20符と平和(ピンフ)の点数を覚えよう

20符の登場頻度は8.4%なんで10回やって1回ぐらいあるかないか、というレベルじゃよな。結論をいえば20符というのは「平和(ピンフ)」という役をツモした場合にのみ登場する。

ただし、この「平和」の場合のみ、今までの点数計算の法則が当てはまらなかったりする「例外」としての意味合いが強いんじゃよ。

忙しい人のために結論を先に書いておこう。平和のあがりに関しては絶対に以下のルールが適用される。平和であがった場合は符計算はせずに自動的にどれかに振り分けられる。

・平和ツモ → 20符で計算

・平和ロン → 30符で計算

・喰い平和の形(チーした平和型) → 30符で計算

あとは早見表で20符のラインが下に登場するので、それを見て暗記すればいいだけじゃな。機械的に覚えてしまうのも悪くはない。

このサイトでは理解を深めるために歴史的な経緯も含めて平和がなんで「例外」として扱われるようになったのかを見ていきたい。 雑学程度なんで読まなくてもいいしご自由に判断してほしい。

ピンフの思想と歴史、きました!

ざっくりいえば、昭和のはじめから現代の麻雀になる過程で、様々なルールが付け加えられ、そのたびに強引に調整していった結果「平和は例外」「平和の場合はのぞく」みたいな注意書きが増えてしまう結果になったんじゃよ。

まずはピンフがどういう役だったのかを思い出してほしい。

これは入門編の最後「基本役としての平和(ピンフ)」でやったわよね。

条件を箇条書きすると以下のような役じゃよな。

・すべて順子でなければならない(チーしてはいけない門前限定)
・雀頭(あたま)にヤクハイのつく字牌を使ってはいけない
・最後の待ちが両面待ちでないといけない

      ロン

1飜の役で、揃えやすいので麻雀の基本でしたよね

平和(ピンフ)の意味

平和(ピンフ)という役の本来の意味は「ひらあがり」「たいらなあがり」で、要するに「符」がつかないあがりという意味なんじゃよ。たまたま「戦争と平和」の「平和(へいわ)」と文字が同じになってしまったので勘違いされがちじゃよな。麻雀役を英訳する時に「PEACE」と訳すのは本来の意味から外れた誤訳といえるかもしれん。

上に書いたピンフの条件を見ると、今まで習った符がつく条件をすべて外しておるわな。

全部が順子だから牌の構成では符はつかないわね。雀頭もヤクハイじゃないので符がつかないわけだし。

両面待ちでのあがりも符がつかないんでしたよね。

そのとおり。これが昔の麻雀での最低点のあがりになっておったわけじゃよ。なんもないけど形はそろっただけみたいな。具のないラーメン、素うどんみたいな、なんもないシンプルなあがりじゃった。

「符のつかない安いあがり」というのが平和の本来の位置づけなんじゃよ。使える牌の種類が多く、必要とする枚数も十分にある。集め方としても最も集めやすい完成の形ではある。

しかし、ドラやリーチが誕生したり、新しい三色などの役が登場する。麻雀のルールも誰かの都合でどんどん変化していくんじゃが、そのたびに、つぎはぎのようにルールが加えられて、けっこうめちゃくちゃになった。

そんな中で全国各地の麻雀ルールがバラバラだったので、当時の麻雀団体が集まって会議を開いたのは先に少し触れたと思う。

1929年、昭和4年に行われた通称「レインボー会議」です。東京駅前のお店「レインボー」に当時の麻雀団体のトップが集まり、各自でバラバラだったルールを統一しようと話し合いました。おっさんたちがご飯を食べながら話し合ったんですよ、たぶん。

ちなみに、このレインボー会議は数時間の話し合いってレベルではなくて、本当に数日間にわたって、おっちゃん達が麻雀のルールを統一するために論争したという、とんでもない会議だったんじゃよ。

