星見雑記帳 2001年3月10日〜11月28日  



11月28日
 
先週末、新宿の紀伊国屋でマックス・ボルンの「光学の原理」を買いました。回折理論のところを読もうと
思っていますが、回折理論はグリーンの定理やフーリエ変換、ベッセル関数などが出てきて結構難しそうです。
話は違いますが、最近話題の金融工学のオプション理論(熱伝導の微分方程式と確率論の伊藤のレンマから導き
出されたブラック=ショールズ式(注))のほうがよほど容易だと思いました。
(注)この式の導出について解り易い本は、Jhon Hull著Options,Futures,and other derivative Securities
   Prentice Hall1989だと思います。10年以上前の本ですが、オプション取引きの理論価格の数学的背景
   が良くわかります。


11月26日
  
不等光二重星の分離については以前検討したことがありますが少し見直してみます。
 
不等光二重星は、伴星が主星の回折リング付近にあるとき伴星の光度が主星の回折リングの光度以下では分離でき
 ないのではと考え、下のグラフを描きました(横軸に光度差(等級)、縦軸に離隔(秒角)。カーブは、不等光
 二重星の分離の境界を示します)。例えば、回折リングの1明はエアリ−ディスクとの光度差=4.4等(エアリ−
 ディスクが0等ならば、回折リング1明の光度は4.4等)で、口径10cmの望遠鏡の場合エアリ−ディスクの
 中心からの離隔は1.7秒角なので、口径10cmの望遠鏡のとき、主星との光度差=4.4等、離隔1.7秒角の伴星が
 分離の境界付近と考えます。(図の@に相当)。以下同様に、回折リングの2明、3明、4明、・・を考え図のA、
 B、C・・をプロットしていきこれらを通るカーブを描きます。このカーブは、リゲルが5cmのテストスターで
 あることやアンタレス伴星を分離するには7〜8cmが必要などにもフィットしているように思われます。シーイ
 ングとの関係では、シーイングが悪くなるに従いカーブが上の方に移動すると考えます。
  尚、回折リングの光度(1明、2明、・・の等級)については、月刊天文1994年7月号の回折像と二重星を
 参考にしました。
  


11月23日
 
福島県滝根町の「星の村天文台」に行ってきました。(高速を使って自宅から約2時間の距離。連休のためか常磐
 自動車道も習志野・千葉・横浜など県外のナンバーが多く混雑していました)
   
  
(↑:天文台の全景)              (↑:三鷹製の65cm反射望遠鏡)
   
  
(↑:仙台平(注)から見た晩秋の阿武隈山地) (↑:途中で見かけた白樺の木)
  (注)仙台平:天文台から車で15分程の所にある草原地帯。ハングライラ−の大会も開かれるそうです。 


11月19日
  
今朝のしし座流星群は、自宅横の空き地から3時半頃まで見ました。普段星を見ない妻もはじめて見る
 流星に感激していました。二日続けて4時近くまで起きていたので今晩は早く寝ようと思います。


11月18日
(1)昨日、APQがCarl Zeiss Japanから戻って来ました。レンズが清掃され見違えるようにきれいになりました。
 夜、八溝山でプレアデスと二重星団を見ましたが以前よりもクリアーにスッキリ見えるようになったと感じました。
 

 上の写真は、清掃後の対物レンズ。非常に反射の少ないレンズなので筒先から覗くとまるでレンズがないかの
 ようです。下の写真は、清掃前の状態(相当汚れた状況でした)。

 
(2)昨日の八溝山は、山頂へ着いて暫くは晴れていましたが、雲が出てきて時々雲の切れ間から星が
  見えるという状況でした。1時過ぎまで山頂にいましたが回復しそうにないので帰路につきました。
  ところが麓へ降りると星が見えているので帰る途中の里美村で3時過ぎまでシュラフの中からしし
  座群を見ました。0等級もいくつか見えましたが数はまばらでした。



11月16日
 
 インターネット上での文字入力が一切出来ない状態は、Internet ExplorerをNetscapeに変更することで
 一応解消出来ました。これで掲示板の投稿も再開出来そうです。明日は、昼間、絵画同好会の絵画教室に行き
 夜は晴れたら八溝山へ星見の予定です。八溝山は今月の月刊天文の「大都市圏から行けるしし群観測スポット」
 に載っていたので人が多いかもしれません。


