星見雑記帳 2008年1月1日〜



08年12月20日(土)
今日はA.S.Hedayatの「Orthogonal Arrays: Theory and Application」Springerの
第3章 Orthogonal Arrays and Galois FieldのBush's Costructionの証明の部分を読
みました。背理法による証明が使われていますが、きちんとした証明と例が載っていて
予備知識もさほど必要なく平易で非常にわかりやすい内容です。
直交表の構成には他にAddelman and Kempthorne's Construction、Rao-Hamming
Constructionがありますが、いずれもガロア体と有限幾何をベースにしています。
この本は直交法についてよく纏まった内容だと思います。


08年12月6日(土)
久しぶりに星空を眺めました。時々雲がかかる状態でしたが、雲の切れ間にオリオン星雲や
シリウスなどをZeissの広角アイピース(W−シリーズ:W-31 S)で眺めることができま
した。このアイピースは初めての使用でしたが素晴らしい見え方です。広い視野の中での
純白のシリウスの眩しいくらいの輝きは、1個の星の輝きがこれほど美しいとはと思わせる
ほど印象的でした。


08年12月2日(火)
イタリアのアマチュア天文連盟:Union of Italian Amateur Astronomers(会員数約5000人)
HP(Union Astrofili Italiani)に今月の二重星(stella doppia del mese)という解説が今月
から始まり、この中でKussiさんのスケッチが掲載されていますのでこのページのたどり方を含め
て紹介します(もちろんイタリア語で書かれていますが、話題が二重星関係なので単語を調べれば
読むのはそう難しくないように思えます)。
上のHP(Union Astrofili Italiano)の中の右欄のRisorse UAIの6番目Il cielo del meseを
クリックすると、Archivio Cielo del Meseが表示され、この中のAnno 2008(2008年)
Dicemble(12月)をクリックすると、Cielo di Dicembre 2008が表示されます。
この中の9番目OSSERVIAMO LE STELLE DOPPIE AL TELESCOPIOが望遠鏡による二重星の
観測という新しい項目です。
この中のGamma Andromedaeが今月の二重星の紹介で、この中でKussiさんのスケッチが掲載され
ています。

このページには”Osserviamo le stelle doppie(二重星についてもっと学ぼう)”というページ
へリンクします。

このページは3つに分かれています;
1 Introduzione alle stelle doppie(二重星入門)
 →この中に私がファイラ−マイクロメータを覗いている写真が載っています。

2 Breve storia dell'osservazione delle stelle doppie(二重星の歴史概要)

3 La Biblioteca delle stelle doppie(二重星の図書)



08年11月30日(日)
天文とは関係ありませんが、 A.S.Hedayatの「Orthogonal Arrays: Theory
and Application」が届きました。直交表(Orthogonal Arrays)の構築に数学
のガロア体と有限射影幾何が適用されているので興味深い内容です。Orthogonal
Arraysの話題だけで1冊の本になるという奥の深さがあります。この本は、定義、
定理、証明が記述され正に数学の本です。序文の出だしを紹介すると、
「orthogonal arrays are beatiful and useful. They are essential in
statistics and they are used in computer science and cryptography.
・・・The mathematical theory is extremely beatiful: orthogonal
arrays are related to combinatorics, finite fields, geometry and
natural, and we know many elegant constructions.」
証明は数式主体なので難しそうに見えますが、ガロア体と有限射影幾何の初等的
知識があれば読んでいける内容です。



08年11月8日(土)
1.H.R.Suiter: Star Testing Astronomical Telescopesの第7章 Air Turbulence and
 Tube Currentsには興味ある話題が載っています。その中に、大気の揺らぎ(Turbulence)を
 RMS波面収差で表し、それをPickeringのシーイング段階(10段階)と対比したものがあります;

  大気の揺らぎのモデル(RMS表現)    対応するPickeringのシーイング段階
   @Turbulence=0.15 wave RMS   ⇔      5
   ATurbulence=0.1 wave RMS    ⇔    6〜low 7
   BTurbulence=0.075 wave RMS   ⇔    high 8
   CTurbulence=0.05 wave RMS   ⇔   high 9叉はlow 10

  PーV波面収差≒3×RMS波面収差なので、
  Pickeringのシーイング段階=5の時の大気の揺らぎ(PーV波面収差)≒0.15*3=0.45λ≒λ/2
  Pickeringのシーイング段階=6〜low 7の時の大気の揺らぎ(PーV波面収差)≒0.1*3=0.3λ≒λ/3
  Pickeringのシーイング段階=high 8の時の大気の揺らぎ(PーV波面収差)≒0.075*3=0.225λ≒λ/4
  Pickeringのシーイング段階=6〜low 7の時の大気の揺らぎ(PーV波面収差)≒0.05*3=0.15λ≒λ/7
  →PーV波面収差=λ/4が光学系の品質の許容限度として使用される(レイレ−・トレランス)なので、
   望遠鏡の光学系の能力を高倍率で発揮するためには、Pickeringのシーイング段階=high 8以上が
   必要ということになります。しかし、この話は望遠鏡の口径にも依存するのではないでしょうか。

2.イタリア語の天文用語
  最近、イタリアのラベンナ在住のPaolo氏(33doublesメンバー)とメールをやり取りすることがあり、
 イタリア語の天文用語をいくつか知りました。
 (例)・二重星:stella doppia  ・今月の二重星:stella doppia del mese
    ・光度:magnitudine   ・離角:separazione
    ・望遠鏡:telescopio   ・ファイラ−マイクロメータ:micrometro filare
    ・主星:principale   ・伴星:secondria
    ・秒角:secondi d'arco   ・位置角:PA(Position Angle)
    ・エアリ−ディスク:disco di Airy   
    ・ウィリアムスミス提督:Ammiraglio William Smyth
    ・口径5.9インチの屈折:rifrattore da 5,9 pollici di diametro
    ・W.R.ドーズ師:Reverendo W. R. Dawes ・ウェブ師:Reverendo Webb
    ・リック天文台の36インチ大屈折:grande rifrattore da 36 pollici dell'osservatorio Lick

 Paolo氏はUnion of Italian Amateur Astronomers(会員数約5000人)のHP(Union Astrofili Italiani)
 に今年の12月から二重星の記事を担当される予定です。今月の二重星(stella doppia del mese)と
 して毎月二重星の解説が載り、この中でKussiさんのスケッチが掲載されていく予定です(12月は
 アンドロメダγ)。連載が始まりましたら紹介します。

4.ツアイスAPQ屈折用汎用アリ溝台座
  これは、APQ100/640をF2経緯台にのせるためにT社に依頼して作ってもらったもののようです。

5.星とは関係ありませんが、最近、Orthogonal arraysについて調べています。
 これは、代数のガロア体(Galois field)や非ユークリッド幾何である有限幾何(finite geometry)の話が
 ベースにあり、非常に興味深い話題です。ガロアの理論や非ユークリッド幾何の応用がソフトウェアの
 分野にも使われるという事例です。A.S.Hedayatの「Orthogonal Arrays: Theory and Application」
 を読んでみようと思います。
 →本が届くのはまだ先なので、The library of Orthogonal arraysを読んでみました。
  ここにはガロア体とそれ上の有限幾何の構成、及び直交表との関係が説明されています。これは、
  概念が良く纏まっていて分かりやすい説明です(学生時代に勉強したガロア理論を思い出しながら
  読みました)。
  一言で云えば、ガロア体(ガロア拡大体)の上に構築された有限射影平面Sとその上の直線群Lnに対し、
  Sを構成する各点を行、各直線を列とした表を作り、Sを構成する点が直線群に属する、属さないを表の
  各値(レベル数)としたものが直交表(Orthogonal arrays)であることが理解できました。