そこで現代の麻雀でも使われている、いままでさんざんこのコーナーでも扱ってきた、以下のツモとロンの符が設定されたわけじゃよ。他にもいくつかルールの統一がされた。

門前(メンゼン) 鳴き(ポン・チー・明カン)
ツモ 2符
ロン 10符 0符

決まったのはいいんじゃが、ここで「平和」の扱いに矛盾を引き起こしたわけじゃよ。ツモにしろ、ロンにしろ符が付くやんか?!って矛盾じゃよな。平和(ピンフ)であがった場合はどうするの? 符がつかないのが平和の本来の意味じゃないの?って議論じゃな。

確かにそうよね。ピンフの形でもツモであがったら2符つくから基本符の20符と足して、22符になるってことよね? 切り上げたら30符になっちゃうわよね。

門前でのロンなら10符がつくから30符になりますよね?

当時の人もこの矛盾には気がついていたらしく、けっこうな論争にはなったらしい。そこで1つの解決方法「平和役の例外事項」が生まれるわけじゃ。ピンフ本来の意味から切り離したり、部分的に残したりで「例外/特例」として、いくつかのルールを設定した。

それが現代の麻雀の点数方式になっておる。それを見ていこう。

ピンフをツモした場合(20符)

平和をツモした場合は、基本符のみの20符という安いラインで計算しようというのが方式なんじゃよな。

ピンフの場合のみ、ツモした時の2符を特例で無視しようという理屈にはなる…。この20符はピンフをツモした場合にしか登場しないかなり特殊な符の計算なんじゃよな。

牌がどんな構成でも平和ツモは20符になるので、ある意味で計算しない分だけ楽かもしれん。

・子の20符 1300 → 2600 → 5200 → 満貫

子の点数 1飜 2飜 3飜 4飜 5飜
20符
平和ツモ
なし 1300
(400/700)
2600
(700/1300)
5200
(1300/2600)
満貫
30符 1000 2000 3900 7700 満貫
40符 1300 2600 5200 満貫 満貫

・親の40符 2000 → 3900 → 7700 → 満貫

親の点数 1飜 2飜 3飜 4飜 5飜
20符
平和ツモ
なし 2000
(700all)
3900
(1300all)
7700
(2600all)
満貫
30符 1500 2900 5800 11600 満貫
40符 2000 3900 7700 満貫 満貫

前回やった40符と登場する数字は同じですね。1個ずれています。

1飜のなしってのはどういうこと?

20符は「ピンフをツモした場合にのみ登場」というのは何回も言った。

つまり絶対にピンフ(1飜)+メンゼンツモ(1飜)になるのでスタートラインが2飜になるんじゃよな。あとはドラがあれば3飜になるし、他の役もからめたら満貫にも届くわな。

そういうことね。4飜あがっても子で5200点って確かに少ない感じするわね…。4飜って満貫に近くて8000点ぐらいはありそうな感じがしてたんだけど。

ピンフをツモした場合のみ、こういう変な特殊ルールが採用されるので注意してほしいわけじゃよ。「平和は安いあがりの形」って意味はかろうじて残っているように見えるわな。

ロンは存在しないので子のあがりの暗記はツモの「700-1300(ナナトーサン)」や「1300-2600(イチサンニーロク)」といった感じで覚えるのが主流ですね。

ピンフをロンした場合(30符)

ピンフをロンした場合は30符で計算する。これは現代の麻雀の点数計算方式そのままなんである程度は納得がいくかもしれん。

基本符20符+門前ロン10符=30符 のみという計算になります。

そこで40符のところで紹介した、40符になる条件を思い出してほしい。

【確定条件1】門前でロンをした場合(+10符以上)は40符になるだったわよね?

そうなんじゃが、1つだけ条件をつけると「平和の場合はのぞく」という感じになる。門前でロンした場合、平和の場合のみ30符、それ以外は40符になる。

コレは理屈を考えてみればわかる。平和にならない形でロンをすると何かしら符がつくので40符になってしまうんじゃよ。

平和にならない形(待ちが両面でない)
      ロン
基本符20符+門前ロン10符+カンチャン待ち2符=32符→40符

平和にならない形(暗刻が入っている)
      ロン
基本符20符+門前ロン10符+5Pの暗刻4符=34符→40符

平和にならない形(あたまが役牌のつく字牌)
      ロン
基本符20符+門前ロン10符+中の雀頭2符=32符→40符

門前でロンをして40符にならないのは平和の場合だと覚えておくといい。それ以外の場合はどうあがっても2符以上がつくので切り上げると40符になってしまうんじゃよ。

メンゼンロンの10符は、後の時代になって勝手に付け加えられたものじゃから、平和ロンは「符がつかないあがり」という本来の意味をかろうじて残している感じじゃろうか。

30符の子なら1000-2000-3900-7700に当てはめて計算してほしい。

喰いピンフの形(30符)

