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東京のご当地ラーメン (1999/09〜)

井出商店によって和歌山ラーメンが一気に注目されたように,一つの店によってその地のラーメンが一つのジャンルとして認知されるのは,その地の関係者にとってはうれしいことなのではないだろうか。「あれは地元じゃ云々・・・地元に行けばこんな店もある云々・・・」と言えるだけでも,何の特徴もない「水戸」にいる僕からすればうらやましい気もする。「水戸藩ラーメン」ってのもあるにはあるが。東京に進出なんて絶対にあり得ない「観光用」ラーメンなのだ。ただ,「この店のタイプでなければ〜ラーメンとは言えない」なんて言う表現をしてはいけないのは言うまでもない。どこのラーメンだって,何かを参考にして「個人」が作り上げたものなのだ。「** 県公認ご当地ラーメン第**号」なんて聞いたことない(あってもまずそうだ)。以下の店もひとつの「分類」として参考にしていただきたい。(1999/09/01)

 味千ラーメン@西池袋 : 豊島区西池袋3-33-10 不定休 11〜22(オーダーは21:30まで)<熊本>
うだつ食堂@早稲田:新宿区西早稲田1-11-1 無休 11:30〜15/17〜翌3(日祝〜22)<徳島>
縁や@池袋豊島区西池袋1-1-25 スパイス池袋東武12階 11〜22(L.O.21:30)<札幌>
 おもだかや@神保町千代田区神田神保町1-30 日祝休 11:15〜21:15 <新潟>
 神座@新宿:新宿区歌舞伎町1-14-1 無休 11〜翌8 <大阪>
 からいけん@中野 : 中野区中野5-48-5 無休 11:30〜14:30/17〜20:30 <不定休><広島>
 九州黒蘭らうめん@高田馬場 : 新宿区西早稲田2-18-21 無休 11〜翌2 <トンコツ・熊本>
 きらく@成城学園 : 世田谷区成城6-16-5・2F 水休 11:30〜20:30(スープ切れまで) <富良野>

 ザボン@新宿:新宿区歌舞伎町2-21-4 日休 18〜翌4 <鹿児島>
 鹿○@大井町:品川区東大井5-4-10 無休 11:30〜22(売切終了)<鹿児島>
 純連@高田馬場:新宿区高田馬場3-12-8 無休 11〜21<札幌>
 藤平@幡ヶ谷 : 渋谷区幡ヶ谷1-9-6 無休 11〜2・日曜は〜24 <大阪>
 婆婆@高田馬場:新宿区西早稲田3-28-8 無休 11:30〜23(日〜21)<神戸>
 元祖尾道ラーメン萬友@恵比寿 : 渋谷区広尾1-16-2 日休 11〜16/17〜翌1(祝〜23)<尾道>
 日向屋@千歳船橋 : 世田谷区砧2-15-10 月休 19〜翌2 <宮崎>
 船見坂@銀座:中央区銀座2-12-11 無休 11〜翌4(土日〜21)<函館>
 ろくあじ@経堂 : 世田谷区宮坂2-19-1 無休 11:30〜23 <室蘭>

旭川ラーメン博多ラーメン熊本ラーメン(桂花)は別項にまとめてある。

今まで食べてみたご当地店(思いついた分)

 味千ラーメン@西池袋 <とんこつ・熊本> 豊島区西池袋3-33-10 不定休 11〜22(オーダー21:30まで)

池袋駅西口の立教大正門脇路地奥にある。熊本ラーメンの店だ。日曜の夜のせいか,かなり広い店内に客は僕を含め客は3人だった。若者向けのオープンな居酒屋といった造りである。中国服の女のコのキャラクターで店の内外が飾られ,おみやげもある。熊本からのチェーン店のようだ。「一番人気」という「パイクー麺・800円」を注文。「パイクー」とは,軟骨付きの豚肉をチャーシューのタレで炊き込んだものらしいが,「太肉」的なものを期待すると裏切られる。けっこう食べづらいのだ。スープは少し茶色い白湯スープ。あっさりしている。麺は細めのストレート。固め。細切りのキクラゲと煮卵,スライスしたニンニクがのっている。正直に感想を言うならもの足りない味だ。本店から送られたものをマニュアルどおりに作っているという感じがする。「今日ここで私が仕込みました」という「勢い」が感じられないのである。無難にまとめた熊本ラーメンというところか。最近のこの手の店の流行どおり,トイレが面白い。一度入ってみると「笑える」。1999.10.31