08年11月3日(月)
1.Cloudy Nightsの「Double Star Observing 」の話題から;(Cloudy NightsのDouble
Star Observingは、観測の話題だけでなく二重星の分離など理論的な話が好きな人もいるよう
です。例:Professor edz氏の「Rayleigh Limit / Dawes Limit 」。かなりのマニアです。)

(1)Trapezium is back
 これは、カリフォルニア在住のTamiji Homma氏の投稿です。
  「・・・F was in and out but A-E were steady with 102mm refractor at 136x.
   I was able to glimpse F with 80mm at 96x. So seeing was in fact very good.」
   →102mm屈折の136倍で、Fは見えたり見えなかったりだが、A-Eはしっかりと分離した。
   私はFは80mmの96倍でちらっと見ることが出来た。従ってシーイングは非常に良かった。
 また、E,Fが見える条件として、下記の助言は参考になると思います。
  「Good seeing is 90% and rest 10% is persistence, I think. Keep on trying, you
   will be rewarded.」
   →良いシーイングが90%で、残り10%は忍耐です。トライし続けること、そうすれば報い
    られるでしょう。

 ところで、Tamiji Homma氏はCloudy Nightsに時々登場されているようです。

 (注)ここで、in and outという表現がありますが、ここでは見ることができる能力の範囲の
   内と外の境界付近にあるという意味でしょうか。in and out の用例としては、表も裏もすべ
   てという意味もあります:"I know this town in and out." この町のすべてを知ってる。

(2)Unequal brightness double stars
 これは、約4年前のものです。中を見てみるとなんと私の「不等光二重星の分離とそのツール」
 についての話題でした。私のHPの記事を読んでいる人がいたということです(Double Star
 Resolution Decision Toolの作成者名がどういうわけか違っていますが)。
 edz氏のリプライより;
 「This should do it.
  Resolution Curve for unequal brightness Double Stars
  Very interesting information. Not an easy read. 」
  →非常に興味ある情報。容易に読めるものではない。

(3)Your Favorite Double Star Book
  ここに取り上げられた本は、下記です。私はこの中で@〜Cを持っています。Dは自費出版
 なので著者に直接購入を申し込む必要があります。
  @Sissy Haas's double star book:DOUBLE STARS FOR SMALL TELESCOPES
  AObserving and measuring visual double stars
  BDouble and Multiple Stars and How to Observe Them
  CThe Webb Society Deep-Sky Observer's Handbook Volume 1 Double Stars
  DA Field Guide to Double Star Observing, by Joe DalSanto
  EToshimi Taki's Atlas of Double Stars and its Field Guide

(4)What is "Separation"(”分離”とは何か)
 質問は下記;
 「When looking at information tables for "doubles", one of the normal values is
   "Separation", stated in Arc Seconds. But what measurement is made? See the
   figure below. Is the "Separation" Center-to-Center, or Open-Distance? 」
  →”二重星”のための情報テーブルを見ていると、値の一つに秒角で表された”分離”と
   いうのがあるが、何の測定が行なわれるのか? ”分離”とは中心から中心、あるいは
   開いた距離?
 上記の質問に対するedz氏のリプライ;
 「The separation published in all resources is the distance center to center of
  the two components. When it is stated that a scope is capable of resolvinge
  1 arcsecond, that scope would be capable of resolving a pair with the two
  centers 1 arcsecond apart. For that scope, limit of resolution would be (if the
   stars are not too bright) when the sides would be just touching.」
  →全ての情報源において公表されている分離は、2つのコンポーネントの中心から中心の
   距離です。望遠鏡が1アークセコンド(1秒角)の解像力があると述べられたとき、その
   望遠鏡は2つの中心が1アークセコンド(1秒角)であるペアを分離する能力を持つ。
   その望遠鏡にとって分離限界は(星が明る過ぎなければ)、縁(sides)が丁度接している
   ときです。

  (補足注)limit of resolutionは、細かく言えばいくつかの種類があります。
       ・レーレ−リミット、ドーズリミット、スパローリミット

(5)Cloudy Nightsの英文は?
   簡単な言葉のようで訳すのが難しい表現(現代用語)や、中には凝った表現(ラテン語、
  聖書からの引用など)をする人がいたりして、英語の勉強としても有効ではないかと思い
  ます。

2.岩波新書から最近出た、「岡潔 数学の詩人」(高瀬 正仁著)を読みました。
  私も大学院生の頃、岡潔の数学論文集「Sur les fonctions analytiques de plusieurs
  variables(多変数解析関数について)」を読んでいたので書かれていることが良くわか
  ります。
  著者は数学者/数学史研究家でオイラー研究所の所長だそうです。この中の研究所長の
  ブログ「つれづれなるままに」は話題が豊富で興味ある内容です。

3.11月1日、2日は1泊で家族と猪苗代に行ってきました。11月1日の夜は快晴で非常に
 素晴らしい星空でした。久しぶりに見るスバルやオリオン座の輝きに感動しました。望遠鏡は
 持っていかなかったので肉眼で眺めただけです。磐梯山の山麓にあるペンションの近くは別荘
 の分譲地が売出し中でしたが、このあたりに天文台でも持てたらいいですね。帰りは大内宿を
 目指しましたがすごい渋滞のためあきらめ羽鳥湖経由で帰りました。写真は、大内宿への途中
 にある大川ダム公園です(後部座席にいるのがミト)。
  


08年10月26日(日)
話題をいくつか紹介します。
(1)TMB Mono vs, the Zeiss Attackより
  アイピースの話に関連して、以前、故Thomas M Back氏の「TMB Mono vs, the Zeiss Attack」
 というTMBのメーリング中での文章があったのを思い出しました(今から4年位前)。Zeiss のアイ
 ピース群とTMB Super Monocentricの対決という内容の話です。
  この星見雑記帳でも以前少し紹介したことがありましたが詳細には触れてなかったので、ここで
 Zeiss A-6mmと Zeiss Monocentric 6mmを中心に要点を紹介します。アッベアイピースとモノ
 セントリックの比較の参考になると思います。これによるとZeiss Monocentricは非常にコント
 ラストが良い(私が持っているJENAモノセントリック10mmは、多分このZeiss Monocentric
 6mmと同じシリーズだと思われますが、確かに月を見た時のコントラストは非常に印象的でした)。
 @内容は、TMB Super Monocentric 6mmと3つのZeissアイピースとの比較です。
 ・比較対象は木星。
 ・3つのZeissアイピースとは、Zeiss A-6mm,Zeiss O-6mm, Zeiss Monocentric 6mm
 ・使用した望遠鏡は、TMB100mm,f/8。架台はロスマンディGM-8
 ・観測条件:シーイングは非常に良い(シーイング7、時々8)。4つとも惑星用の優れた
  アイピースだが今夜は注目に値する差異を見つけるのにはちょうどよい。
 AZeiss O-6mmは4つの中では最下位のランクだが、これはアクロマート屈折に対して適して
  いるためと思われる。
 BZeiss A-6mmと Zeiss Monocentric 6mmとの比較
 ・両方の見え方には優劣の順序がない(=no particular order)くらい接近しているが、明瞭な
  差異がないとも言えない。→2aと2bにランク付けした。
 ・どちらも色の純度と高い透過性、及び卓越した解像度(=excellent definition)を持っている。
 ・シャープネスさはZeiss A-6mmに利がある(=edge going to the Zeiss Abbe in sharpness)
  が、コントラストはZeiss Monocentricの方がわずかに良い。
 ・Zeiss A-6mmにゴースト像はないが、Zeiss Monocentricには木星と反対の方向に1個の
  ゴースト像がある。しかし、これは致命的な問題ではない。
 ・ゴースト像があるとは言え、50年前の旧いZeiss Monocentric 6mmは、新式のZeiss A-6mm
  と同等でコントラストでは良いとさえ言えるのは驚くべきことである。
 CZeiss O-6mm,とZeiss Monocentric 6mmとの比較
 ・どちらが優れているかについては非常に接近しているが、視野の暗さはZeiss Monocentric に
  わずかに利がある。
 DTMB Super Monocentric 6mmは、4つの中でベストなアイピースである。
 
