで行列も納得。石神本掲載のウィークポイントも感じたが,これは良くも悪くも男っぽい女将さんの性格によるもので,僕自身は電話での印象は好印象だった。おかみさんは何でも要領よくやらないと気に入らない性格なんだと思う。食べ終わったのは1時過ぎ・・・でも納得した。11月からつけめんはあつもりになるようだ。

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 宝や@野方:中野区野方6-12-71 月休 11〜24 <03-5364-3255>

2002年2月3日

ネタ元は「パワー全開!女ゴコロを満足させるTOKYO激戦区・実力派ラーメン142」と言う特集を組んだ「Hanako」(No.674・2002/2/6号)。西武新宿線・野方駅から新青梅街道に向かい北上する。環七に平行して続く野方の商店街にある。昔風の名前の割には店内は今風にすっきりとしている。正面のカウンターと,板張りの床に黒いデザインテーブル4+4+2+2。高級感はないが,照明にもこだわったセンスのいい店内である。看板メニュー(?)の「つけめん」は650円。トッピングのもやし・のり・ネギが各+100円と言うシンプルな構成。つけ汁に白髪ネギが多量にのるのが特徴的。甘味があって,和風でありながら独特の香辛料がきいたスープとよくマッチする。黒い洒落た皿に盛られた麺は,刻み海苔のかかった平縮れ麺。コシがあって噛むのが楽しいほど。この組み合わせは大勝軒系とは違う,今までのつけめんにない独特の世界だ。半ライスもサービスされるようだが,胚芽米入りで独特の甘味があってちょっと得した気分。若い店員が二人いたが,すこぶる愛想が良くかなり気持ちがいい。オーナーは厨房器具の卸売会社も経営する30才の若い人らしいから,その本人なのかもしれない。一生懸命な感じである。また来たい店だ。他のラーメン本にはまだ載っていない店だが,お薦めの店である。

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 匠屋@新小岩 : 葛飾区新小岩4-8-1 日祝休 11:30〜15/17〜23 <醤油>

日祝休のこの店,なかなか食べる機会に恵まれなかったが大型連休のこの日関西方面への家族旅行(>「USJ&関西のラーメン」)の前に立ち寄る。カウンターのみの狭い店だが,この際子連れでも勘弁してもらおう。昨年(2000年1月)の「TVチャンピオン」の出題店として印象深いが,その時出題問題となった,「紀州梅」が乗るという「限定塩」は残念ながら「売りきれ御免」。こだわり醤油(600円),まいるど匠屋(600円),北海味噌(700円)につけめん(味の指定が出来る・今回は醤油で)を注文する。標準となる「こだわり」は思ったよりはっきりした醤油味。タレに千葉のフジトラ醤油製「二段仕込み」醤油を使い,さらに魚介類を加えているそうで,それが独特の味をつくっているようだ。スープの色自体はしっかり醤油色なのだが,僕にはもっと単純な「しょっぱさ」が欲しいと正直思った。「まいるど」はスープ一面に白ゴマの浮いたもの。タレの量を減らしたと言うことだろうか,マイルドと言うよりよりスープの印象が「ぼんやり」と言う感じになる。「味噌」はもやしがのった一般的なもの。他のラーメンほどには特徴を感じない。娘が頼んだ「つけ麺」(醤油味)はエグイ魚系の味が強く,かなりクセがある。全体としては素材にこだわりを感じインパクトはあるものの,スタイルは保守的で「昔風のラーメンを極めようとしている」と言う印象を持った。妻子の評判はよかったが僕自身はちょっと期待外れ。でもこれは好みの問題だろう。ラーメンに対する想いと研究心は強く感じるから。(2000/05/02

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 竹麓輔商店@渋谷:渋谷区道玄坂1-6-8 無休 11〜翌4(日祝〜22)

2001年12月16日

北海道の「むつみ屋@月形」。その店主が北海道当別町に作った「味の創作工房」がこの店の母体になるようだ。道玄坂の南側。昔はかなり危険な香りがした井の頭線のガード下。今はマークシティができてガラッと明るい一角になってしまった。そのガード下をくぐりR246に向かう東側は、昔から渋谷としては駅に近いのに何故か地味な一角。その雰囲気は今も変わってはいないようだ。レンガの積まれた凝った壁。内装も質的に凝っている。大人の落ち着いた雰囲気とでも言おうか。奥行きがあってゆったりしたカウンター席。その前にガラスで仕切られた空間がある。麺打ち場かなと思ったが寸銅鍋が3台。人はいなかったのだがどういう空間なのだろう。スープの仕込みを見せるのかな?あの「むつみ屋」系と言うことで勝手に味噌をイメージしていたのだが,意外にもメニューは「塩」と「醤油」のみ。各700円。あとはトッピングでバリエーション。巨大胚芽米を使ったという「チャーシュー丼」「スタミナ丼」500円「鮭ごはん」(各300円)があり,セットにすると各200円(ミニ丼)。麺は意外にも博多張りの細麺。黄色いものだが固めで香りがあり喉越しはいい。スープ一口目は鶏脂?そして魚系?。結構黄色みのあるスープ。濃厚だ。もも肉?チャーシューは大きめだが薄め。メンマはコリコリと旨い。その上に白髪ネギ。量的には少な目か。全体としては無難に今風にまとめられているなぁと言う感じ(店も味も接待も)。一般的にはこういう「きれいなラーメン」が受け入れられやすいのだろうが「作っている人の顔が見えない」感じ。「あのオヤジが作るラーメンを食いたい」と言うイメージの店が好きな僕としては,名前が付いた店の割にはちょっともの足りない。むつみ屋系なのに「味噌」がなかったり,細麺だったりする点はチャレンジしている感じはするが・・・。「塩」の場合,スープ自体は濃厚な味わいで面白いとは思うものの,麺や具も含めての全体の印象となるとインパクトが弱くなる。画一的というか,秤できっちり量って作っているような感じ。落ち着いたきれいな内装の店内だからそう感じるのかなぁ・・・。もっとも普通にラーメン食べている人を連れて行くには小綺麗でいい店だと思う(女性ならなおいい)ので,一般的にはすすめやすい店だと思う。