うだつ食堂@早稲田:新宿区西早稲田1-11-1 無休 11:30〜15/17〜翌3(日祝〜22)<03-5292-9231>

2002年12月23日

店内外とも徳島一色。徳島中華そば(600円)が基本メニューのようだが,券売機でつけ麺(630円)の食券を買う(ネギそば・肉そば等)。酸味が強い豚骨醤油。麺の量が同じ値段で大盛からなんと特大まで選べるのだが,連食だったので並に。でも並でもけっこうな量だ。麺はコシのある平麺。甘じょっぱい味付けの横長のバラ肉が5枚ほど乗る。具のもやしとメンマがさっぱりしていて気持ちいい。スープ割は赤いそば湯の容器にたっぷりと。それだけでも味のある白濁スープ。「全部のせ上」が+250円でかつ天(魚のすり身にパン粉をつけて揚げたもの・徳島の家庭の味だそうだ)にメンマ・もやし・玉子・刻み海苔がつき,角煮・バラ肉までのって超具沢山。300円のデミカツ丼(カツ天にデミグラスソースをかけたこの店オリジナルの丼)・肉玉丼(豚バラ肉と半熟卵)もリーズナブル。家族で来ても楽しそう。是非また来てみたい店だ。

縁や@池袋:豊島区西池袋1-1-25 スパイス池袋東武12階 11〜22(L.O.21:30)<03-5950-7175>

2002年12月01日

札幌に本店がある(札幌市西区二十四軒3条1丁目42-1<011-614-7439>)だけで,北海道にも支店がない人気店の東京初進出。なんと池袋東武12階のレストラン街にある。なぜこんな店が東武に出店できるのかと言うと,TVチャンピオン・ラーメン王(先々々々代だが)の石押秀幸氏プロデュースで,「新横浜ラーメン博物館5周年記念ラーメン登竜門」で全国344店舗エントリーの中からみごと準優勝した店と言う肩書きがある。元々東武の物産展に出る地方の有名ラーメン店はマニアの中では評判で,それを固定店にしてさらなる集客を目論もうと言うことのようだ。期間は1年と言うから,そう言う意味での話題性は十分だ。1年の内に1回だけ食べるだけでも成り立ってしまうのが東京という街なのである。さてそうは言ってもデパートのフロアの中にあるわけだから,当然のことながら店の外観はそそられない。縁やと染め抜いた山吹色の長い暖簾は印象的なだけ。きれいな店内もデパートのそれ。客は7割ほどだろうか。「新味海老醤油」(830円)を注文。+消費税で871円になる。基本メニューで900円近くなるのでラーメンとしては高めの印象を受ける。さてそのラーメン,妙に新しい(当たり前だが)白いどんぶりで運ばれてきたきれいな橙色のスープをひと口・・・能書きほどには感動はなかった。海老風味がちょっと個性的なだけで,スープの濃度も中麺の加減も平凡。東京初進出と言うふれこみの割には拍子抜けだった。本店のレシピを東武の社員が作っているような人工的な感じとでも言おうか・・・。店がきれいな分,北海道という個性は感じられない。デパートの催事場で北海道フェアでもやっているときのラーメンと言う程度だ。今日の出来の問題?本店はきっと違うんだろうけど・・・。これを目的に東京まで来たのかと思うと脱力感があった。すぐそばの「不二屋」でケーキを食べていた妻と娘達にそう報告。家族4人で食べていたら後悔はもっと大きかったろう。もっともこの店,ほどなくTVで放映されたこともあり,大行列になるような状態らしい。その後,僕の知り合いの「マニアでない人」が食べて絶賛していたから,開店直後と違って安定してきているのかもしれない・・・。ちなみに駐車場はいろいろあって,スパイス・スパイス2及び百貨店にて2000円以上で「PARKING1」が2時間まで無料。PARKING2・東武アネックス駐車場・プラザ駐車場・池袋西口地下駐車場が1時間半まで無料。

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 おもだかや@神保町<醤油・新潟> 千代田区神田神保町1-30 日祝休 11:15〜21:15