(2)Cloudy Nightsの「What are the Rarest telescopes you know of? 」より;
 Astro-Physics Telescopesの望遠鏡には、下記のがあるそうです。
 この中でAP 235 Fast Max Mak-New、AP 180 Fast Max Mak-Newは珍しそうです。
  AP 10" Mak.
  AP 235 Fast Max Mak-New.
  AP 206 Starfire
  AP 180 f/9 Starfire
  AP 180 f/7 Starfire
  AP 180 Fast Max Mak-New.
   →AP 235 Fast Max Mak-Newt. の写真がこのスレッドの中にあります。

(3)Cloudy Nightsの「Double Star Observing 」の話題から。
  興味ありそうな話題のタイトルを下記に示します。いろいろ限界を追求するのも興味
  を引くところです。
  ・Lower Limit to split Polaris(北極星を分離する下限は)
  ・Your Favoeite Double Star Book(あなたの好きな二重星の本)
  ・What is "Separation"(”分離”とは何か)
  ・Minimum Magnification to Split Antares(アンタレスを分離する最小の倍率)
  ・Smallest apeature to see the pup(シリウスBを見るための最小の口径は)


08年10月25日(土)
久しぶりの更新です。
(1)Zeissの広角アイピース(W−シリーズ:W-31 S)を入手しました。
  これはZeissのカタログによれば、70°の見かけ視野を持つ改良エルフレ型アイピースです。
  焦点距離は、31mm。広視界において良像が得られ、星雲・星団の観測に最適とのことです。
  エルフレと言えば、その昔(40年位前)、V社のジェミニ・エータ型望遠鏡にエルフレ20mm
  が付属し人気を呼んでいたそうです。
  下の写真は、Zeiss4連正立アイピースターレット(中にアミチプリズムが入っているため正立
  像なる)に付けたものです。M44ネジで装着。
  写真の他のアイピースは、ZeissアッベアイピースA-4、A-25、及びJENAモノセントリック
  10mmです。
  
(2)10月12日(日)は、福島県石川町で開催されたスターライトフェスティバル(SLF)
  に行ってきました。下は会場の風景です。

 →SLFのWebサイトに会場の風景及び参加望遠鏡の写真が公開されています。


08年6月22日(日)
小森幸正著「天体望遠鏡ガイドブック」(1965年出版)の参考文献に載っている下記の本が
ようやく届きました。(40年以上前の本)
G R Miczaika and W.M. Sinton著 Tools of the Astronomy.、Havard University Press 1961
目次を紹介すると、
第1章 The Nature of Light
第2章 Photography
第3章 Telescope Optics
第4章 Construction of Telescopes
第5章 Photometry
第6章 Spectroscopy
第7章 Instruments of Solar Research
第8章 Radio Telescope
この中では特に第3章に興味があります(bifilar micrometerの話など)。
 


08年6月1日(日)
今日は久しぶりに昼間快晴でしたが、夕方からは雲が出てきた夜はすっきりしない天気でした。
星を見れる日はなかなかありません。
星とは関係ありませんがソフトウェアにおけるアートとサイエンスについての興味ある話題の論文が
ありました:T.Bollinger,"The Interplay of Art and Science in Software." IEEE Software
Oct.1997.pp. 128, 125-126 この中でソフトウェアの特徴として下記のことが書かれています;
「The creation of genuinely new software has far more in common with developing
 a new theory of physics than it does with producing cars or watches on an assembly
 line.」


08年5月31日(土)
今日も冷たい雨が降っています。気温13度、3月下旬の気候だそうです。今年はまだ1回しか望遠鏡で
星を見ていません。週末に夜快晴でかつ月がないというような条件を満たす日は最近少なくなってきたよ
うに思います。「Large Limit to Software Estimation」は、チェイティンの不完全性定理(Chaitin
Incompleteness thorem)の部分を除いて日本語に訳しました。チェイティンの不完全性定理は「公理
系のNビットを持つ形式理論は、cがNより大きいならばAC(x)>cというステートメントを証明することは
できない。」という難解な内容です。ここで、ACとは、Algorithmic Complexity(Colmogorov-
Chaitin-Solomonoff complexity)のことです。チェイティンの不完全性定理から、Colmogorov-
Chaitin-Solomonoff計算不能性理論「任意の文字列のAlgorithmic Complexityを計算するアルゴリ
ズムは存在しない。」が導かれ、ある機能を生成するために最少のプログラムを見つけることが出来ない、
という結論になります。このことは、ソフトウェアのプログラム規模を客観的に求めることが出来ないと
いう論文のタイトル「ソフトウェア見積りの限界(Large Limit to Software Estimation)」へと
繋がります。チェイティンは、アルゼンチン出身のIBMの研究者(数学者)で、アルゴリズムの情報理論
に基づいて、数学それ自体の中に、無秩序性が存在することを証明したと言われています。ゲーデルの
不完全性定理が、「数学の公理系に矛盾がないことを、その公理系の中で証明するのはできない」という
ことを示したが、チェイティンの不完全性定理は、情報理論にいおてこれに匹敵するものだそうです。
ちなみに、ゲーデルの不完全性定理は、「『クレタ人は嘘つきである』とクレタ人が言った」という嘘
つきのパラドックスに関係しているのに対し、チェイティンの不完全性定理は、「19文字以内で記述
できない最小の自然数を求める。するとその数は、『19文字以内で記述できない最小の自然数』という
19文字で表現可能である、19文字以内で記述できない最小の自然数という定義に合致しない。」
というベリーのパラドックスに関係しているそうです。
 自然や数学などいろいろ突き詰めれば限界が見えてきます。上記の不完全性定理以外にも、物理学の
不確定性原理など。ディフラクション・リミティッドも限界の一つでしょうか。

ところで、下記の本はようやく届くようです。
G R Miczaika and W.M. Sinton著 Tools of the Astronomy.、Havard University Press


