四角いイメージの6000系を更に四角く見せるアイテム、分散クーラー。
少数派ゆえにその存在感は前パンと双璧をなす。
調布
本線系でただ1本となった2003年。
少数派とはいえ、そこまで減ると見かけることすら厳しくなる。
特に調布以西の本線区間なら尚のこと。
出会いはいつもワンチャンス。
府中−分倍河原
新しい装いは6000系には似合わない。
しかし、33Fだけは別だった。
さらに引き締まったスタイル。
それは分散クーラーが魅せる一種のマジック。
布田
地下鉄直通用に改造されたが故に30年も第一線で活躍できた。
果たしてそれは幸せなことだったのだろうか。
それは33Fだけしか知る由もないが、
ファンに愛されたことだけは間違いないだろう。
高尾山口
33F最後の週末。
昼過ぎからの突然の雨模様。
それは天からの惜別の涙だったのかもしれない。
つつじヶ丘−柴崎
32Fほどではないにしろ、注目を集めつづけた最晩年。
先頭車が分散クーラー、中間車が集中クーラーという組み合わせは
エンジ帯とともに昭和40年代〜50年代の京王を象徴するコンビネーション。
こうしてまた一つ、「京王帝都」が姿を消した…
作成:2003年10月23日