11月15日
 
APQをCarl Zeiss Japanへ送りレンズを見てもらいましたが、心配していたカビはなく夜露や雨滴による
 汚れ、ヤケということでした。天頂プリズムも含めてクリーニングしてもらうことにしました。


11月10日
(1)掲示板に投稿出来なくなった原因は依然不明です(Internet Explorerのバージョンを上げても変わらず)。
   HPの更新は出来ますが、PCの設定がおかしくなったのか他の掲示板も含めて投稿は全てダメです。11月
   2日の常観の掲示板への投稿が最後となりました。検索の文字入力も掲示板の次ページ更新も「現在設定
   されているセキュリティレベルではHTMLのフォームを送信することはできません。」というメッセージが
   出て、要するにインターネット上での文字入力が一切出来ない状態です(HPの表示と更新及びメールは可)。
(2)APQのメンテナンスの件は中断していましたが、Carl Zeiss社へ送ることにしました。17日晴れたら
   八溝山へ行く予定ですが、双眼鏡と肉眼で星を見るつもりです。ししも見れたらと思います(21時頃
   現地着の予定)。


11月6日
 
4inch telescope掲示板に投稿しようとしたら「現在設定されているセキュリティレベルではHTMLの
 フォームを送信することはできません。」というメッセージが出て投稿できませんでした。何が問題
 なのか調査要です。


11月3日 
紅葉を見に裏磐梯に行ってきました。走行距離は約350km。人で混雑する五色沼より静寂な
 小野川湖周辺の山々の色づきが印象的でした。双眼鏡はNikon 8×24ルックを持っていきましたが、紅葉
 の木の葉が一枚一枚綺麗に見えました。


11月2日 
ベテルギウスの焦点内外像を撮ろうと思いましたがうまく撮れませんでした。リングの内側は
 暗いので写らなかったようです。(A-25mm+5倍Barlowで拡大。マニュアルモードで撮影。露出1/15秒。)
 


10月30日 Miyamori Valley(宮森谷)
 
雲間に月が見隠れする天気でしたが宮森谷が見えていたので写真に撮りました。場所は、Lohrmannの横
 です。宮森谷については星見雑記帳3月10日(この頁の一番下)にも書いていますのでそちらも参照下さい。
 The unknown moon(Lexicon of unofficial named formations on the moon's near side)という
 ホームページ(http://www.geocities.com/CapeCanaveral/Launchpad/5320/moon.html)
 の117番目にMiyamori valley:between Riccioli and Lohrmannと載っています。最近の月面案内書
 ではMiyamori valleyは殆ど載っていません。Gerald North著のObserving the Moon:The modern
 astronomer's guide(Cambridge Univ. Press 2000年)くらいではないかと思います。英国では
 Miyamori valleyはまだ忘れ去られていないようです。
   



10月28日
 
デジタルカメラ+10cm屈折で庭の紅葉を撮りました(A-34mm接眼鏡で拡大)。オートフォーカス
が中央の枝に合わせたようで手前の葉がぼけています。デジタルカメラのレンズを望遠側にするとケラレ
なく撮れることがわかりました。10cm屈折は色収差がないのでA-34mm接眼鏡と組合せて望遠レンズ
としても使えそうです。倍率は約20倍。参考に同じ位置からデジタルカメラのみで撮ったものを横に示
します。(黄色部分を拡大(天頂プリズムのため鏡像))
  

  
(追加)庭のバラも撮ってみました。(デジタルカメラ+10cm屈折。A-34mm接眼鏡で拡大) 
  

10月27日
鵜の岬から里美村付近をドライブしました。来週は月が明るいので星見に出かけるのは11月
中旬八溝山辺りを考えています。

 
鵜の岬付近の砂浜を疾走するコル


10月24日
The Easton Press社のMasterpieces of Scientific Fiction(Collector's Edition)の目録
を作成したら現在33冊でした。→詳細は、星見の本紹介 の下のほうを参照。古典的なSFが
多いようです。


