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22.上尾さん・山本さんとやったミニコンサート・ツァー

 2007年の5月に埼玉県の東松山市、長崎県の佐世保市とハウステンボス、それに福岡市で、チェンバロの上尾直毅さん、チェロの山本 徹さんと3人で小さなコンサート・ツアーを行いました。プログラムは使用楽器やお客さんの層に合わせて少しづつ違っていますが、初めて古楽を聴く人にも楽しんでいただけるよう、内容を工夫してみました。このトリオ、今回とても楽しく演奏ができたので、来年2月3日に予定しているリサイタルシリーズ「フルートの肖像Vol.2〜ヴィヴァルディの時代〜」は、このメンバーで行こうかと考えているところです。ご期待下さい!
折々の会 サロンコンサート
前田りり子/フルートリサイタル
フルート音楽の黄金時代

「折々の会」というのは横田ハープシコード工房とボランティアの方々とでやっているコンサートシリーズで、20年前から始まり今回で33回目になるそうです。 会場となった平野市民活動センターのリフレッシュホールというのは、普段はエアロビクスや体操教室などが行われるような部屋で、けっしてよい響きがするとは言いがたいのですが、さすがにシリーズ33回目となると大変熱心に聴き入ってくださる方が多く、細かい音までがそのまま伝わるようなホールの特性とあいまって、より親密な音楽による会話が聴いている方との間でかわせたような気がします。

2007年5月19日(土)19:15開演
19:00からプレトーク
平野市民活動センター リフレッシュホール
(埼玉県東松山市)

C.P.E.バッハ:ハンブルグ・ソナタ ト長調
ジョン・ショップ編曲 涙のパヴァーヌ
F.クープラン 恋の鶯
C.P.E.バッハ 無伴奏ソナタ イ短調より
M.ブラヴェ:ソナタ 第2番 ロ短調
G.ヘンデル:ソナタ ト長調
J.S.バッハ:オブリガートチェンバロ付きソナタ イ長調

お話とフルート:前田りり子
チェンバロ:上尾直毅、チェロ:山本 徹

主催:折々の会

この写真は折々の会のホームページから転載させていただきました。

〜 18世紀の宮廷音楽が蘇る 〜

VIVA! バロック

 次の日にある長崎県佐世保市での公 演のプレコンサートということで、近くにあるハウステンボスの美術館でコンサートを開かせて頂きました。ハウステンボスに行くのは初めてで、オランダでよく見知っているいろんな町の建物が一同に集まっていてちょっとふしぎな感じでしたが、とてもなつかしい気がしました。美術館の雰囲気も響きもとても素敵で、まるで18世紀の貴族の屋敷でコンサートをしているかのような気分に浸ることができました。
 この美術館には、ヴァージナルとチェンバロが合体したとても珍しいリュッカースの楽器のコピーがあり、せっかくだからと上尾さんが楽器にふさわしいオランダやイギリスの初期バロックの曲を両方の鍵盤で弾いてくれました。残念ながらモダンピッチしかできない楽器のため、フルートの入った曲は別のチェンバロで演奏しなければならず、上尾さんはなんと3台分の調律に奮闘してくれました。また、この美術館ではゴヤ展が行われていたので、山本さんはゴヤと同時期にスペインの宮廷で活躍していたボッケリーニのチェロ・ソナタなどを弾いてくれました。

2007年5月26日(土)18:00より
ハウステンボス美術館2階展示室

お話とフルート:前田りり子
チェンバロ・ヴァージナル:上尾直毅、チェロ:山本 徹

ヴァージナルとチェンバロが合体した珍しい楽器(ハウステンボス美術館所蔵)

 

フレッシュコンサート

VIVA! バロック

 翌日は佐世保市の中心にあるアルカスSASEBOの中ホールでコンサートを行いました。少しドーム型の天井にステンドグラス、そして石を積んだ壁などコンサートホールとしてはめずらしく、まるでヨーロッパの教会のような雰囲気の素敵なホールで、とても素直で透明度の高い響きがしました。このホールには立派なポジティブオルガンがあり、ヘンデルのフルートソナタなどをオルガンの伴奏で演奏してみました。フルートとオルガンは響きがよく似ていて、音が非常に溶け合います。そのためソロとしてフルートパートを独立させるのは難しい面もあるのですが、チェンバロよりも一体感のある音楽作りをすることができたような気がします。

