2015年9月

2日(水)
 2020年東京オリンピックのエンブレムが取り下げられましたね。1ヶ月以上に亘ってだらだらと、東京オリンピックのイメージを失墜し続けた挙句の、ようやくの出来事でした。しかしながら取り下げの理由は、パクったという点ではなく、誹謗中傷が云々とか、国民に受け入れられないということのようです。

 今回の一連の騒動を見ていますと、明らかにベルギーのリエージュ劇場のロゴを作ったオリビエ・ドビ氏にしろ、BEACHのロゴを作ったアメリカのベン・ザラコー氏にしろ、法的手続きに出る問題であると認識しているし、訴訟にまではしないと言っている泳ぐ女性のイラストを書いたジェフ・マクフェトリッジにしろ、国際的な常識としては盗作問題として認知されているレベルの話なわけです。イギリスのBBCは〈awkward〉つまりは〈ぶざま〉という論評を行っています。

 それに対して、エンブレムの審査委員である永井一正氏を筆頭に、日本国内でデザインなどにかかわっている一部の人物達からは、パクリじゃない、盗作じゃないの声があがっています。これは明らかに、日本国内のデザイン業界においては国際常識からは乖離した、ガラパゴス的で後進的な内輪の論理が出来上がっているという話になります。逆に、一般国民の方が先んじて国際標準です。

 21世紀にもなって、権利関係でガラパゴス的な基準で動いているっていうのは、ちょっとゾッとする話でして、こういう意匠などの権利関係の問題はいち早く国際水準にしておくっていうのが、僕らが生まれる前には既に先進国になっていたはずの日本がやるべき事ではなかったのでしょうかね。

 ちなみに経済産業省で意匠などの権利関係に長く携わっている官僚さんは、今回のエンブレムを作った人物のお兄さんだとか。いやはやもう・・・

11日(金)
 今年も放生会(ホウジョウヤ)の季節がやってまいりまして、箱崎宮の参道は祭りの始まりを今か今かと待っている状態です。福岡市の人口が急増している影響もありまして、それに比例するかのように放生会の賑わいも年を追うごとに賑やかになっていっている状況です。一昨年よりも昨年、昨年よりも今年、そして今年よりも来年と、楽しみが増して行くばかりです。

 参道の混雑によって、昨年より放生会期間中だけ西鉄バスの運行路が変わりましたので、参道でバスに轢かれる危険性は減りました。ただ、駐車場の少なさは如何ともし難いですから、地下鉄の箱崎宮前駅を使うか、JRの箱崎駅から少し歩くか、路線は少し離れてしまいますが西鉄バスを使うかがお勧めです。西鉄バスは運行路が変わるといっても、3号線の方へと迂回していまして、どうせ3号線から神社まで長い長い数百件ほどの屋台が続いていきますから、疲れ果てることはあっても飽きることは無いでしょう。

 人出の多さによって日が暮れた後の参道は人口密度が酷いですから、出来るだけ明るい時間帯に行ける人は明るい時間帯に行くことが、気軽に放生会を楽しむコツだと思います。あと個人的なお勧めは、箱崎宮の迎賓館のカフェコーナーが座るスペースを作ってくれていますので、こちらに回ると少々余裕もあります。ちなみに、この迎賓館は伊万里牛ハンバーグや五島豚カレーが絶品ですので、放生会以外の時にゆっくりと庭園を見ながら行くのもお勧めです。

 あと、放生会の人出が多すぎるのでそれを攪拌する意味でも、9月12日までは中洲でジャズフェスティバルが、9月12-13日は博多駅でゴスペルフェスティバルが、福岡市役所前では九州ビアフェスティバルがやっていますから、いい感じに色々と散策して回りながら楽しんで貰いたいところです。放生会は1週間も連日連夜続きますので、是非とも途中で体力を奪われて倒れることなく最後まで走り抜けましょう。

22日(火)
 我が家ではお茶を入れる係が僕なのですが、夏場は熱いお茶を入れる機会はめっきり減りまして、主に水出しの緑茶やら番茶やら麦茶やらという日々を過ごすのが毎年の恒例でした。ところが今年は、カミさんが何処かから、欧米でデトックスウォーターなるものが流行っていると言う情報を仕入れてきたのです。ボトルやティーポットなどの容器に、果物や野菜や色々な物を入れ、水をなみなみと注いで数時間から半日ほど置いておきますと、流行のデトックスウォーターが完成するということでした。

 最初にそんな話を聞いたときは、緑茶だって、番茶だって、麦茶だって、コーヒーだって、水出しで出して飲んでいる奴らは全部デトックスウォーターなんじゃないかと、あまり気にも留めていなかったのです。ところが、果物や野菜だけではなく、ハーブの水出しもデトックスウォーターになるという事を知りまして、急激に興味が沸いてきたのでした。水出し緑茶や番茶を作る傍ら、容器の幾つかをデトックスウォーター用に振り分けたのでした。すると、食わず嫌いだったようで、この夏はデトックスウォーターに結構はまってしまったのでした。

 ただ、欧米などで流行っているような、複数の物を混ぜて入れるっていうのには、イマイチ踏み切れないところがありまして、だいたい1種類だけを入れて作っています。ミント系やレモングラスなどは、最近は九州の農家で増産されていることもあって入手しやすくなっていまして、フレッシュミントやフレッシュなレモングラスで作ったデトックスウォーターは絶品です。大分のカボスもデトックスウォーター向きですし、沖縄のグァバも香り高くて結構いけます。沖縄の調査のついでに買い込んだ、フーチバ(琉球ヨモギ)だとかモリンガだとかは、乾燥した奴をお茶用のパックに詰めてやって使うと効果的です。

 本当に欧米で流行っている謳い文句のように、体内の重金属を取り除くデトックス効果があるのかどうかはよく分かりませんが、何はともあれ美味しいのが重要でして、我ながら味わいは抜群です。というわけで最近はデトックスウォーター三昧なのですが、一方の紹介をしたカミさんの方は、たまに味見はしてみるものの、基本的には相変わらず昔ながらの水出し緑茶や番茶を隣で飲むのでした。。。