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田中商店@足立:足立区島根1-2-3 無休 18〜翌4<03-3860-3232>  

>「東京の博多ラーメン

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田ぶし@高円寺:杉並区高円寺北3-2-17 火休 11〜19 <03-5327-4744>

2004年2月22日

高円寺駅北口の左手の狭い商店街の途中にある。電話では今にも閉めそうな応答だったが,日曜の5時過ぎでも今日は普通にやっていた。先客は2人。らーめんは780円と高め。やや薄茶の白濁とんこつスープの上に熊本らーめんのマー油のように茶色い魚系のタレ油をかける。その混ざり加減が個性的。いわば和風の熊本ラーメンとでも言うべきか。麺は柔らか目。具は極薄チャーシューに細かな穂先メンマ。あと白髪ネギが少々。しっかり半熟の味玉が半分。値段からすると少々物足りなくも感じるが,濃厚なスープにコストがかかっているということかな。カウンター席のみの店だが,店全体がゆったりしているため窮屈な感じはしない。

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 中華徳大@荻窪 : 杉並区荻窪5-13-6 日祝休 11:30〜14/17:30〜21 <醤油>

>「懐かしの有名ラーメン店めぐり

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 ちゃぶ屋@護国寺:文京区音羽1-17-16 日休 11〜15/17〜23 <03-3945-3791>

2002年11月4日

護国寺に一直線に向かう音羽通り沿いの光文社の向かい側にあるこの店,入り口は少し奥の一段下がったところにあり通りからはわかりづらい。長い暖簾だけのシンプルな入り口はちょっと落ち着いた雰囲気で,三河島にあった頃と比べるとずいぶん趣が違う。店内もそう。狭い入り口から入った手前4分の1強のスペースが客席で,中央に古民家の梁のオブジェを囲むようにゆったりと木製の広い渋いテーブルが4つ組み合わされて置かれている。薄暗い店内は落ち着いた雰囲気で実にかっこいい。その奥に広いオープンの調理場が見える。若い店員は皆白い洋食風の調理服。左側はガラス張りの製麺場で,TVでおなじみの店主が作業しているのが見える。ラーメンは以前の店の継承で,基本的に焦がしネギの印象が強い。大きめのチャーシュー(でも薄目)にシャキシャキもやしと多量のあさつき。麺は平打ちで細目の独特の食感のものだが,今日のはどうにも柔らかめだった。以前の店の記憶と違う。「はなび屋@新宿」とも違う。ちょっと残念だった。店全体がトータルでコーディネイトされていて,とてもいい雰囲気だからか若いカップルが多かったのが印象的。入り口脇の「大島ラーメン」があまりに平凡に見えてちょっとかわいそうなくらい。

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 CHABUYA JAPAN@護国寺:文京区音羽2-2-2 日休 11〜15/18〜23<03-5319-2818>

2003年10月13日

正式な名称は『CHABUYA JAPAN SIORAHMEN BRANCH』だそうで,その名の通りあの「ちゃぶ屋@護国寺」の2号店。店は入口から奥に向かって障子風の衝立で仕切られ,手前のカウンター6席だけが見え,奥の席は見えない構造になっている。鮮やかな赤いイスに黒いテーブル。女性の好きそうな雰囲気である。入り口の券売機で塩らぁ麺(700円)のチケットを購入。陶磁器の深く黒い丼に波打つ角皿で出てきた。この店のコンセプトは「塩ラーメン専門」。そう言うとあっさりした透明なスープを想像しがちだが,やはりそこは「ちゃぶ屋」,揚げネギ・揚げニンニクが効いた,見るからにボリューム感のある濁ったスープである。直接味付けしたというスープは実に濃い。麺はにゅるっとした細麺。ほぐれるバラロールチャーシュー。基本のラーメンが700円と,店の雰囲気通り高めで,かつ量も少な目なのだが,普通ではない「塩」と言うことで食べた満足感はある。ラーメン好きにも,そうでない一般の人にも勧めやすい店である。

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 つけめん ぢゃぶ屋@上馬 :世田谷区上馬5-38-9 無休 18〜翌2