08年5月25日(日)
最近夜晴れる日が殆どなく、このところ星を見る機会がありません。また、HPの更新も進んでいま
せんが、これは最近ソフトウェアエンジニアリング関係の海外論文を読む方に時間が取られている
ためです。今日もこの関係の論文「Large Limit to Software Estimation」というStanford大
の J.P.Lewisという人が書いた論文を読んでいました。Colmogorov-Chaitin-Solomonoff
complexityの話しなど興味ある話が載っていました。これは、ゲーデルの不完全性定理やテューリ
ングの停止問題とも関係する深遠な内容だそうです。


08年5月6日(火)
(1)連休最後の日にようやく晴天になりました。夜も晴れていたので今年始めて望遠鏡を庭に出して
  おとめ座γを見ました。最高倍率320倍でもエアリ−ディスクが伸びた状態(elogation)である
  ことがわかるのみで分離には至りませんでした。
  Cloudy Nightsの書き込みを見ても、「4.5" f/7 APM (TMB) APO Refractorに285xでも
  only got elogation(08年4月25日)」のように、10cmクラスではまだ分離できないようです。
  Cloudy Nightsで紹介されている離角計算(calculated by brian Skiff)では、
   2008.3 37.62 0.9995 Apr 21
   2008.4 36.49 1.0244 May 27
  ということだそうです。
(2)小森幸正著「天体望遠鏡ガイドブック」(1965年出版)の参考文献に載っている下記の本を
  近く入手出来そうです。届いたら概要を紹介します。
  G R Miczaika and W.M. Sinton著 Tools of the Astronomy.、Havard University Press


08年5月5日(月)
(1)連休も明日で終わりですが、天気が悪い日が続いています。5月1日〜3日は北軽井沢の
  ペンションに泊まり、軽井沢、草津周辺をドライブしました。写真は草津白根山の火口湖です。
  まだ残雪もあり非常に寒いところでした。ところで、軽井沢へ行く途中の上信越道横川SAで
  シルバーのイオスが駐車しているのを見ました。
  
(2)Questarに12" があるのは聞いていますが、その写真(Questar12")がCloudy Nights
   に載っていました。外見は普通のマクストフ望遠鏡と変わらないように見えます。


08年4月13日(日)
(1)昨日は栃木県烏山の龍門の滝に行ってきました。途中の山里や道路沿いに桜が満開で
  天候もよくドライブ日和でした。桜の見える景色のなかをホルストの惑星など好きな
  音楽を聞きながらオープンにして車で走りました。
(2)33DoublesのP.J. AnwayさんのHPに「Zeiss ED80/840 project」が載っています。
  内容は、P.J. AnwayさんがZeiss ED80/840 のレンズを入手したので鏡筒や接眼部を
  自作したということの紹介です。Zeiss ED80/840は、1994/1995に作られ非常に数が
  少ない珍しいものだそうです(Baader Planetariumによれば30個が製作されたとの
  こと)。説明文の一部から;
The Zeiss ED80/840 lens is a real odd ball. It's certainly an enigma in the Zeiss
amateur line, shielded in a some mistery. From all I can gather, they were made
in 1994/1995. The idea was to make a scope that would be be a step above the
achromat line of AS (Sonnefeld designed) scopes and yet be more affordable than
the top-of-the-line APQ fluorite apos. There was already an AS80/840 refractor
and to begin with, a number of these lenses were put into AS cells & OTA's with
the only change being the designation ED80/840 on the dewshield. I have seen only
three of these models. However, before the ED80 could go into mass production
Zeiss made the decision to get out of the amateur telescope market. According to
Baader Planetarium in Germany ( A Zeiss dealer and only authorized repair facility),
only 30 of these lens were made by Zeiss, making them a very rare lens indeed!
→ツァイスED80/840レンズは真の変わり者です。それはツァイスのアマチュア用レンズにおいて
 あるミステリーに覆われた不可解なものです。私が集めることができた全てからは、それは
 1994/1995に製作された。そのアイデアは、AS (Sonnefeld designed) 望遠鏡というアクロ
 マートの上にステップアップしたいが最上級のAPQフローライトアポよりは入手しやすい望遠鏡
 を作ることだった。すでにAS80/840屈折望遠鏡があり、まず始めにこれらのレンズのかなりは
 ASのセルと露避けシールドにED80/840の名称のみを変更した鏡筒に着けられた。私はこのモデル
 を3つのみ見たことがあります。しかしながら、ED80が大量生産に行く前にツァイスはアマチュア
 用望遠鏡の市場からの撤退を決定した。ドイツのバーダ−プラネタリウム(ツァイスのディーラー
 で認定修理部門)によれば、このレンズの30個のみがツァイスにより製作され非常にレアな
 レンズになっている。
(3)Who's Who in the World 2009版に掲載する候補に選ばれましたというレターがMarquis
 から届きましたが、どういうルートで選択したのでしょうか?あまり興味がないので無視して
 います。
(4)星座ガイドブックなど星見の本によく載っていた「プレアデス姉妹」の絵がインタネットに
 紹介されていました。ニューヨークのメトロポリタン美術館にあります。作者はだれでしょうか。
 私も18年前にニューヨークへ出張していた時この絵を偶然美術館で見ました。


08年4月5日(土)
日立市内ではようやく桜が満開になりました。天気が良いので十王パノラマ公園から山間部を
抜けて竜神峡に行きました。山間部はまだのようです。(下の写真は、途中のゴルフ場入り口前
です、ミトは後部座席を占有。)
  


08年4月2日(水)
昨日が誕生日で55才になりました。月日の過ぎるのは早いもので四捨五入すると60才
 という年令になりました。
・AMAZONで高田博厚の「形の美のためにー芸術論ノート」の古本を見つけ注文しました。


08年3月20日(木)
(1)梅にひよどり。自宅の庭での写真です。
  
(2)Cloudy Nightsには天体観測や望遠鏡などありとあらゆる話題が交わされていますが、
 Bi-filar Micrometer のついてのスレッドは下記のみのようです(このスレッドの終
 わりから2番目に私のHPの記事が引用されていました)。やはり、ファイラ−マイクロ
 メータで二重星の離角や天体のサイズ測定などを趣味としている人は海外でも少数派なの
 でしょう(国内では殆どいないのでは)。
 → Bi-filar Micrometer
 もう2つスレッドがありました;
  ・bi-filar micrometer 、
  ・Anyone using a micrometer?
 ファイラ−マイクロメータを使った太陽系天体のサイズ測定など分かりやすい記事が
 ありましたので紹介します。
 →Measuring Solar System Objects with Micrometer and CCD Web Camera
 そろそろ暖かくなってきたのでファイラ−マイクロメータを使ってみようかと思います。
(3)ひと桁ちがいますよ。
 先週土曜日に東洋大学で開催されたプロジェクトマネジメント学会(PM学会)の講演で、
 加速器建設プロジェクトの話しの中で超新星1987Aの話題あり、大マゼラン星雲から
 160万年かかってきたニュートリノが・・・という説明が。一瞬聞き間違いかと思い
 ましたが何回か160万年という言葉や人類も登場してない昔に発せられたなどの話が。
 大マゼランまでの距離は確か17万光年だったはず。ひと桁ちがいますよと思いましたが
 話の本題ではないし天文マニアでなければわからないでしょうから会場で聞いている殆ど
 の人は聞き流したでしょう。
 PM学会終了後は、以前住んでいた文京区千駄木付近を歩いて団子坂下の交差点にある喫茶店
 「千駄木倶楽部」でコーヒー豆を買い(ここのコーヒーはおいしい)、谷中銀座を通り
 日暮里駅からJRに乗りました。このあたりは昔とあまり変わってないようでした。山手線の
 内側なので交通の便もよく谷中という寺町が近くにあり落ち着いた感じで住みやすいところ
 でした。


