
- うつ病の定義は、「二週間以上心が疲れたために気分が憂鬱で元気が出ない状態が続く場合」という定義です。
人がさまざまな原因で悲しみ、空しさ、気力の低下を感じ、それが体の症状、例えば不眠・頭痛・動悸・疲労感・食欲不振として出ることがあります。
健康な人は悲しみや喪失感を体験するうちにその原因・現実を受け入れうつ状態を克服していきます。
うつ状態が長く続く要因としては、几帳面な方・失敗などにこだわりやすい方などの性格的要因と、職場・家庭などの人間関係など環境的要因があります。
また脳梗塞や老年期認知症、甲状腺機能低下、リウマチなどの疾患が原因となることもあります。
女性は男性の二倍うつ病になりやすいと言われていますが、これは月経前や妊娠、出産、閉経がきっかけになることがあるからです。
軽度ですが風邪の治る時期にも少しうつ状態となります。
薬では降圧剤、経口避妊薬、副腎皮質ホルモン、インターフェロンなどが原因となる場合があります。

交感神経及び副交感神経の伝達物質としてアセチルコリンやノルアドレナリン・アドレナリン、ドーパミンなどがあります。また神経伝達物質にセロトニンがあります。
セロトニンやノルアドレナリンなどの脳内の神経伝達物質の働きが悪くなりますとうつ病が起こります。
セロトニンとノルアドレナリンは、意欲や活力などを伝達する働きをしているため、この働きが悪くなると憂うつ感などを引き起こしてうつ病の症状があらわれます。
第三世代の抗うつ薬SSRIは脳の中のセロトニンの働きをよくした薬と言えます。
- 薬品名としては「パキシル」「ジェイゾロフト」「デプロメール」「ルボックス」などがあります。
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- 症状としては
●家族や周囲の方が気づきやすい症状
・何にも興味を示さなくなった。 ・てきぱきとやれなくなった。
・セックスに消極的になった。 ・急にやせてきた。
・暗い表情、笑顔がなくなった。 ・外では動けるようなのに家では横になることが多くなった。
・取り返しのつかないあやまちを犯したとか不治の病気にかかったとか思い込んでいる。
●自覚症状
・気分が憂鬱、めいる、さびしい。
・やる気が起きない、何も考えたくない。
・おっくうだし、すぐ疲れる、集中できない、迷って決められない。
・自分を責めてばかりいる。
・自分はいないほうがよいと思う。
・もう生きている価値がない、未来がないと感じる。
・自殺を考える。
・何か不安で落ち着かない、イライラする。
・いつもより早く目が覚めて熟睡感がない。
・お腹がすかない、食べてもおいしくない。
・体がだるい、頭が重い、はっきりしない。
*症状も一日の時間で変わることがありこれを日内変動と言います。
朝から午前中にかけて症状が強く出ることがありますし、逆に午後から強くなる方もあります。
また季節による変動もあります。
多くが秋から冬に始まって、春から夏にかけて症状がなくなっていくというもので「季節性うつ病」は、緯度が高い地方に多いことから、日照時間が関係していると考えられています。
病院の治療は下記のようになります。
○服薬
・第三世代の抗うつ薬・・・・SSRIと呼ばれ副作用は少ないと言われている。
*その他躁状態や、気分の変化が激しい場合に気分安定薬があります。
*また抗不安薬、睡眠薬を併用することがあります。
*更年期のうつ病では女性ホルモンが効くことがあります。
○電気けいれん療法
・第三世代の抗うつ薬SSRIについて
これまでの抗うつ薬は抗コリン作用があり、この副作用として便秘・尿閉・口渇・ふらつき・意識朦朧などが起こることがありました。
SSRIの良い点は従来の抗うつ薬と比べると副作用が少ないことです。
便秘、口渇、ボーッとするといったことが少なく、体が震えたりムズムズしたり筋肉がこわばるといったことが減りました。
しかしSSRIにも副作用があります。
(!副作用についても説明をいたしますが服用をされている方は自分の判断で急にやめないようにしましょう。