神保町というのは不思議な町で,表の通り(靖国・白山通り)から路地を入っていくと,事務所や店舗に混ざり唐突に飲食店があったりする。キッチン・ジロー,いもや・・・みな学生時代にお世話になった店だ。そんな通りに赤いレンガ風のしゃれた外装のビルがある。窓には,白地に黒い毛筆体で「支那そば専門店・新潟・おもだかや」のプレートが並ぶ。少しちぐはぐな印象だ。正確には「おもだかや東京神田1号店」というようで,新潟では有名な店らしい。店内は居酒屋風,正面にカウンター,その手前に16人掛けの大テーブル。右奥にも大テーブルで,地元の年配の「江戸っ子」達が声高にビールを飲んでいた。ガラス戸の冷蔵庫には,様々な日本酒がぎっちりと並んでいる。基本的に居酒屋の造りである。夜は飲み客でにぎわいそうだ。支那そば520円を注文。茶色いすり鉢風どんぶりで出てきたそれは,「支那そば」と言うより「和風ラーメン」。中細の縮れ麺に,淡い醤油色の透明なスープ,細切り茎ワカメの緑が目立つ。それにチャーシューとナルト。「あっさり味かな」と食べてみると,けっこうダシの味が濃い。自然な魚介系のダシだ。脂っけはないが,ズシンと来るスープ。「〜のような」と言えないタイプだ。この店が新潟のラーメンのスタンダード(代表?)というわけでもないだろうが,日本海・コシヒカリ・日本酒・雪・水がきれい・・・と言った「新潟」のイメージ(私見だが)にも合ってるような気もした。日本酒が好きで,飲んだ後の「見た目」さっぱりとしたラーメンが好きという人には丁度いい店かも知れない。(1999.8.28

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 神座@新宿:新宿区歌舞伎町1-14-1 無休 11〜翌8 <03-3209-3790>

2004年1月25日

「神座」と書いて「かむくら」と読む。大阪の往年の有名店の東京初進出。僕自身は大阪で2度ほど食べているが,「はるばる来て食べることができた」と言う満足感はあったものの,味的にはそれほど特別な印象はない。単純に「肉系のスープ」と言う印象。5年前でもそうだったのだから,今の東京の基準(=重層的なスープ)で行くとますますもの足りなく感じるのではないだろうかと言うのが東京進出を聞いての僕の印象。せめてあと3年早く進出していれば・・とも思う。それでも,東京で食べられるのなら一応チェックしておこうと思うのがラーメン好きの悲しいサガ(笑)。靖国通りを超えてコマ劇場に向かう,まさに歌舞伎町らしい雑踏の中にこの店はあるのだが,ガラス張りの妙に明るい外観はなんかパチンコ店のよう(笑)。大阪と同じく,店に入る前に注文を決め会計を済ませる先会計方式で,店の前の部分にある宝くじ売り場のような窓口に向かって列ができている。基本メニューの,その名も「おいしいラーメン」(700円)を注文。消費税は内税。回転はすこぶるよくて着席したらすぐに出てきた。M字型のカウンター。スタッフが異常に多い気がする。一口目は・・・何というか吉野家の味。ヘンな表現だがそう感じてしまったのだからしょうがない。甘じょっぱい味で独特なのだが,5年前ならまだ意味もあったろうが,今の東京でクセになるほどのインパクトはない。麺は「自家製麺」「太麺」と個性を出すのが当然のよう今の東京では平凡な感じの中細麺で,すぐ飽きそうなタイプ。具の白菜は特に味付けもなく量が多いのでちょっと持て余す。チャーシューは極薄のパサパサしたものが多量に入るのだが,ありがたみはない。もっとも注文時に「トロトロチャーシュー」を注文することもできる(同値段)とも書いてあったのでそれにすると違うのかも。いずれにせよ21時以後は基本メニューのこの「おいしいラーメン」が700円になる(と言うかそれ以前の650円がサービス値段だそうだ)と言うのだから,いくら新宿とは言え,値段に対する満足感は低いと感じた。ただこれは「こってり嗜好」「インパクト重視」で関東人である僕の評価であって,うどんのつゆがそうであるように,見た目あっさりでありながらコクとかダシを重視する関西の人が評価するときっと違うものになるのだと思う。

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 からいけん@中野 : 中野区中野5-48-5 無休 11:30〜14:30/17〜20:30 <但しかなり不定休>

