ラ・フェート・ギャラントが贈るCD第2弾
パリの悦楽・18世紀フランスの室内楽
Les plaisirs de Paris
フルート:前田りり子、ヴァイオリン:桐山建志
ヴィオラ・ダ・ガンバ:市瀬礼子、チェンバロ:平井み帆
発売中!

ラ・フェート・ギャラントの初録音CD 発売中
アントレ古楽コレクションズ第4集
雅なる宴 〜フランス・バロックの精華〜

曲目  G.P.テレマン     パリ四重奏曲 第1番 ニ長調
    M.マレ       聖ジュヌヴィエーヴ丘教会の鐘
       J.P.ラモー       コンセール 第1番 ハ短調   
    G.P.テレマン      パリ四重奏曲 第6番ホ短調
¥2800
発売元:アントレ編集部 Tel&Fax 042-378-7603  製造・受託販売:ブレーンミュージック EBM-200005

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レコード芸術・新譜月評(2001年5月号)より  準推薦盤

 バロック・フルートの前田りり子、バロック・ヴァイオリンの桐山建志、ヴィオラ・ダ・ガンバの市瀬礼子、チェンバロの平井み帆の四人がメンバーのラ・フェート・ギャラントのデビュー盤である。この組み合わせなら、誰しも思い浮かぶテレマンの《パリ四重奏曲集》(1738)から1番と6番、ラモーの《クラヴサン合奏曲集》(1741)から第1番、もうひとつおまけに、編成からフルートが抜けるが、マレの《パリのサント=ジュヌヴィエーヴ・デュ・モン教会の鐘》がプログラムを飾る。
 ヨーロッパ留学を経験し古楽を学んだ比較的若い世代のアンサンブルだが、とくにフルートの前田とヴァイオリンの桐山は、世界でもっとも権威あるブルージュ国際古楽コンクールで1999年に1位と2位を得た人材だ。ライナー・ノーツの中にある「ヨーロッパの言葉で友人と議論をし、石造りのよく響く部屋で生活するうちに自然と身についた、共通のリズム感、表現力、透明感のある音色などがアンサンブルの基礎にある」という一文が、なるほどとうなずける。
 共通の感覚的な基盤に立つほか、このアンサンブルのもうひとつの特色は、特定のリーダーがなく、ひとりひとりの個性のぶっつかりあいのなかから音楽が生まれてくる点にある。それが今回のCDのなかで、とくにテレマンが成功している理由と思われる。最後の《パリ四重奏曲第6番》など、思わず「ブラヴォー」と声をかけたくなる名演だ。テレマンの曲は、内容的にすぐれているだけでなく、なにより演奏者自身がインタープレイを楽しめるようにできていて、その楽しい気分が聴き手にも伝わってくる。フルートやヴァイオリンだけでなく、ときにはヴィオラ・ダ・ガンバも愉悦に満ちた旋律を歌い上げる。いっぽうマレでは、名奏者が互いにぶっつかりあってゆく感じは評価できるが、その反面、優雅流麗さにやや乏しい。ラモーの場合も、一気にリズムに乗ってゆく楽章は別として、楽章ごとの気分のとらえ方、流れの整え方と言った点では、もうひとつこまやかに練り上げたものがほしいというのが、実感だ。だが、それは将来きっと達成されるだろう。期待して待つことにしよう。<服部幸三氏>

現代音楽より  推薦盤

 ラ・フェート・ギャラント(雅なる宴)のデビュー・アルバム。「ラ・フェート」はトラヴェルソの前田りり子、チェンバロの平井み帆、ガンバの市瀬礼子からなるアンサンブル・グラースを母体に、一昨年のブリュージュのコンクールでソロ部門1位となった桐山建志が加わって昨年結成された。アンサンブル名の通り、フランス風ギャラント様式の作品が収録されている。それにしても、なんと清々しい演奏なのだろう。はちきれんばかりの奏楽の喜びに溢れ、ブーシェやフラゴナール、ナチィエらが描く、健康な生命の輝きに満ちた少女や神話上の人物を思い起こさせる。メンバー相互の強い信頼感と、自然な自発性から生まれる、生き生きとした感興に溢れたアンサンブルも素晴らしく、マレの名曲「サント=ジュヌヴィエーヴ・デュ・モンの鐘」の、ガンバ、チェンバロ、ヴァイオリンの三者の白熱の対話など聴き所多し。<那須田務>