フワフワ感、ムカムカ、イライラ、手足のピリピリ感の他症状が悪化する可能性があります。)
・眠気、頭がボーッとする。
・立ちくらみ、ふらつき
・目がぼやける。
・口が渇く。
・吐き気、胃がムカムカする。
・脈が速くなる
・手の規則的なふるえ
・便秘・尿が出にくい。
・生理が不規則になる、乳汁がでる。
上記の症状は下記のように分類ができます。
*セロトニンから来る副作用
- →胃腸障害・食欲不振・吐き気・嘔吐(嘔吐中枢刺激)・腹痛・下痢
- 2〜3週間で消えると言われる。(処方:プリンペラン・ナウゼリン・ドグマチール)
他に眠気、めまい、手の指の震え
*セロトニン症候群
- →ごく稀だが脳内セロトニンが過剰になり心身ともに症状が出る。
意識朦朧、周囲の状況がわからなくなったり、イライラして落ち着かなくなる。高熱、汗、手足の震え、歩行困難。
- *アクチベーション症候群
- →SSRI服用1〜2週間頃。不安・イライラ・不眠・怒りやすい。症状が強いと自殺企図。
「SSRIの種類と使用する基準」
フルボキサミン(ルボックス、デプロメール)・・・・不安・イライラが強い場合
パロキセチン(パキシル)、セルトラリン(ジェイゾロフト)・・・・気分の滅入った場合
●抗うつ薬を飲む期間
1,急性期治療・・・・薬が合うと2週間くらいで効果が現れる。順調なら三ヶ月くらいで症状はほぼ消える。
2,継続治療・・・・・症状が消えたらその状態を安定させるため、6ヶ月前後続けるのが一般的。
3,維持治療・・・・・再発の危険が高い場合、予防のために。期間についてはいろいろな説がある。
- 病状の段階は1,自分もしくは家族が思い当たる,2,医師による治療中、3,入院中、4,治療後の再発予防があると思います。
- 下記の場合は緊急を要しますので受診をお勧めいたします。
・自殺の危険が高い。
・食欲低下や不眠などで衰弱している。
・症状が重い。
・副作用が強く出て十分に薬が飲めない。
・社会的環境から切り離す必要がある。
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これより軽度で受診の判断に迷う場合や、一旦治癒した後再発を疑うような場合には当店もお役に立てるかもしれません。
・微量ミネラルの補給
- 必須アミノ酸の一つトリプトファンはセロトニンの前駆物質であり、トリプトファンの代謝が悪くなると神経障害がもたらされることになります。
このトリプトファン代謝に必要不可欠な「微量ミネラル」がリチウムです。
リチウム不足ではトリプトファンからセロトニンを生産することができなくなります。
逆にリチウムの増加に伴いトリプトファン、セロトニンの増加が確認されています。
また同じ微量ミネラルである亜鉛の不足は脳内の神経伝達物質セロトニン、ドーパミンの放出量を低下させます。
うつ病では血清亜鉛値が低く、うつ病の脳波の乱れが亜鉛補給によって改善されたという報告があります。
さらにドーパミン、セロトニンの他に脳内の神経伝達物質としてはATP(アデノシン3リン酸)があります。
ATPは脳内でエネルギーとしても利用され神経伝達と一人二役を担います。
脳内のATPはブドウ糖から作られますが、このとき亜鉛、セレン、鉄などのミネラルとビタミンB1,B2が必要不可欠です。
精神疲労、うつ状態にはこうしたミネラル、ビタミン、前述のグルコースの元となるグリコーゲン、タウリン等の補給をしましょう。
・動物性生薬
動物性生薬には精神的な疲労をとるものがあり、ストレスに対する気持ちの落ち込みに対しても、反対にストレスによる気持ちの高ぶりにも使用できます。
また熟睡感のない方や夜中にハッとして目が覚めるような方に合うと思います。
ドリンクなどではなかなか取れない精神的な原因からくる疲労感にもよいでしょう。
- 違う種類の動物性生薬には神経物質ノルアドレナリンの増加作用があり、また冷えを改善し体力を回復させ活動的にさせたい場合によいでしょう。
またストレスに対する抵抗力を高めます。