どんぶり会議で話題になった店(>「広島風つけめん」のスレッド参照)。中野駅南側の大久保通り沿い,五差路を高円寺側に折れてすぐ左側にある。見落としやすい地味な店なので注意が必要。カウンターのみの店でけっこう狭いにもかかわらず,手前に鉄板焼きのスペースまである店。茶髪に白タオルのお兄さんが一人(と言うか調理場は一人で目一杯)で切り盛り。まわりの客が生ビールを飲んで談笑している中,「激辛つけめん」(680円=並)を注文。100円刻みで麺は増やせるようだ。中太の麺を冷水で完全に冷やす。つけ汁は煎りゴマにラー油の浮いた醤油味。チャーシューがなければほとんどこれは冷やし中華のノリ。冷蔵庫から出してきた付け合わせのゆでキャベツも完全に冷えていて,これに糸状のキュウリとオニオンスライスが加わる。これが唇がシビレルほどの極辛つけ汁にぴったり合うのだ。なんか健康的な感じ。「辛さ大丈夫ですか?」と聞いてきたが,どうやら「もっと辛くしますか」と言う意味合いらしい。麺をするする食べ終わったら片手鍋から温かいスープを注いでくれた。これで違う味わいを楽しめる。二の腕にタトゥーのみえる茶髪のお兄さんだが,意外に応対はとても丁寧。テーブルにはしっかりおたふくソース。メニューには焼きそばやお好み焼きもある。いや,そちらの方がむしろメインかもしれない。ここはそういう「広島」を感じる場所なのだ。(2001/04/01

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 九州黒蘭らうめん@高田馬場 : 新宿区西早稲田2-18-21 無休 11〜翌2 <熊本>

この日,コンビニで見つけた「うわさの味・ラーメン・首都圏版」(麺好きの会編・日本出版社)を調べ,見つけた店。外苑東通りを北上し早稲田通りへ入ると,明治通りの手前,「がんこ」「えぞ菊」「一風堂」と有名店がひしめく一角にこの店はある。不動明王が描かれた派手なのれんをくぐると大きな木製の引き戸。取っ手の形が変わっている。よく見れば給油ノズルだ。店内は奥へと続く一直線のカウンター(18席)。屋台風でトタンのひさしがつき,その下には木枠のガラス窓。レトロな感じを出したいのだろうが,店がまだ新しく,こざっぱりとしているので,もう少し雑然とした感じが欲しいところだ。不ぞろいの木製の中古椅子はけっこう気に入った。注文は外の食券機で買う。「ロース焼豚」と「あぶり角煮」と,どっちにするか迷ったので両方入っているものを買う(750円)。看板等とデザイン統一された書体(毛筆体)の「黒蘭」の文字が入った黒いどんぶりで出てきた。金具のお盆にのせられている。香油の浮いたスープはクリーミー系。どうしても「桂花」を基準にしてしまうのだが,「厚み」は期待したほどない。くさみはないが,さらっとしている。博多と「桂花」の中間のような感じだ。「熊本から毎日空輸している」という麺が,思ったより細めのストレート麺だったので余計そう感じる。具は細く切ったキクラゲとメンマに前述の2種の「肉」。スライスされた「ロース焼豚」は脂身がなく,よく味がしみ込んでいる。一方の「あぶり角煮」は脂身のある「角煮」をあぶって焦がしたもの。大きめ。「桂花」の「太肉(ターロー)」ほどにはほぐれるようなやわらかさはないが,焦がしたところが独特の味がする。「肉」はけっこう気に入った。トイレの壁に開店までの経緯が「熊本弁」で書いてあった。熊本出身の若いスタッフが東京に進出したという経緯は,「じゃんがら@秋葉原」によく似ている。でも「本当にうまい熊本ラーメンを東京に伝えたかった」という志の割には店内が静かで拍子抜けしてしまう。熊本県人の県民性というのはイメージよりはおとなしいのかな。別に「じゃんがら」のような騒々しさが欲しいわけではないが,「活気」がないと「ラーメン」もおとなしく感じてしまう。「発展途上」の店か。(1999.10.24

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 きらく@成城学園 : 世田谷区成城6-16-5・2F 水休 11:30〜20:30(スープ切れまで) <富良野>