環七若林交差点から世田谷通りを西進してすぐ左側にある。こちらはまさに今風の狙ったレトロ。いわゆるパシオ系の店だ。文字を浮き上がらせた無着色のトタン板の看板や,白壁に書かれた筆文字を間接照明で浮かび上がらせ,2階の窓には洗濯物が干してあるという徹底振り。「ラ博@新横浜」のノリだ。店内は狭め。高めのカウンター10席ほどの店で,券売機まで和紙を貼ってイメージを統一している。調理場には男性4〜5人。和歌山ラーメンの店「まっち棒@豪徳寺」がつけめん専門の店として移転したと聞いていたが,たしかにその店長もいる。元気はいいのだが,挨拶が少々騒々しいかな。メニューはつけめん醤油味(650円)が基本で味噌味(750円)辛味噌味(800円)もある。麺は「平打ち麺」か「中太麺」,スープは「あったか(温)」か「ひや(冷)」を各々組み合わせてちゅうもんすることになる。あとは半熟味玉(100円)などの各種トッピング。野菜炒め(150円)わんたん(230円)なんてのも組み合わせることが出来る。色も味付けも濃い目のつけ汁は,とんこつ系の粉っぽいスープで,遠くの方に白胡椒の味を感じる。何となくまっち棒の味わいを豚骨醤油の向こうに感じることもできるかな。麺が温かいトンコツスープの中に浸して出されるのが画期的。付け汁の温度が下がらないし,スープが薄まりづらくなる。それにスープと良く絡むコシのある麺。具は炭火で焙ったチャーシュー。スープ割りのスープは注ぎ口のついた専用の土瓶で出される。試しにそれだけでちょっと飲んでみたがけっこういい感じである。(2000/12/03

2003年2月02日

環七から近くで確実なところと「 ぢゃぶ屋@上馬」へ。この店に来るのは3回目くらいだろうか。味噌味・中太麺・温盛(750円)に野菜(150円)をつける。野菜は軽く炒めてつけ汁に入ってくるのだが,それほどの量ではない。粗めの胡椒がかかる。コッテリ味噌にスープにつかった温かい麺だから,食べれば結局普通の味噌ラーメンと同じになってしまった(笑)。炙った焦げ目がわかるチャーシューはありがたみがある。「そば湯」はこってりとあっさりが選べ,選んだこってりはそのまま飲んでも味があるもの。全部入れてほど良い薄め加減になったスライスニンニクの揚げチップが卓上にあり,味のバリエーションを楽しめる。タオルを頭に巻いたきれい系の女性も1人調理場で作っているのが印象的だった。この店は「マッチ棒」系の店だから,おかみさんとかそう言う立場でない女性が店を仕切るのはけっこう珍しいと思う。ラーメン店も女性が選べる,そう言う職業になったと言うことかな。

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 ぢゃぶ屋@恵比須:渋谷区恵比寿1-7-3 無休 11〜23 <03-5420-0647>

カーナビで住所入力して表示された場所をよくよく見ればあの「山頭火@恵比寿」のすぐ手前の場所。明治通り側から消防署脇を山頭火に向かって入ってくると,否が応でも目につく場所。いい狙いだ。ビルそのものはかなり年季の入った雑居ビルだが,裏口部分のわずかなスペースを効率よく使ったカウンターのみの店で,ステンレスを多用したきれいな店内には高めのカウンター席が12席。背面(奥の店への通路側)は全面ガラス張りで,目隠しを兼ねて縦に間接照明のライトが並ぶ洒落た造り。比較的安い材料でうまく高級感を出している感じだ。つけだれは4種類で味噌・辛味噌・醤油にカレー。注文したのはカレーつけそば・850円。お椀サイズの重みのあるどんぶりに入ったつけ汁には,海苔・ホウレン草・メンマ・豚肉・チャーシュー・カマボコ。そんなにカレーカレーしてはいない。基本的にとんこつ味だ。洒落た平皿に盛られたコシのある平麺。食べ終わると必ず聞かれる「スープ割」はこってりとあっさりから選べる。注ぎ口のあるグラスサイズの容器に熱々スープ。トッピングも牛しゃぶ・豚しゃぶ・炙りチャーシュー・炙りササミ・とろろ・つくね・おくら・野菜炒めなど多数。麺が終わったら「おじやセット」でご飯をつけ汁に入れて楽しめる。土地柄どおりのおしゃれな店。カップルでも安心だろう。実際に日曜の閉店間際でまわりはカップルだらけだった。それにしても「MATCH−BO@三田」と言い,この「まっち棒」の若き主人の事業展開には頭が下がる。大元にあるのは独学の和歌山ラーメンだと思うが,もはやそういうくくりでは片付けられないひとつのジャンルをつくりつつある(と思う)。店もスタイルも麺もスープも接待もみな完成されている。これが東京のレベルなんだろう・・・。(2002/04/14

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 津軽海峡@新高円寺 : 杉並区高円寺南2-4-5 木休 11〜24(日〜22) <とんこつ醤油>

