第6回

有元利夫「音楽の部屋(1978)」(c)Yoko Arimoto

福岡古楽音楽祭出演者によるプレ・コンサート
アクロス福岡/フロアコンサート
10月7日(木)12:30〜13:15
アクロス福岡1階 コミュニケーションエリアにて  

出演:山岡重治(リコーダー)      向江昭雅(リコーダー)
   山崎万理子(リコーダー)     野田よう子(リコーダー)

プログラム:
   テレマン:二重奏 第5番より第1楽章  ファン・エイク:イギリスのナイチンゲール
   ギボンズ:ファンタジア  ホワイト:ファンタジア
   シンプソン:リチェルカーレ「愛しのロビン」  テレマン:二重奏 第4番
   ボワモルティエ:トリオ・ソナタ 第2番 マルチェロ:オーボエ協奏曲よりアダージョ
   ヴィヴァルディ:合奏協奏曲 作品3-11よりアレグロ

古楽講演会
 10月9日(土)16:30〜18:00
よみうりホール(入場無料)
講師:野本由紀夫
「ヘンデルとイギリス――古楽復興の原点」

イギリスは、オランダと並んで、「古楽復興」の発祥の地といわれます。それはなにも20世紀になってからのことではなく、ヘンデルの存命中にまでさかのぼります。じつはジョージ・フリデリック・ヘンデル(1685-1759)がオペラ作曲家としてイギリスの国民的人物となったこと――これこそが、古楽復興の原点となっていったのです。
ただし、それはまったく逆説的な原点でした。すなわち、「反ヘンデル」として、古楽の復興ははじまったのです。当時の人々にとって、ヘンデルの音楽はいわば「現代音楽」だったわけで、イギリス(とくにロンドン)でヘンデルは爆発的人気と同時に、激しい反感にもさらされていました。
 その「反ヘンデル」の代表が、「アカデミー・オヴ・ヴォーカル・ミュージック」(声楽アカデミー)という協会でした。これは1726年の発足で、31年には「アカデミー・オフ・エンシェント・ミュージック」(古楽アカデミー)に改称されます。ちなみに、この名称はご存じのように、現在ホグウッドが主宰する演奏団体に受け継がれています。この協会の、ヘンデル当時の中心人物はモーリス・グリーン(1691-1755)で、彼はヘンデルを否定する気持ちから、それ以前の音楽(16世紀よりまえの音楽)を再興しようとしたのでした。
生前のヘンデル人気については、講演で具体的に触れることにしますが、その源泉がまずは彼の「オペラ」にあったことは、疑いありません。その特質は「イタリア風のドラマチック」なものでしたが、それがのちに形を変えて「イングリッシュ・オラトリオ」に受け継がれていく過程も重要です。
 そもそもヘンデルのオラトリオは、いわば偶然の産物として誕生しました。それは、ひとつにはイギリスの中産階級の好みと関係し、もうひとつにはマスク(仮面舞踏劇)《エステル》の上演が宗教上の理由により、ロンドン主教によって妨害されたことに起因します。その意味では、当時のイギリスの「音楽外」の状況こそが、古楽復興の伏線となったのです。
ヘンデルの没後、状況は一変します。今度は、ヘンデルの音楽そのものが保護の対象となったのです。1776年に創立された「コンソート・オブ・エンシェント・ミュージック」では、ヘンデルの音楽が演奏されました。そして、没後25年の1784年には、ついに音楽史上初の「没後記念音楽祭」が開かれるに至ります。これにより、ヘンデルのオラトリオは、ますますイギリスに根付いていったのです。ちなみに、その音楽祭による思わぬ副産物が、ハイドンのオラトリオ、そして19世紀ロマン派の「オラトリオ・ブーム」なのですが、それらの音楽もCDでご紹介できればと思っています。
 さらに講演では、ヘンデルと同じ1685年生まれだったのに、死後ほとんど忘れられてしまった大バッハとその復興の過程を、ヘンデルの場合と比較しながら、お話したいと思います。そこで見えてくるのは、音楽の「質」や「価値」が高いから音楽史に残るのでは「ない」という、厳然たる事実です。なぜヘンデルは生前から現在まで名声が続き、バッハは忘れられたのか。そこには「市民社会」の成熟度の違いが透けて見えてきます。
 19世紀、つまり「大英帝国」時代のイギリスにおけるヘンデル受容については、私の専門であるエミリとアンのブロンテ姉妹の文学や音楽帳に触れながら、講演でその一端をご紹介してみたいと思います。もし時間的な余裕があれば、ナチス・ドイツ時代に起きた、ヘンデルの「脱イギリス運動」「脱ユダヤ運動」「ドイツ化運動」についても触れ、現代史的な視点からも「ヘンデルとイギリス」の問題に切り込んでみるつもりです。

福岡在住演奏家によるプレ・コンサート
ドーバー海峡を渡った音楽家たち
The Musicians who crossed the Straits of Dover
9月26日(日)14:00より
福岡アジア美術館7階 彫刻ラウンジ(無料)

取り上げた音楽家:
   A.リッパ(1480-1551,フランス)、D.オルティス(1510-1570,スペイン)
   T.モーリー(1557-1602,イギリス)、D.カステッロ(1627-1656,イタリア)
   H.パーセル(1659-1695,イギリス)、G.P.テレマン(1681-1767,ドイツ)
   G.サンマルティーニ(1693-1750,イタリア)

出演:野田よう子(リコーダー)    大場秀毅(ヴァイオリン)
   森 雅生(リュート)      井上曜子(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
   後藤桂子(チェンバロ)     後藤新治(司会とお話)
   福岡バロックダンスの会

大勢おいでいただき有難うございました。
当日、福岡アジア美術館では「チャイナ・ドリーム」という展覧会が開かれており、長崎ランタンがつるされた彫刻ラウンジで演奏とダンスを披露いたしました。


2004年8月20日〜22日 福岡市天神にて

「九州の女」というのは、九州地域で目立った社会活動している女性を毎週採り上げるTV番組でした。この番組に出演した女性の間でネットワークが作られ、この度「九州の女祭り2004」というのが3日間にわたり開かれました。18世紀音楽祭協会事務局長の前田明子も下記のコマに出演し福岡古楽音楽祭の広報活動を致しました。

■パサージュ広場コンサート(天神博多大丸デパート脇のアーケード)
8月22日(日)13:00〜14:00 および 16:00〜17:00の2回公演
曲目:スザート:ロンド、T.モーリー:「2声のカンツォネッタ集」より
   セルミジ:花咲く日々、J.ダウランド:ジョン・スミス卿のアルメイン
   A.スカルラッティ:ソナタ、パーセル:シャコンヌ
   ダンス:Bell qui tiens ma vie, Branle des Chevaux,
       Balletto"Bassa Ducale", Branle d'Ecosse
 出演:野田よう子・田中美和子・内屋敷律子・宮園智子(リコーダー)
   大場秀毅(ヴァイオリン)・森 雅生(リュート)
   福岡バロックダンスの会:伊東美子・相澤十百美・小畑光弘・平島恵子
               白石幸子・山本貴美子・上田理紗
 司会:前田明子

■エルガーラホール(天神エルガーラ8階大ホール)
8月22日(日)14:00-15:00
ワークショップ「福岡古楽音楽祭〜ボランティアの手で国際音楽祭を!〜」

 お話:前田明子
 上記の人たちによる演奏とダンスを披露しました。

 
エルガーラホールでのパフォーマンス

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