正確には「ラーメン専科北の国から・きらく」という。成城学園北側のちょっとおしゃれな通り。レンガ風の外壁のビルの2階にあるのだが,少し町に不似合いな,赤いのぼりと赤字で「ラーメン」と書かれた手書き風看板が目立つ。入口の階段は薄暗く,あまり通りがかりに「そそられる」タイプの店ではない。2階に上がり店内に入ると,たぶん以前は喫茶店だったのかなというつくり。テーブルの配置はゆったりとしているのだが,窓がなく圧迫感がある。日曜の午後4時すぎ,先客は1人で,店主夫婦(だと思う)が迎える。この店は北海道・富良野の人気店だそうだが,店主はもともと東京出身という経緯がある。「ご当地ラーメン」の定義が問題となってくるが,出てきた醤油ラーメン・650円のスープは表面に脂が浮く濃厚なもの,東京にはない味だった。系統的には「旭川」風なのだが,濃い醤油色で,スープに濁りが少ないのに濃厚なのである。麺は黄色い太めのもの。札幌系チェーン店によくあるものかと思ったら,固めは固めでもプルプルしている。けっこうコシがある。北海道の西山ラーメンだそうだ。具はすっとのびた大きなメンマが3本,それに海苔とうずらの玉子がのっていた。これが「富良野」を代表する味ということにはならないのだろうが,富良野の人気店になったのもよくわかる。問題は店名と店の雰囲気か。せっかく「成城」という町のいい場所に店をかまえるのだから,もっと明るい店にして「富良野」を感じさせる店名 −単純に「ふらの」とか −にすればもっとよくなると思う。珍しい味なのにもったいない気がした。(1999.9.26

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 ザボン@新宿:新宿区歌舞伎町2-21-4 日休 18〜翌4 <03-3200-0784>

2003年09月23日

さてもう一杯。せっかくの祝日なんだから日休(=祝日営業)の話題の店を手持ちの新しいラーメン本で探したのだが,昼のみの営業とかが多く,19時過ぎの巣鴨からでは,うまい具合に手頃な新店が見つからない。「祝日,祝日・・・」と思いを巡らせてなぜかふと思いついたのが昔から日曜は営業していない鹿児島ラーメン『ザボン』。15年くらい前に高円寺とかで初めて食べた店だが,先日念願かなっての九州縦断旅行で初体験した「くろいわ本店@鹿児島」との比較という意味でHPのネタとしては面白いかなと「i-mode Ramen Bank」で検索。どうせなら本店に行こう(「本店」があるなんて今まで知らなかった・新宿だけで7店舗あるそうだ)とこの店に決定。明治通の方から入っていったのだが,客引きがやたら多い。普通の人の生活では歌舞伎町のこんな奥まったところまでは,そうそう夜に来ないよなぁと思うようなそんな場所にあった。で,この店のラーメンがなんと800円!。強気というか,場所柄というか・・・。先客はなく客は最後まで僕1人。深夜になればもっと客が来るのかしら。そうでなけりゃいくらこの値段でもやっていけないよなぁと考えているうちにカウンターの向こうからラーメンが差し出された。要するに昔ながらのとんこつ醤油(みそも選べる)。背脂の上に油の層ができ,スープ自体の旨味が強烈で,一口でひいてしまうタイプ。15年前はいい意味でのインパクトがある味だったように思うのだが・・・。もっとも当時は飲んだあとに食べることが多かったので,いつも完食できなかった記憶だけが残っている。やはり当時も油っぽかったのだろうが,この店が変わったのか,僕の好みが変わったのか・・・。麺はストレート細麺。具は細切りキャベツと細もやしの上にバラチャーシュー多量。揚げネギでさらに脂っぽくなるのには閉口。卓上のどんぶりにあった取り放題のお新香が口直しに有り難かった。「鹿児島とんこつラーメン」との貼り紙があったが,「くろいわ本店@鹿児島」は豚骨ながらむしろあっさりしていたので,基準はいろいろなのだろう。好みとしては両者の中間くらいがいいかな。で,チャーシューの量を減らして600円くらいにして・・・ってそれじゃぁこの場所でやっていけないのかなぁ(笑)。

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 純連(じゅんれん)@高田馬場::新宿区高田馬場3-12-8 無休 11〜21<味噌・札幌>