青梅街道上り線・環七交差点近くにこの店はある。前面はガラス張り。入り口の上の,「津軽海峡」と横書きされた大きな「白地の看板」(ラーメン店には珍しい色?)が目立つ。黒を基調とした店内。右側に10人ほど座れる吉野屋式のU字型のカウンター,左に8人がけの大きなテーブル。ねぶたの凧は飾ってあったが,青森出身と言うわけではないそうだ。年配(中年)の夫婦の店らしく,奥さんらしき人(水商売風の派手な感じ)と2人でやっていた(日曜の9時半)。「海峡ラーメン・650円」を注文。太麺を選ぶ。分類すれば「トンコツ醤油」と言うことになるのだろうが,いわゆる「家系」のそれとは違う。醤油の色は薄めだが,スープは少し濁った程度。サラッとしている。いい感じだ。麺は固い。芯が見えるほど。コシがある。というか,噛み応えがある。噛み切るのに苦労するくらいだ。大き目のチャーシューもほどよい味付け。やわらかい。メンマも固め。それに海苔と煮玉子(半分)。「津軽海峡」という風変わりな(居酒屋のような)店名なので,さほど期待していなかったのだが,ラーメンに対する「こだわり」を感じる。「つけめん」なんか,あの麺だとうまそうである。気に入ってしまった。(1999.11.21

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 つじ田@平河町:千代田区平河町1-4-11 日休 11〜/18〜(祝16〜)<03-3556-5727>

2004年12月23日

正確な店名は「めん徳 二代目 つじ田」。かつて高円寺で一世を風靡した店らしいが,僕自身は長い食べ歩きの中で初めて聞く名前である。日休だから僕の場合,祝日しか食べられない店なのだが,祝日は夜の部は16時からになるようで,売り切れで今まで何度も振られた店なのである。今日も祝日なので店に着くまで少々不安だったが,18時40分でなんとか間にあった。「紀尾井町交差点」の角地にあり,カウンターのみ8席の狭い店。席の背後にスペースはほとんどないからフロア係の男性はほとんど店の外に立っていることになる。そのくらい狭いがこんな場所にラーメン店があるだけ立派なものだろう。「らーめん」(680円)を注文。茶濁した熱々の超濃厚魚系トンコツスープ。重いスープに歯切れのいいストレート麺だから,この手のラーメンを出す新しい店に慣れているとは言え,なお満足感は高い。カネジン(KANEJIN)の文字。具は海苔・メンマにコンパクトながら厚みのあるももチャーシューだが,柔らかいものの味がない感じで残す。残ったスープに卓上の四角い容器に入った『京都祇園の黒七味』をかけると俄然風味が増して飲みやすくなった。「二代目らーめん」は味玉子付きで880円。つけめんは750円。

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 つしま@浅草:台東区浅草1-1-8 無休 11〜22 <03-5328-3181>

2004年11月16日

雷門の一本東側を南北に走る歩行者のみのアーケード街(かんのん通り)の中程にある。東武浅草駅からなら新仲見世通りを仲見世通り方面に向かってすぐの「かんのん通り」を左折(南下)してすぐ左側。まさに浅草の雑踏の中にある。あの濃厚豚骨スープの博多ラーメンで人気の「田中商店」系ながら,なんと魚介系豚骨の店として話題の店で,「田中商店」ファンの僕としては興味津々の店なのである。初めての店なのだが,田中商店系なら家族で行ってもそうハズレまいと言う見込みもあった。丸テーブル2つにカウンターと言うコンパクトな店内。席数は計30席ほど。メニューは中華そば(650円),特製中華そば(950円),つけそば(750円)という青葉タイプのシンプルな構成で,トッピングとして,海苔・メンマ・味玉が各100円。季節メニューとしてぶっかけ(750円・7〜9月)と言うのもあるようだ。中華そば2杯に全部入りの特製とつけそばを注文する。茶濁した熱々のスープはいわば「とんこつ和風仕立て」。とんこつの濃さに田中商店の雰囲気を感じるものの全くの別物(博多だから当たり前だが・・・)。鰹節・さば節の節系に青森産の昆布を使用とのこと。田中商店の濃厚さが予備知識としてあると「なるほどこう来たか」と言う余裕もあるが,こういう浅草という場所柄で「中華そば」と言う名前からこのスープが出て来たら,年輩のお客さんなんかは面食らうだろうなぁ・・・。麺はもっちりとしたやや中太のストレート麺。具は縁の焦げたトロトロのバラチャーシューにメンマと海苔がつくが,「特製」はチャーシューが増え味玉が追加されるようだ。つけそばはチャーシュー片とメンマが入るつけ汁に挽き肉が入り,田中商店の「赤鬼」と同じ味わいになる。自家製ラー油が効果的。

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 d&m@銀座:中央区銀座5-14-15 無休 16〜翌5(日祝〜24)<03-5148-3600>HP:www.zetton.co.jp

