初心者のためのマージャン講座 ルールと役の解説

TOP > 禁断の世界 「領域」> ギャンブルの依存とは? その1
いったいなんの用だ? 個人的に話があるって?
おぬしを呼んだのはほかでもなく、前々から疑問だった「ギャンブル依存症」や「中毒」といったことについて考えてみたかったんじゃよ。だから、おまえさんを呼んでみた。

なんで俺を呼ぶ? 他にもいるだろーが。

潤一郎もメルもまだまだ子供じゃし、ロボットと話をしてもつまらんじゃろう。そこで、大人の意見をもったおぬしを選んだわけじゃ。わしもこの分野の専門家ではない。だから、いろいろと意見を聞きたかったんじゃ。まんざら、おぬしも興味がないわけじゃないじゃろう。
へぇ、あのロボットとの話を聞かれてのかはわからねえけど、興味がないわけじゃなねーがよ。
普通の人間がギャンブルに没頭していくメカニズムは興味があるな。。
MIOとどんな会話をしていたのかは知らん。だが、おぬしを見てると不思議とそう思った。
今回は『ギャンブル依存症』 田辺等 著 を元に考えていきたい。
そもそも「依存」ってなんだよ? 中毒と違うのか?
そこなんじゃが、どうやら最近は「中毒」はこの手のケースには使わんようじゃな。
一酸化炭素中毒とか食中毒とか「毒に中たる(あたる)」という意味での中毒であって、「やめられなくなる」という意味ではないんじゃよ。タバコを吸う人が「ニコチン中毒なんだ」というが、これもこの定義では間違った用法じゃな。

それに対して「依存/DEPENDENCE」とは『身体的・精神的・社会的に自分に不利益になっているのをわかっていながらやめられずに反復している状態』を指すんじゃよ。その昔、植木等の「スーダラ節」に「わかっちゃいるけど、やめられない」と歌っていたが、まさにその状態じゃな。
英語に「ADDICT」って言葉があるだろ? 宇多田ナントカって歌手がそんな歌、歌ってたよな?
それは日本語で「嗜癖(しへき)」と呼ばれるもんじゃな。わかりやすく言えば「はまる」とか「常用」するって意味じゃ。ヒッキーの「ADDICTED TO YOU」は「君にはまってる」という意味になる。

日常会話では「カート・コバーンはコカイン・アディクトだ」なんて風に使うが、医学の世界では混乱するので「依存」に統一しようということになってるらしいぞぃ。
【カート・コバーン】
NIRVANAのボーカル。不満や苛立ちを歌い、時代のカリスマとなるが、重度のコカイン中毒でもあった。人気絶頂の中、伝説を残したまま自殺する。


Nevermind / (Sub)DVD
NIRVANA―グランジ神話誕生から終焉までのクロニクル(本)
依存するぐらいなら、麻雀も含めてギャンブルをやらなければいいんじゃねーのか?
それは極端な話じゃが、一理ぐらいあるかもしれん。
誤解なきようにいうが、ギャンブルが悪いわけではない。はっきりいって、ギャンブルがまったくない世界もつまらんじゃろう。競馬もパチンコもなく、友達と阪神タイガースが優勝するかどうかを賭けることもできない。

麻雀なんかは、友達とやる場合も多く、ゲーム中はおしゃべりを楽しんだりもできる。おこづかい程度の金額なら、日常のちょっとしたアクセント、スパイスにもなるじゃろう。
度を越すとやばいって話だろ? 「身体的・精神的・社会的に自分に不利益になっているのをわかっていながらやめられずに反復している状態」の「自分に不利益になっているのをわかっていながら」って部分はポイントだな。
そうじゃな。「依存」が引き起こす問題は、何も「お金」だけではないんじゃよ。最近はオンラインゲームに没頭する若者が話題になっていたりするが、これはお金を膨大に浪費してるわけではなくて、身体的、あるいは精神的に自分に不利益になっていることが問題かもしれん。

ただ、アルコール依存症の人間が、ほぼ100%肝臓の障害を抱えているのと同様に、ギャンブルの依存症には「借金」という言葉が付きまとってくるんじゃよ。
じゃあ、実際に麻雀で依存になって、問題を抱えているやつもいるのか?
おるよ。その問題とはやはり「お金」が多いんじゃ。この本に書かれているケースでは、やはり「パチンコ」が多い。ついで競馬じゃな。それから、「麻雀」も紹介されておる。49歳の男性 妻子あり 工業高校卒業の勤続20年の工業デザイナー 借金は600万円と書かれておる。
600万円か…ちょっとでかいな。ただ、パチンコや競馬のほうが圧倒的に事例が多いんだな。
そうじゃな。パチンコや競馬に比べると、麻雀は依存症になりにくい条件がそろってると思うぞぃ。

まず1つは、「やりやすさ」じゃな。パチンコ店なんて、町中に溢れておるし、競馬も比較的買いやすい。WINDSとかに行けばいいんじゃよ。その反面、麻雀はまずメンツがいるし、フリー雀荘で知らない人とやろうと思っても少し勇気がいる。麻雀をする環境が他のギャンブルより整っていないのかもしれん。それに、麻雀はルールが複雑じゃし、やり始める切っ掛けとしては少しハードルが高い。

そして、この本にも紹介されている依存の切っ掛けで「たまたま行ったパチンコ店で5万円買った」というのがあった。その時の経験が尾を引いてるパターンじゃな。麻雀にもビギナーズラックみたいなもんはあるじゃろうが、比較的、こういった現象が少ないとわしは思う。
確かにそうだな。運の要素はあるゲームだが、ルールも知らない人間が、そう簡単に勝てるわけじゃないしよ。
さて、話が長くなったので、次回に続くぞ!
ギャンブル依存症】 田辺等 著 NHK出版 生活人新書
麻雀を事例として取り上げているのは少ないですが「パチンコ」「競馬」といったギャンブルにはまってしまった具体例が多く記載されています。著者が参加する集まりでの経験、どうやって依存から抜け出すのかという部分も含めて記述されているので、興味のある方は読んでみてください。
 INDEX  TOP          5  6