2002年7月14日

札幌の超有名店がついに東京進出である。連休に行った本店での記憶(但し「純連(すみれ)@札幌」の方だが>「北海道一周・縦横無尽のラーメン行脚」参照)があるうちにと,まずこの店を選んだ。ちなみにこの2店は兄弟関係にあるらしい(関東では「新横浜ラーメン博物館」の「純連(すみれ)」の方が元々有名)。開店直後の状況を報じた先月の朝日新聞(6/19)の記事では,早くも大行列だったようだから,それなりに並ぶことを覚悟したのだが,日曜の午後6時前で運良く店前に5〜6人の待ち客。間口は狭いが奥にそこそこ深い店舗。ガラス越しに逆J字型のカウンターが見渡せる。待ち客の状況がわかるから待っている身としてはありがたい。客の回転は・・・まぁ普通かな。券売機で食券を買う。標準の味噌ラーメンが800円とかなり強気の値段だが,味噌は一般に100円ほど高めだし,濃厚だからしょうがないかな?きれいなオレンジ色のスープは,熱々のラードで表面が覆われたかなり濃いめの味噌味。けっこうしょっぱいようなのだが,スープが熱すぎてよく分からない(笑)。スープがいつまでも冷めないのでありがたい。麺はかなり固めの黄色い太縮れ麺。具としてチャーシュー片とメンマ&ネギ,そして煮込まれた野菜(モヤシ玉葱)がのる。ちびまる子ちゃんを最初から最後まで見られた時間で食べ終わった。この系統の店には珍しく「チャーハン」もあるようだ。量が多くお得な感じで,注文している人が多かった。JR高田馬場駅の西側,早稲田通り沿いにあるこの店,通りも狭く混雑しているからクルマでのアクセスは難しい。となりに15分100円のコインパーキングがあるので,空車が運良くあればそれを利用するといいだろう。

>通販のHPがある=「さっぽろ純連公式ホームページ

>「どんぶり会議」の投稿(2002/10/01)も参照

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 鹿○@大井町:品川区東大井5-4-10 無休 11:30〜22(売切終了)

2004年11月16日

大井町駅の東側のT字路角(ゼームス坂上)にある。「新鹿児島ラーメン」だそうで,外観はチェーン店のようなちょっと明るい雰囲気。券売機で「特選鹿○ラーメン」(680円)の食券を買う。U字型のカウンターのみの店で竹を多用した店内で壁には半分に割った竹がずらっと貼ってある。和風と言えば和風だがちょっと安っぽいかも・・・。スープは背脂が溶けたようなスープだが,とんこつ+鶏ガラとのこと。旨味は十分。黒ゴマが浮いている。白髪ネギ(本州には出荷していない金山ネギと言うネギだそうな)が脂っ気を緩和していい感じ。麺は固めの細麺で具になんと「薩摩揚げ」がのっている。だから鹿児島ラーメンなのかどうかはわからないが,薩摩揚げがラーメンに合うかどうかと言うと個人的には???である(笑)。ご飯物もとして娘のために注文したチャーシュー丼にスープがついた。これはサービスかな?

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 藤平@幡ヶ谷 : 渋谷区幡ヶ谷1-9-6 無休 11〜2・日曜は〜24 <大阪>

甲州街道の下り線,中野通りに出る側道沿い坂の途中にある。2000年11月開店の店で,「浪速の中華そば」と言う名刺のコピー通り,大阪の人気店の東京1号店だそうだ。店内(正確にはトイレ内)に貼ってある切り抜き記事を見ると,週刊誌等にも何度か取り上げられている店のようだが,ネット的には僕の印象になかった店。こげ茶基調の落ち着きのある洒落た店内。壁一面に創業者の伝記が「通天閣」のイラストなんかとともに,関西弁独白の物語形式で書いてある。それによると脱サラでラーメン店を始め大阪〜神戸に支店展開し,5年目で関東進出と言うことになるようだ。職人と言うより「事業家」と言うことだろう。黒い四角のお盆にのせられた,黒い丼の白濁トンコツスープ。マー油が多量に浮いているのが特徴的。スープ自体に粘度は少ないが,タレの味がけっこう強く,旨味も負けていない。それに固めだがプルプルの食感の麺。あまり今まで経験したことのない独特の歯応えと味である。この組み合わせが大阪で人気の秘密かな。具は縁にグルリと焦げ目のあるトロトロのチャーシューが2枚。あと細切りのキクラゲが多量。テーブルに高菜の漬物が常備されているが辛子ではないのが珍しい。値段は基本となる「藤平ラーメン」が680円とちょっと高目だが,場所的に仕方ないかもしれない。帰りのあいさつは「おおきに〜」。「大阪」である。(2001/05/13