10月22日 那須観行き不発
先週土曜(20日)は、朝から雲一つない絶好の天気。飛び入りで那須観に参加しようと思い、
先週八溝山へ行った友人と連絡を取って15時出発の予定にしました(望遠鏡の準備も整い
あとは出発するのみの状態)。ところが、玄関のベルがなり隣の人が来て「町内のXXさんが
亡くなられました。すぐに町内の人を集めて葬儀の準備を始めて下さい。」と聞いてビックリ。
(今年、私は町内会長をやっているので最優先で対処しなければなりません。葬儀の日程や
当日の役割分担等を決めて一段落したときはもう夜になっていました。)
・・以上、那須観行き不発の顛末でした。


10月16日
先週土曜(13日)の八溝山は晴れて満天の星と天の川を眺めることができました。
星雲、星団を中心に11時頃から2時過ぎまで望遠鏡(単眼及び双眼装置)や双眼鏡
で観望しました。主な対象は、
M1,M15,M27,M31,M32,M33,M35,NGC2158,M36,M37,M38,M41,M42,M45,
M57,M78,M79,M110,hχなどでした。
帰宅は、朝4時でした。


9月25日
月の拡大を撮りました(アリスティルス付近)。アルプス谷も見えています。
 


9月23日
昨日(9月22日土曜)は、福島県石川町のスターライトフェスティバルに家族で参加しました。久しぶりの晴天で
多数の人が参加していました。APQに興味のある方もおられたので月などを見てもらいました。ちょうどこのとき
93 C Sco(6.6等星)の星食が見えました。また、地元の親子も多数来ていたので主に月を見てもらいました。はじ
めて望遠鏡を見る人にとって月のクレーターは感動的なようです。家族と一緒だったので21時頃には会場を去り
ましたが、常観メンバーの方などに会うことが出来て有意義な一日でした。
  
(会場の様子:自作望遠鏡など)       (他の犬と対面のコル。望遠鏡は地上の景色を見るため鏡筒が水平)


9月15日
金曜の夜から伊豆に行ってきました(昔のプロジェクトメンバーの飲み会)。宿泊した伊豆高原は
快晴で秋の星座が綺麗でした(天の川も良く見えました)。こういう時に限って双眼鏡もなく肉眼
で眺めるだけでした。望遠鏡や双眼鏡を持って行ってない日には星が良く見える?
来週は、福島県石川町のSLFに行く予定ですが天気はどうなるでしょうか。
  
写真は庭に咲いた萩の花です。


9月6日
(1)今日から4連休なので晴れたらゆっくり星見をしたいところですが、今年の夏の晴天率は極めて
 低いので難しいかもしれません。昨日も昼は久しぶりの快晴(秋の空を思わせるようなさわやかな
 青空)で期待したのですが、夕方から雲が出てきて夜はどんよりとした厚い雲に覆われたままで
 した(このところのいつものパターン?)。
(2)機材の整理
 望遠鏡、アイピースで普段使っていないものを中古店に処分しました(タカハシのティーガル60、
 テレビューの32mm,マスヤマの10mm,35mmなど)。


8月27日
今週で八月も終わりですが天気はあまりよくないようです。今年の夏は昼間晴れても夕方から曇りの
日が多く八溝山行きなど星見の計画は実施できませんでした。6年前に望遠鏡を買った年の夏もなか
なか夜晴れなかった記憶があり、茨城県北部の夏の夜の天気は以外と良くないものかもしれません。
八溝山行きは秋から冬に期待しようと思います。
下のスケッチは、五色沼から見た磐梯山です(今年の7月末に行きました)。高速を使えば磐梯山は
日帰り出来る距離であることがわかりました。
     


8月23日
2年前のSky&Telescope誌にElectric Eyepieceという記事がありましたが、Nikonが最近発売した
携帯型暗視スコープ(倍率1倍、増幅率5万倍)はこの代用になるのではないでしょうか。(倍率1倍
なのでこれでアイピースを覗くと10cmでも球状星団の分離が可能になる等)但し値段が高いので
手が出ません。


8月18日
 
本日予定していた八溝山での星見は天候不順のため延期にしました。今年の夏は天候不順でなかなか
夜晴れません。下の写真は、雲の切れ間から写したアルビレオ(3.1等星と5.4等星が角度34.6秒の間隔
で並んでいる二重星)です。離隔が大きいので低倍率で写ります。
         