あまり意識しなくていいんじゃが、ピンフにはもう1つ例外事項があるんじゃよ。

まだあるのかよ?

喰いピンフの形についても触れておこう。わかりやすくいうと、チーした場合の平和の条件をみたいしているあがり方じゃな。三色同順やクイタンであがった場合に見かけると思う。

喰い平和の形(平和の役はつかない)
     ロン チー

もちろんチーをしているので平和の役はつかないが、この場合は三色同順であがれるわな。この場合の符が問題なる。

刻子はないし、両面待ちで、門前でもないから基本符だけの20符か?

しかし例外として、この喰い平和の形は30符で扱うという例外が存在している。親で1500点、子1000点の普通の30符の計算じゃな。こういうルールになっとるんで、これで覚えてほしい…。

これもなんか歴史的な経緯があるのかよ?

これは歴史的な経緯を話すと複雑になる。別に無理に覚える必要もないし、雑学にしかならんので聞かなくてもいいんじゃが、大昔は「喰い平和」が役として認められとったんじゃよな。チーしても平和がつく。

そんな中で先に紹介したレインボー会議で様々な取り決めがルールとして認められた。喰い平和が認められていた時代に点数計算の細かな取り決めができたんじゃな。

そしたら時代が経過して、今度は「平和は1飜の役として認める」「ただし平和はチーしては成立しない」というルールが広まってしまった…。今でも一般的なルールじゃよな。ピンフはチーしては成立せん。つまり喰い平和がなくなってしまった。

すると、この「喰い平和」の形だけ点数計算の枠組みから取り残されてしまったんじゃよ。

平和ツモが20符で計算するなら、これも20符でいいんじゃねえのか?

そうしてもいいんじゃが、そうなるとこのあがりは20符1飜の700点となってしまう。麻雀の最低のあがり点は1000点からという前提があるのに、そんな細かい700点のあがりをどうするよ?って話にもなったんじゃよ。

だからこれはしかたなしに30符で計算してしまおう、という話で落ち着いたんじゃよ。700点が無理だから、強引に1000点になる30符で扱おうと決めた。

わかりやすくいえば、しゃーなしで30符として扱うことに決めたという話です。

なんの理屈もないご都合主義といえばそうかもしれん。しかし、こうなっている以上はこれで覚えてもらうしかないわな…。

平和に関するまとめ

経緯を見ると複雑なんじゃが、もう「平和」に関する点数は決まりごととして覚えてもらったほうが早いと思う。

・平和ツモ → 20符で計算

・平和ロン → 30符で計算

・喰い平和の形(チーした平和型) → 30符で計算

関西の三人打ちでは「平和はロンのみ」「ツモしての平和は成立しない」という「ツモピンなし/ピンヅモなし」のルールが根強かったりする。ツモ符がつくのに「符がつかない平和」が成立するかどうかは、本当に昭和4年のレインボー会議でも喧々諤々の論争になったみたいじゃよ。いまだに名残が見えるわな。

いろいろ辻褄を合わそうとして積み重ねていったら、現代から見ると「例外」ばっかりになったって感じか?

まあ、そういうことじゃな。おかしい、矛盾してる、複雑だって意見はわかるし、事実として変だと思う。が、現代のルールがそうなっている以上は、それで覚えてしまう必要があるんじゃよな。

ちょっとむずかしいが浅見了さんのサイトにこの経緯が詳しく解説されているので興味がある人は読んでみたらいい。

平和加符
平和自摸

歴史的な経緯より先にもっと覚えることがあるので進もう。あとちょっとで終わりじゃよ!





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