Miles Davis 70's
70〜80年代のマイルスだ。自分にとっては同時代であったこともあり、感慨深い作品ばかりだ。
MILES DAVIS / DIRECTIONS
(Columbia )

知的な演奏と、アホのような演奏とがミックスされていて、一瞬”あん?”とあきれてしまう部分がある。
ダイナミックで迫力のある「ディレクションズ」と静的な「アセント」の叙情性の好対照が、マイルス〜ザヴィヌルの音楽の真骨頂ではないかな?どっちにも行ける音楽である、ということで。


MILES DAVIS / ON THE CORNER
(Columbia KC31906)

Miles Davis, tp
Dave Liebman, ts
Herbie Hancock, el-p
John McLaughlin, g
Michael Henderson, el-b
Billy Hart, dr

RECORDED 1972
これはダンス・ミュージックか?激しいリズムの塊の中にあるメロディを聞く。「ブラック・サティン」のリフが楽しい。

MILES DAVIS /Isle of Wight
(France Columbia )


ディスク・ウニオンの新宿店のレコード箱の中にこれを見かけた。1987年頃には、WAVE六本木店のレコード売り場で結構見かけたりしたものだが、今やすっかりレア盤になっちまいやがって・・・。7,500円で売ってたとね・・・。

これはワイト島ロックフェスの「コール・イット・エニシング」が入っていることで有名だが、この曲はCD化されている。珍しいのは、「ザ・リトル・ブルー・フロッグ」と「ハリウッド」というシングル盤でしか出ていない曲が入っていることにある。しかし、「ザ・リトル・ブルー・フロッグ」は「コンプリート・ビッチェズ・ブリュー・セッションズ」でCD化されたので、今や誰でも手に入る。残りの1曲は・・・。


HOLLY-WUUD -Miles Davis Produced by Teo Macero
45 RPM RADIO STATION COPY 4-45946 1973 2:55
両面とも”A”面で同一曲、同テイク。違いは片面がステレオで、もう片面がモノラルだということ。
ギターのカッティングから始まる典型的73年マイルスバンド。マイルスのソロがずっと続く。ベースのバランスを抑え目に軽くして、パーカスがポコポコいっているので、軽快な印象を与える。基本4つ打ち。

MILES DAVIS / GET UP WITH IT
(Columbia KG33236)

Miles Davis,trumpet
Dave Liebman, ts
Keith Jarrett, el-p
John McLaughlin, g
Michael Henderson, el-b
Billy Hart, ds
Others

Recorded 1970-74
高校二年の時に聞いた時はやたら長い演奏だなあ、時間がもったいない、と思った覚えがあるが、今はひたすら轟音のようなこの音の塊の中に浸っていたい気分だ。
結構、キャッチーでメロディックな曲が多いわね。「レッド・チャイナ・ブルーズ」!カッコイイ!!!!

MILES DAVIS / AGHARTA
(Sony Music Entertainment)

Miles Davis, tp
Sonny Fortune, as,flute
Pete Cosey, el-g,synth,perc
Reggie Lucas, el-g
Michael Henderson, el-b
Al Foster, ds
Mtume, perc

RECORDED 1975
ボク的には最高傑作ですね。
1975年にこのレコードが日本でリリースされた時のタイトルは、「アガルタの凱歌」だった(笑)。ファンタシー小説の奇才、半村良氏が「このレコードを聞くとアガルタと理想郷に行くことが出来る」みたいなことがライナーノーツに書いてあったり、ライナーの中に「このレコードは住宅事情の許す限りボリュームを上げてお聞き下さい」とあったのを、真に受けた富山県の高校生が、その通りにやったら近所の稲の発育が悪くなってご迷惑をおかけしたり(笑)と、いろいろ物議をかもしだした問題作だ。

MILES DAVIS / PANGAEA
(Sony Music Entertainment)

Miles Davis, tp
Sonny Fortune, as,flute
Pete Cosey, el-g,synth,perc
Reggie Lucas, el-g
Michael Henderson, el-b
Al Foster, ds
Mtume, perc