08年3月8日(土)
(1) Brisbane, Australia 在住の人のミューロン180によるシリウスの画像がCloudy Nightsに載って
 いますので紹介します。シリウスBがはっきりと写っています。下記のURLです;
  →Sirius A & B split - Tak Mewlon180 & ccd camera
  (シリウスの画像
 
 <写真の説明文章概要>
   タカハシミューロン180を使用して2008年3月8日にブリスベンから捉えたシリウス
  A,Bの一連の画像。シーイングは10段階の5から6が続きベストで7/10 (10段階の7)位。
  シリウスBは対象を捉えていた時しばしば見えていたが、夕暮れが進んだときわずかな低下
 (reduction:何の低下?)が見られシリウスBの出現をより散発的なものにした(注)。(機器の)
  プロセッシングやシステムの人工像でないことを確かめるため、CCDカメラを最初の位置から約90度、
  次に180度回転してシリウスBが適切な位置に現れるようにし、この一連の(画像)がシリウスAとB
  を共に捉える候補となるようにした。可視光でシリウスA(大犬座アルファ星)は全天で尤も明るい星。
  スカイツールが提供するデータによれば、・・(省略)。
 (注)この箇所はわかりにくい表現です。
  <キーワード>
  spell;(天候などの)一時,ひと続き
  capture:(ものを〉(画像などで)(永続的な形に)とらえる
  sporadic:時々起こる、散発にする

(2)Trapezium stars A B C D E F G H1 H2 & I.その画像も同じく上記の人の撮影です。
 Hの分離とIまで写っているとはすごいですね。

(3)以前、シリウスA,Bのアニメーションで紹介した人の「Antares with nice seeing
 その画像もアンタレス伴星がよく写っていると思います。

08年3月5日(水)
(1)本雑記帳のCloudy Nightsの訳で、これを読まれた方からメールを頂き下記の箇所は、お金持ちに対
して「養子にしてくれない?」というアメリカ人流のジョークのようで訳すと「40に手が届こうとする
アメリカ人(である私)を養子に迎えてくれないかなぁ」のようですということを教えていただきました。
・・・and if he's ever considered adopting an almost 40 year old son from America. 」
辞書を見ると、確かにadoptionには養子縁組みという意味があります。上記の訳に訂正させて頂きます。

(2)車の屋根が開かない。
 車のトラブルですが、この前の日曜日市内の十王パノラマ公園に出かけ、天気が良いので車の屋根を
開けようとしたら途中で開くのがストップしてしまいました(閉めるのは問題なし)。横のフラップが何か
に引っ掛かっているようで手動でそれを開くことでかろうじてオープンに出来ました。そのあと山を越え
常陸太田方面に抜けて自宅へ戻りました。車はディーラーで点検中です(明日戻って来る予定)。開閉機構
は非常に複雑なのでこういうトラブルもあるということでしょうか。

(3)そいうえば今年はまだ望遠鏡で星を見ていませんでした。1、2月結構忙しかったのもあり今年の初星見
もまだでもう3月になってしまいました(APQも机の横に埃を被っている状況)。暖かくなって来たら里美
牧場でも出かけようと思います。

08年2月24日(日)
吉田さんの「望遠鏡ランキング2008年度版」がCloudy Nightsで
Telescope ranking based on planet viewingとして紹介され話題になっています。望遠鏡ラン
キングも世界的に有名になりましたね。
いろんな意見が出ていますがその中から、断片的にいくつかを紹介します。

「C-11 と FS152 が同じランキングであることに関連した意見」;
「It would be interesting to know what a "point" represents. For example, I can easily see
how a Mewlon 300 could beat a 4" Vixen refractor on the planets, but a C-11 and an FS152
rank the same. Does that mean they are equal or that they simply score the same when
adding together various criteria?? And how subjective is/was his criteria.
Not criticizing in a bad way . . . just wondering.
One observation though: it takes a pretty big reflector to equal a very good, but much
smaller refractor.
----------
XXXX(名前)
sic itur ad astra (Just to look profound!) 」
<概要>
”ポイント”が何を意味するかを知るのに興味がある。私はミューロン300がビクセン4インチ屈折
をどのように打負かすかを容易にわかるが、Cー11とFS152が同じランキング。これは、両者が同じ
ということ或いは色々な基準を一緒に追加した時ただ単に同じスコアになったということ?
どれだけの主観が(ランキングの)判断基準にあり、叉はあったか。
悪い意味での批判でなく. . . ただ不思議に思う。
反射望遠鏡が非常に程度の良いが小さな屈折と同等となるためにはかなり大口径を要する、という意見は
あるけれども。
----------
XXXX(名前)
このようにして星に行く。

(注)キーワード
  subjective:主観の⇔objective:客観の
  observation:(観察に基づく)意見
  pretty:かなり,相当;
  sic itur ad astra:ラテン語。英語では「Thus you shall go to the stars.」の意。
 (補足)sic itur ad astraは『アエネイス』第9巻の一節に由来しているようです;
    'macte noua uirtute, puer, sic itur ad astra,
    dis genite et geniture deos. iure omnia bella
    gente sub Assaraci fato uentura resident,
    nec te Troia capit.'
   「見事だ、少年よ、新たな勇気によって、星へは(ad astra) このようにして(sic)
    行かれるのだ(itur)、神々から生まれた者よ、かつ神々を生むための者よ。すべて
    の来るべき戦争はアッサラクスの一族の下で正当に運命によって鎮まる。トロイア
    はお前を捕まえない。」

上記の疑問に対しての意見;
Owning a C11 and an AP155 for the past 8 years and comparing them many times on the
same night, I can also confirm his ratings. I always gave the AP155 the edge on planets
and deservedly so. But it's nice to see the C11 high on the list as well.
The question I'm pondering these days is if I want to move up a notch when retirement
arrives, what would be the best lunar/planetary performer? Not considering cost - just
visual performance on planets and the moon - and under my mediocre Pennsylvania seeing
where temperatures can drop through the night and 65% of nights are average, 25% of
nights are poor and 5-10% of nights are better than average? The scopes I'm considering
(no Newtonians) are:
 C14
 7-inch apo
 10-inch Mak」
<概要>
「過去8年間C11とAP155を所有しそれらを同じ夜に何度も比較したことから私は(ランキングの)格付け
を支持できる。私は惑星についてはいつもAP155に優位性を与えていてそれが正当だとしていた。しかし、
C11が(ランキングの)リストで同様に高いのを見るのは楽しい。私が最近熟考している問題は、引退する
時期(今使っている望遠鏡のこと?)が来た時さらにレベルを上げたいとしたら、そのとき月や惑星を見る
上でベストな性能のものは何だろうかということ。コストは考えずに、私の住んでいる、平凡なペンシル
ベニアのシーイング(気温は夜を通して低下し、夜の65%は平均的なシーイング、25%はプアなシーイ
ング、そして5-10%は平均よりも良いシーイング)の下で、月や惑星に対する眼視性能だけで..
私の考えている(ニュートニアン以外の)望遠鏡は、
  C14
  7インチのアポ
  10インチのマクストフ
 です。」