男性・女性ホルモンを活発にさせますので男性・女性ともに更年期の方、女性で月経前や妊娠、出産がきっかけになった方にもお勧めします。
・太陽光線
前述の「季節性うつ病」は、緯度が高い地方に多いことから、日照時間が関係していることが考えられます。
また睡眠障害やうつ病の治療に「高照度光療法」という太陽光と同じ明るさの光を浴びる治療法があり病院でも行っているところがあります。
これは光によって脳内ホルモン(メラトニン、セロトニンなど)の分泌を促進してこれらのホルモンによる体内リズムの調節やうつになりやすい脳機能を改善する治療法です。
現代の生活は、日に当たることが少なくなり人工照明の下で過ごすことが増えているため、太陽光による脳内ホルモンの分泌が充分に行われず、睡眠障害や精神状態が不安定になりやすくなっていることが考えられます。
また精神的に不安定になっている場合、直接的なストレスや生活環境、本人の性格などの問題もありますが、肉体的には体が冷えて血行不良であったり、体が硬く緊張していたり体力不足で疲労感が強いというような状態が多く見られます。
これらの身体状態を太陽光線の光と熱の作用で改善させることが精神面の改善にもつながります。
・アミノ酸
必須アミノ酸の一つトリプトファンの補給です。
バナナなどにも含まれますが安定的に補給できます。
医薬品、健康食品がありますがSSRIとの併用についてはまだ不明な点があります。
・漢方薬
- 基本的には上記のものに併用をお勧めしています。
簡単に解説しましたがその時々の状態に応じて使用しますので御相談下さい。
半夏厚朴湯(1,4)のどのつまりを感じるとき15日分4,500円
苓桂朮甘湯(1,4)めまい、ふらつき15日分2,800円
苓桂甘棗湯(1,4)強い動悸、めまい12日分4,466円
黄連解毒湯(1,4)不安、イライラが強い不眠15日分4,000円
加味逍遥散(1,4)生理前にイライラする15日分3,600円
加味温胆湯(1,4)ムカムカ感、口の粘り、眠りが浅い
加味帰脾湯(1,4)貧血、動悸、不眠8日分1,880円
その他
●食事と栄養、生活
自律神経失調症ではカフェインと砂糖は制限されます。
特にうつ状態の場合は砂糖を避けましょう。
- 自律神経の中枢は脳の視床下部ですし、脳の栄養源は糖だけですので摂取したほうがよいと思われがちですが、砂糖は二糖類でありグリコーゲンなどの多糖類と比べるとすぐに吸収されて血糖値が急激に上がりますので、これにつれてインシュリンも一気に上昇し今度は血糖を下げてしまいこれがストレスとなります。
そして摂取後30分足らずで低血糖となり脳に糖があまり行かなくなってしまいボーッとすることになります。
またこのとき砂糖の代謝のため体内のビタミンB1、カルシウムが使われます。
ジュースやお菓子ばかり摂るとキレやすくなるのはカルシウムが不足するからです。
また血液が酸性化し、免疫力も下げてしまいます。
体温が低い人が多いのもうつの方の特徴です。
冷たい水分,牛乳、麦茶,ビール,ジュース,アイスクリーム,柿,梨,ミカン,メロン,スイカ、マンゴ,コーヒー,生野菜,クッキー,飴,コショウ,七味,アクの強いもの,生魚、魚卵は体を冷やしますのでしばらく避けましょう。
ミネラル不足を助長するインスタント食品・冷凍食品はやめてください。
リノール酸系統は控え、リノレン酸の入ったシソ油,アマニ油などが重要です。
亜鉛は特に重要ですので,海苔・ひじき・きな粉・牡蠣・かずのこ・寒天・緑茶・抹茶・ココア・ゴマ・納豆などを努めて食べるようにして下さい。
ご飯はできれば玄米・雑穀をお勧めします。
リノール酸はやや少な目に,マーガリンなどはやめましょう。
また日常生活でお風呂ではシャワーだけでなく,必ず浴槽に浸かり汗をかくようにして下さい。
また夜更かしなどはなるべくしないよう早寝早起きをして朝日を浴びるよう規則正しい生活を送りましょう。
御相談「鬱症状」
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