2007年5月27日(日)15:00より
アルカス SASEBO 中ホール
長崎県佐世保市

C.P.E.バッハ:ハンブルグ・ソナタ ト長調
G.P.テレマン:ファンタジー 第8番 ホ短調
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第4番 ブーレ
M.ブラヴェ:ソナタ 第2番 ロ短調
G.ヘンデル;ソナタ ト長調
A.C.ブラーガ:「戦い」
J.S.バッハ:ソナタ ホ短調

お話とフルート:前田りり子
チェンバロ・オルガン:上尾直毅、チェロ:山本 徹

  
チラシはクリックすると拡大して見ることができます。

アクロス福岡 ランチタイムコンサート
〜 古楽の魅惑 〜

 アクロス福岡 シンフォニーホールというのは、福岡古楽音楽祭のオープニングコンサートなども開かれる1800席もの大ホールです。ランチタイムコンサートというのは平日の12時から1時間だけこのホールを開放して行われているコンサートです。昨年の古楽音楽祭では総勢40名もの東京バッハ・モーツァルト・オーケストラ公演がここでありましたが、それでも古楽器にはこのホールが大きすぎるという人もいましたから、ここで3人のコンサートをしたらどうなることかと心配でした。
 それにもまして心配の種は、いくら福岡市の中心とはいえ、平日の昼間に、こんな地味なコンサートに来てくれる人がどれくらいいるだろうかということでした。ところが、ふたを開けてみるとびっくり、どこからこんなに沢山の人たちが集まってくれたのでしょう。会場は「室内楽仕様」ということで、舞台も座席も制限が設けられていましたが、あとできいたら入場者は約600人、ざっと見るとほぼ満員といった感じでした。その上、みんなシ〜ンとして、耳をそばだてて聴いて頂いているのが伝わってきて、とても気持ちのよい演奏ができました。

2007年5月28日(月)12:00−13:00
アクロス福岡シンフォニーホール
お話とフルート:前田りり子
チェンバロ:上尾直毅、チェロ:山本 徹
C.P.E.バッハ:ハンブルグ・ソナタ ト長調
G.P.テレマン:ファ ンタジー  第8番 ホ短調
J.S.バッハ:イタリア協奏曲より
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲 第4番より
M.ブラヴェ:ソナタ 第2番 ロ短調
J.S.バッハ:ソナタ ホ短調 

  
チラシはクリックすると拡大して見ることができます。

上尾直毅(Ueo Naoki、チェンバロ)
東京芸術大学音楽学部器楽科ピアノ専攻を卒業後、アムステルダム・スヴェーリンク音楽院でチェンバロをG.レオンハルト、A.アウテンボシュの両氏に師事し、ソリストディプロマを得て卒業。その後デン・ハーグ王立音楽院にてフォルテピアノをS.ホッホランド氏に師事し、室内楽ディプロマ、ソリストディプロマを得て卒業する。優れた鍵盤楽器奏者であるにとどまらず、バロック時代のバグパイプ「ミュゼット」を独自に研究し習得、その他、打楽器やバロックギターも奏するなど、活動は多岐にわたる。そのレパートリーはバロック音楽はいうまでもなく、中世、ルネサンスからバロック、そして古典派、ロマン派音楽に至るまで広範囲にわたっており、音楽史的観点と自らの感性を融合させた独自の世界を展開させている。

山本 徹(Tohru Yamamoto、バロックチェロ)
東京芸術大学を経て、現在同大学院古楽器科に在学中。チェロを土肥敬、河野文昭、北本秀樹、鈴木秀美の各氏に師事。また東京芸術大学のバッハカンタータクラブ、小林道夫氏の指導の下研鑽を積む。バッハ・コレギウム・ジャパン、オーケストラ・リベラ・クラシカなどのオリジナル楽器オーケストラに参加する一方、チャイコフスキーやショスタコーヴィッチの協奏曲をオーケストラと共演するなど、オリジナル・モダン双方の分野で活動を展開している。2006年、第20回古楽コンクール「山梨」第2位。