ラーメン目的では最近はあまり近づくことのない銀座界隈だが,晴海からだし,「東京1週間」(2002/04/03)の特集「ラーメン新激戦区」で大々的に「名古屋ブームの最終兵器”台湾ラーメン”が東京に進出」などと掲載されていたのにつられこの店を目指す。歌舞伎座が真正面に見える路地裏。1階はガラス張りの調理場。待ち客は6人。カウンターはあるもののこれは待ち客のスペースのようだ。スタンドバーのような扱い。ビールを飲んで待つ感じ。次はその奥のソファーで待つことしばし。結局4階の個室に通される。壁できっちり仕切られた1m×1mの寝台車のような空間。照明はスポットライト1本で,ユニークではあるが家族で食事を楽しむ雰囲気ではない。当然「場違い」を痛感したが時すでに遅し。注文したのは「東京1週間」に大きく写真が掲載されていた「台湾ラーメン・680円」。が,これが実に小さい。大きめの御飯茶碗ほどの小さなステンレスの器。具はニラにひき肉。豆板醤色のスープは見た目通りかなり直接的な辛さで,食べているうちに頭に汗をかいてきた。「蒙古タンメン中本」あたりとは辛さの質が違う。胃が痛くなりそうだ。麺はかなり柔らか目。量も少ないから,まるで食べた気がしない。ラーメンとしては極めて不満足。他に注文した「とろろオクラ御飯・680円」はそのまんまのもの。「海老天ムス」は500円だがこれまた小さめのものが3個のみ。「釜飯」は2人前780円なのだが20〜30分かかると言うので断念。名古屋系の店と言うことで,味噌カツを注文してみる(味噌おでんもある)。キャベツが少々添えられたその味噌カツは1本100円で3本からの注文だが,これまた予想よりずっとコンパクトで一口で食べられるくらい。味噌はそれほど強くないがまさに酒の肴である。帰り際にお口に合いました?と聞かれて思わず「量が少なかった」と答えたが,そもそもここはダイニングバーで,しかも天下の「銀座」なのだ。食事目的というよりは酒を飲んで,麺類・御飯類は最後に軽く食べるためのものと言う位置付けなのだろう。構造的に言っても「ラーメン目的」では辛い空間だ。2階・3階はゆったりしたダイニングスペースだった。麺類は他に「エスニック焼ききしめん」「ジェノバうどん」「海苔コロきしめん」等々。でも僕はラーメンが食べたいわけだから,この店に二度と来ることもないだろう。「東京1週間」のラーメン特集に掲載されたこと自体が不思議な店である。そもそも「台湾ラーメン」って名古屋の味なのだろうか?話のタネにはなったが,ラーメン的な欲求はまるで満たされなかった。

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 哲学堂@鶯谷 : 台東区根岸1-6-12 日祝休 11:30〜14/18〜24 <醤油>

谷中の方に向かう高架橋(山手線の上を通る)のすぐ下(「鶯谷駅前」交差点のすぐ手前)にある。23:00過ぎてたので店の前に車をとめたが,昼間は困難かもしれない。外観は半円の窓のある喫茶店風。店内は,真中をつい立で仕切ったテーブルが中央に2台(8人),左側壁にも低いカウンター(4人)。右側壁にはコミック雑誌が本棚にぎっちり並べられ,店主の趣味だろうか「相田みつを」の色紙があちこちに貼ってあった。狭い雑然とした店である。厨房も狭そうだ。が,そこが下町らしくもある。「食は文化だ哲学だ」と入口右側の看板に書いてある。上の看板には「中華そば専門」と銘打ってある。その「ラーメン・600円」を注文する。スープは濃い醤油色。味も濃い。しかししょっぱくはない。甘味のある「深い」味だ。これが「哲学」か。固めの縮れ麺とのからみも良い。青い縁どりの白いどんぶり,来集軒@浅草のラーメンをとんがらせた(強調した)ような味だと思った。単純に言うなら好みの味である。クセになる味だ。味がしみ込んだバラ肉ロールチャーシューもけっこううまい。あと海苔・メンマ,高菜がのるのも珍しい。テーブルには「ニラキムチ」が備え付けられ,味の変化が楽しめる。妻は「1年間甘酢に漬け込んだニンニク」のスライスがのった「ニンニクラーメン・750円」を注文したのだが,こちらは圧倒的にそのニンニクの味になってしまう。が,これはこれでけっこううまいと思った。この日,妻と最初の一杯。夫婦そろって満足する。また来たい店だ。(1999.10.2

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 天雅@野方 : 中野区丸山2-20-3 月休 12〜14/18〜24(日祝12〜20) <醤油>

新青梅街道で,環七と交差する丸山陸橋をくぐり西へ向かってすぐ右にこの店はある。「ここ野方にらーめんやありき まじめにただひたすららーめんを作る 天雅と名づける」と書いた大きな垂れ幕が左に。店名は,朱色の三角に「天雅」と載せたロゴマークで統一。店内は,アイボリーの壁にナチュラル色のL字カウンターと,内外装にこだわったしゃれた造りだが,少々内装に疲れも見える。髭づらにバンダナを巻いて,水色の作務衣を着た店主は仏料理出身だそうで,動きがかろやか。風格もあるが,愛想はない。ラーメンは600円だが,「揚げネギラーメン・800円」を頼んでみる。「天雅」と淡く焼きこまれた,凝ったつくりのどんぶりに盛られてきた。薄い醤油色のスープは,微妙な味わい。和洋折衷と言ったらいいだろうか。揚げネギの甘味もプラスされて,独特の甘味がある。けっこう白ゴマが浮いていて,万能ネギ・メンマ・海苔と彩りもきれいだ。バラ肉のロールチャーシューは,かなりほぐれるやわらかさ。麺は固めの平麺で,実に「僕好み」である。最後の頃は,「揚げネギ」を持て余してしまったので,本来のスープの味を確かめる意味でも,次回はデフォルトのラーメンを食べてみたいと思った。全てに今風の要素をもつこの店は,もっと評価されていい店だと思う。(19999.12.19