RECORDED 1975

1976年にこのレコードが日本でリリースされた時のタイトルは、「パンゲアの刻印」だった(笑)。今や俗に「アガパン」という風に一くくりで呼ばれ、スタンダードと化しているこれらの作品だが、発売当時の意を汲み取れば、「アガ凱・パン刻」という風に呼ぶのが正しいのかもしれない(ウソ)。70年代マイルスの音楽の軌跡はここで一旦途絶え、残された者にとっては宙ぶらりんな印象を残す。しかし、逆にここからの音楽はどこでも行けるという風にスペースを感じさせてくれる。この後の音楽の展開について考えた後継者たちの演奏はおもしろい。ウェザー・リポート、菊地雅章、菊地成孔DCPRG,いずれもそうだね。

MILES DAVIS / THE MAN WITH THE HORN
(Columbia )

Miles Davis, tp
Bill Evans, ss
MIke Stern, g
Marcus MIller, b
Al Foster, ds
etc.

Recorded 1980-81
1981年にこのレコードが出た時の印象としては、「えっ、こんなものなの?マイルスはあんまりラッパ吹いてないし物足りないなあ」だったんだけど、あとで繰り返し聞けば聞くほど重要性が増してきた、と思っている。70年代の凶暴さこそ影を潜めたが、ポップで軽くて、パワフルでやさしくて・・・と、復帰以降、すべての活動はこの1枚に帰結していると言っても過言ではないと思う。

MILES DAVIS / SHOUT (Columbia AS1274/12inch single LP, Promotion)

Miles Davis, tp
Bill Evans,ss
Barry Finnerty, g
Robert Irving V、keyb
Felton Crews, b
Vincent Wilburn, dr

RECORDED 1980

「ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン」のA面3曲目に入っていたポップなナンバー「シャウト」のロング・バージョンとショート・バージョンが片面ずつに収められた45回転プロモLP。日本では入手困難。聞いてみると、ショート・バージョンの方は多分、LP(「ザ・マン・ウィズ・ザ・ホーン」)に収められていたのと同じなのだろうけど、ロング・バージョンの方はノリが違うのだ。より一層スピード感に満ちているというか・・・ぼくには、マイルスとビル・エヴァンスの演奏はそのままで、伴奏をマーカス・ミラーとアル・フォスターに置き換えたように聞こえる。中山康樹氏に私はそのように思うのですが?と聞いたら、あっさり否定された。しかし、ワタシは、そう信じたいのだが・・・。

MILES DAVIS / TIME AFTER TIME
(Columbia 44 05125,/12 inch single LP,Promotion)

Miles Davis, tp
Robert irving V,key
John Scofield, g
Al Foster, ds
Darryl Jones, b
Steve Thornton, perc


RECORDED 1984
LP"You Are Under Arrest"に入っていたこの曲のヴァージョンの時間は3:39だが、ここでは少し引き伸ばして5:34の長時間で収録されている。全体的な印象は変わらない。ラジオステーションでのオン・エア用に長時間ヴァージョンを出したのだろう。この曲については、LPやCDに収録されている短いヴァージョンでも曲のエッセンスが表現されているので、特に長いヴァージョンでなくても・・・といった印象。

MILES DAVIS / TUTU (Warner Bros.)

Miles Davis, tp
Marcus Miller,b
George Duke, key
Omar Hakim, ds
etc.,

RECORDED 1986
ダークで重々しい伴奏に乗って意外に軽やかな足取りのマイルスだ。
この暗さ・重々しいバックのムードがいいんだよなあ。奥行きのあるバックグラウンドサウンドが広がり、1点の灯された灯りのようにマイルスが光り輝いている印象を受ける。「ポーシア」のドラマティックなまでに美しい展開は感動的。CDの音も悪くなかったが、レコードでは遠景にスススとバックグラウンドが広がる。オーディオDVDでも出ているので、どんな音がするのか一度は聞いてみたいなあ。

(To Be Prepared) MILES DAVIS / BACKYARD RITUAL
(Warner Bros. 0-20717, 12 inch maxi single LP, Promotion)

*上記のプロモ盤、12インチ・シングル。音は良い。45回転盤だから。