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 婆婆@高田馬場:新宿区西早稲田3-28-8 無休 11:30〜23(日〜21)<03-3205-2688>

2002年12月23日

神戸の有名店の東京進出のようだが,店自体はカウンターのみ14席ほどの狭い造り。先客は1人で,クルマや人が激しく行き交う「馬場口交差点」の角地という恵まれた場所の割には客が少ないかな。壁の貼り紙によると正月にTVで紹介されるようだからそれでブレイクするかも?。メニューは婆婆らーめん(650円)を基本に赤婆婆(850円)野菜らーめん(800円)といろいろあるが,「やわらかとろ肉」と言う響きに惹かれ「やわらかとろ肉らーめん」(950円)を注文する。スープは系統的には豚骨醤油なのだろうが独特なもの。思い出す店がなかった。強いて言えば「第一旭」?白髪ネギに白ゴマが浮いている。麺は細縮れ麺で今日は柔らかめの印象。量的には少な目かな。期待の「やわらか肉」は確かにトロトロだが,チャーシューのかわりにこれで+300円ではちょっと高いなぁ。卓上の「特製激辛味噌」や「辛子高菜」が妙にうまかったのが印象的。

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 元祖尾道ラーメン萬友@恵比寿 : 渋谷区広尾1-16-2 日休 11〜16/17〜翌1(祝〜23)<尾道系>

明治通り・恵比寿駅近く,東3丁目の大きな四面歩道橋がある交差点の角にある。夜は黒い外壁に赤い看板がよく目立つ。すっきりした新しい店内。いきなりレジが正面にあり,その左右に『 』型にカウンター席があるという変わったつくり。ラーメン・650円を注文。最初に太麺か平麺か聞かれる。特徴のありそうな「平麺」でいこう。その麺は思ったほど幅は広くない。固めで舌ざわりもよい。好み。チャーシューもやわらかい。あとメンマ。刻みネギはかなり多め。そして,なんといってもここのラーメンの特徴は,どんぶりいっぱいに浮いた大きめの背脂である。揚げ玉のような大きさと固さで,スープ自体は醤油味のオーソドックスなものだが,この背脂と平麺で「これが尾道なんだろうな」と思わせる特徴が出ている。先日,西日本に旅行したときに尾道にも寄ったのだが,尾道を代表する「朱華園」で食べることはできなかった。比較のしようがないが,情報によればこういう感じのラーメンらしい。となりの若い女の子2人連れが,やたら「おいしい〜っ」と連発して食べていたのが印象的だった。(1999.9.23

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 日向屋@千歳船橋 : 世田谷区砧2-15-10 月休 19〜翌2 <宮崎>

日曜の午後7時半,店の前には4〜5人の行列があった。今週の「TOKYO1週間」に載ったせいだろうか。若い家族連れが多い。「宮崎ラーメン」の定義があるかどうかはわからないのだが,宮崎の有名店で修行した若い店主が上京し,今年開店したばかりの店と聞いている。ラーメン・650円のスープは博多とも熊本とも違うとんこつ醤油,以前食べた「宮崎ラーメンひょっとこ」(99.03.07)の白いマイルドなスープ(僕には塩っけが足りなかった)と比べるとインパクトがある。「これが宮崎か」と,行った事もないのにそう感じてしまう。博多と和歌山(井出系)の中間,鹿児島(元気家・99.06.27)が一番近いイメージか。醤油ダレの味が少し強く感じるが,こってりしているからそれも特徴のひとつだろう。麺は固めのストレート麺,「桂花」の麺のような「味」がした(完全に私見だがそう感じた)。チャーシューはやわらかくておいしい。「黒まっぺもやし」という小ぶりのすっと伸びたもやしがのるのだが,そういわれればちょっと違うと思う食感。茹ですぎのもやしは邪魔なだけだが,ここのはちょうどいい。全体として量は少な目か。550円くらいだとありがたみも増すと思う。