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 天下伍麺 義丸@南麻布:港区麻布十番4-1-9 無休 11〜翌1(日祝11〜22)<03-5444-3488>

2002年2月3日

桜田通り「一の橋」交差点のすぐ南側のこの店,「笑の家@南麻布」の同じ通り沿いの同じ向きの店。間口が狭く奥に深い構造も同じだがこちらの方がかなりコンパクト。高めのカウンターのみで,装飾的には「今風のレトロ」を狙った店。醤油ラーメン(680円)を注文。熱々の茶濁スープに固めの細縮れ麺。具はほぐれるバラチャーシューにナルト・メンマ・海苔。煮干しでトンコツでと,実に解りやすい味だ。素材的には「九十九里浜天日煮干し」「釧路産昆布」「国産ゲンコツ&鳥ガラ」それに隠し味で「青森県産リンゴ」とのことだが,その差は僕に分かるはずもない。圧倒的な特徴はないが,無難に今の売れる店の条件をおさえている店と言うところか。奇抜な店名の割には地味な印象。店主は「青森下北出身」とのことで,「昆布ダシが効いた」と言う地元の味を再現するというコンセプトのようだが今一歩その特徴がわからない。それが青森下北のラーメンだと言われればそれまでだが・・・。場所柄か,隣に座ったのがミュージシャンとレコード会社の人という感じで,その会話についつい気持ちが行ってしまった。けっこうきわどい話をしていたのだ。

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典座@秋葉原 : 千代田区外神田3-13-7 無休 11〜20 <とんこつ>

(・・・編集中・とりあえず「食べ歩き日記・2000/04/16を)

11時過ぎには東京に着いてしまった。朝食が早かったせいか娘達は「おなかぺこぺこ〜」と言っている。ここは素直に都心の店で「昼ラーメン」だ。一人のときはよく来る秋葉原へ。最近何かと話題の「典座@秋葉原」(「てんぞ」と呼ぶそうだ)が目的だ。予備知識を与えるべく妻や娘達に「玄(めんめん)@末広町」のラーメン本記事を見せておいたのだが,その鶴瓶によく似た店主が,若者で賑わう中央の通りにどんとあるこの店の前にいたのである。「ほら,あれ」肘で妻をつつく僕。そうこの店は「玄」の弟子が開いた店だそうな。背広を着た男性も一緒にいて,その人がオーナー(マネージャー?)の雰囲気。狭い階段を降りて行くと,中はそこそこ広い。最近の店らしく内装や店員の服装はコーディネイトされている。しかも厨房には洋食のコック帽をかぶった職人が4人。で,出て来たラーメンはなんと「とんこつ」。こだわりの「とんこつラーメン」と言うことになるのだろう。(2000/04/16

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天照@堀切:葛飾区堀切5-3-2 無休 12-14/17:30〜3:30

2003年4月20日

正式な名称は 「麺香房 天照(てんしょう)」。堀切菖蒲園駅近くの,ラーメン的に言えば「二郎@堀切」の並び,2〜3軒駅寄りにある。雑誌等にはまだ紹介されていないと思うが,all about Japanの紹介記事で知り,その後DM等で薦められたりしたこともあってちょっと気になっていた店だ。焼き肉店or喫茶店を改装したようなコンパクトな造りで,店内はアジアンティストをびっしり詰め込んだ感じ。メニュー的には一品料理が多くて少々とまどったが(周りの客もまず酒類を注文指定いた),そう言うわけにもいかないので注文したのは天照らー麺・650円(+消費税)のみ。大きなコップでお冷やが運ばれてきた(汗)。濃い醤油色のスープは一口でアジア系とわかる味。ナンプラーとかそう言うものだろうか?麺は太めで固めゴワゴワした感じ。スープ表面の焦がしネギの油の膜でいつまでも熱々のスープ。チャーシューはしっかりと2枚。そして幅広の柔らかいメンマ。全体的に言うと特徴的だけどクセもあるラーメン。一通りこの店の料理を食べた後にこのラーメンに行き着くとわかりやすいが,最初からこの一杯だと僕の場合抵抗あるかな。いずれにせよ深夜に来たら酒でも飲まなきゃ居心地が悪そうな店だが,他に麺類メニューは天照つけ麺(650円),天照塩の焼そば(600円),天照塩の味玉子(100円)等々。ここまでそろっているならラーメン店という意識で入店してもいいかな(笑)。たぶん「二郎@堀切」やその脇のダイニングと同系列だと思うが(店員さんが共通していたような),僕の場合はここ(堀切)まで来たらやっぱり「二郎」かな・・・。

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 桃桜林@中延 : 品川区中延6-9-7 月休 19:30〜翌0:30(材料切れまで)

