MIDIについての基礎知識(少し上級編)

第8幕

サンプル・ダンプ・エクステンション
 多くの楽器は音を持続させることが可能である。しかし、その持続音を延々とサンプリングする事など出来ない。それで、サンプラーは共通したループ機能を持つことになった。サンプリングしたデータの一部をくり返し再生して持続音を作り出すのだ。また、減衰音の場合には、ループ再生の箇所をエンベロープ処理することで長短のリリースを作り出している。
 ループさせるときはスタート・ポイントとエンド・ポイントの設定が重要になる。このポイントによって、スムーズなループ再生が出来るかどうかが決まる。そこで、あるサンプラーでサンプルした波形データを別のサンプラーに移す場合は、ループ・ポイントも一緒に送信することが望まれた。そこで、サンプル・ダンプ・スタンダードの拡張機能サンプル・ダンプ・エクステンションとしてマルチプル・ループ・ポイント・メッセージとループ・ポイント・リクエスト・メッセージが追加された。
通常のループ再生はスタート・ポイント→エンド・ポイントを繰りかえすが、スタートとエンド・ポイントの間を往復するものもあり、再生動作を選択できるようになっている。
マルチプル・ループ・ポイント・トランスミッション F0 7E <ID> 05 01 〜 F7

 このメッセージは、波形エディットの時に、ループ・ポイントの設定を外部から行う目的で生まれた。最大16,383ポイントのループ・ポイントが指定できる。ループ・ポイントはスタート・ポイントとエンド・ポイントがペアになっている。このメッセージも、サンプル・ダンプと同様に、ノンリアルタイム・ユニバーサル・システム・エクスクルーシブとして定義された。

ループ・ポイント・リクエスト F0 7E <ID>05 02 〜 F7

 ループ・ポイント・リクエストは、指定したサンプリング・データ番号の指定ループのポイント・アドレスのダンプを要求するメッセージだ。なお、ループ番号"F7 F7"はオール・ループを意味する。

--------- インクワイアリー・メッセージ ---------

 サンプラーなど一部の高級なデジタル機器にしか用意されていなかったので、サンプルダンプ・スタンダードの項に入れてあるが、このインクワイアリー・メッセージもユニバーサル・エクスクルーシブの一部である。
 これは、接続されている楽器や音源の素性を知るために用意されたもので、マニュファクチャ-ラーズIDなどの楽器固有の情報が得られる。とは言ってもID以外は各メーカーが独自で決めたコードであり、汎用コードは決められていない。
 アイデンティティ・リクエストを送れば、アイデンティティー・リプライ・メッセージが送られてくる。このIDでどこのメーカの楽器であるか知ることが出来る。もちろんIDが"00"は拡張されたIDなので3バイトのIDが返され、メッセージの総バイト数も増えることになる。



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