この店は,環八・砧の広い通り沿いにあるのだが,車の通行量が多く,店の前への駐車はまず不可能である。ここは以前「博多長浜ラーメン」の店があった場所で,マスコミにも出た店だったのだが閉店したということか。街道沿いだが近くに駐車しづらく,最寄の駅(小田急・千歳船橋)もけっこう遠い(環八を越えるからよけいそう感じる)ので,ラーメン店にはむずかしい場所だと思う。そろいのモスグリーンのポロシャツにエプロンの若い二人(夫婦?)が初々しく,「一生懸命」がんばってるのが感じられるだけに,安定して維持してほしいものである。忙しいのだろう,開店してしばらくたっているのに,入口の札が「閉店」のままになっていた。出るときに「これ裏返しですよね」といって直してあげたら「すいませ〜ん」と二人声をそろえてお礼を言われた。さわやかな店である。(1999.9.26

「どんぶり会議」での「日向屋ネタ」 >[ 聖さん・99/09/27〜]  [ 聖さん・99/10/08〜]

超絶食べ歩き『第3回どんぶりサミット』報告00.02.06

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 船見坂@銀座:中央区銀座2-12-11 無休 11〜翌4(土日〜21)<03-5565-5541>

2002年7月14日

2002年1月開店。銀座から見て昭和通りの向こう側の路地にある。道路から一段高い敷地のカウンター中心の店。函館の漁師小屋をイメージしたそうで,白木が多用されすっきりしている。「函館ラーメン」の店と言うことで看板メニューの「塩そば・600円」を注文。塩という割にはやや茶濁した,思いっきり濃いめの味のスープ。鶏ガラダシのスープのようだ。麺はかなり固めの黄色いストレート麺。チャーシューはけっこう厚みがあるがほぐれる柔らかさ。あと,ほうれん草にメンマ・ナルト・海苔とシンプルな構成。量的には多くないのでさらっと食べられるが,スープがさらりとしていて,出汁もタレも強いので,最後は飽きそうなタイプだ(これは好みの問題か?)。どうも店の雰囲気からして個人経営と言うより会社の経営と言う印象だ(=「ムジャキフーズ」の経営らしい)。値段も全体的に高めだから(一応銀座だからしょうがないかもしれないが・・・)シンプルなラーメンとしての満足度は低いかな?と言うのが正直な感想。季節限定メニューとして季節の野菜そば・函館つけそば・函館冷やしがあった(各700円)。

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 ろくあじ@経堂 : 世田谷区宮坂2-19-1 無休 11:30〜23 <室蘭>

環七を南下し「ろくあじ@経堂」へ。天井の高いスッキリした店内。部分的に木材を壁に使って落ち着いた雰囲気。調理場に誰もいないと思ったら,テーブル席にいたオヤジさんがカウンター内に入り,煙草の火をもみ消しておもむろに作り始めた。和味(なごみ)しおラーメン(650円)は思ったよりライトな感じだ。でもダシはよく出ている。ツルツルプルプルの麺はかなり秀逸の出来。奥に「製麺室」の手書の札が打ちつけられた部屋があったから,「自家製」なのだろう。他に「香味〜」「室蘭〜」等々ラーメンメニューは多種ある。六つの味だから「ろくあじ」だそうな。雰囲気はオヤジが客と酒を飲む,「地元の常連の店」と言う印象。そう言えば「はるばるてい@経堂」もそう言う感じだったな・・・。いずれにせよ「和やかな店」だった。(2001/04/01

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 今まで食べてみた店(思いついた分)

  味源@新宿 <味噌・札幌> 新宿区新宿2-5-12 無休 11〜翌6 > 98.07.12
  大島ラーメン@銀座<伊豆> 中央区銀座8-10-16 無休 11〜翌4(日〜20) > 97.01.26
  元気家@石神井 <鹿児島> 練馬区石神井台5-23-17 無休 11:30〜14/18〜翌2(火21〜) > 99.06.27
  ひょっとこらーめん@ <宮崎・とんこつ> 港区赤坂2-12-13・無休・11〜売切まで(24:00位) > 99.03.07
  ますたに@日本橋 <京都> 中央区日本橋1-6-7・無休・10:30〜22:30 > 97.03.20

 次回の候補一覧

旭王@新橋 : 港区西新橋1-15-7 無休 11〜23(土日祝〜16:40) <旭川「青葉」>
やまちゃん@銀座(中央区銀座3-11-10 無休 11〜翌2・日祝12〜24)

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