 (注)キーワードについて簡単に説明します。(Oxford American Dictionaryより)
 ・confirm:to provide supporting evidence for the truth or correctness of
 ・deservedly:justly
 ・give the edge on:to give an advantage over
 ・ notch:one of the levels in a graded system. everyone moved up a notch

中には、こういう意見も載っていました;
「Uh-oh...a "foreign" instrument rated ahead of an A-P? I smell blood in the CN water...」
<概要>
APよりも(ランキングが)格付けが上の”外国の”機器? 私はCloudy Nightsの水面で戦いの
てぐすねを引く.... 
⇒AP信奉者?この意見に対してある人は、皮肉まじりで
「That's OK -- the USA MADE ASTRO-PHYSICS still beat everything else from
every other country on the list, and it took something collecting 3.5x as much
light to surpass it. 」
<概要>
その通りです。--米国製のアストロフィジックスは他の国のどんなものでも打負かし、それを
凌ぐためには3.5倍の光を集めることが必要だからですね。

(注)キーワード
 smell blood:戦い[攻撃, 行動]のてぐすねを引く. ▼サメが血のにおいをかぐと凶暴になることから.
  in the CN water: the sharks smell blood in the waterに由来?

<追加です(2月27日)>
・Toronto, Canada の人の意見;
「Yoshida-san must be an interesting person... this is an extraordinary list of fabulous optics.
The APQ150 and Meniscas 180 are both near the top of my 'dream list' of amateur scopes
I'd love to someday own. My own ordering of the six scopes on his list that I've used for
viewing planets tracks his rankings perfectly. So, personally, while I'd probably quibble over
details, I'm somewhat inclined to trust this list, at least in a very general sense, for ranking
planetary scopes for visual use. (Of course, this is subject to the caveat that this is based on
the seeing conditions that prevail where I live, which I suppose might be somewhat like the
seeing conditions that prevail in Yokohama).」
<概要>
吉田さんはおもしろい人に違いない。・・・これは素晴らしい光学系の注目すべきリストです。 APQ150や
メニスカス180は、どちらも私にとってアマチュア用望遠鏡の’夢のリスト’のトップに位置するもので、
いつかは所有したいものです。吉田さんのリストにあり、私が惑星を見るのに使用していた6つの望遠鏡に
ついての私自身の序列は、吉田さんのランキングに完全に従っている。従って、詳細ではいくらか反論する
ところもあるが、個人的には眼視で使用する惑星用望遠鏡のランキングとしてこのリストに信頼を置きたい。
(もちろん、このことは私が自分の住んでいる場所で優勢なシーイング条件を横浜で優勢なシーイング条件と
似ていると考えていることに基づいているという警告を受けるかもしれないが)
(注)キーワード
 caveat:警告,注意. ラテン語「警戒する」の意

<こんな意見も>
「Would be nice if he included Newtonians/Dobs to the list too. Seems like he's got a fetish for
expensive instruments only though.」(ニュートニアンやドブもリストに加えられたらいいんだが。
でもただ高価な機材を崇拝しているのみのようにも思える。)
→こういう意見もあるのかと思います。
「A huge percentage of Japanese amateur astronomy gear is high-end.」
(日本のアマチュアの天文用具の非常に大きな比率はハイエンドです。)
→海外ではこういう風に思われているのでしょうか。

「The points are mainly calculated based on the high magnification planet performance. Some
terrestrial objects are also used to test the contrast which is too cruel for reflectors. The
location is in Yokohama where seeing is sometimes not that stable. EPs include TMB super
mono 4,5,6,10,16mm
PENATX XO(2.5mm、5mm)
NaglerZoom 2-4mm 3-6mm
Panoptic 24mm、35mm
The author owns 68 scopes but i don't know whether it is at the same time. Not to mention
countless loaners. 」
<概要>
(ランキングの)ポイントは、主に高倍率の惑星の出来栄に基づいて算出されている。いくつかの地上の
対象もコントラストのテストに使用され、これは反射望遠鏡にとっては非常に厳しいものである。(望遠鏡
ランキング作成の)ロケーションは、シーイングがしばしば安定しない横浜である。アイピースは、TMB
スーパーモノの4,5,6,10,16mm、PENATX XO(2.5mm、5mm)、NaglerZoom 2-4mm 3-6mm、
Panoptic 24mm、35mm である。
(ランキングの)作成者は68の望遠鏡を所有しているが、それが同時かどうかはわからない。・・
→Cloudy Nightsに「望遠鏡ランキング2008年度版」を紹介した北京在住の人のコメント。

「Can I ask why Stellarvue refractors don't get any mention in this thread? 」(このスレッドに
ステラビュー屈折望遠鏡についての言及がないのは何故?)という質問に対して、
「I think this fact does not say Stellarvue is not good. It is hard for the author to get scopes
of all brands. And further more, the American brands japanese worship include AstroPhysics,
TV and TMB. We can not blame Yoshida San for not choosing Stellarvue though it can perform
as well as those brands. 」
<概要>
そのことは、ステラビューが良くないということではないと思う。(ランキングの)作成者が全てのブランド
の望遠鏡を入手するのは難しい。さらに、日本人が崇拝するアメリカのブランドにはアストロフィジックス、
TV、TMBが含まれる。ステラビューはこれらのブランドと同程度を発揮するけれども吉田さんがステラビュー
を選ばなかったことを非難することはできない。
→確かにStellarvueは日本では殆ど知られていませんね。

「I wonder how old Mr. Yoshida is, and if he's ever considered adopting an almost 40 year old
 son from America. 」(吉田さんは何歳なのだろうか。「40に手が届こうとするアメリカ人(である私)
を養子に迎えてくれないかなぁ」(3月5日訳訂正)
これに対する応答は、
「yes he will, if you have thousands of American made scopes. He must be interested.」
(もし、あなたが多数のアメリカ製の望遠鏡を持っているなら、イエスでしょう。吉田さんは興味を持つに
違いない )

「 > First, Mr. Yoshida rates the TOA-150 equal to the AP160.
It's not blind Tak-love or national pride, or the Mewlon 300 would have scored way higher.
But maybe he's a refractor lover.
It's all a subjective swag until we see the mechanisms by which points are earned.
------------------------------------------------------------------------
Agreed!!
I respect Mr. Yoshida's "opinions" and would certainly rate his over mine, but so much of
what I read in reviews/reports is a user's experience.
I would also like to see some long FL achromats compared. I think they would do very well.
One other thought: this is an impressive array of telescopes. There are certainly going to
be performance differences but at this end of the scale the differences are generally far
less significant/great than would be if comparing them with scopes of a lesser pedigree.
So these statistics may make a scope on the lower end of the list look "bad" when in reality
it performs very well.
----------
XXXX(名前)
sic itur ad astra (Just to look profound!) 」