国道1号線(第二京浜)沿いにあるが,やたら中途半端に古い店である。店主の年代(40代?)から考えて,古い商店を改装して(というかそのまま)ラーメン店にしたという感じだ。店先に藍色のやたら長いのれんがぶら下がるが,ちょっと見ただけでは何の店かわからないつくり。土間に低いカウンター(9席くらい),屋台を家の中に入れたような雰囲気。左側の土間は麺打ち専門の場所,店主が「夜になると酒を飲む新しいパスタマシーン」と言って笑っていた若い奥さんも麺打ちしているようだ。餃子(500円)を一緒に頼むのが決まりのようだが,連食したいからと「手打ち麺とスープ」(850円)を注文。チャーシュー(350円)は別で,人並みに全て組み合わせると1700円になってしまう。かなり高いラーメンと言うことになる。時間をかけることが値段の対価なのか,とにかく待たされる。ひとり分ずつ麺を茹でるのだ。その間せわしく何度もどんぶりに,茹で湯を入れては戻す(鍋に)。ひとり分作るのに5分くらいかかると思った方がいい。餃子を頼んだ場合はコース料理みたいなもので,餃子を食べてからラーメンを作るような感じだ。さらに時間がかかる。餃子を頼まなかった僕には思ったより早く出てきた。

シャモから作るというスープはうす茶色のコッテリとした感じのもの。店主が「普通でいいんですね」としつこいくらい聞いていたのだが,この店で「普通」とはタレと化学調味料をいれるということだった(「ありあり」という・入れなければ「なしなし」)。従って,化学調味料をかなり強く感じるスープである。醤油味は薄い。しかもかなり熱い。化調を入れたらいかによくないのかといいたげな感じである。だったら基本は「ありなし」(タレだけ入れる)にして欲しいものだ。「通」は「なしなし」でいくべきなのかもしれないが,このスープだとタレがないと本当のスープだから,塩っけがなくてつらいと思う。そんな人のために「岩塩」も出してくれるみたい。麺はまさに手打ちなのだがかなり固い。茹で時間の問題ではなく,そう言う狙いの麺なのだろう。とにかく考えさせられるラーメンだ。店主はしきりに「おいしいでしょ」と低い声で他の客に聞いている。うなずくしかあるまい。同行の友人の奥さんが「じわじわとおいしさが伝わってくる(社交辞令だったそうだ)」と言ったら「化調入れない方が本当はいいんだ」とぼそっと店主。だったら「普通」には化調入れないで欲しかった。こちらのリサーチ不足だからしょうがないが・・・。

店を出るときはこの店を否定的に考えていたが,考え直してみると,店主が辛味噌のようなものがついた餃子の食べ方やチャーシューの食べ方に細かい注文を付けていた(「ゆっくり食べて云々」)から,まず餃子で舌の準備をして,「なしなし」の麺を頼み,厚めのチャーシューから出るわずかな味(もしくは岩塩)で仕上げの無化調ラーメンを味わうというのが正しい食べ方なのかも知れない。「もういいなぁ」と思って店を出たけれど,「もう一度確かめてみたい」と言う気持ちになっている。ただその場合,開店と同時に座れたとしても食べ終わるには1時間くらい(それ以上?)かかることを覚悟しなければならない。並んでいる場合はもう悲劇的である。とにかく回転が悪いのである。1999.9.5

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とうかんや@南砂:江東区南砂5-21-4 日休 11〜15/18〜22(土祝・通し営業・売切れまで)

2003年2月11日

午後2時前で歩道に15〜6人の行列。家族連れも多い。当然のことのように並んでいる。外壁に木を張り付けた構造。開化楼の麺箱が置いてある。変わった店名は秋の収穫を祝うお祭り「十日夜(とおかんや)」に由来する。夫婦で営業している店のようだ。店内は12席ほどのカウンターのみ。家庭的な温もりのある雰囲気だ。しょうゆ・しお(各600円)にみそ(650円)とつけめん(700円)を注文。こういう店の場合亜,家族で来ると一通り食べられるのでありがたい。しょうゆのスープを一口。最初の印象がすこぶるいい。うまい。今流行の「ダブルスープ」の上を行く,豚・鶏・魚介を別々の寸胴に取った「トリプルスープ」と言うから恐れ入る。ついにここまで来たかという感じだ。味噌は独特でカレーっぽい味つけ。これはこれで面白い。麺は歯ごたえのあるぷるぷるの縮れ麺。つけ麺は平麺になる。つけ汁は酸味あり。全体として,スープ単体で飲んだときの印象は弱まるものの,麺と一緒に食べたときのバランスはすこぶるいい。並ぶだけのことはあると思う。会計後子供たちに飴をくれた。行列店にありがちな子供を排除する雰囲気がないのは家族連れにはありがたい。手伝いの若い女性も含めてスタッフの感じはとても良い。是非,また来てみたい店だ。半熟味玉は圧倒的な出来なのでトッピング必須だろう。

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唐そば@渋谷 :渋谷区渋谷2-22-6 日休 11〜23

>「東京の博多ラーメン

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 道頓堀@成増 :板橋区成増1-19-12 木休 11〜15/17〜21  <醤油>

懐かしの町「成増」の穴場の一杯・「道頓堀@成増」

成増は,東京在住の頃に半年ほど仕事の関係で通っていた。とはいえ18年位前,地下鉄もなかったころの話だ。池袋から東武東上線で成増まで。商店街を抜けて川越街道を渡る毎日。と言うわけで,川越街道を渡った練馬区寄りの一帯にも土地カンがあるのだが,それにしても「こんな静かな場所に」というところにこの店はある。「旭町アパート」と言う公団住宅がすぐそばにある閑静な住宅街。店の前の一本道は,はるか川越街道まで,何の店の灯りも見えない。この店のところだけぼんやりと明るい。赤い暖簾と,上のAsahiのロゴの入った平凡な白い電飾看板が遠目にも目立つ。日曜の午後7時過ぎ,それでも店外に3人ほどの行列があった。しかも年配の夫婦と,文庫本片手の中年のサラリーマン。いつも行くような「話題の店」とは趣がちょっと違う。店内では「職人」といった感じのおじさん4人組がビール飲んで大声で話している。年配の客がけっこう多い。ほとんど素通しガラスのサッシの引き戸なので中がよく見えるのだ。