 
A-25mm+2倍Barlowで拡大(約50倍)。   A-25mmで拡大(約25倍)。(⇒は、拡大したもの)
 マニュアルモードで撮影。露出1/8秒。    マニュアルモードで撮影。露出1/8秒。
(追記)写真では星の美しさは表現出来ない?
写真では、星の輝きが表現できないので二重星の美しさは伝わらない。やはり星は直接眼で見ないと
その美しさはわからないようです。下の写真はこと座のベガです。まぶしいほどの輝きが美しい星
ですが、写真では単なる白丸にすぎません。
  


8月12日
Yahooオークションにアッベ6mmアイピースが出ていて5万円の値が付いていましたが最低落札価格に
達しなかったようです。1995年のZEISS価格表ではアッベ6mmアイピースは2万5千円でしたから
約2倍と随分高値が付いたものです。販売個数が少ないので高値がついているのでしょうか。


8月11日
8/9,10は家族と宮城県蔵王・遠刈田のペンションに行ってきました(ルートは、常磐道→磐越道→東北道)。
夜は雲の間から白鳥座など夏の星座が見えました。望遠鏡は持っていかなかったので肉眼で見ましたが、星見
の場所としては条件の良い方だと思いました。10日は霧が深く蔵王山頂の方へ行くのはあきらめました。


8月5日
アンタレスをデジカメで撮りました(倍率=約250倍)。青い伴星らしきものが写っているように
見えますが(矢印)、再度トライしてみます。
    


7月23日
オーストラリアの天文雑誌の購読をSky&SpaceからSouthern Astronomyに切り替えました。
Southern Astronomyは季刊誌でSky&Spaceよりもマニア向けの雑誌です。望遠鏡の自作/改造
やAstrocamp記事などが載っています。(下記)
     
P.S.今日は非常に暑い日でした。私の住んでいる所(茨城県北部地方)は、かなり涼しいところなので
私の家にはクーラーがありません。暑い時は団扇を使うという高度成長前のような生活をしています。
夏はすぐ側の山からの冷気、冬は太陽熱による暖房と省エネの生活を理想としていますが、今日の
暑さはちょっとこたえます。   


7月21日
30年前に購入したNikon 8×24ルックがメンテナンスから戻ってきました。(下記の写真)レンズのカビも取れ
クリアーな見え方になりました。地上の景色(木々の緑等)をZEISS10×40と見比べても差異は感じられない位
明るくシャープに見えます。欠点はアイポイントが短いので視野周辺が覗きにくい、視野の80%辺りから像が崩れ
てくるということです。
    
一方、APQの方はメンテナンスの見積をカメラ屋経由で国内の望遠鏡メーカーに依頼していましたが、
「出来ません」との回答でした。理由も説明もなしなので何故出来ないのか不明です。やはり製造元に
頼むしかないのかと思いました。


7月7日
天気予報とは正反対に今日は朝から快晴。梅雨もそろそろ明けるのかなと思わせるような青空です。
ところで、Yahooオークションを見ているとカールツアイスイエナの10cmの赤道儀セットが出て
いました。セミアポクロマートAS100/1000の一世代前のタイプ(鏡筒、ファインダー、接眼部が
90年代のものとは異なる)で、赤道儀はIb型のようです。いくらで落札されるのか興味あるところ
です。→48万円位で落札されたようです。


6月30日
梅雨空で星が見えない日が続いていますが、この機会に10cm屈折と双眼鏡のオーバーホール
の見積もりを依頼しました。双眼鏡は30年前に購入したもの(NIKON 8×24)でレンズにカビ
がかなりありましたが、回答は使用できる位には修復できそうとのことでした。10cm屈折の
方は、見積もりにまだ時間がかかるようです。


6月24日
(1)デジタルカメラと望遠鏡の接続を紹介します。
  1:デジタルカメラのアダプターリング(850円)
  2:SH社デジカメアダプター(A-25mm接眼鏡と接続)(1900円)
  3:Tele Vue パワーメイト(5倍Barlow lens) 4:Zeiss 2倍Barlow lens
  5:天頂プリズム(最高倍率にする場合は、Tele Vue製1.4倍Barlowをここに装着)
        
