平成19年白百合忌報告

これまで明石は、白百合忌を企画しながら、いつかきっと、長篠康一郎が戻って来ることを願っていました。しかし、もうそれは 永遠に叶いません。とはいえ、長篠に後を託された身としては、白百合忌だけは何があっても止める訳にはいかないのです。 あの世から長篠が見守ってくれる・・・そう思い、明石は会場に足を向けました。
今年はいつもと会場が異なり、新宿にある文芸社の地下サロンを借り切っての開催となりました。この日東京地方は大雨が予想され、 開場1時間前には土砂降りの雨が降っていましたが、そんな中でも、何とか13名が集合。今年は長篠の追悼会の意味もあり、 まずは明石が、「長篠康一郎と私」というテーマで、20年余にわたる付き合いについて話をしました。その後、今回の参加者の 中で、長年文学講座に参加して来た会員の一人を指名、思い出を喋ってもらいました。
引き続き明石の基調講演「今こそ太宰を」に移ります。今の世の中、自分勝手で他人を思いやる心を失った人間があまりにも多く、 だからこそ、弱者救済を自らのテーマとして有限実行、他人の不幸に涙をも流せる太宰治と彼が命懸けで遺した作品を見直すべき だと強く訴え、講演を締め括りました。
明石の講演の後、記念撮影(写真はこちら)、休憩を挟んで、 既におなじみである小松事務所の小松越雄氏の講演と、事務所所属の石原理衣さんによる「新・雨の玉川心中」、更に青柳祐馬さんの 「太宰治からのメッセージ」(写真A)の朗読。


写真A 朗読風景

小松氏は、長篠のご遺族から聞いた、かつて長篠が執筆していたときに山崎富栄が降りてきて、そのまま長篠を連れて行ってしまう のではないかと心配したというエピソードを披露。確かに頷ける話です。朗読の「新・雨の玉川心中」は、特に心に迫るものがありました。 また、青柳さんの「太宰治からのメッセージ」は、今回の サプライズとして用意されたもので、「君たちに会いに来たんだよ」と語られると、本当にその気にさえなりました。
最後に明石は、いつものように参加者全員に一言ずつ喋るよう、一人一人を指名。その中の誰かが、ヒット曲「千の風になって」の 歌詞にふれていましたが、まさに長篠は「千の風」になったような気がしたのは、明石だけではないでしょう。16時、「第一部」 を終了。雨が止みました。昼間の大雨が嘘のように、晴れ渡っています。今年は少し距離がありましたが、数名が三鷹の禅林寺に移動、 太宰と美知子夫人の墓(写真B)に報告。これで全工程を終了。三鷹駅前の居酒屋で打ち上げを行ないました。


写真B 太宰の墓

来年(平成20年)は、6月8日(日)に開催します。またお会いしましょう。


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