南の島のおいしい話2
タヒチのポワソンクルー


手前左側にあるのが、ポワソンクルー  

タヒチで一番おいしかった食べ物は?と聞かれたら、迷わずポワソンクルー!
と答えるでしょう。ポワソンクルーを初めて食べたのは、ビーチピクニックに
連れていってもらった日のランチ。
柔らかいマグロとココナッツのほんのりと甘い香り、そしてさわやかなトマトが
妙にマッチしていて、南国に来たことを舌で感じさせてくれる絶品です。
実はこのポワソンクルー、以前にも食べたことのあるような....?
と記憶をたどってみると、ありました、ありました。フィジーで食べた
”ココンダ”と味がウリふたつだったのです。同じ南太平洋とはいえ、かなりの
距離があるフィジーとタヒチ。でも意外と似ている言葉が多く同じような食文化
を持っていることに驚かされます。植民地時代にタヒチはフランス、フィジーは
イギリスに支配されていたせいで公用語もそれぞれ違いますが、昔からの
伝統的な文化というものは、根強く残っているんだなあと思いました。
で、この料理、どちらに軍配が上がったのかと言うと、やっぱり食文化に
こだわるフランス圏の勝ち。ポワソンクルーの方がマイルドで上品な味わい
だったような気がします。



ポワソンクルーはフランス語で”Poisson Cru"と書きます。Poissonは魚、
そしてCruは生。つまり生のおさかなということになります。
生のマグロをココナッツミルクで和えた、タヒチ風カルパッチョということに
なるのでしょうか。

*作り方******************************
マグロ1キロ、レモンまたはライム、にんじん1本、たまねぎ1個、トマト2個
ココナッツミルク一缶

正方形に切ったマグロをライムまたはレモンの絞り汁にひたします。
にんじん、たまねぎを細かく刻み、トマトはざく切りにします。
マグロの水分を捨てて、野菜を入れ、塩胡椒をして、ココナッツミルクと
和えてできあがり!
**********************************



フィジーのココンダはこれにチリを混ぜているので、ちょっぴりピリ辛。
ココナッツミルクとたまねぎとチリ、塩、レモン汁を混ぜたものをミティ
と呼び、ココンダのソースにしたり、いろんな食べ物にかけたりして
お醤油のような役割をしています。

とても簡単に作れるので、南の島の気分を出したいときなどに是非作って
みてはいかがでしょうか?味を引き締めるために、お醤油やごま油などを
ちょっと入れてみたり、セロリやきゅうりをおろして加えてみたり、
オリジナルな料理にしてみてもおいしいかもしれませんよ。