(2)NIKONクールピクス880のパソコン接続キットについていたAdobe Potoshop5.0 LEのTry out版
  でレベル補正をすると火星のもようがはっきりすることがわかりましたが、Try out版はファイル保存
  が出来ないのでレベル補正の結果をHPに載せることができません。(現在、HPに載せる写真の取り込み
  は、イメージスキャナに付いていたAdobe Potoshop2.0 SEを使用。これにはレベル補正機能はなし。)
  ステライメージのようなソフトがMACにもあればよいのですが。


6月23日
鏡筒から対物レンズの写真を撮りましたが、レンズに白いカビのようなものがあり(下の写真のレンズ右端部分)
メンテナンスに出そうかと考えています。(現在見積り依頼中。メンテナンスに出すとなると望遠鏡での星見は
しばらく中断です。)
        


6月17日(その2)
昨日に続き今晩も晴れたのでデジカメで二重星と火星を撮りました。
(1)二重星(牛飼座ε:プルヶリマ)
  黄色の主星の上に青い伴星が写っています。A-25mmアイピース+2倍Barlow+5倍Barlowで拡大(約250倍)。
  マニュアルモードで撮影。露出1/15秒。
        
(2)火星
   昨日よりは模様が見えています。倍率は、250倍及び350倍。
  (露出モード=プログラムオート、画質モード=NORMAL)
      
      
      


6月17日(その1)
昨夜は雲間から火星が見えたのでデジカメの初撮りをしました。(下記の4コマ。画像処理はなし。)
シーイングは良くなく眼視でも表面の模様は明瞭でなかったのでぼんやりした像になりました。
・A-25mmアイピース+1.4倍Barlow+2倍Barlow+5倍Barlowで拡大(約360倍)。
・絞り優先モードで撮影。画質モード=NORMAL
      
      
      
      


6月10日
梅雨に入って星が見れない日々が続いています。昨日、NIKONのクールピクス880という小型のデジタルカメラ
 を買ったので天気が良くなれば月、惑星等を写してみようと思います。
6月に入って表示出来なくなっていたホームページのカウンターがようやく復旧しました。(今まで使用して
 いたCGIサービスが有料化となったため、別の所に切り替えました。)


5月27日
26日予定だった八溝山での星見は天候不順のため再度延期になりました。何回か計画しているとそのうち晴天
 に出会う位の気持ちで気長に行くしかないようです。
 ところでAPM Markus Ludesの2nd Hand Shop情報を見るとCARL ZEISS JENAの6"F/15 Coude Refractor
 AS 150F/2.250 (価格はon request)が載っていました。これは、「天体望遠鏡ガイドブック 小森幸正著
 誠文堂新光社」の口絵に載っている東独ZEISSの口径150mmクーデ・リフラクターのことかと思いました。
 鏡筒も短くコンパクトで腰掛けたまま定位置で観測できるので便利そうです。マウンティングが凝っているので
 2nd Handでも高そうな気がします。
・火星の衛星について:S&Tの6月号にS.J.O'Meara氏(*)のレポートがありますが衛星の最大離角時にocculting bar
 等により明るい火星が見えないようにしての方法でも8〜9インチはないと難しいようです。(1988年接近時
 のデイモス検出の最小記録は非常に透明度の良い夜に6インチF15屈折とのことですが、検出できるギリギリの
 状態で側に有る16インチ望遠鏡によりようやく確信したということです。)尚、明るいフォボスの方が火星に
 近いため難いそうです。
 (*)THE Messier objects ,SKY PUBLISHINGの著者(Genesis 4インチ屈折でのメシエ天体スケッチ集で、
  ニュートン出版からメシエ天体ガイドという題で日本語訳が出版されています)


5月22日
先週の土曜日は茨城/栃木/福島県境にある八溝山で常観(常磐線沿線観望会)の予定でしたが、午後
から天候が悪化し延期となりました。金曜、日曜の夜とも快晴で土曜のみ悪天候という悪いパターン
でした。今週の土曜に期待します。
1982年の天文雑誌の観測地ガイドに八溝山駐車場が載っていました。「車で登れる山としては、
1022mと比較的高く、空の状態もまあまあです。観測するのは頂上のすぐ下にある駐車場です。
南方の視界はひらけておりカノープスも楽々です。」と書いてありました。