「この店は何か有名なんですか?」通りがかりの人が僕に声をかけてきた。
サイクリング車に乗った「Popeye」に出てきそうな今風の社会人(古くさい表現だなぁ)。
「ええ,ラーメンですね」
「・・・何が美味しいんですか?」
「(何ってラーメンが・・・)う〜ん,初めてなもんでちょっと(笑)。」
「はぁ・・・」
ただの「ラーメン」を食べるために,こんな場所にある店に並ぶのはちょっと「普通の人」には理解しがたいと思う。「???」と言う感じだった。それくらい店の外に並んでいると,遠目にも目立つ場所なのだ。

店内は右に高めのカウンター,左に2人がけのテーブルが3組。その間の空間を,客とテーブル席に麺を運ぶ店員が通るのでかなり狭い店である。店主は30代後半,「迫力」はないが「こだわり」を感じる「気」がある。少し高めの調理場で客を見下ろすように黙々と作っている。若い店員が二人。ラーメン(中華そば)は500円。すっきり和風の煮干味で,薄い醤油色。浮いた油でこってり感もある。つるつるした中太麺もいい感じ。それに,注文を聞いてから切るチャーシューと,ほどよい味付けのメンマ。海苔とナルト。小ぶりなどんぶりだったので,あっさり食べ終わってしまう。「この麺をつけ麺で食べたら美味しいだろうなぁ」との考えが頭をよぎる。思わず「つけめん・550円」も追加してしまう。僕の長い食べ歩きの中でも,1人で入った店で「麺類」の追加は初めてだ。そのつけめんのスープは酸味があり,「特製唐辛子」(小辛・中辛・大辛・激辛の4段階で麺類に追加できる・50円刻み)の浮いた温かいもの。もちろん完食。僕的には「ラーメン」の方がよかったかな。麺の印象は変わらなかったからである。いずれにせよ,近くにあったら通いたい店である。1999.12.12

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 藤平@幡ヶ谷 > 「東京のご当地ラーメン」へ

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 虎@王子神谷:北区神谷3-43-17 火休 11〜15/18〜24(スープ切れ終了)<03-3902-1309>

>「東京の博多ラーメン」へ

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 麺の坊 砦@渋谷:神泉町20-23 休日未定 11〜23<03-3780-4450>

2001年11月11日

ラーメン博物館」の創立時からの人気店だった「一風堂」の元店長の新店と聞いている。渋谷の西部,富ヶ谷からなら山手通から旧山手通に入ってすぐ左側にある。しかし駅からは遠く(井の頭線「神泉」駅からは近いが・・・),クルマの場合もちょうど高架下の場所で地形が複雑だったりするから,かなりな回数この場所を通っているにもかかわらず地理的にピンと来なかった場所だ。一等地だろうが商売には(特にラーメン店には)むかない場所のような気もする。店は新品。キラキラしている。入口脇の地面にずらっと並べられた,有名人の花輪の小さな名札(ラーメン関係のだが)が目を引く。店内も今風にデザインされた落ち着いた店内。綺麗で高級感がある。右に大きなカウンター。左手前が4人テーブル席で奥が大テーブル。日曜の夕方のこの時間で先客はなく,一時客は広い店内に僕1人になってしまう。若い店員が4人で無駄話はないから,僕1人のオーダーで動くのを「感じる」のはちょっと緊張する。応対は丁寧(店員同士もそう)で接客術は徹底している感じだから,その分博多っぽい元気さがないかなとも感じる。らぁめんもそう。「砦らぁめん」700円を注文したのだが(肉増し900円・のり半熟玉子850円・肉もやし850円),きれいなどんぶりに臭みのないトンコツスープ。旨味は十分だが粘度はさほど強くはなく,どちらかといえばサラッとしている。「一風堂@恵比寿」で言えば元味と新味の中間のような印象(もっとも新味を食べたのはかなり前の開店時の話だが)。麺は綺麗な極細麺だが,何故か太麺もあるようで,注文毎にどちらにするか確認される。具はチャーシューに茹でモヤシとキクラゲ。それに普通の刻みネギ。全体的にばたくささはなく,ワイルドさもない。博多ラーメンとは言っていないのだから,こういうラーメンだと思えばいいのだろう。神泉という場所に合わせて大人っぽく落ち着いた線を狙っているのかな。東京の人向けのクセのないトンコツラーメンと言うことかもしれないが,どっちつかずにならなければいいが・・・。卓上にはお決まりの紅ショウガに辛し高菜。「ラーメンだし」と書かれた「タレ」もある。試しに一口飲んでみたら独特のしょっぱさだ。サイドメニューとしてフリカケ付きのふっくらごはんが200円でおかわり自由。おにぎりも200円。替玉は150円。帰り道に見たらカウンター席は満席になっていた。


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