MIDIについての基礎知識

第8幕

モード・メッセージ
ボイス・メッセージとモード・メッセージ
 モード・メッセージには、コントロール・チェンジと同じ"Bn(n=0〜F)"ステータスが割り当てられている。ちょうど、コントロール番号の120〜127がモード・メッセージのために設定されている。
 従来は、ローカル・コントロール(122)、オール・ノート・オフ(123)、オムニ・オフ(124)、オムニ・オン(125)、モノ・モード(126)、ポリ・モード(127)も6つのメッセージが定義されていたが、その後オール・サウンド・オフ(120)とリセット・オール・コントローラー(121)が追加されて8種類となった。
 モード・メッセージは、楽器の動作を切り換えるため、他のチャンネルメッセージとは、別扱いされている。また、モード・メッセージは、誤送信を防ぐためにオムニ・モードのオン/オフに関わらず、常にMIDIチャンネルが有効になる。従って、メッセージの転送には必ずチャンネルを一致させなければならない。
 また、モード・メッセージには、オール・ノート・オフの機能がある。これは、どのモード・メッセージを受信しても現在発音中の音がオフされるというものである。たとえば、演奏中にオムニ・オンからオムニ・オフに切り換えた場合、チャンネルが認識されたせいで、音が鳴りやまなくなるといったトラブルを防ぐという意味がある。
 このように、モード・メッセージは、他のチャンネル・メッセージと動作が異なる。そこで、モード・メッセージ以外のチャンネル・メッセージは、ボイス・メッセージと呼んで区別している。
オール・サウンド・オフ
Bn 78 00
 オール・ノート・オフよりも強い消音力を持つメッセージとして、オール・サウンド・オフが登場した。これは、ハード的にボイスの発音を強制的に止めるもので、受信した音源は、該当するチャンネルの発音中の音を全て止める。いわゆる、緊急処置的な使い方が想定されている。
リセット・オール・コントローラー
Bn 79 00
 シーケンサーの演奏を途中で終了させたい場合、ノートメッセージ以外で気を配らなければならないのが、ピッチ・ベンドコントロール・チェンジである。途中で演奏を止めると、ピッチ・ベンドやモジュレーション、ペダルなどの情報が送られたままになり、次の演奏に支障を来す事がある。
 変更したコントローラーを初期状態に戻すには、その分のメッセージをまとめて出力してやらなければならない。16チャンネルを初期化したいコントローラー分だけ送る必要がある。これでは大変なので、一つのメッセージで、一度に行うためにリセット・オール・コントローラーが定義された。
 このメッセージを受信した場合、動作は楽器にまかされているが、通常ピッチ・ベンドは中央、モジュレーションはゼロ、ペダルは全てオフ、メイン・ボリュームは最大(127)、ポルタメントはオフ、アフター・タッチはゼロといった初期化が期待できる。
 なお、楽器や音源がこれだけの処理をするので、多少時間がかかる。次のメッセージは、適当な時間の余裕を持って送った方がよい。また、オムニ・モード・オンのときにはこのメッセージは無視される。
ローカル・コントロール
Bn 7A dd
 ローカル・コントロールは、MIDIキーボードの鍵盤部分と音源を切り離すという機能である。ローカル・コントロール・オンの状態(これが普通の状態)で、本体のキーボードを弾くと、内蔵されている音源を鳴らすことが出来る。ローカル・コントロールをオフにすると、鍵盤を押しても内蔵音源は発音しなくなる。ただしこの時、鍵盤のMIDI情報は出力され、MIDI接続された外部音源を演奏する。
 どんなときに便利か?。本体が電子ピアノだとすると、本体の電子ピアノの音をシーケンサーで演奏し、電子ピアノの鍵盤で他の音源のオルガンの演奏をしたい時などに便利である。しかし、ローカル・コントロールに対応していないキーボードもあるので、説明書等で確認しよう。
 メッセージは、ローカル・コントロールを示すステータス"Bn 7A"にデーターが続く構成で、データ・バイトが0ならばローカル・オフ、127ならオンである。
オール・ノート・オフ
Bn 7B 00
 MIDIでは、ノート・オンとノート・オフが別扱いされており、伝達の時に何かのトラブルでノート・オンされた音がオフされないまま鳴り続く事態が起こる。オール・ノート・オフはこうしたホールド状態を一刻もはやく解消するために登場した。ただし、ハード的な発音停止ではなく、あくまでも鍵盤から手が離れたという情報であるため、必ず音が止まるわけではない。リリースが長い音はそのまま音がのび、ホールド・ペダルがオンに鳴っている場合も音は消えない。
 オール・ノート・オフは、あくまでもトラブルを回避するためのもので、ノート・オフの代わりに使ってはならない。また、オール・ノート・オフでオフされるのはMIDI入力されたものだけで、本体キーボードで演奏しているボイスはオフされるべきではない。しかし、現実はそうではないようだ。そんなわけで、最近ではオール・ノート・オフの使用頻度はかなり低い。そして、早急に音を止めたいときには、オール・サウンド・オフが利用されるようになってきている。
 なお、モード・メッセージはすべてオール・ノート・オフ機能を含んでいる。また、オムニ・モード・オンのときにはこのメッセージは無視される。



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