5月13日
妻の実家にあった古いカメラはやはりニコンSPのようです(下の写真)。このままでも使えそうなので
一度使ってみたいと思います。



5月11日
Yahooオークションを見ているとニコン8cmの赤道儀セットが出ていました。私が高校生の頃憧れて
いた望遠鏡ですが、現在10cmフローライトがあり望遠鏡蒐集家でもないのでオークションの状況を
眺めているだけです。天体望遠鏡はカメラと違い置き場所の問題等があり過去の名品の蒐集というわけ
にはいかないと思います。


5月7日
昨夜は連休最後の夜でしたが薄曇りながら星が見えていたので、乙女座γ、アンタレス、火星を見ました。
乙女座γは、接近した等光二重星の説明図のように回折リングがきれいに見えました。アンタレスは、
回折リングが揺らいでいましたが伴星を確認することができました。火星は320倍で濃淡の模様が結構
見えました。


5月4日
4月29日から5月3日まで福岡に帰省していました。
(1)高校のときのクラブの先輩に会い所有されていた西村の15cmカセグレンのことを聞きましたが、
  水害で赤道儀がダメになり既に処分したとのこと。残っているのはアイピースのみということでした。
  鏡は木辺鏡だったので鏡筒でも残っていれば引き取ったのにと残念に思いました。(なんと粗大ゴミ
  で出してしまったそうです。木辺鏡信者が聞いたら卒倒してしまうような話しです。)
(2)妻の実家に使われていない古いカメラがあったので貰って来ました。NIKON のレンジファインダー
  式のカメラ(多分NIKON SP?)ですが30年以上使われていないのでオーバーホールが必要です。


4月28日
今日から5月6日まで9連休。今日は久しぶりにEugene Hecht:OPTICSのFraunhofer Diffraction
を読みました。回折リングの説明がベッセル関数により簡潔に表現されることなど数学的にも興味の
ある内容でした。


4月22日ベランダ観望他
小口径屈折のよいところは、望遠鏡をセットして星を見るのに手間がかからないということです。
下記の写真のように二階のベランダに望遠鏡を設置するのに要する時間は約5分(三脚を出し、
赤道儀を設置して鏡筒を載せるまでの時間)。小口径屈折の場合は筒内気流の影響はあまりない
のですぐに二重星等の高倍率での観望に入れます。
この手軽さでも時々めんどうになる私ですから、維持管理に手間のかかる大口径反射等は使い
こなせないような気がします。
 
(その他)
今日はTelescope Reviews site(http://www.scopereviews.com/)のNikon 10cm f/12 ED Apoの
レビュー記事を読みました。気流の落ち着いた日にZeta Bootes(0.8")が250X-300Xでelongation(細長)
に見えたと有。
(雑談)ニコンと言えば、今から7年前大阪に時々出張していたとき梅田地下街のカメラ屋でニコン8cmが
17万円で売りに出されていました。購入しようかと思ったこともありましたが、そのうち出張の機会もなく
なりました。


4月21日
Telescope Reviews site(http://www.scopereviews.com/)のAstro-Physics 10" Maksutovの
レビュー記事を読みました。主鏡はfused quartz(溶融石英)、メニスカスはBK-7、副鏡はメニスカス
の裏側にアルミナイズされていて中央遮蔽率は23%。価格は、OTA(Optical Tube Assemblies:鏡筒)
とケースのみで9800ドル。Maksutovの大敵である筒内気流に対しては先進的なcool-down systemが
取り入れられているそうです。(焦点距離が3708mmと長いので低倍率の広い視野が得られないことと
高価なのが欠点)
この記事を読むと大口径のMaksutovは能力を発揮させるのが大変だと思いました。



4月8日
今日は気流も割と良かったので短時間ですが西に沈むオリオン座の二重星を見ました。オリオンηは
楽々分離ですが、オリオン52は細長く見える程度でした。オリオン52の離角を調べてみると1.1秒、
10cmのドーズリミットでした。光度も6等同士と暗く、10cmで楽に見える対象ではないようです。


