システム・メッセージ

MIDIについての基礎知識

第9幕

システム・メッセージ
システム・メッセージ
 チャンネル・メッセージは、接続されているMIDI楽器を独立して演奏させるためのメッセージなのに対し、システム・メッセージは、MIDIシステム全体で共通して利用されるものである。システム・メッセージは通常の演奏情報と異なり、動作やフォーマットが複雑なので、概要だけ解説する。
 システム・メッセージは、シンセサイザーの音色パラメーターなど楽器ごとに異なり規格化できないエクスクルーシブ・メッセージ、シーケンサーの同期や制御を行うコモン・メッセージとリアルタイム・メッセージから構成されている。
エクスクルーシブ・メッセージ
 楽器の構造や制作コンセプトが違う以上音色パラメータなどの統一は難しい。こういった固有のデータをMIDIで転送するために使うのが、エクスクルーシブ・メッセージである。同じ楽器や同系列の楽器同士の音色パラメータの遣り取りや、コンピュータを使った音色のエディットなど、パラメータの送受信に広く応用されている。エクスクルーシブ・メッセージは、IDコードを登録したメーカー専用で、データ・バイト数も固定ではない。また、そのフォーマットもIDを持つメーカーが決めている。
リアルタイム・メッセージ
 リアルタイム・メッセージは、その名のごとく受信したらすぐにリアルタイムで処理しなければならないメッセージである。同期タイミングを管理するMIDIクロックや、シーケンスのスタート/ストップ/コンティニューなどがこれに含まれ、他のメッセージよりも優先処理される。なお、リアルタイム・メッセージは全てステータスのみで、データ・バイトを持たない。
 その他、アクティブ・センシングとシステム・リセットもリアルタイム・メッセージの一員である。アクティブ・センシングは、ケーブルが断線したり抜けたりしたとき、受信側にノート・オフが伝わらず、音が鳴りっぱなしになるようなトラブルを防ぐために考え出されたものである。これは、演奏のない時でも、最大300msecごとにダミー・メッセージを送り、一定時間内にメッセージが何も送られてこなければ断線したものと見なして、音を止めるという動作をする。
 システム・リセットは、電源をオフにした状態にイニシャライズするメッセージである。これは、あまり使われていない。
コモン・メッセージ
 コモン・メッセージはリアルタイム・メッセージと組み合わせて使われることが多い。一般的な使い方は、ソング・セレクトで演奏させたいシーケンス・プログラム番号を選び、ソング・ポジション・ポインターで何小節目の何ステップ目から演奏するか指定する。そして、リアルタイム・メッセージのスタート/ストップ/コンティニューで演奏を始めたり止めたりする。曲の途中を直してどんな感じか聞きたいとき、途中から演奏できるのはソング・ポジション・ポインターがあるからで、もしこれがないと頭から演奏を聴かなければならない。なお、同期信号は以前はMIDIクロックのみであったが、MIDIのSMPTE信号と呼ばれるMIDIタイム・コードの一部が定義された。この信号をカセット・テープやMDなどに記録することにより、これらも曲の途中から同期させることが可能となった。
 同期に関連しないメッセージとして、チューン・リクエストがある。このメッセージは、オート・チューニング機能を持つアナログ・シンセサイザーにチューニングを命令するものだ。また、エクスクルーシブの終わりを示すEOX(エンド・オブ・エクスクルーシブ)もコモン・メッセージに含まれる。


取りあえず終わり。



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