<概要>
>吉田氏はTOA-150をAP160と同じと評価する。
それは盲目的なタカハシ愛好や民族的自尊心からではない、さもなければミューロン300はより高い
やり方で採点されていただろう。だが、吉田氏は屈折望遠鏡の愛好家かもしれない。
(いずれにしても我々がランキングの)ポイントが得られるメカニズムを見るまでは(この議論は)全て
主観的なあてずっぽうです。
------------------------------------------------------------------------
同意します!!
私は吉田さんの”見解”を尊重し、きっと彼の(見解を)自分のよりも評価するだろう。しかし、レビュー
やレポートで私が読んだことの多くはユーザの経験です。
私は長焦点のアクロマートも比較してもらいたい。それらは非常に良いだろうと思います。もうひとつ
他の考えがあります。この(ランキングは)強い印象を与える望遠鏡の配列です。確かに性能の差がある
がこのスケールの末端では、より下位の望遠鏡と比較してもその差は一般的に非常に小さいだろう。
従って、これらの統計は(ランキングの)リストの下位の末端の望遠鏡を”悪く”見せるかもしれない、
現実にはそれは非常によく見えるので。
----------
XXXX(名前)
このようにして星に行く。

(注)キーワード
 national pride:民族的自尊心
 swag:盗品(俗語)、壁飾りと言う意味もありますが、ここではスラングで使われる、
 (swag): scientific wildass guessの略(「科学的あてずっぽう」の意)が近いのでは?
 long FL⇒long Focal Length:長焦点
 pedigree:系図、経歴

次のはHeidelberg, Germany 在住の人の批判的な意見です(単眼と双眼の誤解有り);
「This list is a very nice joke and far away from beeing objective or semi-scientific.
This is a personal and subjective ranking based on individual perception without using
any physical measuring methods. Moreover, the ranking is sometimes incoherent,
for example: APQ 150 is ranked higher than FS-152, but APQ100/1000 (known as the
best 4" apo worlwide) is below FS-102. TEC140, which has been proven to equal AP155EDFS
on the planets and luna (test report posted at Baaderォs website), is far beyond the latter.
In addition, Roland Christen in person has stated on an us-forum that nobody will see any
differences between AP160 and AP155 at the planets. However, in the list there is a diff-
erence of three points, and so on...
This list might be a nice matter for dicussion but nothing else. 」
<概要>
このリストは非常に素晴らしいジョークであり、また客観性或いは準科学性からは乖離したものである。
これはいかなる物理的測定法も使わずに個人の知覚に基づいた個人的かつ主観的なランキングである。
さらに、ランキングは時々首尾一貫していないところがある。例えば、APQ 150 はFS-152よりランク
が上だが、最も優れた4インチアポとして世界的に知られているAPQ100/1000 はFS-102.より下である。
惑星や月面においてAP155EDFSと同等であることが証明(バーダ−のウェブサイトに投稿されたテスト
レポート)されているTEC140は後者よりはるかに下である。加えて、ローラン・クリステンは個人的に
アメリカのフォーラムで、惑星に関してAP160 とAP155の間に誰もいかなる差異を見ることはないと云っ
ている。しかしながら、リストでは3ポイントの差がある、等々...
このリストは議論のための良い材料かもしれないが、それ以外のものではない。」
これに対して下記の指摘有り;
「The FS102 you refer to as beeing higher ranked than the APQ100 is a Bino Refractor! if as
i've understood. 」(あなたがAPQ100よりランクが上として言及しているFS102は、私の理解では
双眼の屈折ですよー)
→確かにランキングでは、Takahashi FS-102ツインEMS とありますね。ドイツの人にはツインEMSが
 何のことか不明だったのでしょう。

(注)キーワード
 incoherent:coherent(=connected logically)の否定→論理的に首尾一貫していない

ランキングについての上記の批判的な意見に対していろいろ反論等の意見有り。
少し長文でかつ回りくどい文章ですが紹介します;
Quote: ------------------------------------------------------------------------
Moreover, the ranking is sometimes incoherent, for example: APQ 150 is ranked higher
than FS-152, but APQ100/1000 (known as the best 4" apo worlwide) is below FS-102. ------------------------------------------------------------------------
Some special cases are expected to have unusual rankings (i.e. the FS-102 binoscope),
but I don't think it's worth worrying about variations of a couple of points in the scores,
and the overall trends look right (e.g. the APQ100/1000 is the top 4" APO if you exclude
the binoscope). Anyway, assuming Mr. Yoshida is a very experienced planetary observer,
then I'd expect you could present ten other very experienced planetary observers with
the same set of telescopes and find that their rankings would all differ a little from
Mr. Yoshida's (and from each other's), but they'd be tightly correlated.
<概要>
引用: ------------------------------------------------------------------------
ランキングは時々首尾一貫していないところがある。例えば、APQ 150 はFS-152よりランクが上だが、
最も優れた4インチアポとして世界的に知られているAPQ100/1000 はFS-102.より下である。 ------------------------------------------------------------------------
いくつかの特別な場合には、普通ではないランキング(すなわちFS-102双眼のような場合)を持つこと
が期待されるが、私は(ランキングの)スコアに幾つかのポイントの組みを持ち全体的な傾向を見る
(例えば、APQ100/1000は双眼望遠鏡を除けば4インチのアポではトップであるなど)というバリ
エーションについては、悩むだけの価値があるとは思いません。とにかく、吉田氏が非常に経験を積んだ
惑星観測家であると仮定して、あなたが(吉田氏と)同じ一連の望遠鏡を持つ他の10人の非常に経験を
積んだ惑星観測家を用意できたとしたら彼等のランキングが吉田氏のと全て少し違っているがそれらは
密接に相互関係があるのを見つけることを期待したい。
Quote: ------------------------------------------------------------------------
This list is a very nice joke and far away from beeing objective or semi-scientific.
This is a personal and subjective ranking based on individual perception without using
any physical measuring methods
------------------------------------------------------------------------
Just because rankings are a little subjective doesn't make them necessarily "unscientific",
provided they are thoughtfully done, and internally consistent. What would make this list
unscientific would be if Mr. Yoshida could not reproduce his own rankings given the same
input data. At this stage there's no evidence of that (in fact the rankings look pretty
sensible to me, though there are some small surprises).
May I give you an astronomical example of what I'm trying to say? The gold standard for
galaxy classification is the Hubble sequence. By any standard this is subjective.
→このあとハッブル系列の話しがしばらく続きます(この部分の訳は省略)。そして最後に結論と
  して下記のことが述べられています。
Anyway, the point I'm trying to make with this example is that one shouldn't use lists like
Mr. Yoshida's as absolute truth, but likewise one shouldn't dismiss them as being a "joke"
because they're subjective. Rather they should be used (IMHO) as one experienced person's
rankings that will likely be similar to another experienced person's rankings, although
experienced people will differ slightly on details.
I don't know Mr. Yoshida's criteria for assigning points, and I don't know anything about his
background. I would like to know these before taking his rankings too seriously. But so far
it looks like an interesting list to me.
<概要>
引用: ------------------------------------------------------------------------
このリストは非常に素晴らしいジョークであり、また客観性或いは準科学性からは乖離したものである。
これはいかなる物理的測定法も使わずに個人の知覚に基づいた個人的かつ主観的なランキングである。
------------------------------------------------------------------------
ランキングが少し主観的だからというだけでそれらが”非科学的”とは必ずしもなりません。それらは
注意してなされ内部的に一貫性があるので。もし吉田氏が同じインプットデータを与えた時に彼自身の
ランキングを再現することができないとしたら、このリストを非科学的なものにすることになるでしょう。
(しかし)現時点でそのような証拠はありません。
私が言おうとしていることの天文学的な例を挙げてもよろしいでしょうか。銀河の分類の究極の基準は
ハッブル系列です。いかなる基準によってもこれ(ハッブル系列)は主観的です。
 ・・・(以降ハッブル系列の話しの部分の訳は省略)・・・
とにかく、私がこの例(ハッブル系列の話し)で言おうとしていることは、吉田氏のようなリストを絶対
的な真理として使うべきではないが同様にそれを”ジョーク”であるとして退けるべきではないという
ことです。なぜならばそれらは主観的なので。むしろそれらは、経験を積んだ人々は詳細では僅かに異
なるけれども、他の経験を積んだ人のランキングに似た1人の経験を積んだ人のランキングとして(IMHO:
私のつたない考えでは) が使われるべきです。
私は(ランキングの)ポイントを与えるための吉田氏の基準を知らないし、吉田氏のバックグラウンドも
知らない。私は彼のランキングを真剣に扱う前にこれらについて知りたい。しかし今までのところ(この
ランキングの)リストは私にとって興味があるように見える。