3月31日
Observing with a 150mm Reflector」というWebサイトのObservationに去年7月のアンタレスの
レポートを投稿しました。このObservationというところには口径別の観測レポートが載っています。
私のレポートはRefractor-102mmの区分にあります。)
http://geocities.com/the_150mm_reflector/observations.htm
LINK集にObserving with a 150mm ReflectorBACKYARD ASTRONOMERの2サイトを
追加しました。BACKYARD ASTRONOMERは、世界のBACKYARD ASTRONOMERのHP紹介サイトです。
(日本のサイトに私のHPが載りました。)


3月30日
Ed Ting氏のTelescope Reviews site(http://www.scopereviews.com/)にTakahashi FCT150の
レビューが載っています。レビュー記事の出だしが面白いので少し紹介します。
まず、scopereviewsを読む人は大雑把に3つのカテゴリーに分けられるそうです。
1)Shoppers:自分が購入したいと思っている望遠鏡と比較のために見る。
2)Browsers:(望遠鏡についての)とりとめのない記事を読むことに楽しみを見い出す人。
3)Dreamers:通常の(まともな)人なら所有しそうにない(注)ような極めて希少で高価な望遠鏡
        についての最新のニュースを求めている人。
       (注)no sane person is ever likely to own
FCT150は、3)のカテゴリーに属する人向けの望遠鏡だそうです。
その理由は金額のようです。
Eighteen Big Ones for a telescope optical tube assembly.:鏡筒のみで1万8千ドル(約200万円)。
(→Eighteen Big Onesは、$18,000のことではないかと思います。)
これに(赤道儀)マウント、ファインダー、アイピース等を加えるとさらに1万ドルの費用がかかる(set back)。
車よりも高い望遠鏡ということです。Ed Ting氏は、あなたの妻にはこの望遠鏡の値段を決して言ってはならない、
と忠告しています(Don't tell your wife how much it costs)。

(追記)Telescope Reviews siteのComing Soon としてReview of the AP 10 inch Makstovが
    挙げられています。


3月24日
久しぶりにオリオン座の2重星を見ました。リゲル、アルニタク、η星とも150倍(アッベ4mm)で
楽に分離していました。リゲル伴星は150倍では離れ過ぎで60倍でも良く見えました(注)。この3つ
を見ていると空が曇ってきたので今日の星見は終わりにしました。私は、離隔が比較的小さく不等光の
二重星を見るのが好きで、ひとつの二重星を1時間近く見続けることもしばしばです。アンタレスのとき
は数時間も眼が疲れるくらい見ていたことがあります。二重星は星見の中でもマイナーな対象ですが、
空が暗くない自宅でも見ることができます。帰宅後にベランダからワイン片手に二重星めぐりという
ことも可能です。
(注)リゲルは離隔が9".2も離れている二重星なのでシーイングが良ければ低倍率でも分離できます。


3月16日
オリオン座も西に傾き冬の星座もそろそろ終わりですが、夜風は冷たく春はまだのようです。シリウスも
瞬きが目立ち、今日は二重星を見るのをやめました。
ところで、3月10日の雑記帳の中の「like the grin of a Cheshire cat」の意味については、他の掲示板
で、ういんどみるさんから「不思議の国のアリスに登場するチェシャ猫がニヤニヤ笑いをしたあと横に広く
口を少しずつ閉じながら消えて行く様子に例えているのでしょう。」という説明を頂きました。


3月10日 Miyamori Valley(宮森谷)
Gerald North著のObserving the Moon:The modern astronomer's guide(Cambridge Univ. Press)
を見ていると、Miyamori Valleyのスケッチが載っていました。場所は、LohrmannからRiccioliに至る
所です。月の明暗境界線の移動により谷の陰影が変化していく様子を「the shadow fades away,like
the grin of a Cheshire cat,at the eastern end of the 'valley' as the terminator moves west-
wards.」と表現してあります。この文章の中の「like the grin of a Cheshire cat」は、辞書で調べる
と「むやみににやにや笑う(Alice's Adventures in Wonderlandより)」とありますが、ここではどう
いう意味で使われているのか不明です。

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