(注)キーワード
 gold standard:究極あるいは理想と考えられている比較基準
  (補足)gold standardは英語の論文によく使われるそうです。私はソフトウェアエンジニアリング
   関連の海外論文を読む機会が多いですが、gold standardという言葉を見たことはありません。
   ソフトウェアエンジニアリングの分野が学問的に未だ未熟でgold standardといえるようなものが
   まだ存在しないというのが実態かもしれません
 IMHO:メールやニュース、チャットなどで利用される、短い略語の 1 つ。「in my hunble opinion
 (私のつたない考えでは) 」の略です。「私見によれば」「私の考えでは」と、やや控えめに自分の意見
 を述べる場合に利用されます。



08年1月13日(日)
(1)私のレポートの「星見関係の印象に残る言葉/説明集」を更新しました。
(2)私のレポートに「レアな望遠鏡は?」を追加しました。


08年1月3日(木)
(1)その他紹介にClassic Telescopeのサイト紹介を追加しました。
(2)Edward Gibbon の"The Decline and Fall of the Roman Empire"(ローマ帝国衰亡史)
 のテキストが届きました。これでCDの朗読と併用(本を読みながら朗読を聞く、叉はその逆)
 で読んでいけます。この本の中にComets,earthquakes,plagueについての記述があり、
 Cometが現れると良くないことが起きると思われていたようです。
(3)今日TBSで古代ローマ1000年の4時間番組を見ました。ゲストが?などがありま
 したが、古代ローマについてあまり知らない人が見るのには良い番組だったと思います。
 古代ローマについては興味があったのでこれまで塩野本以外にもいろいろ関係する本を
 読みました。下記にその中から紹介します;
 ・モンテスキュー著「ローマ人盛衰原因論」岩波文庫
 ・クリストファ−・ヒバート著「ローマ ある都市の伝記」朝日選書420
 ・弓削 達著「永遠のローマ」講談社学術文庫
 ・弓削 達著「ローマはなぜ滅んだか」講談社現代新書
 ・弓削 達著「素顔のローマ人」河出書房新社
 ・青柳正規著「皇帝たちの都ローマ」中公新書
 ・南川高志著「ローマ五賢帝」講談社現代新書
 ・村川堅太郎他著「ギリシア・ローマの盛衰」講談社学術文庫
 ・モンタネッリ著「ローマの歴史」中公文庫
 ・H.モンティエ著「ネロの都の物語」中公文庫
 ・クロード・モアッティ著「ローマ・永遠の都」創元社「知の発見」双書
 ・アズディンヌ・ベシャウシュ著「カルタゴの興亡」創元社「知の発見」双書
 ・ミシェル・カプラン著「黄金のビザンティン帝国」創元社「知の発見」双書
 ・ジャン・ポール・手ュイリエ著「エトルリア文明」創元社「知の発見」双書
 ・ロベール・エティエンヌ著「ポンペイ・奇跡の町」創元社「知の発見」双書
 ・荒巻義雄著「ローマ人が描いた世界地図」青春出版社
 ・井上浩一著「生き残った帝国ビザンティン」講談社現代新書
 ・ルイ・アンビス著「アッチラとフン族」文庫クセジュ
 ・オリビエ・クレマン著「東方正教会」文庫クセジュ
 ・若山 滋著「ローマと長安」講談社現代新書
 ・森本哲郎著「【カルタゴの遺書】ある通商国家の興亡」PHP文庫
 ・谷川 渥著「廃虚の美学」集英社新書 
 →東ローマ関係では、井上浩一著「生き残った帝国ビザンティン」、カルタゴ関係
  では、森本哲郎著「【カルタゴの遺書】ある通商国家の興亡」が印象に残りました。


08年1月1日(火)
謹賀新年。本年も宜しくお願いします。
(1)現在使用している望遠鏡システムをまとめました。→10cm屈折望遠鏡システム
(2)カントの純粋理性批判(Critique of Pure Reason)を少し読んでみましたが、哲学用語
 に慣れないとかなり難しい本です。難しいと云っても道元禅師の「正法眼蔵」(注)ほど
 ではありませんが、ボリュームもあり時間と根気がないと難しそうです。
  (注)中山書房から出版されていた英訳本「The Eye and Treasury of the True
    Law(全4巻)」は、現代英語訳なので読みやすく書いてあり参考になりました。
 カントの著作の解説書を読んでいると、天界への関心もかなりあったようです。下記の
 文章は印象に残りました。(特に、実践理性批判の結論の始めの方の文章);
 ・晴れわたった夜、星しげき空をながめるとき、ひとは、ただ高貴な魂のみが感ずる
  一種の満足を与えられる。(「天界の一般自然史と理論」より)
 ・Two things fill the mind with ever new and increasing admiration and
  awe, the oftener and the more steadily we reflect on them:
  the starry heavens above and the moral law within.
  →・・・あらたにますます感嘆と畏敬の念をもって心を充たすものが二つある。
   天上の星空とわが内なる道徳律
  「the starry heavens above」は、さらに宇宙の拡がり、数かぎりない世界の群の
  眺めへと続きます;
  The former begins from the place I occupy in the external world of sense,
  and enlarges my connection therein to an unbounded extent with worlds
  upon worlds and systems of systems, and moreover into limitless times
  of their periodic motion, its beginning and continuance.
  The former view of a countless multitude of worlds annihilates as it were
   my importance as an animal creature, which after it has been for a short
   time provided with vital power, one knows not how, must again give back
   the matter of which it was formed to the planet it inhabits (a mere speck
   in the universe). (「実践理性批判(Critique of Practical Reason)の結語」より)

  余談ですが、systems of systemsというと最近ソフトウェア工学でもSystem of
  systemsが話題になっています。

 ところで、星空を見て美しいと思うのは、人間の理性にとってア・プリオリなのか
 ア・ポステリオリなのか。